教育研究業績の一覧

福島 栄寿
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 授業内容の理解を確かめるための小レポート・感想文の実施 2006-04-00 ~ 非常勤講師着任時より、現在に至るまで、各講義により数回からほぼ毎時間、レポート用紙を配付し、授業内容の理解を確認したり、感想・意見・要望を記述させ、フィードバックに努めてきた。レポート用紙は、必ずコメントを記して返却し、学生とのコミュニケーションのための手立てとしている。(2011年度大谷大学着任後も講義形式の授業では継続中)
2 講義用プリントの作成 2006-04-00 ~ 非常勤講師着任時から、前任校(札幌大谷大学)・現職着任時以降も、担当する講義系授業科目において、ほぼ毎時間、講義内容に即したプリント教材を作成・配付し、活用している。合わせて、課題レポート作成のための手引きを作成・配付している。
3 学生による授業改善のための授業評価アンケートの実施及び結果内容を踏まえた授業改善の試み 2006-04-00 ~ 非常勤講師着任以降及び専任教員として着任以降も継続的に、出講した大学で行われる授業評価アンケートの実施に協力し、アンケートの結果内容を参考に、授業方法や内容の改善に努めている。
4 期末課題レポート作成用の説明プリントの作成 2007-04-00 ~ 日本語文書作成法のリテラシー学習の一環として、学期末毎に、課題レポートの作成方法・書式等に関する解説プリントを作成し、受講生全員に配付している。卒業論文作成に繋がるように、レポートの書式や脚注の付け方という形式や文書作成の作法について、学生たちが学べる手立てとしている。(2007年度以降継続中)
5 「建学の精神」及び仏教文化の理解を助けるための授業の取り組み 2007-10-00
~2011-03-00
札幌大谷大学・同短期大学部の担当科目「宗教学」「仏教と人間」の授業の1時間分として、真宗大谷派札幌別院で開催される報恩講への参詣を促し、建学の精神の涵養及び仏教文化に親しむ機会となるよう努めた。
6 ドキュメンタリー等のテレビ番組録画の授業教材への活用 2008-04-00 ~ 札幌大谷大学・同短期大学部で、芸術・幼児教育を専攻する学生に向けて、教養系科目への関心を持たせるための手立てとして、講義テーマに関するテレビ番組を利用し、視聴覚教材(ビデオ・DVD)を作成し、活用した。2011年度以降、大谷大学文学部での「人間学Ⅰ」や歴史学科のゼミ生のため、同様の試みを継続している。(2008年度以降継続中)
7 個人研究室の活用 2008-04-00 ~ オフィスアワー以外にも個人研究室をオープンルームにし、学生の学修相談、生活相談等に対応できるようにしている。(札幌大谷大学着任時の2008年度以降継続中)
8 ゲストスピーカーの招来(特別講演)の実施 2008-07-00 札幌大谷大学短期大学部の担当科目「哲学」で、「歴史と記憶」という学習テーマを深めるため、元ひめゆり学徒隊・宮城喜久子氏を招来し、戦時体験の証言を聞いた。後日、学生たちの感想文を宮城氏に送付し、学生たちとの交流を図った。
9 宗教意識調査の実施 2008-09-00 札幌大谷大学・同短期大学部の科目「宗教と人間」・「宗教学」の受講生を対象として、宗教意識調査を実施し、授業内容に工夫を講じるための手立てとした。
10 宗教意識調査の実施 2011-05-00 ~ 「宗教と社会」学会・宗教意識調査プロジェクトと國學院大學日本文化研究所の合同による全国国公私立大学生約5千人を対象とした宗教意識調査に参加し、大谷大学「人間学Ⅰ」の受講生と「歴史学演習」受講生を対象に同様の宗教意識調査を実施し、授業実施への手がかりとした。(第10回調査[2011年度]・第11回調査[2013年度]・第12回調査[2015年度])
11 図書館への購入用図書「選書ツアー」の実施 2011-06-00
~2020-06-00
図書館が実施している「選書ツアー」(大学図書館指定の書店で、学生が自らの研究に必要な図書を選ぶというもの。図書館が行うべき選書作業の学生による代行)へ、第4学年の学生が、自らの卒業論文のための図書類を書店で選ぶ作業に同行し、選書に際しアドバイスを行った。2011年度より毎年前期に1回、実施。コロナ禍で中断(1回について1時間半程度)
12 ゼミ学生との個人面談の実施 2011-12-00 ~ 大谷大学での担当ゼミクラスの2~4回生、及び大学院生を対象に、年度初め、後期初め、及び学期末レポート提出時を通じ、年度内に2~3回程度、GPAデータなどを参照しながら(大学院生は除く)、学生生活、学業への取り組み及び、事前に記入させた面談シートに基づく研究テーマ、卒業論文テーマ、卒業後の進路の希望等について話し合う個人面談を実施している。所要時間は一人あたり10~15分程度である。(2011年度以降、毎年度継続中)
13 卒業論文作成指導上の工夫 2011-12-00 ~ 卒業論文作成に関し、学生に締め切り約3週間前に、完成前の「仮論文」を提出するよう指示し、その「仮論文」の推敲・校正作業の指導を通じて、卒業前の最終の指導機会として、学生の日本語リテラシーの向上を図っている。こうした取組を通じて、形式的側面(誤字・脱字・巻末注等)、内容的側面(章立て等の構成、史料補充、文章表現等)の両側面から、論文作成の基本的作法を身に付けられるよう指導し、実際に成果が出ている。(2011年度以降、毎年度継続中)
14 「週間スケジュール表」の活用による学生生活への助言の試み 2012-04-00
~2013-01-00
2012年度前期以降、ゼミ生(2回生・3回生)を対象に、「週間スケジュール表」を活用した学生指導のための手立てとしている。「週間スケジュール表」に一週間の生活を、学習時間を中心に記入してもらい、一週間毎に、生活を振り返る機会を与え、必要に応じて、助言を行うなど、コミュニケーションシートとして活用した。(2012年度~2013年度)
15 地域資料館・博物館を活用した卒業論文作成のための指導 2012-04-00 ~ 学生の卒業論文作成にあたり、テーマに関する資・史料を書蔵展示する図書館・資料館・博物館の活用と積極的な現地調査を指導し、論文に活かすよう指導している。(2012年度以降継続中)
16 レポート試験の評価に関するルーブリックの作成及び活用 2013-01-00 ~ 歴史学演習Ⅱ・Ⅲ(ゼミ演習)の学期末試験レポートに関して、より公平な成績評価を期するため、自作したルーブリック(観点別到達目標と到達目安段階基準表)を導入し、毎年度改善しつつ、活用している。合わせて、ルーブリックの基準に照らしながら、各学生のレポートを添削し、コメントを付して返却することで、レポート作成力の向上のための指導に役立てている。(2012年度後期以降継続中)
17 卒業論文の成績評価に関するルーブリックの作成及び活用 2013-02-00 ~ 卒業論文の評価に関して、より公平な成績評価を期するという目的と、論文作成の指標を明示することで、論文作成への具体的な取り組みへの理解を促すという目的のために、自作したルーブリック(観点別到達目標と到達目安段階基準表)を導入している。毎年度、修正をしつつ、活用している。年度初めに、4年生に対して、自作ルーブリックを配付し、卒業論文の評価に関する具体的観点・配点を明示し、取り組みのための指導に役立てている。(2012年度以降継続中)
18 新聞を活用した日本語リテラシー向上のための取組 2013-04-00
~2017-01-00
日本語リテラシーの向上のための手立てとして、新聞記事を教材に用いている。具体的には、毎日新聞「余録」欄の記事の書写、記事の見出しを考える宿題を出すなどしている。(2013年度から実施)
19 歴史学科に学ぶ学生が身に付けるべき力(ディプロマ・ポリシー)による、ゼミ生の自覚的な学修活動のための指導 2013-04-00 ~ ゼミ生に対して、歴史学科に学ぶ学生が身に付けるべき力(ディプロマ・ポリシー)を独自に作成し、年度初めに配付し、ゼミ生の自覚的な学修活動の指針としている。(2013年度以降継続中)
20 卒業論文の外部発表のための助言指導 2014-02-00
~2014-03-00
滋賀県平和祈念館主催の「平成25年度 滋賀県平和祈念館 活動報告・学生よる研究成果発表会」(2014年3月8日開催 於:滋賀県平和祈念館)で、祈念館所蔵の資料を用いて卒業論文を作成したゼミ生が成果発表する機会を与えられたため、発表に用いるレジュメの作成の仕方など助言指導を行った。
21 コミュニケーションシートの活用 2014-04-00 ~ ゼミ学生に、1週間の学業面や日常生活を振り返って、自己評価と反省点についてB6版の用紙に記入するよう指導し、記入済の用紙を毎週のゼミの時間に持参し提出してもらっている。提出された用紙に記された各学生の記述についてコメントを付し、次回のゼミの時間に返却している。ゼミ学生の学生生活全般(学業・クラブ活動・健康管理・就職活動・アルバイトなどの状況)をうかがうことができ、学生への助言指導に役立てられている。(2014年度以降継続中)
22 ゲストスピーカーの招来 2014-05-23 1回生の必修授業「人間学Ⅰ」の聴講生である真宗学科の学生たちに、今後、所属する学科での学びを進める上での参考として、真宗学科出身の大谷大学大学院生(博士課程在学中)を招き、学部生時の学生生活全般について、30分程度、自らの学修の体験談を語ってもらった。
23 「人間学Ⅰ」課題集の作成 2014-12-00 2014年度人間学Ⅰ―2bクラスでは、後期において、受講生に親鸞の生涯と事績についてまとめるレポート課題に取り組んでもらった。受講生に、お互いのレポートへの取組み具合を知ってもらい、各自の学修意欲の向上につなげてもらうことを目的に、提出されたレポートを冊子化して、受講生全員に配付した。
[総頁数:18頁]
24 『大谷大学史学論究』の教育研究指導のための活用 2016-03-00 ~ 歴史学科で編集発行している『大谷大学史学論究』を、ゼミ所属の学部生・大学院生の学修成果の発表場所として、教育活動に活用している。これまで、同第21号(2016年3月刊)には、ゼミ生の卒業論文の抄録2本と2015年度に歴史学科で実施した沖縄への研修旅行参加者の報告、及び本学で実施している東日本大震災へのボランティア活動への参加者の報告を掲載した。同第22号(2017年3月刊)には、2016年度に実施した長崎への研修旅行について参加者の報告を掲載した。そして、同第24号には、2017年度卒業のゼミ生の卒業論文抄録1本と、2018年度に実施した長崎への研修旅行について参加者の報告を掲載している(2019年3月刊)。同第25号には、2018年度卒業のゼミ生の卒業論文抄録1本と、2019年度に実施した沖縄への研修旅行についての参加者の報告を掲載した(2020年3月刊)。同第26号には2019年度卒業のゼミ生の卒業論文抄録1本を掲載した(2021年3月刊)。同第28号には2021年度修了のゼミ院生の修士論文抄録1本と国立ハンセン病療養所長島愛生園への研修旅行記1本が掲載予定である。先輩たちの様々な学びの体験と、学びの集大成としての卒業論文の抄録を通して、在学生やゼミ生の学びへの刺激となればと考えている。
25 オンライン授業の実施 2020-04-00
~2021-09-00
コロナウィルス感染予防のため、大学での授業がオンラインで実施されるに当たり、学内ネットワークの「universal passport」を活用したり、Outlookの「Teams」や「zoom」というアプリケーションを用いて、授業を実施を行った。
26 京都市キャンパス文化パートナーズ制度を用いた校外学習の実施 2021-11-25 京都市キャンパス文化パートナーズ制度を利用し、歴史学演習Ⅰ(2021年度後期担当クラス)の取組みとして、世界遺産・元離宮二条城への校外見学を実施し、クラス27名中21名の学生が参加した。本制度登録(スマートフォンアプリ)で、京都市内の多くの博物館、資料館、大学付置博物館等に割引料金で入場可能となるため、在学中の自主的な校外学習を促すきっかけ作りとして実施した。2022年度以降も継続中である。
