教育研究業績の一覧 前田 充洋
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A 教育業績 | ||||||
教育実践上の主な業績 | 年月日 | 概要 | ||||
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む) | ||||||
1 | レポート、答案作成の手引きと文案作成の指導(福井県立大学「グローバル・ヒストリー入門」担当の経験から) | 2016-08-09
~2016-08-12 |
集中講義形式の授業では、レポート課題や試験の解答案の考案、作成に受講生が十分な時間を確保できないのが難点であるため、講義中に文案作成の枠を設け、大学図書館で作成する時間を設定した。受講生には1回生もいたため、参考文献の様式や引用の方法等、文章作成の手引きも事前に実施した。この方法は、受講生が図書館内で個別に講師・教員に質問することがより容易になる環境が作られていた等、好評を博したことが授業後に提出のコメントシートで明らかになった。
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2 | デジタル機器を用いた講義(福井県立大学「グローバル・ヒストリー入門」、大阪市立大学「西洋史通論」担当の経験から)
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2016-08-09
~2016-08-12 |
講義ではPower Pointソフトで作成したスライドを用いて講義を進め、受講生全員に共通の「見やすい」環境を整えた上で講義を展開した。一方でスライドは、図・地図を用いた解説の場合、講義の展開が静態的になりがちである。そのため、スライドのみに終始するのではなく、Power Pointで作成した図・地図を黒板に投影し、補足を黒板に実際に書き込む等して、講義をより動的に展開するよう心がけている。
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3 | レポート、答案作成の手引きと文案作成の指導(福井県立大学「グローバル・ヒストリー入門」担当の経験から) | 2017-09-11
~2017-09-14 |
集中講義形式の授業では、レポート課題や試験の解答案の考案、作成に受講生が十分な時間を確保できないのが難点であるため、講義中に文案作成の枠を設け、大学図書館で作成する時間を設定した。受講生には1回生もいたため、参考文献の様式や引用の方法等、文章作成の手引きも事前に実施した。この方法は、受講生が図書館内で個別に講師・教員に質問することがより容易になる環境が作られていた等、好評を博したことが授業後に提出のコメントシートで明らかになった。 | |||
4 | デジタル機器を用いた講義(福井県立大学「グローバル・ヒストリー入門」、大阪市立大学「西洋史通論」担当の経験から) | 2017-09-14 | 講義ではPower Pointソフトで作成したスライドを用いて講義を進め、受講生全員に共通の「見やすい」環境を整えた上で講義を展開した。一方でスライドは、図・地図を用いた解説の場合、講義の展開が静態的になりがちである。そのため、スライドのみに終始するのではなく、Power Pointで作成した図・地図を黒板に投影し、補足を黒板に実際に書き込む等して、講義をより動的に展開するよう心がけている。 | |||
5 | デジタル機器を用いた講義(福井県立大学「グローバル・ヒストリー入門」、大阪市立大学「西洋史通論」担当の経験から) | 2019-06-10
~2019-07-08 |
講義ではPower Pointソフトで作成したスライドを用いて講義を進め、受講生全員に共通の「見やすい」環境を整えた上で講義を展開した。一方でスライドは、図・地図を用いた解説の場合、講義の展開が静態的になりがちである。そのため、スライドのみに終始するのではなく、Power Pointで作成した図・地図を黒板に投影し、補足を黒板に実際に書き込む等して、講義をより動的に展開するよう心がけている。
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6 | コメントペーパーによるフィードバック(大阪市立大学「西洋史通論」、神戸学院大学「食の文化」担当の経験から) | 2019-06-10
~2019-07-08 |
講義が終了すると、コメントペーパーを提出させている。ペーパーには、次時の内容の中で①「○○について知っていることを述べよ」と、②「本時の内容について質問」を記載させている。これは、次時の予習と復習を兼ねたものである。①は参考文献を提示しておき、初見であれば、確認してくるよう指導している。②は本時の理解度を図るものであり、講師自身へのフィードバックにもなる。更に書かれた内容に応じて次時の復習内容や導入の内容を可変できる。これは、学生たちに「自身の生の声が反映されている」と、好評を博している。 | |||
7 | LMS等、オンラインツールを用いた演習講読(大阪市立大学「西洋史基礎講読」、神戸学院大学「食の文化」担当の経験から) | 2020-05-13
~2020-08-26 |
