教育研究業績の一覧

村山 保史
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 HPの作成 2003-12-01 ~ 筆者のHP(http://www.kinet-tv.ne.jp/~enzian/)において、以下のコンテンツを公開している。①哲学関係の入門書の紹介、②哲学にかんするテーマ別の参考書の紹介、③卒業論文の参考書の紹介、③卒業論文の作成方法、④哲学入門講義(そのいくつかは高校生を対象とした模擬授業において作成したもの)。
2 ブログの作成 2004-05-29 ~ 筆者のブログ(https://enzian.exblog.jp/)において、中高生でも読める哲学エッセイを執筆し、筆者の研究成果を速やかに、受け入れやすいかたちで学内外に向けて発信するよう努めている。
3 個人研究室の開放 2005-04-01 ~ 大学が取り決めたオフィスアワー以外にも、2年生ゼミ、3・4年生ゼミ学生を優先して面談する、それぞれの「準オフィスアワー」を設けている。また、それ以外の時間でも個人研究室をオープンルームにして、学生の学習活動・生活相談の場としている。
4 哲学科・哲学専攻関係HPの作成 2005-07-06
~2017-03-15
以下のHPを作成し、さまざまな側面からゼミ、哲学科、大学院哲学専攻における教育効果を高めた。また、大谷大学内にとどまらず、広く社会と哲学科との結びつきを強めた。①「大谷大学哲学科HP」、②「大谷大学大学院文学研究科哲学専攻HP」。
5 哲学科関係ブログの作成 2005-07-22 ~ 以下の共有ブログを作成し、各教員の研究成果を速やかに、読みやすいかたちで学内外に公開し、広く社会に研究成果をフィードバックすることをめざしている。また、さまざまな側面からゼミ、哲学科、大学院哲学専攻の教育効果を高めている。①「哲学科教員ブログ」(http://tetsugakuka.seesaa.net/)、②「哲学科学生ブログ」、③「哲学院生ブログ」、④「ゼミブログ」、⑤「哲学科教員文書アーカイブス」。(②~⑤の設置は2010年度まで)
6 3・4年生ゼミ授業における工夫 2006-04-01 ~ 3・4年生ゼミの授業において、以下の工夫をしている。①マルチメディア機材(プロジェクター、パソコン、携帯電話、パワーポイント)の使用。②ゼミ教室内と「ゼミブログ」上でのディスカッションという、授業の二元化の実施。③セミナーハウスを利用した卒業論文の中間発表会の実施。(②と③は2010年度まで。)
7 卒業論文の書き方講座 2008-12-08
~2010-12-08
ゼミ学生のみならず、学年・学科を問わず広く学生を対象とした卒業論文の書き方講座をパワーポイントを使っておこなった。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 『カントにおける認識主観の研究―超越論的主観の生成と構造―』 2003-03-10 カント認識論における認識主観の生成と構造を解説した著作。哲学史講義にて教科書として使用した。
2 「卒業論文の書き方」(卒業論文作成マニュアル) 2003-12-01 ~ 筆者のHP(「教育内容・方法の工夫」1参照)に公表している卒業論文の作成マニュアル。内容を随時更新しつつ、3・4年生ゼミや卒業論文の書き方講座の際にも活用している。なお、同HPでは卒業論文執筆の際に参照すべき「卒業論文の参考書」も公表している。
3 「13歳からの哲学」(哲学入門講義) 2003-12-01 ~ 筆者のHP(「教育内容・方法の工夫」1参照)に公表している哲学入門講義。内容を随時更新しつつ、哲学に不慣れな中高生および、学内では主として1・2年生学生を対象としている。
4 「哲学者別入門書」(西洋編・近代日本編) 2003-12-01 ~ 筆者のHP(「教育内容・方法の工夫」1参照)に公表している西洋および近代日本における哲学者別の入門書の解説。内容を随時更新している。
5 「テーマ別参考書」 2003-12-01 ~ 筆者のHP(「教育内容・方法の工夫」1参照)に公表しているもの。哲学科学生が、自分が興味をもつテーマごとに参照すべき参考書とその解説。内容を随時更新している。