27 パソコンを使用したゼミ指導 2022-04-01 ~ 歴史学演習Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの担当ゼミで、ノートパソコンを使い、スクリーンに大学図書館、論文検索サイト(サイニー)の他、公開資料閲覧サイト(国立国国会図書館デジタルアーカイブス、アジア歴史資料センター等)、テーマに関する資料館等のホームページ画面を即座に投影し、学生への助言指導に役立てている。授業評価アンケートでも好評の回答を得ている。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 『日本仏教思想史』(仏教大学通信教育部) 2003-02-00 仏教大学通信教育部(大学院)用の教科書。第4章の日本思想史について仏教を視座に編集された本書の近代部分の概説を執筆した。
[本人担当:232頁~248頁・291頁]
2 「人間学Ⅰ」用テキスト『釈尊伝』 2012-10-00
~2012-03-31
1回生必修授業「人間学Ⅰ」用のテキストとして『釈尊伝』を作成した。
[総頁数:16頁]
3 テキスト『大谷大学に学ぶ-建学の精神』 2014-03-31 2011年度~13年度の真宗総合研究所【特別研究】「建学の精神」教育推進研究(研究代表者 草野顕之)班において、建学の精神を学ぶためのテキスト『大谷大学に学ぶ-建学の精神』の作成に関わり、共同編集に携わった他、「佐々木月樵略歴」を執筆した。
[本人担当:29頁]
4 「歴史学演習Ⅰ」に活用するレジュメの作成  2014-04-00 ~ 歴史学科一回生必須の授業「歴史学演習Ⅰ」で、担当者が使用するための講義用レジュメを作成した。穴埋め形式にして、政治・経済・文化を視座として、日本近現代史の概ねの流れを3時間程度で復習できるよう工夫した。
5 「日本仏教史」近代に関する概説テキストの作成及び活用 2015-06-00 ~ オムニバス形態で開講されている講義「日本仏教史」で、担当している近代仏教史の概説を作成し、配付して活用している。時間配当は15時間中2時間であり、近代仏教史の内容を詳細に講義することが困難であるため、講義時間外に聴講生が自主的に活用できるように概説テキストとしてまとめた。毎年、改訂版を作成しつつ、活用している。
[14頁]
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
1 論文発表 
札幌大谷大学・同短期大学の学生の宗教意識調査―「宗教学」の授業アンケートを通して
2009-03-00 札幌大谷大学短期大学部1回生必修科目「宗教学」受講学生全員(2008年度)を対象とした宗教意識アンケートを元に、札幌大谷大学・短期大学部生の宗教意識をデータ化し、宗教意識の実態把握、またテーマごとの関心度の把握を試み、授業改善の手立てとした。『札幌大谷大学紀要』第39号、2009年に掲載。
[本人担当:13頁~39頁]
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 ゼミ生との前・後各期における懇談会の実施 2011-00-00 ~ 教育後援会から支給される補助を活用し、前・後各期において、ゼミ生との学外で食事会を開催し、懇談を実施している。主な懇談内容は、2・3年生は、学業・クラブ活動・アルバイトなどの学生生活全般について、4年生は、学生生活全般の他、卒業論文や就職活動などについて、大学院生は、修士論文・博士論文や進路などについてである。ゼミの授業中など日ごろにはうかがえないゼミ生たちの様子も知ることが出来、個々のゼミ生への助言指導に役立てている。2020年度はコロナウィルス感染症対策のため、市内映画館にて映画鑑賞会を実施した。(2011年度以降継続中)
2 国際交流基金(日本研究)外国人留学生の受け入れ(研究指導) 2012-04-00
~2013-03-00
国際交流基金(JAPAN FOUNDATION)の日本研究フェローとして、米国のデューク大学大学院生(博士課程在学中)を受け入れ、博士論文作成に向けての研究指導を行った。毎週、自主研究会を開催し、史料講読や研究論文作成についての助言指導などを行った。当該院生は、その後デューク大学に博士論文を提出し、博士号を授与された。現在は、米国オレゴン大学に専任教員として就職している。
3 課程博士論文作成のための助言指導 2013-04-00
~2013-10-00
大谷大学大学院生(博士課程)の課程博士論文作成に関して、正規授業以外に助言指導を行った。当該学生は、2014年3月、大谷大学より博士(文学)号を授与された。
4 外国人留学生の論文作成への助言指導 2013-11-00
~2014-03-00
大学院の担当講義を受講する留学生(米国大学院生)が、学術雑誌(日本近代仏教史研究会編『近代仏教』)へ論文を投稿するにあたり、ネイティブチェックを含めた助言指導を適宜行った。論文は、査読を経て、『近代仏教』第21号(2014年刊)に掲載された。
5 自主研究会における学生の指導 2014-04-00
~2015-02-00
自主研究会「和の会」(研究室で開催している近現代仏教史に関するテキストを用いた研究会。毎月一回の定例)で、鈴木大拙のテキストを取り上げ、卒業論文のテーマを鈴木大拙としている4回生(卒業後は、2015年度より大谷大学大学院修士課程真宗学専攻へ進学)に参加を促し、論文作成の指導の機会とした。
6 集中講義の出講(非常勤講師)、課程博士論文作成のための助言・研究指導及び口述試問副査 2014-09-00
~2016-02-13
九州大学文学部及び大学院人文科学府の2014年度の開講科目「日本倫理思想演習」「日本倫理学研究」を担当した。大学院のゼミ生への講義の他、課程博士論文執筆中の大学院生へ助言・指導を実施した(2014年9月8日~12日、10月19日~21日、11月20日、21日)。なお、2015年度に本人より九州大学大学院に提出された課程博士論文の口述試問の副査を担当し(2016年2月)、その結果、当該学生に博士号が授与された(2016年3月)。また当該学生の博士論文は、書店より出版されている。
7 2014年度歴史学科沖縄研修旅行「沖縄を知る―沖縄戦と米軍基地―」の企画及び実施 2015-02-16
~2015-02-18
沖縄の近現代史を学ぶことを目的として、「沖縄を知る―沖縄戦と米軍基地―」をテーマに、歴史学科の学生を対象として、2泊3日で研修旅行を企画・引率指導した(参加学生14名・教員2名)。初日は、真宗大谷派沖縄別院、普天間基地、基地移設問題の渦中にある辺野古、沖縄戦下に集団強制死があったチビチリガマ(読谷村)をフィールドワークした他、彫刻家・金城実氏のアトリエを訪問して同氏からの講話を聴くなどした。2日目は、沖縄県平和祈念資料館、ひめゆり平和資料館を見学した。期間中、真宗大谷派沖縄別院のコーディネートにより、沖縄キリスト教学院平和研究所の金井創氏及び、同氏の指導で平和ガイドを行っている同学院大学学生グループ「チーム琉球」のメンバーと交流することができた。
研修の様子及び参加者の感想や旅行記は、沖縄開教本部通信『ハイサイ沖縄』vol.57、2015年5月発行、[本人担当:1頁])に、「大谷大学生、沖縄の”今”に出遇う」、『同朋』(東本願寺出版 2015年12月号 14~16頁)に「特集ルポ・大谷大学歴史学科の学生 沖縄の今をフィールドワーク」、『大谷大學史學論究』第21号(2016年3月発行)に「沖縄研修旅行の記」と題して、それぞれ掲載されている。
8 『毎日新聞』京都支局「平和に関するアンケート」への協力及びゼミ生の座談会の実施 2015-07-31 『毎日新聞』京都支局が戦後70周年を迎えるにあたって実施する「平和に関するアンケート」に協力し、担当ゼミでアンケート調査を実施した。また、アンケート内容を手がかりに、ゼミ生による座談会(2015年7月31日)を開催した(於:大谷大学)。当日の座談会の関連記事は、『毎日新聞』2015年8月19日付の「京都地域面」に掲載されている。
開催時間:2時間
9 外国人留学研究生の受け入れ(研究指導) 2015-09-01
~2016-08-31
中国(東北師範大学)からの交換留学生1名(大学院修士課程)を受け入れ、個別に、研究についての助言と指導を行った(週1コマ)。研究テーマは、「『満洲国』における日本語教育-満族・漢族・朝鮮族の学校を例として」。
10 2015年度歴史学科長崎研修旅行「長崎の歴史に学ぶ旅」の企画及び実施 2016-03-06
~2016-03-08
2015年度歴史学科長崎研修旅行を企画し、歴史学科所属の学生たち(1回生~4回生22名・教員3名)を引率し、長崎市及びその周辺を訪れた。初日(3月6日)は、真宗大谷派長崎教会の「非核非戦碑」、二日目(3月7日)は、軍艦島(端島)、三菱長崎造船所及び資料館、長崎文化歴史博物館を訪れ、最終日(3月8日)は、原爆被害に関するフィールドワークを長崎平和公園周辺地域で実施した。近代化遺産、原爆被害の跡を辿ることを通して、日本近現代史の光と陰を見つめ直す研修旅行となった。参加学生による研修旅行記「長崎の歴史に学ぶ旅」は、『大谷大學史學論究』第22号(2017年3月発行)74頁~77頁に掲載されている。
11 課程博士論文作成のための助言指導 2016-04-00
~2018-10-00
大谷大学大学院生(博士課程)の課程博士論文作成に関して、正規授業以外に助言指導を行った。当該学生に対しては、大谷大学より、2019年3月に博士号が授与された。
12 外国人留学研究生の受け入れ(研究指導) 2016-09-01
~2017-08-31
中国(東北師範大学)からの交換留学生1名(大学院生)を受け入れ、研究助言・指導を行なった(週1コマ)。研究テーマは、「自由主義者鶴見祐輔の転向」。
13 2016年度歴史学科広島研修旅行「毒ガス兵器とヒロシマの記憶を辿る旅」の企画及び実施 2016-09-12
~2016-09-13
2016年度歴史学科研修旅行を「毒ガス兵器とヒロシマの記憶を辿る旅」というテーマで実施した。今年度は、初日(9月12日)は、いわゆる「ダーク・ツーリズム」の試みも兼ねて、アジア・太平洋戦争中に日本軍が秘密裏に毒ガス兵器を製造していた、歴史の「負の遺産」とも言うべき大久野島内(広島県竹原市)の関連施設跡を毒ガス島研究所スタッフのガイドでフィールドワークした。二日目(9月13日)は、広島平和祈念資料館を見学後、被爆体験者と証言継承者の方をガイドに、平和公園の慰霊碑のフィールドワークを実施した(教員1名、学生2回生~4回生の15名が参加)。ゼミ4回生が、毒ガス島をテーマにした卒業論文を作成し提出した。現地学習での知見を大学に持ち帰り、体系化する学修体験が、歴史を学ぶ方法の体得につながることを期待して実施している。なお参加学生による旅行記は『大谷大學史學論究』第22号(2017年3月刊行、74~77頁)に掲載されている。
14 卒論指導に際しての、真宗大谷派(東本願寺)関係施設(別院・教務所等)との連携 2017-04-00
~2018-01-00
ゼミ生の卒論指導において、全国の真宗大谷派(東本願寺)関係施設及び職員の協力を得て、学生が現地へ赴き、フィールド調査・聞き取り調査が実施できるようコーディネートしている。学生たちにとっては、収集資料のみならず、現地での様々な方々との出会いを通して、卒論作成に留まらず、様々な学修体験に結び付いている。2017年度は、一人は、仙台教区東日本大震災現地復興支援センターと職員の協力を得て被災地への現地調査及び被災者への聞き取り調査を実施した。もう一人は、沖縄別院職員の協力を得て、沖縄県戦没者慰霊碑「南北の塔」現地調査及び関係者への聞き取り調査を実施し、それぞれ調査結果を活用しながら、卒業論文を提出することができた。
15 2017年度4回生ゼミ卒業旅行の実施 2018-02-27
~2018-02-28