2020年度より、LMS(Learning Management System)や動画サイトを用いた講読・講義を開始した。講読では、受講生が時限内に担当箇所を日本語に訳し、ウェブ上で提出、次週までに添削してウェブ上で返却する方式を採用し、可能な限り輪読形式になるように努めた。質問については、LMS上の掲示板で即時受け付けるよう手配した。更に一般的な動画サイトに講義動画をアップロードすること(限定公開)で、学生も自身が所有する機器や通信環境に応じて、受講・訳の作成・提出が可能となる。そのため、新たにオンライン対応の機器等の準備を受講生に課すことは無くなった。 | |||
8 | LMS等、オンラインツールを用いた演習講読(大阪市立大学「西洋史基礎講読」、神戸学院大学「食の文化」担当の経験から) | 2021-04-08
~2021-07-21 |
2020年度より、LMS(Learning Management System)や動画サイトを用いた講読・講義を開始した。講読では、受講生が時限内に担当箇所を日本語に訳し、ウェブ上で提出、次週までに添削してウェブ上で返却する方式を採用し、可能な限り輪読形式になるように努めた。質問については、LMS上の掲示板で即時受け付けるよう手配した。更に一般的な動画サイトに講義動画をアップロードすること(限定公開)で、学生も自身が所有する機器や通信環境に応じて、受講・訳の作成・提出が可能となる。そのため、新たにオンライン対応の機器等の準備を受講生に課すことは無くなった。 | |||
2 作成した教科書、教材、参考書 | ||||||
1 | 南直人、谷口健治、北村昌史、進藤修一編著『はじめて学ぶドイツの歴史と文化』ミネルヴァ書房
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2020-11-01 | 西洋史、西洋文化の通論にかんする講義(ドイツ史)に用いることを目的とした教科書である。従来のドイツ史の教科書が、政治史的変遷に重点を置くのに対し、本書は、衣・食・住を中心に社会・文化史的な変遷に重きを置いて通史を描いたものである。前田は第12章「「海」から見たドイツ史」の執筆を担当した。ドイツに関わる「海」は、中世のハンザやドイツ帝国における海軍増強等、部分的に着目されることが多いが、中世から現代までの通論はまだ見られず、新たな観点からドイツ史を概観したものである。2021年8月に重版した。 | |||
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等 | ||||||
4 その他教育活動上特記すべき事項 | ||||||
1 | 大学教育授業実習制度による研究授業と相互意見交換 | 2019-05-24
~2020-02-05 |
大阪市立大学大学院文学研究科が提供する大学教育授業実習制度を受講している。これは博士号取得者が教育歴を獲得でき、かつ講義のために必要な指導を事前・事後に受けることができる制度である。更に他専修のPD・ODと相互に見学や意見交換を行い、より多くの意見をフィードバックすることができる。それにより講義の質をより高めることが可能となる。受講の成果は「1教育内容・方法の工夫」の②、③にある。 | |||
B 職務実績 | ||||||
1 | 大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター事務局(非常勤職員(一般職 事務補助)) | 2017-04-01 ~ | 都市文化研究センター(Urban-Culture Research Center、以下UCRCと略記)に、研究員として所属する一方、その事務局(一般職)も担当している。業務は書類作成、所属研究員の個人情報管理、研究費助成の通知、UCRC主催シンポジウムのコーディネート、月度開催の運営委員会(2020年度以降はウェブ開催)のスケジューリングや議案・議事録の作成等である。さらにUCRCが発行する学術紀要雑誌『都市文化研究』の編集委員事務も担当し、投稿エントリーの受付、原稿提出の窓口対応、学内外の査読者との連絡、印刷会社およびデザイン会社との連絡等、渉外、渉内の業務も行っている。 | |||
2 | 学内資金の獲得(研究代表者) | 2019-06-18
~2020-03-31 |
UCRCが提供する研究支援制度「UCRC若手プロジェクト」(課題名:「近現代メディアに表される軍事に関する比較研究――ドイツと日本を事例に」)に採択され、研究代表者として、研究分担者3名体制で研究を率いた。年度末には学外からゲストスピーカーを招聘し、フォーラムを主催した。 | |||
3 | 外部資金の獲得(科学研究費助成事業;研究代表者) | 2021-04-01
~2023-03-31 |
科学研究費助成事業(若手研究)「19世紀末~20世紀初頭ドイツ帝国海軍におけるコマンド・テクノロジーの実態の解明」(研究課題番号:21K13129 2021.4.1~2023.3.31)の研究代表者として、研究を遂行している。 | |||
C 学会等及び社会における主な活動 | ||||||
所属期間及び主な活動の期間 | 学会等及び社会における主な活動 | |||||
1 | 2008-05-00~2012-03-00 | 大阪歴史科学協議会(2008年5月~2009年4月 研究委員を担当) | ||||
