教育研究業績の一覧

山﨑 弥生
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 動画を取り入れた授業
(大谷大学「社会福祉と社会教育」)
2022-09-00 ~ 担当授業において、社会福祉と社会教育の両面が存在する取組について実感を伴った理解を図るため、優れた実践の動画を取り入れながら講義・解説を行った。その結果、受講者の取組内容への理解が深まるとともに、障害のある人や老人などへの見方や考え方に変容が見られた。
2 グループトーク体験を取り入れた授業
(大谷大学「社会福祉と社会教育」)
2022-09-00 ~ 社会福祉を語る際には、行政による施策だけではなく人と人のつながりが生み出す取組が重要な鍵となる。コロナ禍で人と人とのコミュニケーションの持つ意味を実感できていなかった受講者に対し、簡単なグループトークを取り入れ、一緒に学ぶ学生同士の交流を図った。その結果、友だちと話すことの大切さや友だちと話せる関係にあることへの安心感などに気付き、社会福祉を支える人のつながりへの理解が深まった。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 打楽器の奏法についてのDVD教材
「いい音 いろいろ ~打楽器の奏法~」
2013-05-00 京都市では、専科ではなく学級担任が音楽を指導していることが多く、楽器の奏法の指導法がわからないという声がよく聞かれた。そこで、小学校教員を対象に総合教育センターの教職員グループ実践研究としてDVD「いい音 いろいろ」(打楽器の奏法)の作成を計画し、奏法説明の検討、演奏者の手配・監修にあたった。タンブリン・トライアングル・カスタネット・鈴・など28種類の打楽器の奏法について、実際の演奏と言葉による説明を交えて動画にしたものである。DVDは京都市立小学校に配布するとともに、市内の小学校で見ることのできるポータルサイトに挙げている。
2 「教育実習指導(小)」特別講義資料
「教育実習生に期待すること」
2017-01-17
~2021-01-20
小学校教育実習予定者を対象に学校とはどんなところか、学校教育目標の具現化のために誰がどんな役割を担っているか、学校で大切にしていることは何かなどを具体的に示しながら、教育実習に向けての心構えをパワーポイント資料として作成し講義した。
3 「社会福祉と社会教育」授業教材
(大谷大学)
2022-09-00 現在の社会教育について、特に障がい者や高齢者、子ども、若者が抱える様々な問題に焦点を当て、それらをめぐる社会的課題とそれに向き合う教育や学習実践について取り上げている。社会における人々がより良い生涯を展望するために、どのような学びをつくっていくことが大切なのか、教員・校長時代及び現首席社会教育主事としての具体的な経験を盛り込んで解説した。
資料の構成として、各回の授業内容にあわせて生涯学習や社会教育に関する基礎的な用語の整理から、インクルーシブ教育やこどもの貧困、ヤングケアラー、人生100年時代の生き方など、現代社会の様々な課題を取り上げるとともに、学校と地域の連携・協働や京都はぐくみネットワークの取組などの具体例を紹介することで、受講者の学びを深める工夫をしている。
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
1 京都教育大学の初等音楽教育の授業における特別講義 2013-07-23 京都教育大学の初等音楽教育の授業において、自身の現場経験をもとに学習指導要領と関わらせながら、小学校での音楽教育の実際を講義し、その後、音楽づくり体験を実践した。
2 京都府・京都市公立小・中学校女性校長会合同研修会 及び 第44回 近畿公立学校女性校長会における実践発表 2016-08-05
~2016-08-19
京都府・京都市公立小・中学校女性校長会合同研修会及び第44回 近畿公立小・中学校女性校長会研究協議会兵庫大会において、「組織力を高め、児童に生きる力を育む学校経営 ~SWOT分析を活用した学校組織のマネジメントを通して~」と題し、校内の風通しを良くする取組とともに、学校内外の資源を活用し、保護者や地域と協働しながら子どもたちを育てていく取組を紹介した。
3 大谷大学 教員免許状更新講習
特別講義(選択必修領域)
「地域に開かれた学校づくり」、
「地域とともにある学校づくり」
2016-12-11
~2021-08-01
選択必修領域「学校・家庭・地域・関係機関の連携協働について」の講習において、京都市立北白川小学校長として「地域に開かれた学校づくり」、伏見南浜小学校長として「地域とともにある学校づくり」に関する実践について発表した。
内容は、学校教育目標を具現化するために行った取組の中の二つ①校内外のベクトルをそろえること、②学校運営協議会・地域の資源を生かすことを柱に、具体的な行動や取組、そのことによる成果と課題である。
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 京都市公立学校教員採用試験
問題作成及び面接等試験官
2013-05-00
~2013-08-00
2013年度実施の京都市教員採用試験小学校教員採用試験において、小学校専門(音楽科)の筆記試験問題作成と第2次試験(小学校区分での出願者対象)の面接及び指導案作成・模擬授業の評価を行った。
2 京都市小学校「聴き取りテスト」問題作成 2013-05-06
~2013-09-10
京都市立小学校児童を対象とする京都市音楽教育研究会作成の聴き取りテストの問題作成および試験用音源収録に関する指導・助言を行った。
3 京都市保育士採用試験 試験官 2013-10-00 京都市の保育士採用試験の音楽実技試験に関わり、視唱・視奏(初見での歌唱やピアノ演奏)の評価を行った。
B 職務実績