4回生ゼミ(日本史・交流アジア)合同で、卒業記念をかねて京都大原へ、ゼミ旅行(一泊二日・参加学生11名)を実施し、学生同志の親交、及び学生との親交を深めた。初めて大原を訪れる学生ばかりで、寂光院、大原三千院、往生極楽院などを拝観し、京都の仏教文化と歴史の一端に触れる機会となり、大変好評であった。
16 卒業生との同窓会の実施 2018-03-25 2015年度・2016年度大学院ゼミ修了生たちと食事会を兼ねて同窓会を開催し、ぞれぞれが近況報告をしつつ旧交を温めた。
17 滋賀県平和祈念館での戦争体験証言への学生の引率 2018-06-10 ~ 滋賀県平和祈念館で開催される戦争体験証言やボランティア活動に、ゼミ学生を引率するなど、外部博物館を学生の学修の場として活用している(不定期に実施)。
18 2018年度歴史学科長崎研修旅行の企画及び実施 2018-09-11
~2018-09-13
長崎の歴史・宗教・文化を通じて、近世と近代以降、アジア・太平洋戦争、そして戦中・戦後にかけての日本史(日蘭交流史など)について学ぶことを目的に、長崎市内への歴史学科研修旅行の企画・引率を担当した。行程は、一日目(9月11日)出島和蘭商館跡、真宗大谷派長崎教会「非戦非核碑」、サント・ドミンゴ教会跡資料館、長崎県防空本部跡、二日目(9月12日)長崎平和公園周辺のフィールドワーク(平和公園・長崎原爆資料館・如己堂・原爆投下跡・浦上天主堂・山里小学校など)、三菱重工長崎造船所史料館、三日目(9月13日)軍艦島などの世界近代化遺産や大浦天主堂(キリシタン博物館【常設展及び企画展「復活の島・五島列島」】)などの世界文化遺産を見学した(教員1名、学生2回生~3回生の12名が参加)。現地学習での知見を大学に持ち帰り、体系化する学修体験が、歴史を学ぶ方法の体得につながることを期待して実施している。学生たちによる旅行記は、『大谷大学史学論究』第24号(2019年3月刊行)に掲載されている。
19 2019年度歴史学科沖縄研修旅行「沖縄戦とハンセン病問題を考える旅」の企画及び実施 2019-09-10
~2019-09-12
「沖縄戦とハンセン病問題を考える旅」をテーマに、歴史学科研修旅行を企画・実施(参加学生7名)、及び引率を担当した。第一日:対馬丸祈念館、波上宮・護国寺・辻町界隈・旭が丘公園内の慰霊碑、那覇市歴史博物館を見学、第二日:真宗大谷派沖縄別院訪問、国立ハンセン病療養所愛楽園・資料館・現地フィールドワーク、チビチリガマ・世代をつなぐ平和の像(読谷村)、金城実アトリエ(読谷村)にて彫刻家・金城実氏との懇談、ハンセン病回復者への聞取り、何我寺住職・知花昌一氏との懇談、第三日:摩文仁の丘、平和の礎、沖縄県立平和祈念資料館、ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館、南風原文化センター、沖縄陸軍病院南風原壕群20号を現地見学。研修旅行の目的に適った密度の高い充実した研修旅行となった。なお旅行参加学生による旅行記は、『大谷大学史學論究』第25号(2020年3月刊行予定)に掲載される予定である。
20 学術大会応援参加による学術研究の体験学修機会の提供 2019-12-08 日本仏教綜合研究学会第18回大会が大谷大学を会場に開催されるに際し、学会事務局を担当した。そこで応援を依頼したゼミ学生・院生計7名が、大会当日、受付・資料配付・会場整理・司会補助等、大会運営全般を手伝った。学術大会という場を創り上げることを通して、参加者約70名へのホスピタリティを意識した対応の他、発表の仕方、質疑応答で交わされる真剣な対話、様々な書式のレジュメを通して、多くを学修できる機会を提供することができた。
21 外国人留学研究生の受け入れ(研究指導) 2022-09-01
~2023-08-31
中国(北京第二外国語大学)からの交換留学生1名(大学院修士課程)を受け入れた。研究テーマは、「アジアの視点から目取真俊文学における戦争・トラウマへのアプローチ」。
22 他大学大学院の博士論文審査(副査)の担当 2022-10-19
~2023-01-00
龍谷大学大学院に提出された博士論文(宇治和貴著『親鸞における信の構造』)の口述試問にあたり、副査を担当した。当該提出者には、2022年度に龍谷大学から博士号が授与された。
23 2023年度歴史学科沖縄研修旅行「沖縄戦の歴史と基地問題を学ぶ」の企画及び実施 2024-02-13
~2024-02-15
2023年度歴史学科の学生(1年生~4年生)11名を引率し、平和学習を目的とした沖縄への研修旅行を実施した。テーマは、「沖縄戦の歴史と基地問題を学ぶ」として企画。那覇市立歴史博物館、首里城公園、第32軍司令部壕跡(以上、初日)、嘉数高台、県立平和祈念資料館、平和の礎、ひめゆり平和記念資料館、魂魄の塔、荒崎海岸(以上、二日目)、東本願寺沖縄別院、国立療養所愛楽園資料館、チビチリガマ(以上、最終日)を訪れ、フィールドワーク学習を行った。参加学生による旅行記は、2024年度発行予定の『大谷大学史学論究』に掲載予定。
B 職務実績
1 札幌大谷大学教職員同朋会の講師 2008-10-00
~2011-03-31
2008年10月の札幌大谷大学教職員同朋会の結成を期に、毎月開催される同朋会(原則28日・終業後1時間半程度)で、毎回講師として親鸞聖人伝や、『歎異抄』を取り上げ、講話を担当した。(2011年3月まで)
2 真宗総合研究所【特別研究】研究員 2011-04-00
~2014-03-31
【特別研究】「建学の精神」教育推進研究(研究代表者 草野顕之)の研究員として、大谷大学における「建学の精神」の具現化の方法やそのための課題等について、学外の有識者との勉強会などを通して、共同研究を行い、建学の精神について学ぶテキスト『大谷大学の学ぶ-建学の精神-』の編集・発行、及び執筆に関わった。(2011年4月~2014年3月)
3 吹奏楽団顧問 2011-10-00 ~ 大谷大学吹奏楽団顧問として、楽団の運営について必要に応じ、助言指導を行っている。(2011年度~)
4 教職課程部会委員 2011-10-01
~2015-03-31
教職課程部会に関する業務を担当。具体的には、教職課程履修生(地歴・公民科)の、教育実習事後指導、提出レポート、教育実習日誌に関する評価など。(2011年度~2014年度)
5 父母兄姉懇談会への出席 2012-00-00 ~ 父母兄姉懇談会(例年9月中旬に大学で開催)に出席し、ゼミの指導学生の学修状況、進路等に関して、学生の父母兄姉との懇談を実施している。家庭と大学との連携を図りながら、個々の学生の実情に応じたサポートを行うことを心がけている。(2012年度~)
6 人権センター委員 2012-04-00
~2014-03-31
大谷大学人権センター委員として、相談員、全学人権学習会の企画、人権センター叢書の編集作業等。(2012年4月~2014年3月)
7 入学制度委員会委員
2012-04-01
~2014-03-31
大谷大学入学制度委員会に関する業務。(2012年~2013年度)
8 真宗総合研究所【一般個人研究】研究代表者 2013-04-00
~2014-03-31
研究課題:「戦後沖縄芸術思想史論-彫刻家・金城実の親鸞思想に関する領域横断的研究」本研究は、沖縄在住の反戦・平和活動家として著名な金城実氏(1939年~)の、彫刻家としての側面や、彼の親鸞思想に着目することで、その反戦・平和思想を問い直そうとする、新たな思想史研究の試みである。金城は、その活動において、歴史的出来事を彫刻に表現し、記憶化する営みを行ってきたことで知られるが、本研究では、彼の反戦・平和思想を、テクストの分析や、本人への聞き取りに加え、作品自体の考察を通じて検討しようとするものである。(2013年4月~2014年3月)
9 生涯学習推進委員 2013-04-00
~2015-03-31
大谷大学が主催する生涯学習講座の企画・運営に関する業務。(2013年度~2014年度)
10 『大谷大學史學論究』の編集 2013-04-00
~2015-03-00
大谷大学文学部歴史学科で発行している年刊誌『大谷大學史學論究』第19号、第20号の編集を担当した。
11 大谷大学「今日のことば」執筆委員 2013-04-01
~2015-03-31
大谷大学正門・北門に掲示される「今日のことば」に関する業務を担当。「ことば」の選出、解説文の執筆(年2回)、編集を担当。(2013年度~2014年度)
12 総合研究室運営委員 2013-04-01
~2015-03-31
大谷大学総合研究室の運営業務を担当。(2013年度~2014年度)
13 沖縄県読谷村在住の彫刻家・金城実氏への聞き取り及びフィールドワーク調査 2013-11-01 真宗総合研究所【一般個人研究】「戦後沖縄芸術思想史論-彫刻家・金城実の親鸞思想に関する領域横断的研究」の一環として、2013年8月5日~9日にかけて沖縄県読谷村の金城実氏のアトリエを訪問し、聞き取り調査、出身地(浜比嘉島)のフィールドワーク、読谷村内の作品調査、読谷村立歴史民俗資料館で実施した資料収集・調査などの報告。
2頁[本人担当:44~45頁]
14 大谷大学構内遺跡調査会委員 2014-02-00
~2014-06-00
キャンパス総合整備計画に基づく埋蔵文化財試掘調査に関する業務。(~2014年6月)
15 現代沖縄と親鸞思想-彫刻家・金城実をめぐって- 2014-02-22 現代沖縄における親鸞思想の現れとして、彫刻家であり琉球親鸞塾主宰の金城実のライフヒストリーと合わせて、その芸術作品・作品論・親鸞論に着目し、金城実の表現活動における親鸞思想の意味と、その思想史的系譜を、真宗同朋会運動の藤元正樹らの教学思想との関係から考察した。
[発表時間:1時間 質疑応答:30分]

大谷大学日本史の会3月例会(2014年3月22日)
発表内容は上と同じ。合わせて、発表後、金城実氏の講演とシンポジウムを行った。
[発表時間:45分 全体質疑応答:25分]
[発表要旨:大谷大学日本史の会編『歴史の広場』第17号 2014年7月、2頁(本人担当:41頁~42頁)]
[発表要旨:大谷大学真宗総合研究所編『研究所報』第64号 3頁(本人担当:43頁~45頁)]
16 真宗総合研究所【指定研究】研究員 2014-04-00
~2015-03-31
大谷大学総合研究所【指定研究】「清沢満之研究班」研究員。(2014年度)
17 入学制度委員会ワーキングチーム 2014-04-00
~2015-03-31
入学試験の実施に関する制度についての業務。(2014年度)
18 真宗総合研究所【特別研究】研究員 2014-04-01
~2015-03-31
大谷大学真宗総合研究所【特別研究】「教如上人史料の調査と研究」(研究代表者:草野顕之学長)の研究員(研究班チーフ)として、真宗大谷派・東本願寺開祖である教如上人に関わる史料の調査と研究。(2014年度)
19 高大連携推進室委員 2014-04-01
~2015-03-31
大学と高校との連携に関する業務。(2014年度)
20 2013年度「一般研究」研究結果概要:個人研究「戦後沖縄芸術思想史論-彫刻家・金城実の親鸞思想に関する領域横断的研究-」 2014-11-01 2013年度大谷大学真宗総合研究所「一般研究」個人研究「戦後沖縄芸術思想史論-彫刻家・金城実の親鸞思想に関する領域横断的研究-」の研究活動の概要を報告したもの。三回の沖縄への調査、学外研究会2回、学内学会1回について、その概要を紹介した。
2頁[本人担当:33~34頁]
21 現代沖縄と親鸞思想-彫刻家・金城実をめぐって-(『大谷學報』第94巻第2号所収) 2015-03-18 2014年10月27日に開催された大谷学会研究発表会で行った「現代沖縄と親鸞思想-彫刻家・金城実をめぐって」と題する発表の要旨を掲載した。金城実(1939年~)が政治と美術を接合しつつ、親鸞思想を梃子としながら、沖縄を磁場としてなされてきた表現活動に着目し、現代沖縄における親鸞思想の展開を、真宗同朋会運動(真宗大谷派の戦後の仏教近代化運動)の流れに位置づけつつ考察した。学会当日は、パワーポイントを用いて作品類の写真を交えての発表形式としたが、本要旨には写真は割愛した。
[発表時間:40分]