6 模擬授業で使用したパワーポイント資料 2006-02-15 中学生を対象とした授業で作成したパワーポイント資料。絵本を使った哲学入門。
7 模擬授業で使用したパワーポイント資料 2010-10-30 「京都学びフォーラム」で高校生を対象としておこなった模擬授業のパワーポイント資料。絵本を使った哲学入門(自己と他者の問題)。
8 模擬授業で使用したパワーポイント等資料 2012-00-00 ~ 高校内ガイダンス、大学見学会、大学説明会、高大連携関係授業といった機会に、高校生を対象とした模擬授業等用に作成した諸資料(多数)。
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
4 その他教育活動上特記すべき事項
B 職務実績
1 大谷大学真宗総合研究所(指定研究)研究員 2000-04-01
~2010-03-31
国際仏教研究のドイツ・フランス班の研究員として、マールブルク大学やフランス国立高等研究院(EPHE)との交流作業をおこない、また庶務業務を担当した。
2 大谷大学参事 2005-08-01
~2011-03-31
主として自己点検、第三者評価関係の学内取りまとめ業務に当たった。
3 大谷大学真宗総合研究所(一般研究)研究員 2010-04-01
~2013-03-31
「日本における西洋哲学の初期受容―清沢満之の東京大学時代未公開ノートの調査・分析―」(2010~2012年度 日本学術振興会 科学研究費 基盤研究(C)研究課題/領域番号22520083)の研究分担者として、東京大学における哲学関係外国人教師の講義録のデータベース作成、フェノロサの思想の分析、他の思想への影響の分析等をおこなった。
4 大谷大学在外研究員 2011-04-01
~2011-09-30
東京大学大学院総合文化研究科にて在外研究をおこなった。
5 大谷大学参事 2011-10-01
~2012-03-31
主として自己点検、第三者評価関係の学内取りまとめ業務に当たった。
6 大谷大学入学センター長 2012-04-01
~2016-03-31
入試関係の学内取りまとめ業務に当たった。
7 大谷大学高大連携推進室長 2012-04-01
~2016-03-31
高大連携推進にかかわる学内取りまとめ業務に当たった。
8 大谷大学真宗総合研究所(一般研究)研究員 2013-04-01
~2016-03-31
「日本における西洋哲学の初期受容―フェノロサの東大時代未公開講義録の翻刻・翻訳―」(2013~2015年度 日本学術振興会 科学研究費 基盤研究(C)研究課題/領域番号25370096)の研究代表者として、フェノロサの東京大学時代講義録の翻刻・翻訳、フェノロサの思想の分析、他の思想への影響の分析等をおこなった。
9 大谷大学真宗総合研究所(指定研究)研究員 2016-04-01
~2017-03-31
『清沢満之全集』(岩波書店)の補遺を発刊するための準備作業をおこなった。
10 大谷学会庶務 2017-04-01
~2019-03-31
大谷大学の教員および学生全員が会員となっている大谷学会の庶務として、公開講演会や研究発表会の企画・実施、紀要『大谷大學研究年報』『大谷学報』の編集に当たった。
11 京都・宗教系大学院連合(K-GURS)評議員 2017-04-01
~2019-03-31
京都を中心とする宗教系大学院が多く加入する学術交流団大である京都・宗教系大学院連合の評議員として、シンポジウムや研究会等を企画・実施した。
12 大谷大学真宗総合研究所(一般研究)研究員 2018-04-01 ~ 「西洋哲学の初期受容とその展開―井上円了と清沢満之の東大時代未公開講義ノートの公開―」(2018~2020年度 日本学術振興会 科学研究費 基盤研究(C)研究課題/領域番号18K00024)の研究代表者として、フェノロサやノックス、ブッセといった外国人哲学講師の東京大学時代講義録の翻刻・翻訳、その思想の分析、他の思想への影響の分析等をおこなっている。
