教育研究業績の一覧

藤井 了興
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 パワーポイントによる授業資料の作成 2023-04-00 ~ 毎回の授業内容をパワーポイントによる資料にとりまとめ、学生の授業内容の理解を促進するように工夫している。
2 ワークシートを活用した双方向の授業運営 2023-04-00 ~ 毎回の授業時に設問を付したワークシートを配布し、授業資料等の該当箇所を記入させることで、学生の授業内容の理解を促進するようにしている。加えて、学生から授業の感想や質問も併せて記入して提出してもらい、次回授業時にその内容についてフィードバックを行うことで、双方向による授業運営につとめている。
3 2023年度優秀授業賞の受賞 2024-03-00 2023年度後期開講科目における学生の授業評価アンケートに基づき、担当授業の「仏教文献基礎演習b-4」が優秀授業に選出され、優秀授業賞を受賞した。
2 作成した教科書、教材、参考書
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 大学院修士課程入学試験受験者への指導 2023-09-00
~2024-02-00
大学院修士課程入学試験受験者を対象に、個別に週1回〜2回、過去問の添削や真宗学の指導を行なった。
B 職務実績
1 真宗総合研究所清沢満之研究班
研究補助員
2018-04-01
~2021-03-31
清沢満之の生涯と思想を研究目的とする真宗総合研究所清沢満之研究班において、研究の基礎となる『清沢満之全集』別巻の編集全般の補助を行なった。
2 真宗総合研究所清沢満之研究班
研究補助者
2021-04-01
~2023-03-31
清沢満之の生涯と思想を研究目的とする真宗総合研究所清沢満之研究班において、西方寺所蔵文献の内容精査を行なっている。
3 真宗総合研究所【指定研究】「清沢満之研究」班 嘱託研究員 2023-04-01
~2024-03-31
清沢満之の生涯と思想を研究目的とする清沢満之研究班において、西方寺蔵清沢満之自筆文献のリスト整理、研究を行なっている。
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 2018-05-00~0000-00-00 日本印度学仏教学会
2 2018-05-00~0000-00-00 日本宗教学会
3 2018-05-00~0000-00-00 真宗連合学会
4 2018-05-00~0000-00-00 真宗教学学会
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 なしその他 0000-00-00
以上1点
Ⅱ学術論文
1 清沢満之の有限無限論の基本的視座
―真宗学の思想的意義として―
単著 2020-01-00『眞宗研究』第64輯(真宗連合学会) 清沢満之の『宗教哲学骸骨』・「他力門哲学骸骨試稿」に一貫する有限無限論の継承と展開を見ることで、有限無限の調和論を軸にしながら、不調和の業的有限論が混在していることを確認した。
そしてその構造が、最晩年の「我信念」において、「私」と「如来」の「別異」上に、信念において具体的な同体を「信する」という「信念」として結実していくという視点で見るべきことを述べた。
22頁(155頁〜176頁)
2 清沢満之と『大経』単著 2020-12-00『大谷大学大学院研究紀要』第37号
(大谷大学大学院)
浄土真宗の根本は『大経』であるから、満之が『大経』とどのように接近したのかを満之の求道を踏まえた上で検討し、それがどのような思想的意義を持っているのかを尋ねた。
その交渉は、最晩年の論稿「宗教的道徳(俗諦)と普通道徳との交渉」に見られ、親鸞と同じように『大経』下巻に立脚し、その三毒段中の仏の「精進すべし」の勧励を、真諦の他力の信仰に立ち帰れと教える俗諦義を述べたものと見ていたことを確認した。
29頁(99~127頁)
3 清沢満之の求道―『大経』の仏道として―単著 2021-03-00学位論文
(大谷大学)
清沢満之は、『臘扇記』での絶対無限への自覚を起点としながら、『有限無限録』、「精神主義」思想を通して、その思索の根底に深い『教行信証』「信巻」理解があることを論じた。実践論である「真の仏弟子」をベースとし、最晩年には『大経』の教説にまで返して実践の根拠を証明していくことを見た。