[発表要旨:5頁(本人担当:59~63頁)]
22 学生部長 2015-04-01
~2016-03-31
学生部長としての業務。(2015年度)
23 真宗総合研究所【特別研究】嘱託研究員 2015-04-01
~2016-03-31
大谷大学真宗総合研究所【特別研究】「教如上人史料の調査と研究」(研究代表者:草野顕之学長)の嘱託研究員として、真宗大谷派・東本願寺開祖である教如上人に関わる史料の調査と研究に携わった。(2015年度~2016年度)
24 大谷大学同窓会埼玉支部主催第19回仏教公開講演会(2015年度同窓会支部総会・夏季八十講) 2015-09-05 大谷大学同窓会埼玉支部主催第19回仏教講演会(2015年度同窓会支部総会・夏季八十講・於:埼玉・真宗大谷派真宗会館)において、講演を行った。「人間は何を求めているのか―恨(ハン)を解いて浄土を生きる―」と題して、沖縄の彫刻家・金城実氏における親鸞思想の意味と、沖縄の今について論じた。
[講演時間:2時間]
25 2015年度同窓会支部総会・夏季八十講への出講 2015-09-06 2015年度同窓会支部総会・夏季八十講として千葉支部(松戸・西連寺)において講演を行った。「人間は何を求めているのか―恨(ハン)を解いて浄土を生きる―」と題して、沖縄の彫刻家・金城実氏における親鸞思想の意味と、沖縄の今について論じた。
[講演時間:1時間15分]
26 「第4回世界仏教フォーラム」(中国・無錫市)への参加と分科会個人発表 2015-10-24
~2015-10-25
中国・無錫市霊山を開催地とする第4回世界仏教フォーラム(主催:中国仏教教会・中華宗教文化交流協会、開催テーマ「同願同行 交流互鑑」、参加者数約千名、2015年10月24日~25日)に、大谷大学から派遣(学長代理)され、全日程に参加した。25日午前の分科会「仏教と平和」で「中国人殉難者遺骨送還運動のはじまり―真宗僧侶・菅原恵慶と大谷瑩潤―」と題して、個人発表を行った。参加日程中、韓泰植東国大学校総長、菅原侍運行寺住職、持田日勇日中友好宗教者懇話会会長(日蓮宗管長)、内山堯邦同事務局長とお会いし、懇談をした。
[発表時間:10分]
[発表レジュメ(中国語)]:9頁(46頁~54頁 レジュメ集第2巻[総頁数309頁]所収)
27 人権センター長 2016-04-01
~2021-03-31
大谷大学人権センター長としての業務。(2016年度~2020年度)
・京都私立大学人権問題懇話会会長校担当(2019年度)
28 真宗総合研究所【特別研究】研究員 2016-04-01
~2017-03-31
大谷大学真宗総合研究所【特別研究】「教如上人史料の調査と研究」(研究代表者:草野顕之学長)の研究員(研究班チーフ)として、真宗大谷派・東本願寺開祖である教如上人に関わる史料の調査と研究。(2016年度)
29 入学制度委員会ワーキングチーム 2016-04-01
~2021-03-31
入学試験の実施に関する制度等に関する業務。(2016年度~2020年度)
30 学生支援委員会委員 2016-04-01
~2018-03-31
学生支援に関する業務。(2016年度~2017年度)
31 キャリア支援委員会委員 2016-04-01
~2018-03-31
学生のキャリア支援に関する委員会の業務。(2016年度~2017年度)
32 大谷大学教育振興資金に基づく寄託研究「沖縄戦関連慰霊碑・碑文の調査研究」 2016-09-01
~2019-03-31
この研究は、「大谷大学教育振興資金に基づく寄託研究」の一環として取組んだものである。研究目的は、沖縄県南部にある都道府県や遺族会等の団体が建立した沖縄戦戦没者慰霊碑・碑文の考察を通して、そこに現れる戦没者に対する戦後日本における記憶のあり方とその問題性に関して、とくに浄土真宗の視点から再考することである。沖縄県糸満市の摩文仁の丘を始め、その周辺地域に安置された慰霊塔・碑文の現地調査を行った。第一回目の調査として、2016年9月6日~9日に、摩文仁の丘の慰霊碑群、ひめゆりの塔、魂魄の塔などを調査した。第二回目の調査を2017年2月21日~22日(摩文仁の丘ほか)、第三回目の調査(座間味島内・集団強制死の慰霊碑、浦添市内など)を2017年11月26日~28日に実施し、調査対象となる慰霊碑・慰霊塔・碑文の撮影を実施した。第四回目の調査(沖縄慰霊の日・平和の礎、沖縄県読谷村内チビチリガマ、金城実氏・知花昌一氏への聞き取り)を2018年6月22日~24日に実施した。第五回目の調査(久米島内[痛恨の之碑など]・渡嘉敷島内[白玉之碑・集団自決の碑など])を2018年10月6日~8日に実施し、調査対象となる慰霊碑・慰霊塔・碑文の撮影調査を実施した。2016年度後期には、調査に同行した3名のゼミ学生と収集した碑文写真をテキスト化する作業及び碑文の内容についての研究会を週1回のペースで実施した。調査結果と研究会での検討内容を踏まえたガイドブック『知っていますか? 沖縄県に建つあなたの都道府県の慰霊塔と慰霊碑を―今、その意義を考えてみませんか―』を2019年1月に刊行した。このガイドブックは、各都道府県の遺族会、沖縄県内の図書館等に配布している。
33 高校への出張講義(大谷大学人間教育プログラム) 2017-06-12 東山高等学校(京都市)の1年生を対象として開催された、大学の学問分野別の説明会(産経新聞高校内進学相談会)への出張講義を実施した。「大学で歴史学を学ぶとは?」というテーマで、大学で学ぶ歴史学研究の基本とその魅力について講義した。なお、この講義は、大谷大学の「人間教育プログラム」の一環に位置づけられている。
[講義時間:50分]
34 明治初期琉球(沖縄)真宗「開教」史関係史の研究のための調査
(2017年度研究資料費Bに基づく調査研究)
2017-07-30
~2017-08-01
大分県内真宗大谷派西福寺(琉球布教に行った真宗大谷派僧自見凌雲が宗徒)で、当時住職であった西藤徳山が幕末から明治20年代にかけて書いた『徳山日誌』21冊を調査。さらに自見凌雲の入寺先である由布市内の真宗大谷派行順寺を調査。琉球布教に渡海した田原法水、小栗憲一、小栗栖香頂らを輩出した日田市内のの咸宜園史跡を調査した。
35 2017年度同窓会支部総会・夏季八十講への出講(及び講演録) 2017-08-00
~2017-09-00
大谷大学同窓会が主催する2017年夏季八十講の講師として講演及び、同窓会・大学の現況報告を行った。具体的には、岐阜支部(岐阜教区同朋会館・8月21日)、大垣支部(大垣別院同朋会館・8月22日)、播磨支部(山陽教区同朋会館・9月4日)、久留米支部(ニュープラザホテル久留米・9月5日)に赴いた。講演は、いずれも「生老病死を考える―日々の暮らしを通して―」と題して、仏教を基本としつつ、日々の学生との関わりや新聞の川柳などを参考資料として思うところを述べた。なお、大垣支部の講演は、同窓会大垣支部編集委員会編の講演録『生老病死を考える―日々の暮らしを通して―』として冊子化された(2018年7月1日発行)。
[講演時間:70分~90分]
[講演録:総頁数:37頁]
36 外部資金の獲得(科学研究費補助金、研究代表者)(基盤研究(C)一般)「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」 2018-04-00
~2023-03-31
「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」(JSPS科研費:18K00088)において、研究代表者として4名(研究協力者:知名定寛[神戸女子大学名誉教授]、川邉雄大[日本文化大学専任講師]、長谷暢[真宗大谷派沖縄別院職員])の体制で研究統括を行っている。本研究の目的は、沖縄仏教史研究、そのなかでも浄土真宗の布教活動や展開の実態に関して、近世から現代までを視野に入れながら総合的な研究を行い、沖縄における仏教の特徴や問題点などを 研究し、日本本土の仏教史の展開と大きく異なる点を明らかにすることである。具体的には、次の三つの研究課題を設けている。①沖縄地域における真宗僧侶の布教活動、および明治初期の真宗法難事件の解明。②近世中期から近代にかけて形成された、学問所・咸宜園を中心とした九州地域と沖縄を結ぶ布教僧たちのネットワークの解明。③現代沖縄の仏教布教に関する現地調査を実施し、近世から現代までの総合的な沖縄仏教史・真宗史像の解明を行う。
【活動記録】2018年度:2018年6月6日・7日福岡県伯東寺史料調査実施、同年8月17日・18日共同研究会実施、同年8月21日・22日鹿児島県坊津広泉寺調査、熊本県八代市光徳寺調査、同年12月22日・23日真宗大谷派鹿児島別院調査、2019年2月15日~18日に長崎県長崎市正林寺、西海市真光寺、信行寺、天福寺、九州大学図書館への調査を実施。3月23日・24日に共同研究会を実施。2019年度:2019年7月26日~28日に沖縄県竹富島で喜宝院布教所調査、石垣島で仲尾次政隆関連史跡調査、石垣市立八重山博物館で資料調査を実施。同年8月6日・7日共同研究会実施。2019年10月5日~7日に那覇市立歴史博物館で資料調査、首里城周辺の寺跡、那覇市近郊調査を実施。2020年2月20日・21日共同研究会実施。2020年度:2020年8月25日・26日共同研究会実施(オンライン)。2021年2月23日共同研究会実施(オンライン)。2021年度:8月24日共同研究会実施(オンライン)、2022年2月27日共同研究会実施(オンライン)。2022年度:8月24日共同研究会実施(於:大谷大学)。
【研究目的紹介】大谷大学真宗総合研究所『研究所報』№72(2018年8月1日)15頁。
【2018年度研究活動紹介】大谷大学真宗総合研究所『研究所報』№75(2020年2月1日)16頁。
【2020年度研究成果概要】大谷大学真宗総合研究所『研究所報』№79(2022年3月1日)10頁。
【研究成果】科研費HPを参照のこと。
37 真宗総合研究所【指定研究】「清沢満之研究」班研究員 2018-04-01
~2022-03-31
この「清沢満之研究」(研究代表者:西本祐摂本学講師)班の研究課題は、「『清沢満之全集』別巻の編纂と思想研究」である。具体的には、大谷大学近代化百年を記念して2000年代に岩波書店より刊行された大谷大学編『清沢満之全集』(全8巻)に未収録となっている清沢満之による真宗大学における講義録類を新たに収録して、岩波書店より全集の別巻2冊として刊行する事業(『清沢満之全集』別巻Ⅰは2020年3月に、同別巻Ⅱは、2021年3月に刊行された)。当研究班の研究員として、収録される講義録史料類の写真データと翻刻との見直し作業、読み合わせ、校正作業など編集全般に携わった。別巻出版後も同研究班において、西方寺蔵の清沢満之関連史料についての検討作業を継続中。
38 2018年度同窓会支部総会・夏季八十講への出講 2018-08-20 大谷大学同窓会鹿児島支部が主催する2018年夏季八十講の講師として講演を、東本願寺鹿児島別院に於いて行った。「育つということ―日々の暮らしを通して―」と題して、日ごろの学生たちとのやり取りや家庭生活などを振り返りつつ、学校や家庭という場で、学生や子どもたちが「育つ」ということをめぐって思うところを述べた。
[講演時間:110分]
39 東日本大震災の被災地を巡る視察調査(2018年度研究資料費Bに基づく調査研究) 2018-08-30
~2018-08-31
福島県相馬市、南相馬市、富岡町の福島第一原発事故関連被災地(帰宅困難区域など)や慰霊碑などを視察した他、仙台市内の震災遺構(前・荒浜小学校)や閖上地区の慰霊碑・塔、名取市の慰霊碑・塔他、被災地の復興状況などを視察した。
40 京都宗教系大学院連合(K-GURS)提供授業「日本近代化の中の宗教教団の機能と役割」への出講 2019-06-21 コンソーシアム京都で開催される京都宗教系大学院連合(K-GURS)提供授業(オムニバス形式):全体統一テーマ「日本近代化の中の宗教教団の機能と役割」に出講(於:龍谷大学大宮学舎)。「真宗大谷派における女性教化―明治・大正・昭和・平成の教説史を手がかりに―」(2コマを担当)と題して講義した。明治・大正・昭和初期から戦中の戦時教説及び戦後の真宗同朋会運動、現代にかけて、教学者など教団関係者によって教団の機関誌等の媒体を通じて語られた女性教化の言説を取り上げ論じた。変化する時代背景と歩調を合わせて説かれる教説の変遷を辿り、その特質と教団内外おいて果たしたその役割についての講義した。
