教育研究業績の一覧

古川 拓磨
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 日本語教育における視聴覚教材・学習アプリの使用による自己学習の推奨 2019-04-00
~2020-03-00
マレーシアのインターナショナルスクールRocklin Learning Centerにて、積極的な視覚教材(日本アニメ・映画など)を導入し日本語初学者の興味・関心を高めた。また語学学習アプリケーションを用い、授業外での自主学習を推奨した。学習者が自主的に日本の昔話や伝統文化について学ぶ様子が見られた。
2 授業関連の映像・文学作品の提示、授業のオンライン公開 2020-09-00 ~ 武庫川女子大学英語文化学科にて担当した「リーディングIAB」「ライティングIAB」「リスニングIAB」「活用文法IB」「英語の発音IB」それぞれにおいて、教科書の内容と関連する分野の文学作品や映像作品を適宜紹介し、「英語を学ぶ」状態から「英語で学ぶ」段階への橋渡しに努めた。さらにライブで遠隔授業を行ったものに関しては欠席者向けにオンデマンドとしてオンライン上で公開し、また復習にも用いられるようにした。
3 映像作品を通じた英語圏文化への理解促進 2022-03-00 ~ 大谷大学にて開講している「英語Ia、Ib」では従来のアメリカやイギリスの英語中心の学びにとらわれず、さまざまな英語圏の英語を通して学習者に英語のバラエティの豊かさに触れさせた。インド、オーストラリア、南アフリカなど学生の馴染みの薄い英語圏の英語や文化を学び、言語の面白さを紹介した。そのために各地域に関連する映画を上映し、学生の興味関心を深めた。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 日本語品詞活用表、すごろくゲームの作成 2019-04-00
~2020-03-00
マレーシアのインターナショナルスクールの日本語初学者に向けて、各品詞の活用表を作成・配布した。ひらがなと英字による発音表記で読みやすさを心がけた。また授業中に、独自のすごろくゲームを作成し、実際に遊ばせる中で日本語語彙蓄積のために活用した。
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
1 グローバル人材育成教育学会での短期語学研修成果報告 2016-12-10 グローバル人材育成教育学会第4回全国大会において、自身が福岡大学Global Active Programの学生として国内学習・留学を通して体験したことを発表した。
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 感染症予防措置としてオンライン完結型授業の実施

2020-09-00 ~ 武庫川女子大学では感染症予防措置の観点から、積極的にオンライン授業を開講し、授業用資料の配布、課題の提出返却全てをオンライン上で完結させた。遠隔授業は語学授業という特性上ライブ形式で進行したが、ネット環境や時間的制約で参加が困難な学生のためにオンデマンド授業も併行して配信した。授業後の口頭やメールでの個別質問も受付け対面授業と遜色なく学生に対応するように努めた。
2 学生による授業評価(大谷大学、2023年度後期、英語Ib-4)「優秀授業賞」を受賞
2023-03-00
B 職務実績
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 2017-11-00~0000-00-00 アジア系アメリカ文学会
2 2018-04-00~0000-00-00 神戸英米学会
3 2018-04-00~0000-00-00 日本アメリカ文学会
4 2018-04-00~0000-00-00 日本英文学会
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
以上0点
Ⅱ学術論文
1 Hisaye Yamamotoの二短編“Seventeen Syllables”と“Yoneko’s Earthquake”におけるキリスト教的含意と異人種間関係単著 2018-12-00『神戸英米論叢』
第32号(神戸英米学会)
Hisaye Yamamoto (1921-2011)の“Seventeen Syllables”(1949)と“Yoneko’s Earthquake” (1951)から、第二次大戦以前の日系アメリカ人とその他の人種との交流及び作中のキリスト教的含意を分析した。登場人物の曖昧な言動、沈黙などの重層的なプロットを注意深く読み解き、作者が、男性(=悪人)対女性(=犠牲者)という二項対立を避け、日系二世の少女たちに快楽や開放感を与える異人種の人物たちにメシア的イメージを付与し、ジェンダーとエスニシティの二重の抑圧からの解放を試みている様を検討した。13頁(37〜49頁)
2 Interethnic solidarity in Joy Kogawa’s novels:
the faith of Japanese Canadians and the First Nations people.
単著 2019-03-00Creativity. vol. 2, no. 1
(Addleton Academic Publisher)

Joy Kogawa (1935-)は、日系カナダ人の強制収容体験について記したObasan や続編Itsuka で随所に日系人と先住民の交流を描く。それは迫害を受けた者の過去の共有や、歴史を辿った際の近しい民族的ルーツを有する者たちの精神の共鳴である。本稿では、旧約聖書以来続くユダヤ人離散のディアスポラとも重ね合わせられた彼らの様子を、キリスト教的含意に考慮しつつ分析し、作者の過去の不条理を克服する和解と平和を生み出す試みであることを検討した。 13頁(277〜289頁)
3 Creatively retelling a catholic legend in Hisaye Yamamoto’s
The Eskimo Connection.