13 大谷大学大学院文学研究科長 2020-04-01 ~ 大学院文学研究科の取りまとめ業務に当たっている。
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 1988-04-01~0000-00-00 大谷大学哲学会
2 1990-04-01~2017-03-31 関西哲学会
3 1990-04-01~0000-00-00 関西学院大学哲学会
4 1991-04-01~0000-00-00 日本哲学会
5 1997-04-01~2015-03-31 カント研究会
6 2009-04-01~0000-00-00 日本宗教学会
7 2009-04-01~0000-00-00 比較思想学会
8 2013-01-22~0000-00-00 国際井上円了学会
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 朝広謙次郎編『自我の探求』(現代カント研究8)共著 2001-11-30晃洋書房(京都市) 「学術論文」3に最新の研究者の見解を付加して議論を補強し、[口頭発表・その他]7を経てさらに全体に加筆修正を施したもの。特に反省的判断力の統制的な使用についての議論を詳細にした。本人担当、第Ⅴ章「カントの他我認識論―その可能性と限界―」[20頁、92~111頁]
2 カントにおける認識主観の研究―超越論的主観の生成と構造―単著 2003-03-10晃洋書房(京都市) 従来の主要なカントの主観解釈は、超越論的主観を、対立する心的諸能力の「根源力」とみなすという誤りを繰り返してきた。ここでは、カント理論哲学における認識主観の構造を、前批判期から批判期におよぶ文献を駆使しつつ、その形成過程の分析を通じて解明した。カントの超越論的主観としての認識主観は、まず1770年代までの前批判期に〈超越的主観(実体)〉として形成され、次いで批判期の1780年代の前半に〈純粋主観〉に移行し、最終的に1780年代の後半にいたって、根源力であることを否定する限りでの〈批判的主観〉として確定された。(関西学院大学博士学位論文)[254頁]
3 箕浦恵了他編『仏教とキリスト教の対話Ⅲ』共著 2004-03-10法藏館(京都市) ヘーゲルによれば、西洋の近代史とはキリスト教的自由の必然的な世俗化過程にほかならない。ここでは、キリスト教的自由の世俗化過程のなかで屹立する存在としてルターとカントを取り上げ、両者がそれぞれ果たしたキリスト教的自由の世俗化過程のなかでの役割について考察した。本人担当「ルターとカント―キリスト教的自由の世俗化をめぐって―」[18頁、223-240頁]
4 ジャン・ボベロ、門脇健編『揺れ動く死と生―宗教と合理性のはざまで―』共著 2009-03-20晃洋書房(京都市) しばしば臨床の現場において問題になるナラティブとパリアティブについて、両者が必然的に関係し合う関係点についてジャンケレヴィッチやパスカルの見解を参考にしながら哲学的に考察した。本人担当、第2章3「ナラティブとパリアティブ」[15頁、89-103頁]
5 哲学してみるその他 (監修・共訳) 2012-05-11世界文化社(東京都) フランスで多く読まれたオスカー・ブルニフィエの哲学入門書、Oscar Brenifier, Jacques Desprès: Livre des grands contraires philosophiques の日本語版の監修と翻訳(藤田尊潮氏との共訳)。[80頁]
6 Christoph Elsas, Edith Franke, Angela Standartinger(Hg.),Geschlechtergerechtigkeit: Herausforderung der Religionen共著 2014-00-00EB Verlag(Berlin) 「口頭発表・その他」14の講演原稿に全体的な加筆修正を加えた。本人担当、Genderimplikationen in Symbolen des Göttlichen in buddhistischen Traditionen Ostasiens[15頁、307-321頁]