1 京都市立小学校での音楽科研究、
若手教員の勉強会への指導
2013-01-00
~2014-03-00
主に校内での研究発表会や若手教員の勉強会において、音楽の授業における活動内容や学習展開等への指導助言を行った。
(下京渉成小学校、醒泉小学校、第三錦林小学校、山ノ内小学校、鳳徳小学校、松陽小学校、京北第一小学校、広沢小学校)
2 京都市小学校長会主催
各支部音楽主任研修会における指導
2013-01-00
~2013-11-00
京都市内各支部の音楽主任研修会において、思考力・判断力・表現力を育てる授業づくりについて、歌唱や鑑賞の授業展開、指導方法から音楽集会・合唱等についても指導した。
(西京西支部(福西小学校、上里小学校)、左京北支部(市原野小学校)、右京北支部(御室小学校)、伏見西支部(羽束師小学校)、左京南支部(第三錦林小学校)、西京東支部(川岡小学校)、伏見東支部(池田東小学校)、伏見中支部(桃山南小学校))
3 京都市総合教育センター主催
京都市立小学校教員のための
授業力向上プロジェクトでの指導
2013-01-00
~2013-12-00
児童の学力向上のために、教員の授業力を向上させるための指導を行った。(校長から授業者への聴取(20分)→授業参観(45分)→授業者への指導(学習展開や学級経営等)(20~45分)→校長先生への報告(15分))
(小栗栖宮山小学校、山階南小学校、養正小学校、醍醐西小学校、向島藤の木小学校)
4 京都市教育研究会発表等における指導 2013-01-00
~2014-02-00
京都市内の小学校が取り組む研究発表等において、児童の演奏への指導、講評等をおこなった。
(京都市鼓笛フェスティバル(京都コンサートホール)、バンドフェスティバル(京都外国語大学森田講堂)、第68回 学童大音楽会(京都コンサートホール)、マーチングフェスティバル(亀岡運動公園)、京都小学校バンドフェスティバル(京都外国語大学森田記念講堂))
5 京都市教育委員会指名研修
採用年次別研修会における指導
2013-01-00
~2014-01-00
採用1年目教員や採用10年目教員に対する研修会において、指導をおこなった。特に1年目教員には、指導案作成や授業づくり、学級づくりに関する指導を、10年目教員には組織マネジメントについて、効果的な手法の紹介や演習を交えて指導を行った。
・採用1年目教員代表者授業研究会
(二条城北小学校、松ヶ崎小学校、大塚小学校)
・採用1年目教員師範授業(新町小学校)
・採用10年目代表者授業研究会(紫明小学校)
・採用10年目教員研修(京都市総合教育センター)
6 京都市教育委員会総合教育センター主催
教職員グループ実践研究事業における指導
2013-01-10
~2013-11-06
小学校音楽科器楽指導資料DVDの監修および作成指導。
(1月10日、2月5日、2月6日、2月14日)
音楽科指導法実践研究グループ「思考力・判断力・表現力を育み、音楽表現や鑑賞の能力を高める音楽科の授業」に関する研究への指導。(8月21日、9月17日、9月25日、10月16日、11月6日)
若手グループ研究における「音楽の授業づくり」についての指導。(2月1日)
7 京都市教育委員会総合教育センター主催
教科・領域等理論研修会 講師
2013-04-23
~2013-05-15
小学校音楽科教科等理論研修会において、今求められている音楽科の授業とそのための留意点について、テーマを「音楽教育で育むべき力と音楽科の指導」とし、音楽科の目標はもとより、「思考力・判断力・表現力」に焦点を当て音楽の特性に即してどのように育むかについて実践例を交えて講義した。
8 京都市立小学校
採用1年目教員への指導
2013-05-00
~2013-12-00
京都市立小学校の採用1年目教員について、授業参観のち、授業内容・授業展開や学級経営について指導した。
(陵ヶ岡小学校、鏡山小学校、羽束師小学校、美豆小学校、大薮小学校、音羽川小学校)
9 京都市教育委員会 教員養成支援室主催
京都教師塾における指導
2013-05-11
~2013-05-25
京都教師塾の模擬授業を行う取組で、国語科・算数科の授業後の指導・助言にあたった。(京都市総合教育センター)
10 全日本音楽教育研究会兵庫大会
における指導・助言
2013-06-20 公開校の一つである、神戸市立会下山小学校会場で行われた公開授業「4年 さぐろう!曲の感じを変えるひみつ」の題材における「白鳥(サン・サーンス作曲)」の鑑賞の授業について、事前から指導にあたり、曲想と音楽の要素の関わりについて、児童が自ら感じ取っていくための活動や授業展開について指導・助言にあたった。
11 伏見南浜幼稚園の家庭教育学級
における講義
2019-01-13
~2021-12-08
小学校入学を控えた幼児の保護者に対し、小学校での子どもたちの様子と小学校で大切にしていること、成長の根底となる「自尊心」を育てるために子育てで大事にしてほしい子どもとの関わり方、小学校と幼稚園での教育のつながり等について、学習指導要領や育てたい10の力をもとに理論的な解説に加え、具体例も示しながら講義した。
12 京都市立伏見南浜小学校における
音楽教育研究大会開催
2019-02-21 校長を務める京都市立伏見南浜小学校において、音楽教育研究大会を開催するにあたり、公開授業の内容、指導案、冊子作成等について指導・助言を行った。(育成学級担任(音楽づくりについて)、低学年部担任(鑑賞の授業づくりについて)、中学年部担任(音楽づくりの授業づくりについて)、高学年部担任(歌唱の授業づくりについて))
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 1989-04-00~2019-03-00 京都市音楽教育研究会 会員(2015年4月~2018年3月 会長)