単著 2020-03-00Creativity. vol. 3, no. 2
(Addleton Academic Publisher)
Hisaye Yamamotoの “The Eskimo Connection” (1983)では日系人Emikoと囚人ネイティブ・アメリカンAldenの手紙での交流が描かれる。本稿ではまず作者がCatholic Workerでの活動に至った経緯とその理念との共鳴を紐解き、本短編におけるキリスト教含意との関連性を分析した。そして本作品がメキシコのグアダルーペの聖母伝説の、作者の語り直しとして読み得ること提示し、作者がヨーロッパ・アメリカ中心的キリスト教を乗り越えた異民族間連帯感を示そうとしていることを指摘した。21頁(137〜157頁)

4 The Dilemma of Christianity in
Hisaye Yamamoto’s “Epithalamium.”
単著 2021-02-00Kobe Studies in English.
vol. 34(神戸英米学会)
Yamamotoの“Epithalamium” (1960)は日系人Yukiがカトリック共同体で奉仕する中でアル中の男と結婚し、宗教的理想と実生活の乖離に悩む様を描く。本稿は彼女の性の抑圧と戦争トラウマにおけるキリスト教の影響を分析した。粗暴な夫を愛する彼女の信仰は、拘束の役割も果たし、両親との関係のため公の改宗をためらう意識は、自身を犠牲にする教えの体現と同時に、一神教の限界を示唆する。これら相反性から作者の宗教への期待と批判を読み取った。13頁(1〜13頁)
5 “Madness” in Hisaye Yamamoto’s “The Legend of Miss Sasagawara”:
Double-edged Social Criticism in Religious Implications
単著 2022-02-00Kobe Studies in English.
vol. 35(神戸英米学会)
Hisaye Yamamotoの“The Legend of Miss Sasagawara” (1950)は日系強制収容所で主人公Mariが父権制や集団主義、人種差別への反動で「狂人」化する様を描く。本発表では作者の日系人、女性、カトリックというマイノリティ要素を鑑み、マジョリティWASPへ抵抗する様を論証した。作中の仏教の父権性は主人公を抑圧する。一方キリスト教は解放をもたらすが、アジア系文学批評では同化の一環だとされてきた。収容所内の「狂気」が示す宗教の抑圧と、作者の社会批判を読み解いた。15頁(33~47頁)
6 ヒサエ・ヤマモトの「フィレンツェの庭」における戦争トラウマの考察─キリスト教と異人種間関係を手がかりに 単著 2023-02-00『神戸英米論叢』第36号(神戸英米学会)
7 Juliet KonoのAnshū : Dark Sorrowに見られる身体の「移動」と精神性の変容 単著 2023-08-31『西洋文学研究』 第43号 (大谷大学西洋文学研究会)
以上7点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 グローバル人材育成プログラムはどのように人を育てたか:ケース・スタディに基づく福岡大学G.A.P.プログラムの検証 口頭発表(一般発表) 共同発表((佐々木有紀・中谷清続・古川拓磨) 2016-12-00グローバル人材育成
教育学会第4回全国大会
(於大阪大学、
吹田市)
2012年に文科省が「グローバル人材育成推進事業」を立ち上げ、多くの大学で「グローバル」と名付けられたプログラムが開始された。それから4年が経過し、各プログラムの成果検証が求められる時期に入る。本発表は福岡大学のG.A.P.プログラムに実際に在籍した発表者のケース・スタディにより、G.A.P.プログラムが学生にどのような効果・影響を与えたかを検証し、大学におけるグローバル人材育成プログラムの問題点と可能性を論じた。発表時間25分
2 Joy Kogawa, Gently to Nagasakiにおける
キリスト教と平和主義
口頭発表(一般発表) 2017-11-00アジア系アメリカ
文学研究会
第130回例会
(於神戸大学、
神戸市)
下記研究ノート「 Joy Kogawa, Gently to Nagasakiにおけるキリスト教と平和主義」の基になった発表である。発表時間30分
3 Joy Kogawa,
Gently to Nagasakiにおけるキリスト教と平和主義