7 水島見一編『曽我教学―法蔵菩薩と宿業―』共著 2016-03-11方丈堂出版(京都市) 「学術論文」12の議論をより詳細にした。本人担当、第一章「曽我量深の思想―象徴世界観を中心にして―」[25頁、79-103頁]
以上7点
Ⅱ学術論文
1 カントに於ける認識主観の問題 単著 1991-06-30『人文論究』第41巻第1号(関西学院大学人文学会) カントが『純粋理性批判』第二版において提出した「叡知者」「知性的意識(表象)」等の自我概念には、従来二通りの主要な解釈があった。一つは、認識主観(対象構成にかかわる主観)として論理主義的に解釈するものであり、もう一つは、行為主観の表現として実践哲学の観点から解釈するものである。この概念を対象構成にかかわらない非措定的な意識として解釈し、経験科学では把握されない現実的な人間存在を示唆するものとした。[13頁、17-29頁]
2 カントの時間論―時間系列の二つの側面について―単著 1991-12-20『哲学研究年報』第25輯(関西学院大学哲学会) 「学術論文」1の非措定的意識を、時間性の観点からさらに考察した。カントは対象構成を前後的な時間構成の観点からみる。しかし非措定的意識は前後的時間には関係せず、カントは対象構成に関係しないある種の感情(内官)を(過去・)現在・未来の時間系列に結びつけている。前後的な時間系列が拡がりのない〈瞬間〉によって区切られるの対し、過去・現在・未来の時間系列は拡がりをもつ〈現在〉によって区切られる。非措定的意識は空間性への方向を示唆する。[18頁、17-34頁]
3 カントの他我認識論単著 1994-12-20『哲学研究年報』第28輯(関西学院大学哲学会) 他我を主題的には扱わないカントの著作にも散見される他我認識の方法を抽出した。カントの他我認識の方法は、初期フッサールの方法に類似した一種の感情移入によるものであり、カント哲学の体系のなかでは反省的判断力の統制的原理に依拠しうる。自我は、自らの空間的な身体感情を基礎にし、〈自己身体〉と類似した〈他者身体〉の背後に他の自我が存在すると「想定」するのである。[17頁、1-17頁]
4 カントの革命論単著 1995-12-20『哲学研究年報』第29輯(関西学院大学哲学会) 身体は欲求の主体であり、身体的欲求は社会での対立の可能性を孕む。カントによれば、この対立は形式的な「論理的対立」ではなく、「実在的対立」である。また現実に対立する二項の上下関係の倒錯である「革命」は、実在的対立そのものである。悪が善の欠如ではなく実在する両者の上下関係の倒錯であること、快が不快の欠如でないことも、それらが実在的対立に依拠していることによる。カントにおいて革命は社会悪であり、同時に、快と不快の実在的対立を前提した、不快を介した快である「崇高」とも境を接する危うい構造をもつ。[16頁、37-52頁]
5 カントの目的の国 単著 1996-03-31『哲學論集』第42号(大谷大学哲学会) カントの「目的の国」の構成員は「人格性」であると解釈される。人格性は抽象的な行為主観であることから、人格性の構成する目的の国も、非現実的な仮想的共同体とされ、単なる統制的理念であるとされる。しかしカントによれば、目的の国の構成員は「価格をもつか尊厳をもつか」である。「尊厳」は目的自体である抽象的な人格性を指すが、「価格」は「手段」ともなる「物件」を示唆し、物件には身体が含まれる。この意味では、目的の国の構成員は、目的と同時に手段ともなる現実的な人格性、つまり「人間性」でもある。[12頁、60-71頁]
6 カントのコペルニクス的転回 単著 1999-03-25『哲學論集』第45号(大谷大学哲学会) カントのいわゆる「コペルニクス的転回」は、認識論上における〈秩序の急激かつ根本的な変化〉という抽象的意味の革命として一義的に解釈されている。しかしカントが自らの転回をなぞらえるコペルニクスの革命は、本質的には〈天球の回転〉を意味する天文学的意味の革命であり、他の思想との関係において同時に、今日われわれが使用する抽象的意味の革命に相当した。カントのコペルニクス的転回もまた、同様の二重構造をもつと解釈すべきである。[14頁、21-34頁]