2 | 2009-04-00~0000-00-00 | 日本西洋史学会(2016年4月~現在 『西洋史学』編集補佐委員) | ||||
3 | 2009-04-00~0000-00-00 | ドイツ現代史研究会(2010年4月~2011年3月 会計を担当)
(2021年4月~2023年4月 事務局長を担当) (2023年4月~現在 会計監査を担当) |
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4 | 2013-04-00~0000-00-00 | 社会経済史学会 | ||||
5 | 2018-04-00~0000-00-00 | 京都歴史学工房 | ||||
6 | 2018-04-00~0000-00-00 | 世界史研究会 | ||||
7 | 2019-03-00~2019-07-00 | 西洋中世学会(第11回大会準備委員統括担当、大阪市立大学、2019年6月22~23日) | ||||
8 | 2021-03-00~0000-00-00 | 日本クラウゼヴィッツ学会 | ||||
9 | 2022-04-00~0000-00-00 | 史学会 | ||||
10 | 2022-04-00~0000-00-00 | 軍事史学会 | ||||
D 研究活動 | ||||||
著書、学術論文等の名称 | 単著、 共著の別 | 発行又は 発表の年月 | 発行所、発表雑誌等 又は 発表学会の名称 | 概要 | ||
Ⅰ著書 | ||||||
1 | はじめて学ぶドイツの歴史と文化 | 共著 | 2020-11-00 | ミネルヴァ書房 | ドイツ史・ドイツ文化通論の教科書である。従来のドイツ史の教科書が、政治史の推移に重きを置くのに対し、本書は、衣・食・住を中心に社会・文化史的な変遷を重視したものである。前田が担当した第12章では、ドイツの海事とその発展によって生じたドイツのグローバルな関係を概観した上で、19世紀後半以降の造船技術を軸にした日本とドイツの交流についても紹介した。
総頁数311頁 本人担当:第12章「「海」からみたドイツ史――造船・海軍・ハンザ」 23頁(238頁~260頁) 編者:南直人、谷口健治、北村昌史、進藤修一、共著者:爲政雅代、福永耕人、森本慶太、前田充洋 |
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以上1点 | ||||||
Ⅱ学術論文 | ||||||
1 | ヴィルヘルム二世治世下ドイツにおける海軍とクルップ社の関係――装甲板価格の設定交渉過程の分析から―― | 単著 | 2013-06-00 | 日本西洋史学会
『西洋史学』第248号 |
ドイツ鉄鋼企業クルップ社の、19-20世紀転換期におけるドイツ国内の事業活動を、海軍の予算委員会の議事録とクルップ社の企業文書を用いて明らかにした。特に1898~1914年におけるドイツ海軍と同社との製品(装甲板)の価格の交渉を事例に、同時代の軍産複合体を再検証した結果、軍産複合体が直線的に進展したとする先行研究の理解とは異なり、非常に不安定でありかつ漸次的に成立したものであることを明らかにした。
18頁(1頁~18頁) |
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2 | ドイツ海軍への製品供給遅延をめぐるクルップ社の奔走――1898~1900年における大砲管轄部の応対から―― | 単著 | 2017-04-00 | ドイツ現代史研究会
『ゲシヒテ』第10号 |
1.に続き、クルップ社の19-20世紀転換期におけるドイツ国内の活動を検証した論文である。同社の部門・工場間での回覧文書を用いて、特に1898~1900年というドイツ帝国が艦隊増強の法整備に奔走した年間に着目した。この年間は、同社の大砲管轄部と海軍の建設部門・技術部門の間で、製品の納期と品質をめぐる摩擦の発生、その摩擦解消のために、クルップ社の大砲管轄部の奔走があったことを明らかにした。
13頁(3頁~15頁) |
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3 | 19-20世紀転換期における対日製品供給をめぐるドイツ企業間の交渉――装甲巡洋艦「八雲」をめぐるドイツ企業間の交渉―― | 単著 | 2018-11-00 | 世界史研究会
『世界史研究論叢』第8号 |
19-20世紀転換期におけるクルップ社の対外事業を検証した。その際、先行研究で未だ検証の余地を多く残す対日事業に着目した。特にドイツから同時代に唯一提供された巡洋艦「八雲」に焦点を合わせ、提供の際の日独間の交渉を検証した。そしてそれを事例として、日独間の技術交流・ドイツ企業の事業に対する評価と日独関係、特に経済関係史を見直す材料を提供した。
16頁(1頁~16頁) |
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4 | 19-20世紀転換期におけるクルップ社の活動――ドイツ海軍拡張への関与と日本市場獲得の試み―― | 単著 | 2019-03-00 | 大阪市立大学
博士学位請求論文 |
クルップ社が1880年代後半から第一次世界大戦前までに展開した国内外での事業活動を、交渉の側面から検証した。特に同社とドイツ海軍・日本軍の間の鉄鋼製品の品質、価格、納期に関する交渉を検証した。その結果、クルップ社が帝国主義的進出ではなく、交渉や自社内の技術革新を通じて、妥協点を模索しつつ製品の供給先として交渉相手に認めさせていく姿を実証的に解明した。