ここに、満之の求道が阿弥陀如来の本願として客観化され、求道が『大経』の仏道となると結論づけた。
171頁
4 清沢満之における救済の証明―『有限無限録』を中心として― 単著 2021-12-00『印度學佛教學研究』第七十巻第一号
(印度学仏教学会)
清沢満之の『有限無限録』の根幹には、『臘扇記』の自己への深い洞察の中で、絶対無限の意志によって賦与された避悪就善が「道徳ノ源泉」であるという、満之の救済の自内証が採用されている。
その部分を中心に『有限無限録』を見ると、「臘扇」時代の客観的な記述も含めながら、それらを「真の仏弟子」として包括的に組織化しており、自内証が本願の救済であることを客観的に証明する意義を持つことを論じた。
4頁(163〜166頁)
5 親鸞思想における「真仏弟子」の主体について
―『教行信証』「信巻」真仏弟子釈の『安楽集』引文を中心として―
単著 2024-03-15『親鸞教学』第119号(大谷大学真宗学会) 本論文は、『教行信証』「信巻」に見られる「真仏弟子」思想について、主体という観点から、真仏弟子の主体について論じた。その際、真仏弟子釈所引の『安楽集』引文を検討することを通じて、親鸞は信心を主体とする思想を提示しているという側面を指摘した。
15頁(41〜55頁)
以上5点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 清沢満之の有限無限論の基本的視座
―真宗学の思想的意義として―
口頭発表(一般発表) 2019-06-07真宗連合学会
第六十六回大会
(於大谷大学、京都市)
上記Ⅱ.学術論文1の内容についての口頭発表。
発表時間:20分
2 清沢満之に見る真宗的救済の表現について発表要旨 2021-07-00『真宗教学研究』
第42号
(真宗教学学会)
主観的な「救済」という事実が、それを自覚する者の表現としてどのように表れてくるのかについて、清沢満之を一例として取り上げた。そこで、「救済」が実現することと、それが自覚化されて言語化されていくことの違いに注意することで、「救済」実現の時期の特定から満之の著作における「救済」観を見るのではなく、それが他力的に言語化された中にこそ、確かな「救済」観が示されていくことについて言及した。
3頁(71〜73頁)
3 清沢満之における救済の証明―『有限無限録』を中心として―口頭発表 (一般発表) 2021-09-00日本印度學佛教学会
第七十二回学術大会
(於大谷大学、京都市 オンライン開催)
上記Ⅱ.学術論文4の内容についての口頭発表。
発表時間:15分
4 清沢満之の「真仏弟子」論の独自性と意義―『有限無限録』を手がかりとして―口頭発表 (一般発表) 2022-07-00第二十八回真宗大谷派教学大会
(於東本願寺 京都市 オンライン開催)
清沢満之の思想を考える上で重要と考えられる『有限無限録』の内容の中でも、その中心部分と考えられる箇所に明確に表現されている、親鸞思想の部分を取り上げた。この箇所は、明らかに「真仏弟子」の文言を使用しているため、当時の満之の課題やその論述の必要性、また、それまでの同箇所の解釈との相違点などを複合的に検討した。
発表時間:20分
5 親鸞思想における「真仏弟子」の主体について 口頭発表(一般発表) 2023-09-09日本宗教学会 「真仏弟子」思想を表す際に、親鸞が真仏弟子釈の引文、特に『安楽集』をどのような意図で引用したのかについての考察を発表した。その際、この思想は信心を得た人を通して明らかとなる信心自体の「はたらき」に重点があることを示し、従来の解釈である「真仏弟子」の主体を信心を得た人とする解釈との相違を示した。
内容は『親鸞教学』第119号に論文として掲載。
発表時間:15分
6 『今日のことば』(エッセイ) その他 2024-02-26『今日のことば』(東本願寺出版) 東本願寺出版の『法語カレンダー』(2025年版)に掲載される法語のうちの一つについて、エッセイを投稿した。
(2024年8月1日発行予定)
以上6点

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