7 カントの観念論論駁単著 2001-09-30『大谷學報』第80巻第4号(大谷学会) カントは観念論を論駁する観念論者であるとされる。ではそれは、どのような観念論を論駁する、どのような意味での観念論者なのだろうか。『純粋理性批判』第二版における「観念論論駁」の読解を通じて、カントの超越論的観念論の構造を考察した。[18頁、17-34頁]
8 カントの超越論的対象単著 2003-06-10『哲学研究年報』第37輯(関西学院大学哲学会) カントが『純粋理性批判』第一版において使用した超越論的対象には、従来、カントの大系におけるその位置を肯定的にとるか、否定的にとるかで大きく二つの立場に解釈が分かれてきた。ここでは、超越論的対象の多義性を明らかにし、整合的な解釈を示した。[24頁、183-206頁]
9 カントの宗教論―「単なる理性」をめぐって―単著 2006-03-08『哲學論集』第52号(大谷大学哲学会) カントが『単なる理性における宗教』において明らかにした宗教論の特性および、それが反啓蒙主義的な思想統制下の時代に書かれた理由を、「単なる理性」という表現に着目し解釈した。[16頁、39-54頁]
10 自我・身体性・実体化―カント自我論の一考察―単著 2007-12-20『大谷學報』第87巻第1号(大谷学会) 「口頭発表・その他」3に全体的な加筆修正を加えた。[14頁、21-35頁]
11 金子大栄と西洋哲学―「観念の浄土」をめぐって─単著 2011-03-30『比較思想研究』第36号(比較思想学会) 「口頭発表・その他」12に全体的な加筆修正を加えた。[9頁、110-118頁]
12 曽我量深の象徴世界観単著 2012-03-23『哲學論集』第58号(大谷大学哲学会) 曽我量深の象徴世界観の全体像が示された1930年代から1960年代の思索を主たる対象とし、曽我に影響を与えた、あるいは曽我が影響を与えた思想と照らし合わせながら、彼の象徴世界観を整合的に読み解いたもの。実体的世界に対するものとして描かれる彼の象徴世界観を、その空間的構造、時間的構造、また、そこにおける無限者と有限者との人格的関係という観点から考察した。[18頁、24-41頁]
13 近代真宗仏教者の犠牲観(一)─多田鼎と暁烏敏を中心として─単著 2012-03-30『思想史研究』第15号(東京大学日本思想史・思想論研究会) 「口頭発表・その他」16の発表原稿の前半部分に全体的な加筆修正を加えた。[13頁、88-100頁]
14 金子大榮「私の真宗学」の翻刻と解説(一)解説編
単著 2012-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第29号(大谷大学真宗総合研究所) 金子大榮が1928年に宗教新聞『中外日報』に掲載した一連の原稿、「私の真宗学」等の翻刻(「翻刻編」)への解説。金子の浄土思想に対する村上専精や多田鼎らの批判と照らし合わしつつ、金子の浄土思想の独創性、および二者の批判を容れるにいたった問題点を考察した。[36頁、23-58頁]
15 近代真宗仏教者の犠牲観(二)―犠牲なき宗教の可能性をめぐって―単著 2012-10-15『思想史研究』第16号(東京大学日本思想史・思想論研究会) 「口頭発表・その他」16の発表原稿の後半部分に全体的な加筆修正を加えた。[9頁、83-91頁]
16 金子大榮「私の真宗学」の翻刻と解説(二)翻刻編 単著 2013-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第30号(大谷大学真宗総合研究所) 金子大榮が1928年に宗教新聞『中外日報』に掲載した一連の原稿、「私の真宗学」等を翻刻・注解した。[26頁、111-136頁]
17 フェノロサ「哲学史」講義(続)共著 2016-03-27科学研究費成果出版物 「職務実績」8の成果。[262頁、解題部分3頁、1-3頁]
18 State and Religion: The Viewpoint of Daisetz Suzuki単著 2017-12-10『思想史研究』第24号(東京大学日本思想史・思想論研究会) 「口頭発表・その他」11に全体的な加筆修正を加えた。[6頁、125-130頁]