総頁数157頁 |
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5 | 駐日軍事技術代理A. シンツィンガーの活動――クルップ社の対日事業の一側面―― | 単著 | 2020-03-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科紀要
『人文研究』第71号 |
4.の一部をより具体的に検証した。4.ではクルップ社の対日事業が停滞気味であると評価した一方で、それとは対照的に、同社の交渉が功を奏した事例を取上げた。同企業の代理人をしていたアルベルト・シンツィンガーが日本現地で海軍に技術的な側面から働きかけたことにより、日本における同社の製品評価を改善し、供給量を日露戦争開始までに増加させたことについて論じた。
17頁(69頁~85頁) |
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6 | Public Relations Ex-ercises of Firma Krupp in Japan at the End of the 19th Cen-tury: The Shooting Test and Nichi-Doku-Kōgyō-Kōkoku | 単著 | 2021-06-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター
UrbanScope, vol. 12 |
この論文では、ドイツ鉄鋼企業クルップ社の19世紀末における対日企業活動について検証した。特に『日独工業広告』への広告掲載に着目した。これは日本領事マックス・ヌスラーの出版事業に依拠したものであった。これによりクルップ社製品の有益さが日本で証明され、同社は、英・仏の企業よりも日本市場進出が遅れていたにも関わらず、(部分的にではあるが)市場に割り込み、シェアを確保したことについて論じた。
10頁(37頁~46頁) |
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7 | ドイツ帝国におけるコマンド・テクノロジーの嚆矢――王立素材試験局の誕生とその活動をめぐって―― | 単著 | 2023-11-00 | 大谷学会
『大谷學報』第103巻第1号 |
本稿では、ドイツ帝国海軍の艦隊拡張政策のなかでもとくに、より良い品質の製品や素材を確保するために採用された、コマンド・テクノロジーという方法に着目した。そしてその方法の運用実態を明らかにするために、20世紀転換以降海軍が、品質試験の一部を依頼した、ベルリン工科大学における王立素材試験局の設立経緯と活動を、同局の報告書から検討した(研究課題番号:21K13129の成果である)。 | |
8 | ドイツ帝国海軍創成期における鉄と鋼を用いた試験 | 単著 | 2025-02-00 | 大谷学会
『大谷大學研究年報』第77巻 |
本稿では、ドイツ帝国海軍の創成期である1871年~1887年において帝国造船所(於ヴィルヘルムスハーフェン、キール、ダンツィヒ)が、海軍から依頼されて製品の品質試験を実施していたことを明らかにし、そのプロトコルを確認した。これにより、同造船所が、ドイツ帝国におけるコマンド・テクノロジーを担保する性格を有していた機関であったことを明らかにした
(研究課題番号:21K13129の成果である)。 |
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以上8点 | ||||||
Ⅲ 口頭発表・その他 | ||||||
1 | 第二帝政期ドイツ艦隊建設における海軍とクルップ社の関係――1897年~1914年における装甲板価格設定交渉の問題から―― | 口頭発表(一般発表) | 2010-03-00 | 近代社会史研究会第229回例会 | ドイツ鉄鋼企業クルップ社の、19-20世紀転換期における、ドイツ国内の事業活動を明らかにした修士論文をまとめたものである。この報告では特に、1897~1914年におけるドイツ海軍と同社との製品(装甲板)の価格をめぐる交渉を事例に、同時代の軍産複合体を再検証した。その結果、軍産複合体が直線的に進展していくとする先行研究の理解とは異なり、非常に不安定でありながらも漸次的に成立していったことを明らかにした。
発表時間:60分 |
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2 | 第二帝政期ドイツ艦隊建設における海軍とクルップ社の関係――1897~1914年における装甲板価格設定交渉の問題から―― | 口頭発表(一般発表) | 2010-06-00 | 大阪歴史学協議会帝国主義部会 | III-1.と同様の内容を、同会の帝国主義部会で報告した。
発表時間:60分 |