講義内容の抄録は、京都・宗教系大学院連合編『京都・宗教論叢』第14号(2020年3月)に「2019年度チェーン・レクチャー概要」として収録されている。
4頁[41頁~44頁]。
41 『北里録音蝋管』公開記念講演会~大谷大学公開講演会~への出講 2019-09-01 大谷大学公開講演会(於:沖縄県立図書館)で講演をした。テーマは、「辻遊廓における真宗(仏教)の布教~琉球国末期、 真宗禁制下での布教日記を手がかりに~」。大谷大学図書館蔵の「北里録音蝋管」の録音デジタル音源データが沖縄県立図書館に2018年度に収蔵された。音源データの公開と合わせて、大学の公開講演会が開催された。明治初期に那覇辻遊廓で布教活動をした清原競秀(1820~1877)の日誌『日々琉行之記』を手がかりに、真宗布教と娼妓(ジュリ)たちとの交流について、その一端を明らかにした(本講演は、JSPS科研費18K00088による成果の一部である)。他に栄野川敦氏(うるま市立図書館長)、粟国雄一郎氏(沖縄タイムス記者)が、蝋管に関する講演を行った。
[講演時間:1時間]
[質疑応答:20分]
42 大谷大学真宗総合研究所【一般研究】加来雄之研究班研究員 2020-04-00
~2021-03-00
加来雄之大谷大学教授(真宗学)を研究代表者とする一般研究「東アジアの近代化における仏教と西洋哲学の影響関係の解明と国際的連携体制の構築」の研究員。研究代表者は、加来雄之(大谷大学教授)、協同研究員として、浦井聡(大谷大学任期制助教)、織田顕祐(大谷大学名誉教授)、川邉雄大(日本文化大学専任講師)。研究テーマは、東アジア(日本、中国、台湾、韓国朝鮮)の近代化において、仏教と哲学とがどのような影響をもち、また役割を果たしたのか。また東アジアにおける伝統的宗教である仏教と西洋から新たに伝わってきた哲学が、東アジアにおいてどのように交流し、互いに影響しあい、またそれぞれが変容したのかについて総合的に研究するもの。2021年2月20日のシンポジウム「東アジアの近代化における仏教と西洋哲学の影響関係―中・朝・日の思想家たちの証言―」(オンライン開催)で、川邉雄大氏の発表「幕末明治期における真宗僧とキリスト教・東洋学・西洋哲学―松本白華を例として―」(45分)の司会を務めた。
43 教職課程部会委員 2020-04-00 ~ 教職課程部会委員(高校地歴科)としての業務を担当している。
44 2021年度文学部歴史学科主任 2021-04-01
~2022-03-31
文学部歴史学科の主任としての業務(2021年4月1日~2022年3月31日)。
45 文部科学省教員免許状更新講習「『差別』を凝視する』講師担当 2021-08-05 大谷大学を会場として開講している2021年度文部科学省教員免許状更新講習「『差別』を凝視する」の講師を担当した。講習の趣旨は、「差別・人権問題の学習は、誰が、何を、どうしようとするものなのか、また、何を願われ、願いとするものなのか、という問いに向き合うことであるという視点から考えていく。そして、学習の主体と目的を確認する。特に釈尊の精神、親鸞の精神をとおして、人間が人間であるために大切なことは何か、何を見失ってはならないのか、何を真実の力として生きるのか、について考えていく。」というもの。人間学Ⅰのテキスト『差別のない世界を求めて』を主教材として取り上げ、本学の人権教育の根幹と願いに触れ、誰もが差別者となり得るという自覚に立つことの重要性について学びを共にした。
[授業担当時間:2コマ(3時間)]
46 外部資金の獲得(科学研究費補助金、研究代表者)(基盤研究(C)一般)「九州沖縄仏教史・真宗史に関する研究―布教ネットワークの分析と潜伏宗教の関係から―」 2022-04-00 ~ 「九州沖縄仏教史・真宗史に関する研究―布教ネットワークの分析と潜伏宗教の関係から―」(JSPS科研費:22K00085)において、研究代表者として5名(研究協力者:知名定寛[神戸女子大学名誉教授]、川邉雄大[日本文化大学専任講師]、長谷暢[真宗大谷派沖縄別院職員]、松金直美[真宗大谷派教学研究所研究員])の体制で研究統括を行っている。本科研では、基盤研究(c)「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」(JSPS科研費:18K00088、2018~2022年)の成果として、その重要性を把握し得た九州・沖縄・清国を結んだ布教僧たちのネットワークに着目し、その動態の分析を方法的視座として、近世から近・現代へと展開した沖縄仏教史・真宗史の実態とその諸相を、通時代的に解明することを目的としている。そのため本科研では、以下の三つの研究課題に取組むことになる。研究課題① 近代沖縄の布教活動と九州の隠れ念仏者の沖縄布教の実態解明、及び戦前沖縄の説教所跡の調査、研究課題② 潜伏キリシタンと真宗寺院の関係の分析、及び九州咸宜園と沖縄・清国を結ぶ布教僧ネットワークの実態と役割の解明、研究課題③ 近現代沖縄の真宗寺院と信徒の関係と、伝統宗教と融合した沖縄の真宗の特徴の分析と解明である。
共同調査の実施(2022年12月3日・4日):協同研究者と仲尾次政剛氏(仲尾次政隆氏の子孫)宅を訪問し、聞き取り調査、及び『配流日記』『宇氏系図』等の資料調査を実施し、仲尾次家の墓参を行った。
その他の現地調査の実施(2023年8月17日~19日):研究代表者の福島が、長崎県西海市崎戸の真宗大谷派信行寺に資料調査・聞き取り調査を実施した。『当寺由緒書』など貴重な史料を閲覧・撮影することができた。合わせて、信行寺出身の方(福岡県内在住)の聞き取り調査を実施し、信行寺に関する写真資料を入手・撮影した。
共同研究会の開催(2023年3月10日):大谷大学真宗総合研究所内において、共同研究会を対面・オンラインで開催した。2022年12月の調査での撮影資料の翻刻史料の確認、各メンバーからの研究報告、2022年度の研究活動の振り返りと次年度に向けての予定について打ち合わせを実施した。
共同研究会の開催(2023年12月28日・29日):大谷大学真宗総合研究所内において、共同研究会を対面・オンラインで開催した。前年12月に調査を実施した『仲尾次政隆翁日誌』の翻刻史料の検討会及び研究報告を実施した。
共同史料検討会の実施(オンライン)(2023年6月28日・7月12日・7月26日・8月13日・8月30日・9月13日・9月27日・10月10日・11月23日・12月4日・2024年2月28日・3月1日・3月30日)し、『仲尾次政隆翁日誌』の翻刻文の検討作業を実施。
『真宗総合研究所所報』№81に、本研究の目的紹介を掲載(1頁[16頁])。
47 大谷大学真宗総合研究所東京分室長 2022-04-01
~2024-03-31
大谷大学真宗総合研究所東京分室長としての業務を行った。PD研究員への助言、共同研究など。活動報告は、『真宗総合研究所所報』に掲載されている。
48 真宗総合研究所【指定研究】「清沢満之研究」班 嘱託研究員 2022-04-01
~2024-03-31
「清沢満之研究」(研究代表者:西本祐摂本学准教授)班の研究課題は、「『清沢満之全集』別巻の編纂と思想研究」である。西方寺蔵の清沢満之関連史料についての検討作業を継続中である。
49 真宗総合研究所委員会委員 2022-04-01
~2024-03-31
真宗総合研究所に関する業務。
50 真宗総合研究所東京分室指定研究 研究代表者 2022-04-01
~2024-03-31
研究課題「宗教と社会の関係をめぐる総合的研究―現代社会における宗教と共生―」の下、特に沖縄における宗教に着目して課題に取組んでいる。概要は、『真宗総合研究所紀要』№82(2023年9月1日発行・P.11~12)に掲載。研究代表者:福島、研究員:荻翔一、陳宣聿、磯部美紀、澤崎瑞央(以上、東京分室PD研究員)
2022年度共同研究調査:2022年11月5~8日、沖縄県内仏教寺院、宗教関連施設、キリスト教教会施設等への実地調査を実施した。調査概要は、『真宗総合研究所所報』№82に掲載(P.27~30)。
2023年度共同研究調査:2023年10月28日~31日、沖縄県内仏教寺院、宗教関連施設、仏壇店等への実地調査を実施した。調査概要は、『真宗総合研究所所報』№84号に掲載予定。
51 2022年度同窓会支部総会・大谷大学講演会への出講 2022-08-29
~2022-08-30
大谷大学同窓会が主催する2022年大谷大学講演会の講師として、岐阜支部(於:岐阜高山教区同朋会館)、郡上支部(於:郡上教会)で講演及び、同窓会・大学の現況報告を行った。講演題目は、いずれも「出会いということ」。また郡上教会では、翌朝8月31日に暁天講座に出講した。
[講演時間:60分~90分]
52 大学院運営委員会委員 2023-04-00
~2024-03-31
大谷大学大学院運営委員としての業務。
53 京都宗教系大学院連合(K-GURS)提供授業「宗教と戦争と平和」への出講 2023-05-12 2023年度同志社大学を担当校として開講されている京都宗教系大学院連合(K-GURS)提供授業(オムニバス形式)科目名「組織神学特殊研究Ⅰ」全体統一テーマ「宗教と戦争と平和」へ出講した(オンライン)。「アジア・太平洋戦争と仏教教団―真宗大谷派の戦中と戦後の歩み―(1)・(2)」を授業テーマとして講義をした。講義内容の抄録は、京都・宗教系大学院連合編『京都・宗教論叢』第17号(2024年3月)に「2023年度チェーン・レクチャー概要」として収録予定。
54 2023年度同窓会支部総会・大谷大学講演会への出講 2023-09-01 大谷大学同窓会が主催する2023年大谷大学講演会の講師として、熊本支部(於:東本願寺熊本会館)で、講演及び、同窓会・大学の現況報告を行った。講演題目は、「学び続ける―歴史学の場合」。
[講演時間:90分]
55 鳥取大学地域調査プロジェクト東アジア班京都調査に於ける講義 2023-09-05 鳥取大学地域調査プロジェクト東アジア班京都調査が、大谷大学内で開催されるに際し、18名の参加学生と引率教員2名を対象に、近代真宗大谷派のアジア布教史についての概説、及び「明治初期琉球における真宗~「第三次法難事件」をめぐって~」と題して、講義を実施した。合わせて、資料閲覧・大谷大学博物館内で実習生による展示見学を実施した。
[講義時間:1時間]
[閲覧・見学:1時間]
56 歴史実践の試み―ボランティア活動を通して― 2023-10-27 御命日勤行後、大谷大学講堂で、滋賀県平和祈念館のボランティアの会で11年間継続している手紙等解読班での活動をパワーポイントを用いて紹介。パブリック・ヒストリーの試みとして講話した。
[講話時間:1時間]
57 大谷大学大学院人文学研究科長 2024-04-01 ~ 大谷大学大学院人学研究科長としての業務に当る予定。
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 1992-10-00~0000-00-00 日本思想史学会会員(選挙管理委員会委員:2003年、幹事:2004年10月~2005年10月)
2 1994-06-00~0000-00-00 真宗連合学会会員(評議員:2016年7月~現在に至る。)
3 1994-10-00~0000-00-00 仏教史学会会員(運営委員:1994年10月~2018年11月。『仏教史入門ハンドブック』編集担当委員:2012年4月~2017年2月)
4 1995-03-00~0000-00-00 日本近代仏教史研究会会員(事務局幹事:1999年1月~2011年5月。編集委員:2009年12月~2021年3月、編集委員(主任)2017年6月~2021年3月。評議員・運営委員:2011年5月~現在に至る。会長:2021年4月~現在に至る。2013年5月第21回研究大会事務局長 於:大谷大学)