19 日本における西洋哲学の初期受容―東京大学時代の清沢満之を中心にして―単著 2018-06-01『現代と親鸞』第37号(親鸞仏教センター) 「口頭発表・その他」22に全体的な加筆修正を加えた。[22頁、17-38頁]
20 暁烏敏の思想―その生成と構造―(一)単著 2019-02-28『哲學論集』第65号(大谷大学哲学会) 「口頭発表・その他」23の前半部分に全面的な修正を加えたもの。[15頁、1-15頁]
21 Kant and Inoue Enryo単著 2021-05-00International Inoue Enryo Research,vol.8 「口頭発表・その他」24の講演原稿に全面的な修正を加えたもの。和文原稿(「カントと井上円了」)と同時掲載する。[掲載予定]
以上21点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 カントにおける自我の実体化の可能性について口頭発表 1993-10-10関西哲学会第46回大会(於、大谷大学) カントの自我の実体化拒否の議論は自我が持続性を含まないことを大前提とする。しかし非措定的意識に「学術論文」2で考察した空間性への通路を認めることは、自我の実体化を認めることでもある。実体化が拒否される自我は対象構成にかかわる自我であり、非措定的意識としての自我は持続性をもち、実体化も可能である。この持続性は現実的な人間が備える身体性から生じる。非措定的意識は身体感情であり、『純粋理性批判』の「観念論論駁」で扱われる「外物」は身体を含む。[30分]
2 カントの革命論口頭発表 1994-12-16平成6年度特別研修員研究発表会(於、大谷大学) 「学術論文」4の萌芽的研究。[30分][口頭発表要旨:『大谷學報』第74巻第4号(大谷学会)、1995年3月31日、2頁、74-75頁]
3 カントにおける経験的自我口頭発表 1995-05-27日本哲学会第54回大会(於、國學院大学) 「口頭発表・その他」1で自我の実体化の観点から取り上げた非措定的意識に認められる空間性を、カント解釈においては従来問題とされなかった持続的な「経験的自我」の可能性の観点から扱った。そしてこの研究を、自我の一般法則性を強調するあまりカントの社会哲学においては十分には基礎づけられない、身体を備えた人格を構成員とする社会(「学術論文」5参照)の基礎づけのための予備的考察とした。[30分][口頭発表要旨:『哲学』第45号(法政大学出版局)、1995年4月1日、3頁、101-103頁]
4 他我があるかのように…―カントの他我認識論―講演 1995-07-21大谷大学西洋哲学・倫理学会公開講演会(於、大谷大学) 「学術論文」3と同内容のものを、表現のみ一般向けに改めた。[30分]
5 人間性の社会―カント社会哲学の一解釈―口頭発表 1995-12-13平成7年度特別研修員研究発表会(於、大谷大学) 「学術論文」5の萌芽的研究。[30分][口頭発表要旨:『大谷學報』第75巻第4号(大谷学会)、1996年3月31日、2頁、80-81頁]
6 カントの革命観口頭発表 1997-04-26カント研究会第109回例会(於、京都大学) 「学術論文」4に新たな解釈者の見解を盛り込み、若干の修正を加えた。[90分]
7 カントの他我認識論口頭発表 1999-10-24カント研究会第137回例会(於、法政大学) 「著書」1のもとになった口頭発表。[90分]
8 クラウス・オッテ「キリスト教的視点から見た仏教側の反応」翻訳 2004-03-10法藏館(京都市) Klaus Otte,Die Reaktionen auf buddhistischer Seite in christlicher Sichtの翻訳。[箕浦恵了他編『仏教とキリスト教の対話Ⅲ』(法藏館)2004年4月31日、8頁、213-220頁]
9 カントの宗教論口頭発表 2006-10-20大谷学会研究発表会(於、大谷大学) カントの宗教論を、前批判期著作から『単なる理性の限界内における宗教』にいたるまでのカントの著作を使いながら解説した。[30分]