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3 | 第二帝政期ドイツにおける海軍と企業の関係性――クルップの技術的企業成長と装甲板価格設定交渉に則して―― | 口頭発表(一般発表) | 2011-06-00 | 歴史家協会第10回大会 | ドイツ第二帝政期(1871~1918)の中でもヴィルヘルム2世治世下における軍産複合体について報告した。特に1898~1914年におけるドイツ海軍と同社との製品(装甲板)の価格をめぐる交渉を事例に、同時代の軍産複合体を再検証した。その結果、軍産複合体が直線的に進展していくとする先行研究の理解とは異なり、非常に不安定でありながらも漸次的に成立していったものであったことを提唱した。
発表時間:25分 |
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4 | The Relationship between the Navy and Krupp in Imperial Germany, 1897-1914: The Analysis of Nego-tiation on Armor Plate Price | 口頭発表(一般発表) | 2012-09-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科国際発信力育成インターナショナルスクール
国際文化都市論II |
大阪市立大学大学院が提供する、国際発信力育成インターナショナルスクール「国際都市文化論II」(集中講義)の一部として実施した、英語報告である。報告の内容については、3.と同内容である。
発表時間:30分 発表要旨:Studies of International Ur-ban Culture II: Compilation of Papers and seminar Proceeding(大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター) 10頁(13頁~22頁) |
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5 | 軍隊と企業の『複合的』関係の形成過程――ヴィルヘルム二世治世下ドイツの海軍とクルップ社間の交渉分析から―― | 口頭発表(招待講演) | 2014-03-00 | 早稲田大学高等研究所セミナーシリーズ【研究エリア<比較文明史>】シンポジウム | 「軍隊と社会の歴史研究会」から依頼を受けて実施したシンポジウム報告である。具体的な事例分析よりも、ドイツ帝国の経済体制をどのように見るかという「枠組み」の提案に報告の重点を置いた。その上で、これまで明らかにした具体例とつき合わせることによって、特定の時期の関係を通時的に適用せずに、「過程」への着目が軍産複合体においても重要であるとする旨の報告を行った。
発表時間:45分 |
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6 | Business Activities of Fried. Krupp in Japan at the Beginning of the 20th Century: Research and Study in Bielefeld Univer-sity | 口頭発表(一般発表) | 2015-03-00 | 国際シンポジウム
ヨーロッパ都市における対立、共存、排除 |
「頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム」の総括シンポジウムにおける英語報告である。クルップ社の19-20世紀転換期における対日事業、特に現地の代理企業の選出とその権利をめぐるドイツ系商会の競争について、いかなるものであったのかについて、その一端を外交文書から明らかにした。
発表時間:20分 発表要旨:『ヨーロッパ都市における対立、共存、排除』(大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター) 4頁(14頁~17頁) |
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7 | 鈴木直志著『広義の軍事史と近世ドイツ――集権的アリストクラシー・近代転換期』(彩流社、2014年) | 書評(単著) | 2015-03-00 | 日本西洋史学会
『西洋史学』第256号 |
軍隊と「一般」社会との関連を、啓蒙の観点から明らかにし、近世・近現代ドイツ軍事史において画期的な内容であると評した。一方、論旨の運びや軍人の「一般」社会における活動が具体的でないことを指摘した。
4頁(79頁~82頁) |
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8 | ティルマン・ハーランダー「社会的混合か分断か――都市と住宅経済のための挑戦――」 | 翻訳(共著) | 2015-03-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター
『都市文化研究』第17号 |
現在世界中で進行するゲーティッド・コミュニティによる解決策を提示したドイツ語論文Harlander, Tilmann, “Soziale Mischung oder Spaltung: Herausforder-ung für Städte und Wohnung-swirtschaft”の翻訳である。市議会、自治体や組合、住宅企業が「挑戦」的に実施している解決策を紹介・検証し、都市分断を解消する手段を提示している。前田が全訳を担当し、解題を北村が担当した。