5 1996-11-00~0000-00-00 日本史研究会会員
6 1997-04-00~0000-00-00 現代思想研究会会員(事務局委員:2001年4月~2007年3月・2011年4月~現在に至る。春季合宿企画担当:2006年3月、2012年3月、2013年3月)
7 1999-08-00~2011-08-00 日韓宗教研究FORUM会員(2008年より「東アジア宗教文化学会」へ名称変更)
(日本側運営委員:1999年1月~2011年8月。第2回同FORUM国際学術会議準備大会事務局長:2002年8月(於:太谷大学)、同前大会実行委員・事務局長:2003年8月(於:大谷大学)、東アジア宗教文化学会第1回国際学術大会実行委員:2009年8月(於:北海道大学))
8 1999-09-00~0000-00-00 日本宗教学会会員 (評議員:2010年9月~2019年9月、理事:2019年9月~現在に至る。男女共同参画・若手研究者支援委員会委員:2023年9月~現在に至る。)。第77回日本宗教学会学術大会(於:大谷大学 2018年9月7~9日開催)大会実行委員。
9 2003-04-00~2011-03-00 京都大学人文科学研究所共同研究班 班員 (2003年4月~2011年3月) 「明治維新と真宗教団」と題して、 薩摩藩時代から明治・大正期の鹿児島地域における浄土真宗の教化活動について、真宗大谷派の機関誌を手がかりに考察した。
(2005年3月・於:京都大学人文科学研究所)


[講演時間:1時間30分]
10 2003-12-00~0000-00-00 「宗教と社会」学会会員(編集委員:2010年6月~2014年3月)
11 2007-04-00~2010-03-00 北海道印度哲学仏教学会会員(幹事・編集委員:2007年4月~2010年3月)
12 2008-04-00~2018-06-00 日本仏教社会福祉学会会員(2008年度学術大会事務局長:2008年8月 於:札幌大谷大学、編集委員:2011年4月~2014年9月)
13 2009-04-00~2012-03-00 独立行政法人大学入試センター教科科目第一委員会(倫理部会) 問題作成委員(2009年4月~2012年3月)
14 2009-12-00~0000-00-00 日本宗教史懇話会会員(呼びかけ人及び大会世話人として、毎年夏季に開催される「宗教史懇話会サマーセミナー」の企画・運営に関わる。第3期呼びかけ人:2009年12月~2014年8月。2014年度大会世話人・第4期呼びかけ人:2014年8月~2019年8月・第5期呼びかけ人:2019年8月~現在に至る。)
15 2011-04-00~0000-00-00 宗教文化教育推進センター連携委員(2011年4月~現在に至る。)
16 2011-11-00~0000-00-00 滋賀県立平和祈念館ボランティア活動 :戦時中の史料(書簡・日記等)の手紙等解読班の作業、ボランティア情報紙(季刊)の編集作業、活動班別発表会コーディネート、ボランティアの会研修旅行の企画(2014年度広島・大久野島方面・2015年度滋賀県湖北方面・2017年度舞鶴方面・2018年度三重県津・伊勢方面)、解読した手紙等の史料を編集して冊子の発行などに関わる。手紙等解読班では、毎月1回の活動を実施している(「手紙等解読班」活動部会代表:2012年7月~現在に至る。活動の様子は、北海道新聞2020年8月15日、朝日新聞滋賀版2020年8月20日等で紹介されている。ボランティアの会副会長:2014年4月~2018年3月、同会会長:2018年4月~現在に至る。)
同平和祈念館運営会議委員:2018年4月~現在に至る。
17 2011-12-00~0000-00-00 日本仏教綜合研究会学会会員 (評議員:2014年4月~2019年12月、理事:2019年12月~現在に至る。編集委員:2017年4月~現在に至る。『日本仏教綜合研究』編集委員長:2022年9月~現在に至る。同誌第21号の編集担当)、第18回学会大会実行委員長(於:大谷大学 2019年12月8日開催)。
18 2012-07-00~0000-00-00 大谷大学日本史の会会員(委員:2012年7月~現在に至る。)
19 2012-10-01~2013-08-31 独立行政法人国際交流基金のフェローの受け入れ(研究指導)独立行政法人国際交流基金のフェロー(米国・デューク大学博士課程在学中)1名を受け入れ、研究調査活動(研究テーマ「死後の生:清沢満之と浄土真宗の20世紀における近代化」)について、フェローの研究テーマに関連する研究会の開催(月1~2回)及び史料調査を行うなどし、助言指導を行った(2012年10月1日~2013年8月31日)。なお、指導担当院生は、2015年6月に米国・デューク大学へ博士請求論文を提出し、審査に合格した。
20 2014-04-00~2017-03-31 京都大学人文科学研究所「共同研究:日本宗教史像の再構築」班員(近代仏教班)(2014年4月~2017年3月)
第25回研究会 シンポジウム「「日本の近代化と宗教」を捉え直す―「日本宗教史像の再構築」のために―」(2017年3月30日 13時~17時)報告者:大谷栄一(佛教大学)、永岡崇(日本学術振興会)、菊地暁(京都大学人文科学研究所)、川瀬貴也(京都府立大学)、コメンテータ:對馬路人(関西学院大学)、司会:福島栄寿
21 2014-11-00~2019-07-00 『女性史に学ぶ学習資料集』編集・執筆委員:真宗大谷派(東本願寺)解放運動推進本部・女性室編集による『女性史に学ぶ学習資料集』(2019年8月刊行)「第3章 真宗教学・教化のなかの女性観」の執筆と当該章掲載資料に関する編集作業を担当した。合わせて冊子全体の編集作業に携わった(2014年11月~2019年7月)。また、女性室スタッフに対する研修会の講師(2019年5月13日[3時間]於:しんらん交流館)を担当した。
22 2015-01-00~0000-00-00 東アジア宗教研究フォーラム日本側運営委員:東アジア宗教研究フォーラムは、日本と韓国の宗教学・宗教史研究者が集い、相互の学術的交流を図ることを目的として、2015年1月に発足した。かつて「日韓宗教研究FORUM」の名称で開催されてきた学術交流シンポジウム(2011年に休止)の再開である。(2015年1月~現在に至る。)
23 2015-10-00~2016-01-00 真宗大谷派主催2015年度人権ギャラリー展「沖縄の声に聞く」の監修:東本願寺参拝接待所ギャラリーでの同展示(開催期間2015年12月4日~2016年1月27日)の企画及びギャラリー展パンフレット(第一部「琉球・沖縄の歴史と真宗」)の監修を担当した。他の監修者は、松島泰勝(龍谷大学教授・琉球独立総合研究学会理事)・長谷暢(沖縄別院職員)。(2015年10月~2016年1月)
24 2015-12-22~2015-12-22 人権ギャラリー展シンポジウム「沖縄の声に聞く」のために シンポジウムのパネラーとして、人権ギャラリー展の第一部「琉球・沖縄の歴史と真宗」の内容に焦点を当てる報告を行った。琉球王国をめぐる東アジア国際秩序原則(冊封体制・清と日本との両属関係)を視野に入れつつ、明治初期以降、琉球王国が「廃琉置県」(琉球処分)に至るまでの流れをたどった。特に琉球に渡った真宗僧・田原法水たちの「開教」活動と、1877(明治10)年の「真宗法難事件」について、事件の解決にあたった真宗僧・小栗憲一(教部省)が残した史料類(『琉球日記』『対弁記録』など)を取り上げ、事件が1879(明治12)年の「琉球処分」に与えた影響の可能性を指摘し、琉球「開教」の意味について再考する必要を指摘した。他のパネリストは、松島泰勝(琉球大学教授・琉球独立総合研究学会理事)・長谷暢(真宗大谷派沖縄別院職員)。
[シンポジウム全体時間:3時間]
[発表時間:30分]
本シンポジウムの記録は、真宗大谷派解放運動推進本部編『解放運動推進フォーラム』vol.8(2016年8月)3頁~7頁、及び、同編『身同―解放推進本部紀要―』第36号(34頁~46頁 2016年12月発行)に掲載されている。
25 2016-07-20~2016-08-20 独立行政法人国際交流基金のフェローの受け入れ(研究指導)国際交流基金を活用して来日(短期)した研究者(米国・ルイス&クラーク大学歴史学部助教授)の助言指導を行った。研究テーマは「Buddhist women's associations and the production of religious literature for women (fujin kyōke) in modern Japan」。(2016年7月20日~8月20日)
26 2016-08-18~2016-08-18 「北海道開教を考える集い」(真宗大谷派北海道開教を考える会・第17組教化委員会主催 於:真宗大谷派帯広別院)で、「北海道開教を考える集い~『偉業』と『侵略』の間を考える~」と題して、講演を行った。 本講演は、北海道における真宗大谷派の「開教」の意味を、改めて問い直すことを趣旨とする内容。従来の「開教」への、単なる「偉業」・「侵略」という二分法的な考察では見えてこない、間の部分にまで着目することの必要性を強調した。具体的には『千島国布教日誌』、真宗大谷派『宗報』などを史料に取り上げ考察した。史料に対する恣意的な解釈ではなく、丁寧に読解することの重要性を指摘した(招待講演)。
[講演時間:2時間]
[質疑応答:1時間15分]
27 2016-09-00~0000-00-00 真宗大谷派ハンセン病問題に関する懇談会委員 第6連絡部会(2016年9月~2020年6月末日)活動記録:2017年2月23日・24日 第5連絡部会・第6連絡部会合同のハンセン病問題学習会(沖縄県那覇市内及び国立療養所愛楽園・名護市)への参加。2018年3月12日・13日 第6連絡会ハンセン病問題学習会(沖縄県宮古市内及び国立療養所南静園)への参加。2018年5月18日・19日 第14回ハンセン病市民学会総会・交流集会in沖縄への参加。2018年12月21日・22日 ハンセン病家族訴訟(熊本地裁)最終弁論への参加。2019年5月18日~20日 第15回ハンセン病市民学会総会・交流集会in石垣・宮古へ参加。2019年9月13日~14日 第11回真宗大谷派ハンセン病問題全国交流集会in富山への参加。2019年12月26日・27日に第6連絡会協議会を沖縄県内で実施。家族訴訟原告及び回復者への聞き取りを行った。
真相究明部会(2020年7月~現在に至る。)主な活動記録:2023年12月26日・27日、長島愛生園、邑久光明園の同朋会・真宗法話会の資料に関する予備調査。2024年3月5日、多摩全生園内の和光堂内真宗報恩会関連資料について予備調査(東京存明寺にて)を実施。
28 2016-11-02~2018-10-15 真宗大谷派教学委員会課題別委員会委員(2016年11月~2018年10月)「部落差別問題等に関する教学委員会」報告書から見出される課題共有に関する教学委員会(略称「課題別委員会」)として、「諮詢事項2に対する指針」(報告)を、弧野秀存氏、片山寛隆氏、藤原正寿氏と協同で作成とりまとめを行った(2018年10月15日提出)。なお、第5回の委員会(2017年12月11日開催)で、「教学委員会報告書を読んで―とくに第2章「提言」を通して思うこと―」と題して、発題を行った。
[発題時間:1時間]
29 2017-09-00~0000-00-00 ハンセン病市民学会会員
30 2019-05-08~2019-05-09 真宗大谷派解放推進本部女性室主催「第19回女性会議」への出講(招待講演)。  「真宗大谷派の女性教化ー明治・大正・昭和・平成の教説史を手がかりに―」と題して真宗大谷派の近現代における女性教化について2日間に亘り講義と質疑応答を行い、参加者との座談会に参加した(招待講演)。会場は、東本願寺研修道場。
[講義時間:計3時間]
[質疑応答:計2時間]
講演抄録は、「一人に立つ~近代教学の女性観~」と題して、真宗大谷派解放運動推進本部編『あいあう』第31号(2020年5月)に掲載されている。