2013年1月~2014年1月
・平成24年度~25年度の活動において、京都市総合教育センター指導主事の立場から研究の進め方、研究の重点、指導案作成、評価の仕方当について指導を行った。
(第48回、第49回「京都市音楽教育研究大会」における講評指導も担当)

2011年4月~2014年3月、
2015年4月~2018年3月
・京都市音楽教育研究会「音研紀要」の執筆と監修
(第57集~第59集、第61集~第63集)
京都市総合教育センター指導主事や京都市音楽教育研究会会長の立場から、同研究会の紀要の執筆と監修にあたった。

2015年11月27日
・会長として近畿音楽教育研究大会京都大会を実施し、大会運営や冊子の作成にあたった。

2015年12月~2016年1月
・会長として、京都市立山ノ内小学校の研究発表会(音楽科)の公開授業づくりに事前から関わり、発表会当日も分科会における指導・助言を行った。

2017年11月~12月
・会長として、京都市立醍醐小学校の研究発表会における歌唱分野の公開授業について、事前から指導にあたり、発表会当日も分科会における指導・助言を行った。
2 1999-04-00~2000-03-00 音楽教育推進事業団“21世紀の会”近畿支部 会員
3 2000-04-00~2006-03-00 音楽教育推進協議会 近畿21世紀の会 会員
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 教職とは? 第2版 エピソードから見える教師・学校 共著 2014-04-00教育出版 本書は若手教員や教職を目指す学生に向けて、学校現場での様々なエピソードをもとに、教師のあり方や教育課題について解説している。執筆担当箇所では、教師として成長していくためには、うまくいかない原因を人のせいではなく、自分に求めることが大切であることを体験談から述べた。
総頁数:216頁
(執筆担当箇所:エピソード編「子どもの心をひらく~成長する教師は、厳しく自分を問う~」)   3頁(65~67頁)
編著者:砂田信夫、共著者:井上佳和、上原菜穂子、山﨑弥生 他42名
(初版2012年3月)
以上1点
Ⅱ学術論文
1 音楽科学習指導案の
作成について
単著 2020-02-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』
第11号
本稿では音楽科学習指導案の作成方法について、鑑賞の学習を具体例として取り上げ、大事にしたいことや作成のポイントを示しながら論述した。音楽科の授業づくりにおける「聴く」ことの重要性を改めて示すとともに、鑑賞の学習においても座学のイメージにとらわれることなく、活動にあわせた効果的な場の設定など、児童の興味や関心を引き出し、意欲を高める授業づくりについて、学習指導案作成の視点から解説した。
16頁(57~72頁)
2 低学年の歌唱指導に
ついて
単著 2020-03-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』
第12号
平成29年の小学校学習指導要領の改訂を受け、小学校低学年においては、幼児期の教育を通して子どもたちが身に付けたことを生かしながら、小学校での教科等の学びにつなぐことの重要性を示すとともに、新学習指導要領に示された育成を目指す資質・能力の三つの柱と関連させながら、小学校低学年の歌唱指導法について、主体的に学ぶことができるよう、低学年の特性などを考慮し、具体例を示しながら述べた。
10頁(63~72頁)
3 歌唱との関連を図った
器楽指導の必要性について
単著 2021-03-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』
第13号