10頁(136頁~145頁) 共著者:北村昌史、前田充洋 |
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9 | ビーレフェルト留学体験記――研究と交流をめぐって―― | 海外レポート(単著) | 2015-03-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター
『都市文化研究』第17号 |
日本学術振興会「頭脳循環を加速する若手研究者海外派遣プログラム」の派遣先である、ビーレフェルト大学での活動内容をまとめたレポートである。ビーレフェルト大学の紹介にはじまり、大学での研究内容や受入教員であるアンゲリカ・エップレ教授との相談内容、ゼミナールでの議論の様子を紹介した。更にはクルップ歴史文書館の史料状況や、同文書館での調査内容についても紹介した。
3頁(149頁~151頁) |
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10 | ティルマン・ハーランダー「20世紀後半ドイツ連邦共和国における住宅と都市の発展」 | 翻訳(共著) | 2015-05-00 | 山川出版社
『20世紀の都市と住宅――ヨーロッパと日本』 |
第二次世界大戦終了直後から再統一までのドイツで実践された復興住宅政策と社会政策、都市政策を明快に論じたドイツ語講演Harlander, Tilmann, “Wohnen und Stadtentwicklung in der Bundesrepub-lik Deutschland in der zweiten Hälfte des 20. Jahrhunderts”の翻訳である。
総頁数482頁 32頁(247頁~278頁) 共著者:長尾唯、北村昌史、前田充洋 |
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11 | Japanese Command Technology in the Second Half of the 19th Century: Inspec-tions to European Products and Materi-als | 口頭発表(一般発表) | 2016-03-00 | Osaka City Univer-sity-University of Illinois Exchange Symposium | 大阪市立大学大学院文学研究科と、イリノイ州立大学の間で開催された交換シンポジウムでの英語報告である。日本の軍隊(特に海軍)が、欧米企業の鉄鋼製品をどのように選別(比較射撃試験・製品分析試験)していたのかを、日本海軍技師の報告書を用いて明らかにした。
発表時間:30分 |
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12 | ヴィルヘルム二世治世下ドイツにおける海軍の製品選定と企業の対応――『供給者リスト』の運用とクルップ社―― | 口頭発表(一般発表) | 2016-04-00 | ドイツ現代史研究会例会 | 19世紀後半以降ヨーロッパにおける軍隊、特に海軍は、自国における工業技術の発展をふまえ、民間の企業にたいして海軍の要求にかなう製品を製造、提供できる企業とのみ取引するというコマンド・テクノロジーと呼ばれる手法をとるようになった。本報告では、ドイツ海軍が19世紀末に、製品購入の際に用いていたその手法(特に『供給者目録』Lieferantenlisteの活用)に着目し、具体的なプロセスを明らかにした。
発表時間:60分 |
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13 | ヴィルヘルム二世治世下ドイツにおける海軍の鉄鋼製品選定――『供給者目録』の分析から―― | 口頭発表(一般発表) | 2016-05-00 | 日本西洋史学会第66回大会 | 本報告では、ドイツ帝国海軍が購入先企業を選定して作成した『供給者目録』を分析し、予算委員会の議事録や企業との契約書と統合的に分析して、艦艇建造に必要な鉄鋼製品や購入先企業を海軍がどのように選定していたのかを具体的に明らかにした。そして、その海軍の手法に、クルップ社がどのように対応したのかについても企業の工場文書を用いて明らかにし、近代ドイツにおける軍産複合体の成立過程を明らかにした。
発表時間:35分 発表要旨:『第66回日本西洋史学会大会報告集』(日本西洋史学会) 1頁(46頁) |
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14 | イリノイ・レポート――OCU-UIUC Ex-change Symposiumとシカゴ巡見をとおして―― | 海外レポート(単著) | 2017-03-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科都市文化研究センター
『都市文化研究』第19号 |
イリノイ州立大学との交換シンポジウムの成果報告を兼ねたレポートである。当日シンポジウムで展開された議論の内容の紹介や、シカゴの都市およびシカゴ大学の巡見で得た、シカゴの都市の成り立ち、建築物にかんする知見を紹介した。