4頁[6頁~9頁]
31 2020-06-00~0000-00-00 真宗大谷派琉球・真宗に関する同朋懇談会(仮称)委員 真宗大谷派に2020年度より新規発足予定の懇談会。沖縄の歴史、沖縄戦、米軍基地問題、琉球真宗史などを課題として取扱いながら、研修の企画等を通じて、真宗大谷派内外に琉球・沖縄について様々に発信していくための懇談会である。真宗大谷派沖縄開教本部が事務局。年間2回の定例会を開催する予定。
32 2020-09-11~2020-09-11 真宗大谷派三重教区ジェンダー問題に関する公開講座「真宗大谷派における女性教化」での講演。 2020年度真宗大谷派三重教区教化委員会社会教化小委員会「ジェンダー問題に関する公開講座」(於:真宗大谷派桑名別院)に出講し、「真宗大谷派における女性教化―明治・大正・昭和・平成の教説を辿る―」と題する講義を行った(招待講演)。
[講演時間:90分 質疑応答:15分]
33 2021-06-18~0000-00-00 真宗大谷派教師養成のための教科書編纂委員  真宗大谷派教師養成課程用教科書『教団のあゆみ』の改訂編集作業を行う。明治期以降の教団史を執筆。第5章・第6章の改訂と第7章・第8章を加筆した。
34 2021-08-15~2021-08-15 滋賀県平和祈念館 平和week2022における、平和祈念館ボランティア 手紙等解読班の活動報告「銃後の家族から送られた遺品(たより)が語りかけるもの―海軍航空隊・碓本守さんとそのご家族とご友人―」と題するパネルの監修及び報告。 滋賀県平和祈念館ボランティア「手紙等解読班」の活動報告として、「銃後の家族から送られた遺品(たより)が語りかけるもの―海軍航空隊・碓本守さんとそのご家族とご友人―」と題して、パネル発表を行った。400通の家族・友人からの手紙類を解読し、銃後家族の日々の暮らしの延長にある戦争について考えた。日頃の手紙解動の成果を解読班のボランティア7名で発表した。発表全体の監修及び個別報告を行った(於:滋賀県平和祈念館)。滋賀報知新聞2021年8月20日付に紹介されている。
[発表時間:80分]
35 2021-10-18~2021-10-18 真宗大谷派山形教区教化委員会2021年度社会問題研修会での講師  テーマ「近代社会に対する大谷派の姿勢-暁烏敏を中心として―」 暁烏敏の戦時中の教説を中心に考察し、講義をした(招待講演)。 
[講義時間:2時間20分](オンライン開催)
[質疑応答:30分]また、オンライン開催であったので、後日、聴講者からの質問用紙をメールで受取り、質疑応答をメールを介して行った。
36 2021-11-01~2021-11-01 鹿児島別院仮掛所設置記念法要(於:真宗大谷派鹿児島別院)において、「薩摩と琉球の繋がり~真宗禁制解禁150年に向けて~―新出史料に見る明治初期琉球における真宗布教とその諸相―」と題して、記念講演(招待講演)を行った。1876(明治9)年9月に薩摩藩における浄土真宗の禁制が解禁され、鹿児島別院仮掛所が同年11月1日に設置され、布教が開始された。以後、禁制下に「隠れ念仏」を営んできた真宗念仏者たちが自由な信仰活動に勤しむようになっていく。そうした薩摩藩の「隠れ念仏」者の船員たちが密かに琉球へ真宗を伝播させていたことがわかっている。今回の講演では、鹿児島別院蔵の史料『明治十一年三月整頓 琉球上申書類綴込』『琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込』、及び大分県光明寺蔵の史料・清原競秀『日々琉行之記』を踏まえ、鹿児島及び琉球への布教の諸相を論じた(本講演は、JSPS科研費18K00088の成果の一部である)。
[講演時間:90分]
37 2021-12-07~2021-12-07 浄土真宗十派をつなぐ女性の会 第3回研修会「浄土真宗と女性差別―第三十五願を考える―」(於:真宗仏光寺派・寝殿ホール 京都市内)への出講。 「教説内容から考える女性教化の特徴―近代真宗大谷派の場合―」と題しての講演(招待講演)。明治時代から戦後期及び現代にかけての、真宗大谷派の機関誌等の発行物を史料として、女性教化の言説(教説)を取り上げ、その特徴について論じた。特にジェンダー平等が求められる現代社会における真宗寺院のあり方とその課題について論じた。
[講演時間:1時間]
[質疑応答:1時間]
38 2022-02-22~2022-02-22 真宗大谷派教学研究所「宗門近代史の検証」研究班主催研究会における発表(招待講演) 発表テーマ「近代琉球真宗史を紐解く-新出史料を手がかりとして-」(於:真宗大谷派しんらん交流館) ここ数年来、共同研究で取り組んでいる「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」(JP18K00088 研究代表者:福島栄寿)の成果の報告。具体的には、⑴清原競秀著『日々琉行之記』⑵真宗大谷派鹿児島別院蔵『明治十一年三月整頓 琉球上申書類綴込』 ⑶真宗大谷派鹿児島別院蔵『琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込』という三点の史料を主に取り上げます。これらの史料類から明治初期琉球における真宗布教の実態や明治10年の法難事件の顛末、そして、彼等の琉球布教の意味についての発表を行った(本発表は、JSPS科研費18K00088の成果の一部である)。
[発表時間:1時間45分]
[質疑応答:1時間]
39 2022-03-01~2024-02-29 真宗大谷派企画調整局参事
40 2022-04-01~0000-00-00 京都大学人文科学研究所共同研究班班員(学外)  共同研究「近代日本の宗教と文化」(班長:高木博志京都大学人文科学研究所教授、2022年度~2024年度)班員(学外)。
41 2022-04-01~0000-00-00 歴史科学研究会会員
42 2022-04-02~2022-04-02 2022年真宗大谷派全戦没者追弔法会シンポジウム「戦争を起こすのは人間です」のパネラーとして登壇(於:しんらん交流館内大谷ホール)。「沖縄摩文仁の丘の慰霊塔・碑文が語りかける戦争の記憶」と題して提言を行った。他の登壇者:牛島貞満氏(元小学校教師)、普天間朝佳氏(ひめゆり平和祈念資料館館長)、長谷暢氏(真宗大谷派沖縄別院職員)
[全体時間:2時間30分]
[提言時間:20分]
43 2022-04-18~2022-04-18 「おんなたちの会」連続学習会 第5回『女性史に学ぶ学習資料集』「第3章 真宗教学・教化のなかの女性観」(前半)(於:スペースなむなむ[京都市]兼オンライン) 『女性史に学ぶ学習資料集』第3章の内容についての講義。真宗大谷派関係寺院の坊守・住職等、20名が聴講。寺院の現場を担う参加者との質疑応答、また参加者同士の意見交換を通して、寺院の課題について考える機会となった。
[全体時間:3時間]
[質疑応答:30分]
44 2022-05-16~2022-05-16 「おんなたちの会」連続学習会 第6回『女性史に学ぶ学習資料集』「第3章 真宗教学・教化のなかの女性観」(後半)(於:スペースなむなむ[京都市]兼オンライン) 『女性史に学ぶ学習資料集』第3章の内容についての講義。真宗大谷派関係寺院の坊守・住職等、20名が聴講。寺院の現場を担う参加者との質疑応答、また参加者同士の意見交換を通して、寺院の課題について考える機会となった。
[全体時間:3時間]
[質疑応答:30分]
45 2022-08-16~2022-08-16 滋賀県平和祈念館 平和week2022における、滋賀県平和祈念館ボランティア 手紙等解読班の活動報告「特攻兵と遺族の想い―海軍航空隊・碓本守さんとご家族・ご友人―」と題するパネルの監修。 滋賀県平和祈念館ボランティア「手紙等解読班」の活動報告として、パネル発表を行った。テーマは、「特攻兵と遺族の想い―海軍航空隊・碓本守さんとご家族・ご友人―」。約400通の碓本守さん自身と、その家族・友人からの手紙類を解読する活動を約4年間にわたり行った。本発表は、そうした手紙のやり取りを通して、滋賀県民の銃後家族の日々の暮らしの延長にあった戦争の悲惨さについて考えるという趣旨。日頃の手紙等解読班での活動の成果を、ボランティア7名で発表した。発表レジュメの作成、及び全体の監修を行った(於:滋賀県平和祈念館)。
[発表時間:60分]
46 2023-02-00~0000-00-00 「沖縄戦及びアジア・太平洋戦争の実相と歴史継承に関する研究―摩文仁丘とその周辺地域に建つ慰霊塔・碑・碑文を中心として―」  「真宗大谷派宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃事業学術研究助成」として採択。沖縄戦と関連慰霊塔・碑文の調査研究を行う。
沖縄現地調査:2023年6月23日~24日(慰霊塔等の写真撮影・フィールドワーク等を実施)
47 2023-09-14~2023-09-14 真宗本願寺派熊本教区教学研修「夏安居」への出講 真宗本願寺派熊本教区教学研修「夏安居」(於:真宗本願寺派熊本別院)で、「近現代真宗大谷派の女人教化について」と題して講義・質疑応答を行った。真宗本願寺派僧侶の方を中心に会場には約15名が、オンラインでは約15名の方々が参加。
[発表時間:160分]
[質疑応答:40分]
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 『〈シンポジウム〉徳川イデオロギー』共著 1996-07-00ぺりかん社 大桑斉編『〈シンポジウム〉徳川イデオロギー』(全312頁)の第1部第4章に、「再び、『何もかもみんなイデオロギーということにならないか?』」と題して、大谷大学で開催された、ヘルマン・オ-ムス著『徳川イデオロギー』をめぐるシンポジウムでの発表。江戸時代を儒教イデオロギーの時代とみる従来の研究を批判するオームス氏の視座を活かしながら、氏が提示する思想史研究の方法をさらに批判的に考察し、「宗教」を思想史的に分析することの可能性を論じた。
編者:ヘルマン・オームス、大桑斉 共著者:大桑斉、前田一郎、宇野田尚哉、石黒衞、福島栄寿、平野寿則、武田朋宏、上杉義麿、曽根原理、早川雅子、田尻祐一郎、樋口浩造、松村浩二、藤原正己、ヘルマン・オームス
19頁[本人担当:82頁~100頁]
2 徳川宗教から徳川イデオロギーへ共著 1996-07-00ヘルマン・オームス著『宗教研究とイデオロギー分析』ぺりかん社 ヘルマン・オームス著『宗教研究とイデオロギー分析』所収、第6章の部分。「Herman Ooms「From Tokugawa Religion to Tokugawa Ideology」の英訳 大桑斉監修の下、福島栄寿、上杉義麿、平野寿則、武田朋宏の共訳)。イデオロギー分析的に「宗教」を研究することの有効性とその限界を検討し、独自のプラクティス理論を提唱するP.ブルデューの論を参照に、宗教文化研究の新たな可能性を模索している。
43頁[本人担当:143頁~185頁]
3 『現代日本と仏教-国家と宗教』第2巻共著 2000-05-00平凡社 『現代日本と仏教-国家と宗教』第2巻(全344頁)本編第3章に「精神主義の運動」と題して、清沢満之等を中心とした近代日本の代表的な仏教革新運動である「精神主義運動」について、概説した。
編者:池田英俊・木場明志・末木文美士他 共著者:小林孝輔、矢吹輝夫、池田英俊、藤井健志、木場明志、圭室文雄、村田安穂、山崎龍明、阪本是丸、芹川博通、吉津宜英、菅沼晃、林淳、福島栄寿、三宅守常、藤本浄彦、久米原恒久、小野文珖、工藤英勝、安中尚史、菱木政晴、平野武、西山茂、鷲見定信、水谷浩志、武田道生
10頁[本人担当:186頁~195頁]
4 『人と思想―清沢満之』共著 2002-05-00法蔵館 『人と思想―清沢満之』(全294頁)第4章に、「もう一つの精神主義-仏教婦人雑誌『家庭』をめぐって-」と題して執筆した。浩々洞の発行誌『精神界』の姉妹誌『家庭』の論考や記事を分析し、女性救済論を考察し、「精神主義」研究の従来見落とされてきた側面を論じた。