新たな小学校学習指導要領で示された、学習内容を人生や社会の在り方と結び付けて深く理解し、生涯にわたって能動的に学び続けるよう子どもたちを育成するためには、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善が必要であることを述べた。その中で、技術指導に陥りがちな器楽指導について、中学年のリコーダー学習を取り上げ、歌唱との関連を図ることで、思いや意図をもって演奏することにつなぐ指導について提案した。
14頁(66~79頁)
4 我が国の伝統・文化の
よさを味わう雅楽
「越天楽」の鑑賞
単著 2022-03-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』
第15号
グローバル化が進む現代社会では、国際社会で活躍する日本人の育成が求められている。自国の文化のよさを理解することが他国の文化の理解・尊重の土台であると考え、雅楽「越天楽」の鑑賞を取り上げた。楽器も成り立ちも今とは違う雅楽「越天楽」について、授業内だけで必要な内容を取り扱うには限界がある。学校現場では、既に一人1台のギガ端末を活用していることを考え、デジタル資料を効果的に取り入れた学習計画を提案した。
11頁(53~63頁)
以上4点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 『夢を抱き 生き生きと目を輝かせて学び合う洛央の子』~学校・家庭・地域の協働による温かい学びの創造~口頭発表 (一般発表) 2007-01-00平成18年度 コミュニティ・スクール推進フォーラム(岡山会場、文部科学省) 地域の教育環境を最大限生かし、学校・家庭・地域が協働しながら子どもたちの主体的な学びを創造するために工夫した様々な取組ついて実践発表するとともに、①質の高い学びの環境の提供による学習活動の充実②子ども・保護者・地域住民・教職員のふれあいによる地域ぐるみの学校づくりの推進③大人が探究する姿による子どもの探究心の向上④保護者・地域住民の教育活動に対する視野の広がり、などの成果について発表した。
発表時間20分
2 “夢”実現への思いを内発的な学習エネルギーとして、主体的に生きる子どもの育成口頭発表 (一般発表) 2007-07-00第12回教育セミナー関西2007
第22回人間教育実践交流会「2007京都フォーラム」授業力・学校力・人間力の向上をめざして~学習指導要領の改訂とこれからの学校教育~
発表テーマの具現化をめざし、キャリア教育を取り入れた教育実践を発表した。「教科学習からはじめる生き方探究教育」をサブテーマとし、研究教科である理科や算数科において、「学ぶ楽しさ」の実現はもとより、①キャリア発達にかかわるどの能力の育成に関わるか②その能力の育成のためにどのように学習を展開するか③子ども達にどのような力がついたかを自覚させる、という視点で授業を見直し学びの質を高める実践を発表した。
発表時間20分
3 学校管理職合格セミナー2018年6月号著書 2018-06-00教育開発研究所 本書は管理職を目指す教員に向けた専門誌である。執筆担当箇所では、学校教育目標の実現に向けて、教職員一人一人が生き生きと働く中で専門性や実践力を十分に発揮・一層伸長し、それらを「組織としての教育力」に高めるための指導体制の確立について、教頭としての役割や具体的行動について論述した。
総頁数:145頁
(執筆担当箇所:全国都道府県・指定都市 2018年度学校管理職選考(2017年度実施) 論文・記述・客観問題[解答・解説]「京都市小・中・総合支援学校:教頭」)
2頁(108~109頁)
共著者:堀米孝尚、長塚琢磨、野村一夫、鈴木洋一、山﨑弥生 他23名
以上3点

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