4頁(76頁~79頁) 共著者:道上祥武、前田充洋 |
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15 | クルップ社の対日事業活動――19世紀末における事業代理権、製品供給権利獲得をめぐる争い―― | ポスター発表(一般発表) | 2017-11-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科大学院研究フォーラム | ドイツ企業クルップ社の対日事業の中でも、1880年代後半から1890年代後半にかけて重視された事業代理および軍事技術代理の選出をめぐってのクルップ社と在日ドイツ系商会との衝突、そして代理権付与における両者の解決の様相について、ポスターによる図解を用いて紹介した。
発表時間:5分、ポスター掲示時間:60分 発表要旨:『大学院研究フォーラム予稿集』(大阪市立大学大学院文学研究科) 2頁(30頁~31頁) |
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16 | 19-20世紀転換期におけるドイツ企業の対日製品供給をめぐる活動――クルップ社とフルカン社の折衝を事例に―― | 口頭発表(一般発表) | 2018-01-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科研究科プロジェクト「明治維新以来の日本と諸外国の関係」研究会 | クルップ社の19-20世紀転換期における対外事業の中でも、日本に提供された装甲巡洋艦「八雲」の建造に着目した。特にその中でも、クルップ社とドイツ造船企業ヴルカン社との造船部品供給の納期や価格をめぐる折衝に着目した。両社の往復書簡を詳細に追跡することで、艦艇建造中にドイツ企業間で、部品の納期や価格をめぐって摩擦が生じていたことを明らかにした。
発表時間:60分 |
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17 | 19-20世紀転換期における対日製品供給をめぐるドイツ企業の交渉――クルップ社の代理の活動に着目して―― | 口頭発表(一般発表) | 2018-06-00 | ドイツ現代史研究会例会 | 本報告では、ドイツ鉄鋼企業クルップ社の対日事業の中で特に重視され、他国相手の事業では見られない事業代理の選出・軍事技術代理の活動について検証した。その上で1880年代~1900年初頭までの様相を通時的に明らかにし、同社の停滞気味な対日事業の実態を浮き彫りにした。
発表時間:60分 |
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18 | 竹中亨著『ヴィルヘルム2世――ドイツ帝国と命運を共にした「国民皇帝」』(中公新書、2018年) | 新刊紹介(単著) | 2019-01-00 | 史学会
『史学雑誌』第128号第1編 |
ドイツ帝国第三代皇帝ヴィルヘルム2世の生涯を描いた伝記的な新書の紹介文である。加速度的にドイツ帝国が大衆社会へと変化し、第一次世界大戦へと向かう時代の中で、ヴィルヘルム2世は大衆や周囲の政治家に認められようと奔走する一方で、時代錯誤的、封建的価値観を保持し、それに基づいて振る舞い続けた。そのドイツの「国民」皇帝たるヴィルヘルム2世の生涯を描いた啓蒙書を紹介した。
2頁(104頁~105頁) |
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19 | 19-20世紀転換期における対日製品供給をめぐるドイツ企業間の交渉――装甲巡洋艦「八雲」建造を事例に―― | 口頭発表(招待講演) | 2019-03-00 | 第8回世界史研究会総会 | II-3.をもとに依頼された講演である。論文の内容を紹介し、そしてそれが、同社の、オスマン帝国や中南米諸国にたいする事業のなかでは見られず、企業のグローバルな活動は平準化できないこと、そして同社の対日事業の特殊性を提唱した。
発表時間:20分 |
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20 | トーマス・キューネ/ベンヤミン・ツィーマン編著『軍事史とは何か』(原書房、2017年)
| 書評(共著) | 2019-04-00 | ドイツ現代史研究会
『ゲシヒテ』第12号 |
「広義の軍事史」研究において基幹となる文献の書評である。原書の刊行(2000年)から本書出版までの研究の進展にも言及し、国内外における広義の軍事史の研究動向について概観した。また、同書が触れていない軍隊と宗教の関係にも触れ、更なる研究の模索ができるようにした。
7頁(137頁~143頁) 共著者:髙岡佐登美、前田充洋 |
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21 | クルップ社の対日事業戦略と『日独工業広告』 | 口頭発表(一般発表) | 2019-12-00 | UCRC若手プロジェクト「近現代メディアに表される軍事に関する比較研究――ドイツと日本を事例に」研究会 | 「B 職務実績 職務上の主な業績」②のプロジェクトで前田が主催した研究会での報告である。本報告では、クルップ社の対日事業の中でも、未だ明らかにされていない日本における同社の広報活動に着目した。用いた史料はブレーメン市立文書館での調査で得た『日独工業広告』である。『日独工業広告』の内容分析とクルップ社の企業文書を統合的に用い、日本で広告出版に至る経緯を具体的に明らかにした。