単著(研究ノート) 2017-12-00AALA Journal.
第23号(アジア系アメリカ文学会)
Joy Kogawaの自叙伝Gently to Nagasakiから、その宗教的観念を見、主に長崎の原爆投下に関する見解と、小児愛者であり聖職者であった父親と日系人収容への赦しという観点を検討した。また作者の父の罪の告白と、戦後補償運動を通して出会った人物たちとの交流を辿る。作者は加害者と被害者の二項対立を曖昧にしつつ、その信仰の依拠する聖書を援用し、豊かな哀れみを持って生きると宣言する。作者の自伝的事実を検討し、創作への影響の補強を試みた。7頁(90〜96頁)
4 エスニシティとキリスト教信仰の観点から見る
ジョイ・コガワの日系カナダ人体験
口頭発表(一般発表) 2018-03-00神戸英米学会
2017年度年次大会
(於神戸大学、
神戸市)
“Joy Kogawa’s Japanese Canadian Experience and Perspective: Ethnic Identity, Christianity and Pacifism”と題した修士論文の内容を部分的に発表したものであり、特にJoy Kogawaの小説2作品に加え、自叙伝Gently to Nagasakiから読み取れる彼女の日系人としてのアイデンティの獲得に着目した発表である。発表時間30分
5 Joy Kogawaの異民族間表象―日系カナダ人とカナダ先住民の精神的連帯感口頭発表(一般発表) 2018-09-00日本アメリカ文学会
関西支部例会
(於京都外国語大学、京都市)
上記2の学術論文“Interethnic solidarity in Joy Kogawa’s novels: the faith of Japanese Canadians and the First Nations people”の基になった発表である。発表時間30分
6 Hisaye Yamamotoの
二短編
“Seventeen Syllables”と“Yoneko’s Earthquake”におけるキリスト教的含意と
異人種間関係
口頭発表(一般発表) 2018-12-00日本英文学会
関西支部大会第13回大会
(於神戸女学院大学、西宮市)
上記1の学術論文「Hisaye Yamamotoの二短編 “Seventeen Syllables”と“Yoneko’s Earthquake”におけるキリスト教的含意と異人種間関係」の基になった発表である。発表時間30分。発表要旨を日本英文学会関西支部ウェブサイト「第13回 (2018年度) Proceedings」に掲載。
7 ヒサエ・ヤマモト作品におけるキリスト教の両義性─“Wilshire Bus”と“Epithalamium”の考察口頭発表(一般発表) 2021-03-00神戸英米学会
2020年度年次大会
(於神戸大学、
神戸市、
オンライン開催)
Hisaye Yamamotoによる短編2作品“Wilshire Bus”と“Epithalamium”(1960)より、両作品で描かれるキリスト教の持つ両義性について検討した。作者がカトリック共同体に参加する前後10年を隔てて発表されたこれらの作品には、作者のキリスト教への共鳴の変遷と同時に、その父権的な価値観への内省的な批判が込められていることを提示した。発表時間30分
8 Hisaye Yamamotoの
“The Legend of Miss Sasagawara”における「狂気」─宗教的含意に見られる二重の社会批判
口頭発表(一般発表) 2021-05-00日本英文学会
第93回全国大会
(於早稲田大学、新宿区、オンライン
開催)
Hisaye Yamamotoの“The Legend of Miss Sasagawara” (1950)は日系強制収容所で主人公Mariが父権制や集団主義、人種差別への反動で「狂人」化する様を描く。本発表では作者の日系人、女性、カトリックというマイノリティ要素を鑑み、マジョリティWASPへ抵抗する様を論証した。作中の仏教の父権性は主人公を抑圧する。一方キリスト教は解放をもたらすが、アジア系文学批評では同化の一環だとされてきた。収容所内の「狂気」が示す宗教の抑圧と、作者の社会批判を読み解いた。発表時間30分。発表要旨を日本英文学会ウェブサイト「第93回大会 (2021年度) Proceedings」に掲載。
9 「キリスト教的観点からのHisaye Yamamoto, “Wilshire Bus”の再読─日系二世女性による二重の社会批判」 口頭発表(一般発表) 2021-10-02日本アメリカ文学会
第60回全国大会 
(オンライン開催)
10 キリスト教的観点に基づくヒサエ・ヤマモトの「フィレンツェの庭」の分析――戦争体験と異人種間交流の考察 口頭発表(一般発表) 2022-03-19アジア系アメリカ文学会
第143回例会(2022/3/19オンライン開催)
Hisaye Yamamotoの“Florentine Gardens” (1995)では日系アメリカ人女性の主人公とラテン系夫、その娘、娘の上司のスラブ系アメリカ人男性のヨーロッパ旅行を描く。主人公は旅の中心に、第二次大戦でアメリカ兵として戦死しフィレンツェに埋葬された弟の慰霊を据えている。戦後半世紀たっても残る強制収容や戦争のトラウマとその昇華の過程を、作品中のキリスト教的含意や異人種の登場人物との交流から分析した。
11 Juliet KonoのAnshū : Dark Sorrowに見られる身体の「移動」と精神性の変容 口頭発表(一般発表) 2023-01-07日本アメリカ文学会関西支部1月例会・若手シンポジウム:「移動」をめぐる文学的想像力
12 脱北米中心日系英語文学の検討ーハワイとオーストラリアの作品を参考に口頭発表(一般発表) 2023-09-08大谷大学西洋文学研究会2023年度総会・研究会
13 オーストラリア日系強制収容文学の考察─Cory TaylorのMy Beautiful Enemyにおける人種・セクシュアリティ表象を手がかりに口頭発表(一般発表) 2023-12-17日本英文学会 関西支部第18回大会(於神戸大学)
以上13点

前のページに戻る