10 清沢満之の内観主義口頭発表 2009-09-12日本宗教学会第68回学術大会(於、京都大学) 従来、清沢満之の内観主義は精神主義の主観性を示すにすぎない言葉として重視されなかった。発表では、内観主義を精神主義が精神主義として生成するために必要な、精神主義の中核的要素として考察した。[15分][口頭発表要旨:『宗教研究』第83巻第4輯(日本宗教学会)、2010年3月30日、2頁、327-328頁]
11 State and Religion in the Thought of Daisetsu Suzuki口頭発表 2010-05-05Colloque: Identité nationale et religion en France et au Japon, l’Ecole Pratique des Hautes Etudes – Paris Sorbonne 鈴木大拙の「霊性」概念を手がかりとして、彼における国家と宗教の関係について考察したもの。対立項(自他の対立も含む)の相互浸透的な性質をもつ霊性の観点からすると、個人における霊性の自覚としての「個人的アイデンティティ」と国家への帰属意識としての「集合的アイデンティティ」を区別することはできない。[30分]
12 金子大栄と西洋哲学―「観念の浄土」をめぐって─口頭発表 2010-06-19比較思想学会第37会大会(於、武蔵野大学) 金子大栄の重視する浄土は「観念の浄土」と呼ばれる浄土である。この際の「観念」が西洋哲学の用語であることは金子自身も認めている。しかし、観念の浄土がいかなる西洋哲学のいかなる哲学的原理に基づいて実在性をもつと金子が考えているのかについては、これまで研究対象となることがなかった。ここでは、金子の観念の浄土が、カントの“transzendental”なイデーに相当し、統制的原理としての実在性をもつことを明らかにした。[35分]
13 鈴木大拙の「大地」概念口頭発表 2010-09-05日本宗教学会第69回学術大会(於、東洋大学) 鈴木大拙は霊性と呼ばれる宗教意識を原理として彼の宗教大系を展開している。日本における霊性の発現形式は日本的霊性と呼ばれるが、大地ないし、大地の性質としての「大地性」は霊性の本質的なファクターとされている。ここでは、鈴木の大地概念の基礎構造を解明し、そうした大地概念の特質が、霊性を原理とする鈴木の宗教体系に及ぼしている影響についても一瞥を加えた。[15分][口頭発表要旨:『宗教研究』第84巻第4輯(日本宗教学会)、2011年3月30日、2頁、382-383頁]
14 Genderimplikationen in Symbolisierungen des Göttlichen in buddhistischen Traditionen in Ostasien招待講演 2011-05-14Ⅶ. International Rudolf-Otto-Symposium(Marburg Uni.) 東アジア、とりわけ日本仏教の浄土思想にみられるとしばしば指摘されるジェンダー意識について考察した。[45分]
15 曽我量深の象徴世界観口頭発表 2011-09-04日本宗教学会第69回学術大会(於、関西学院大学) 「学術論文」12のもとになった発表。[15分][口頭発表要旨:『宗教研究』第85巻第4輯(日本宗教学会)、2012年3月10日、2頁、410-411頁]
16 近代真宗仏教者の犠牲観―多田鼎と暁烏敏を中心として─招待講演 2011-09-08H23年度高橋哲哉科研第1回研究会(於、東京大学) 他者の利益を目的として自己に属するものを他者に付与する犠牲という行為が生じる際の他者はしばしば複数のそれであり、個に対しての全体という意味をもつ。この全体に国家が含まれ、また、もし宗教における第一義の問題が個の内面に沈潜する信仰にかかわるものであるなら、宗教は犠牲をめぐる国家との対立を避けることができない。清沢満之門下の多田鼎と暁烏敏の思想を対象として近代国家に生きた真宗仏教者がもっていた犠牲観を抽出した。[120分]