発表時間:60分 |
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22 | 19-20世紀転換期におけるクルップ社の対日事業とメディア活動――比較射撃試験と『日独工業広告』―― | 口頭発表(一般発表) | 2020-02-00 | 大阪市立大学大学院文学研究科 第六回都市文化研究フォーラム | 19世紀末~20世紀初頭におけるクルップ社のメディア活動(比較射撃試験への参加・『日独工業広告』への広告掲載)の実態を明らかにした。その上で、同社の対日事業の特異性について論じた。
発表時間:20分 |
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23 | 時代を導いた女性――アンゲラ・メルケル元首相―― | 口頭発表(招待講演) | 2022-09-10 | 摂津市立男女共同参画センター ウィズせっつセミナー | ドイツ連邦共和国元首相アンゲラ・メルケルのバイオグラフィとともに、彼女が実施した国内外に向けての政策について、講演した。
講演時間:90分 |
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24 | ドイツ帝国におけるコマンド・テクノロジーの嚆矢――素材試験局の誕生とその活動をめぐって―― | 口頭発表(一般発表) | 2022-10-21 | 大谷学会研究発表会 | ドイツ帝国では、19-20世紀転換期以降にコマンド・テクノロジーを採用し、工業技術の発展や製品の質保証に成功した。しかしその嚆矢の一端を担った素材試験局Materialprüfungsamtについては、詳細な検討が加えられていない。本報告では、同局がベルリン工科大学に統合される際に残した覚書をもとに、その成立過程および活動実態を明らかにする。
発表時間:20分 |
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25 | オットー・ブッデと工学研究――19-20世紀転換期ドイツにおける技術職員とコマンド・テクノロジー―― | 口頭発表(一般発表) | 2022-10-22 | 日本クラウゼヴィッツ学会
2022年度日本クラウゼヴィッツ研究大会 シンポジウム「戦争とテクノロジー――歴史・現在・未来」 |
19世紀末頃のヨーロッパにおいては、重工業、工業技術の発展にともない、軍隊と工業界の関係も変容をみせた。なかでも軍隊が採用したコマンド・テクノロジーといった手法は、その変容の典型的なものであった。工業企業はこのコマンド・テクノロジーに対応するため、19世紀後半由来の鉄鋼品質の試行錯誤や研究開発を進め、軍隊との関係を良好に保とうとした。
同時代のこうした軍隊と企業の関係については、軍隊、企業の両側面から研究が進められているが、とくに企業側の対応についてはいまだ検討の余地が多く残されている。 本報告では、同時代のドイツ帝国においてとくに軍隊(海軍)との関係を良好に保つために尽力したクルップ社の技術職員オットー・ブッデに焦点を合わせ、同社の技術採用の過程の一端を紐解いた。 発表時間:20分 |
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26 | 2022年の歴史学会 回顧と展望――ヨーロッパ 近代 ドイツ・スイス・ネーデルラント | 単著 | 2023-05-00 | 史学会
『史学雑誌』第132編第5号 |
2022年における近代ドイツ、オーストリア、スイス、ネーデルラントを対象とした研究をとりあげ、その動向を紹介した。 | |
27 | ドイツ帝国海軍の拡張と工科大学の限定的な関与 ――『鉄と鋼を用いた試験』と『供給者リスト』から―― | 口頭発表(一般発表) | 2023-11-23 | 日本クラウゼヴィッツ学会定例会 | 本報告では、19世紀末~第一次世界大戦前のドイツ帝国における海軍拡張政策のなかでも、艦艇建造部品やその素材の品質試験に王立シャルロッテンブルク工科大学がどの程度関わっていたのかについて、未刊行史料『鉄と鋼を用いた試験』と『供給者リスト』の分析から明らかにした(研究課題番号:21K13129の成果である)。
発表時間:60分 |
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28 | 鈴木報告へのコメント | 口頭発表 | 2024-08-09 | ドイツ史研究会(第3回例会) | 例会にて行われた鈴木直志氏報告「開国前夜の邦訳ドイツ兵書―原著の成立とその伝播」にたいして、軍事史の観点からコメントを行った。
(参考URL:https://sites.google.com/view/doitsushikenkyukai/%E9%81%8E%E5%8E%BB%E3%81%AE%E4%BE%8B%E4%BC%9A%E8%A8%98%E9%8C%B2) 発表時間:20分 |
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以上28点 |