17 明治期の東京大学における外国人哲学教師招待講演 2012-06-27東洋大学国際哲学研究センター第1ユニット研究会(於、東洋大学) サイルからブッセにいたる明治期の東京大学における外国人哲学教師の講義について、(a)授業科目名、(b)授業の配当学部(学科)、(c)授業の内容、(d)これまで外国人哲学教師の講義録を残していることが確認されている(残している可能性がある)受講生について、清沢満之の未公開ノートや、これまで精査されていなかった諸資料を参照しつつ確認した。[60分]
18 大谷大学初代学長 清沢満之―その精神にせまる― その他 2014-11-07大谷大学(大谷大学広報委員会) 清沢満之の思想と業績を一般向きに取りまとめたもの。『文藝春秋』(2013年5月~2014年4月)に12回にわたって掲載した「人間・清沢満之」シリーズのエッセイ、2013年10月12日に開催された「清沢満之生誕150周年記念シンポジウム」の記録等を含む。[67頁]
19 多田鼎の犠牲論口頭発表 2016-09-10日本宗教学会第75回学術大会(於、早稲田大学) 明治期の恩寵思想から昭和期の真俗冥応主義にいたる多田鼎の思想における犠牲観を抽出することでその思想の一端を明らかにしようとした。[15分]
20 日本における西洋哲学の初期受容―東大時代の清沢満之を中心にして―
招待講演 2017-03-13親鸞仏教センター第3回清沢満之研究交流会(於、求道会館) 「職務実績」3と8によって得られた成果として、これまで全集にも収録されず不確定のままであった東京大学時代の清沢の学びについて、清沢の遺稿から発見された未公開自筆講義ノートの分析結果を紹介した。そこには、フェノロサのみならずノックス、ブッセという3人の外国人哲学教師による講義録が含まれている。[発表30分、シンポジウム120分]
21 暁烏敏の思想―その生成と構造―口頭発表 2017-09-16日本宗教学会第76回学術大会(於、東京大学) 混乱した発言が多いとされる暁烏敏の思想について、明治から昭和にかけて展開された思想のできるだけ広範囲に考察ポイントを置き、その基本構造を抽出したもの。社会性志向、全体志向、オリジナル志向、自然主義志向という4つの志向を軸に考察した。[15分]
22 聴講者ノートから見るフェノロサの哲学―明治前期東京大学における外国人哲学教師の資料調査より―招待講演 2018-10-13井上円了研究センター2018年度第3回公開研究会(於、東洋大学) 「職務実績」3と8の成果、および「職務実績」10の現段階までの調査からみえてきた東京大学講師時代のフェノロサの哲学の特色について考察した。[60分]
23 「1870年代から80年代頃の『哲学』概念
―若き井上円了と清沢満之の周辺から―」
口頭発表 2018-12-09井上円了研究センター 第1回合宿研究会 井上円了と清沢(徳永)満之が受けた教育課程のなかで、「哲学」科目は他の科目との関係のなかでどのような学問内容を指す概念として位置づけられていたのであろうか。三つの時期(1.教師教校と育英教校の教育課程から、2.東京大学予備門の教育課程から、3.東京大学の教育課程から)に分けて分析した。[15分]
24 井上円了とカント招待講演 2019-09-06国際シンポジウム「国際的視野から見た円了哲学」(於、東洋大学) 四聖が備える三つの精神を手がかりとして、円了がカントについて「先生学徳共無比、我称泰西第一人」としたことへの答えの一片を探したもの。円了が理解するカント哲学と三つの精神の関係性のなかにそのような表現をとることの可能性を探った。[30分+共同討議]
25 清沢満之の宗教哲学招待講演 2019-10-05中國文化大學「東亞人文社會科學研究的新地平線
人物、文化、思想、海洋與經濟的交匯」國際學術論壇(於、中国文化大学〔台北〕)
清沢満之を明治期日本における最初期の宗教哲学者の一人として捉え、彼の思想契機となったいくつかの要素(フェノロサをはじめとする東京大学における外国人哲学教師からの影響、大谷派が明治期に移行する際に抱えていた課題とそれが仏教者としての清沢の宗教哲学研究に与えた影響、清沢の身体的状況と人間関係の変化)にも目を配りながら、その宗教哲学の生成と構造を概観した。[20分+共同討議]
以上25点

前のページに戻る