編者:安冨信哉、藤田正勝 共著者:藤田正勝、脇本平也、加藤智見、田代俊孝、今村仁司、長谷正當、マーク・ブラム、阿満利麿、竹内整一、大竹鑑、竹本英代、寺川俊昭、神戸和麿、安冨信哉、福島栄寿
16頁[本人担当:239頁~254頁]
5 『日本仏教思想史』共著 2003-02-00仏教大学通信教育部 『日本仏教思想史』(全289頁)第4章に「近代日本の思想史と『宗教』『仏教』『信仰』」と題して論じた。福沢諭吉の宗教論、暁烏敏の信仰論を取り上げ、近代の宗教・仏教思想史を捉える視点として、「宗教」「仏教」「信仰」という異なった次元を設定する必要を論じた。巻末に学習のてびきを付した。仏教大学通信教育部大学院用の教科書。
編者:池見澄隆・斎藤英喜 共著者:池見澄隆、八重樫直比古、藤原正己、西口順子、佐藤弘夫、笹田教彰、竹貫元勝、斎藤英喜、大桑斉、前田一郎、林淳、福島栄寿、赤松徹真、大南龍昇
18頁[本人担当:232頁~248頁・291頁]
同書は、『日本仏教史の射程』と改題して、人文書院(2003年3月)から発刊されている。
6 『「精神主義」の求道者たち-清沢満之と暁烏敏-』単著 2003-03-00京都光華女子大学真宗文化研究所 近代日本の仏教史を概観しつつ、清沢満之と暁烏敏のライフヒストリーを辿りながら、その思想の特徴について論じた。
[249頁]
7 『論集仏教土着』共著 2003-03-00法藏館 大桑斉編『論集仏教土着』所収、第4部第4章の部分。暁烏敏の大正・昭和期の洋行体験前後の言説の変容に着目し、洋行後の記紀神話研究を通じての戦時期における言論活動を分析した。特に、暁烏の戦時中の教説の歴史的意味を、国民「宗教」創出の言説として把握することを指摘し、また、その天皇=「生仏」論について取り上げ、「念仏者」として生きようとした暁烏の内面の葛藤に着目して考察した。編著者:大桑斉、分担執筆者:安藤弥、吉井克信、川端泰幸、平田徳、上林直子、鈴木善幸、加藤基樹、吉川邦子、北城伸子、畑中良介、江上琢成、服部幸子、武田朋宏、平野寿則、前田一郎、重田恭子、井上伸一、宮田克成、大間実、上杉義麿、福島栄寿
26頁[本人担当:378頁~403頁]
8 『思想史としての「精神主義」』単著 2003-08-00法蔵館 思想史学の方法を再検討しつつ、清沢満之の「精神主義」の同時代・通時代的な波紋の有り様や、『歎異抄』の近代日本への再生について考察を試みるなどし、近代宗教・仏教思想史研究の新断面を提示した。(博士論文)
[234頁]
9 『日本の名僧8 信の念仏者親鸞』共著 2004-02-00吉川弘文館 第7章「近代日本の親鸞-清沢満之と精神主義と『歎異抄』と-」と題する論考。真宗僧であり宗教哲学者であった清沢満之の生涯を概観し、特に清沢を中心とする浩々洞同人たちによって『精神界』を機関誌として推し進められた信仰運動「精神主義運動」と、その信仰運動のなかで『歎異抄』が再発見されたことの意味に着目しつつ、近代日本における親鸞の再発見の思想史的意味について論じた。
編者:草野顕之 共著者:阿部謹也、名畑崇、草野顕之、蒲池勢至、佐々木正、赤松徹真、遠藤一、福島栄寿、加来雄之
31頁[本人担当:136頁~166頁]
10 『戦争と宗教』共著 2006-08-00天理大学おやさと研究所 『戦争と宗教』(全173頁)第2章に「『宿業』としての歴史-真宗僧暁烏敏の戦時教説をめぐって-」と題して、暁烏敏の戦時期の教説を取り上げ、こうした教団の僧侶が戦時中にした戦争協力の言論活動を如何に考えるべきかについて問題化しつつ、真宗大谷派教団の戦争責任について考える視座を論じた。
[編者]天理大学おやさと研究所 共著者:菅浩二、福島栄寿、一色哲、大林浩治、幡鎌一弘
31頁[本人担当:35頁~65頁]
11 『高校倫理からの哲学 別巻―災害に向き合う―』共著 2012-07-00岩波書店 『高校倫理からの哲学 別巻―災害に向き合う―』(全288頁)「Ⅰ 天災と思想・宗教」で「中世仏教における災害と救済―親鸞が称えた念仏の意味―」と題して執筆。災害・飢饉に苦しむ人々をいかに救済するかを巡って、親鸞が葛藤したエピソードを手がかりに、『歎異抄』第四条で説かれる念仏の意味について考察し、親鸞における救済観について論じた。
編者:直江清隆・越智貢 共著者:鏑木政彦、出岡宏、福島栄寿、串田久治、久間泰賢、福島清紀、山根雄一郎、高橋雅人、篠澤和久、一色哲、大川一郎、藤生英行、小野原雅夫、井上厚史、越智貢、小林睦、岡野八代、直江清隆、重田園江、児玉聡
7頁[本人担当:26頁~32頁]
12 『日本宗教史研究の軌跡と展望』共著 2014-08-00岩田書院 日本宗教史懇話会の参加者が、懇話会との思い出をそれぞれ寄稿した『日本宗教史研究の軌跡と展望』に、「それでも歴史家は問われている」という題で、所感を述べた。
編者:日本宗教史懇話会 共著者:薗田香融、大隅和雄、圭室文雄、大濱徹也、中尾尭、児玉識、橋本政良、菅原征子、西口順子、義江明子、勝浦令子、浅野美和子、牛山佳幸、吉田一彦、本郷真紹、遠藤一、三橋正、岡野浩二、直海玄哲、大江篤、大桑斉、早島有毅、林淳、白山芳太郎、平雅行、山田哲也、知名定寛、新川登亀男、稲葉伸道、大石雅章、曾根正人、永村眞、原田正俊、宮﨑健司、脊古真哉、長谷川賢二、曽根原理、佐藤文子、福島栄寿、上島亨、刈米一志、菊池大樹、冨島義幸、井上智勝、北條勝貴、安藤弥、大田壮一郎、関山麻衣子、藤本誠
4頁[本人担当:143~146頁]
13 『高校倫理の古典でまなぶ 哲学トレーニング 1――人間を理解する』 共著 2016-10-00岩波書店 高校生や大学新入生になじみがある古典を取り上げた「思考のトレーニング」を趣旨とした本。『歎異抄』に伝えられる親鸞の悪人正機説を取り上げ、コラムとして「親鸞の「悪人」とは誰のことか」と題して、「悪人」の意味について高校生読者を想定して、平易に論じたもの。2019年に韓国語訳が刊行される予定。編集者:直江清隆、共著者:鏑木政彦・田中智彦、森秀樹、森大徳、大川一郎、篠澤和久、今井尚生、永崎研宣、串田久治、高橋雅人、出岡宏、小出泰士、福島栄寿、永山将史、奥田太郎、香川知晶、山田圭一、重田園江、村瀬智之
4頁[本人担当:112頁~115頁]
14 『清沢満之と近代日本』共著 2016-11-00法蔵館 『清沢満之と近代日本』の第2部第3章に「甦る清沢満之」と題して論じた。清沢満之の1903(明治36)年の没後、浩々洞同人を始めとするその弟子たちや、同時代の知識人等の有縁者の言説により、いかに、清沢が、思想的に甦り、「いのち」を吹き込まれ、影響力を後世へと持続させていくことになったのか。その様相を、特に『精神界』誌上への没後の清沢満之の論じられ方に着目し、経年的に分析し、その特徴を明らかにした。共編者:山本伸裕・碧海寿広、共著者:安冨信哉、末木文美士、氣多雅子、ジェフ・シュローダー、星野精二、春近敬、長谷川徹、西本祐攝、山本伸裕、碧海寿広、福島栄寿
21頁[本人担当:171頁~193頁]
15 『女性史に学ぶ学習資料集』共著 2019-08-00真宗大谷派解放運動推進本部女性室 「第3章 真宗教学・教化のなかの女性観」を執筆。合わせて、当該章の掲載資料の編集を行った。明治時代から戦後・平成時代にかけての真宗大谷派教団の出版物を資料に、女性教化に関する言説を取り上げ、その特質を考察した。合わせて資料篇の関連資料を蒐集。また全体にわたり編集作業に携わった。分担執筆者:本多祐徹(第1章)、山内小夜子(第2章)、福島栄寿(第3章)、見義悦子(第4章)。
60頁[本人担当:81頁~141頁]
16 『近代日本宗教史』第2巻共著 2021-01-20春秋社 「第3章 近代と格闘する仏教」を分担執筆した。近代という困難な時代の中で、仏教がどのように対応したのかを、『精神界』と『新仏教』という二つの雑誌の対比から検討した。概して前者は内省的で信仰重視、後者は社会問題の解決に積極的であったと考えられるが、そのような単純な二項対立では捉えきれない多様性に目を向ける必要を論じた。編者:島薗進、末木文美士、大谷栄一、西村明、共著者:末木文美士、赤江達也、斎藤公太、林淳、小川原正道、平山昇、福島栄寿
30頁[本人担当:67~96頁]
17 『Adding Flesh to Bones: Kiyozawa Manshi’s Seishinshugi in Modern Japanese Buddhist』 共著 2022-03-00ハワイ大学出版 大谷大学真宗総合研究所主催『Cultivating Spirituality』出版記念シンポジウム「“精神主義”とは何か―宗教史における真宗近代教学の意義―」 (於:大谷大学 2015年6月26日~27日)の第3セッション「Seishin Shugi after Kiyozawa」での英語による発表(コメンテーター:オリオン・クラウタウ[発表時間:25分 質疑応答:10分]を成文化し、論文とした。本書Part1 Chapter7に「The Resurrection of Kiyozaawa Manshi」として収録されている。清沢満之没後、『精神界』誌上において、いかに満之が甦らせられていくかを考察した。浩々洞の同人たちによって肖像写真が読者に頒布されたこと。その肖像写真が、満之一周忌以後に全国各地で開かれた追悼会(臘扇忌)で安置され、礼拝の対象となったこと。そして満之の絶筆「我信念」が、そこで朗誦されたこと。さらに、明治の親鸞及び『歎異抄』として、満之と「我信念」として表象する言説が生まれていくことなどを通じて、満之没後数年間で、満之が蘇り、その信仰が共感を集めていく様を指摘した。
編集:Malk L.Blum、Michael Conway、共著者:Malk L.Blum、岩田真美、三浦節夫、末木文美士、西本祐摂、山本伸裕、福島栄寿、Michael Conway、杉本耕一、阿満道尋、Maicha Auerback、長谷正當、Robert F.Rhodes、James C.Robbins、Melissa Anne–Marie Curley、Paul B.Watt、加来雄之
20頁[本人担当:151頁~170頁])。
18 『近代日本の国家と浄土真宗―戦争・ナショナリズム・ジェンダー』 単著 2023-01-24法藏館 真宗大谷派を事例として、近代日本の国家における仏教(浄土真宗)について、主に戦争・ナショナリズム・ジェンダーの視点から論じた既発表論文類を大幅に加筆修正し、編集仕直した。近代国民国家が創出される日本における仏教のあり方を、仏教(浄土真宗)の国民宗教としての創出、仏教史学という学知の言説における「鎌倉新仏教」論の成立、仏教者の自他認識の特徴等、多様な視点から論じた。本書は、故・和田稠氏懇志に基づく学術奨励基金の助成による出版である。
[275頁]
以上18点
Ⅱ学術論文
1 思想史学の方法についての覚書-清沢満之批判論をめぐって- 単著 1995-12-00大谷大学大学院編 大谷大学大学院研究紀要 第10号 清沢満之批判論を素材に、テクスト理論を手がかりに思想史学の分析方法を再考し、満之研究・仏教思想史研究の新視座の獲得を試みた。18頁[本人担当:191頁~208頁]
2 「精神主義」の波紋についての一考察-清沢満之の思想についてのある言説をめぐって- 単著 1996-01-00真宗連合学会編 真宗研究 第39号 現代の真宗教学者がする親鸞と清沢満之の思想の同質性を語る言説の成立を史的に辿った。
17頁[本人担当:29頁~45頁]
3 蓮如の近代-暁烏敏「『歎異鈔』を読む」にみる- 単著 1996-11-00光蓮寺仏教研究会編 蓮師教学研究 第6号(探求社) 清沢満之に師事した暁烏敏の「『『歎異鈔』を読む』という『歎異抄』解釈に、蓮如の文章がいかに取り上げられるかを考察し、「精神主義」という近代日本思想史を代表する信仰思想の特徴を考察した。
22頁[本人担当:67頁~88頁]
4 「史家」の蓮如伝-『仏教史林』所収「恵燈大師蓮如」について- 単著 1997-10-00光蓮寺仏教研究会編 蓮師教学研究 第7号(探求社) 明治20年代末、日本近代最初期になされた仏教史学研究雑誌『仏教史林』誌上に連載された、蓮如伝を分析。隠れた仏教史家七里辰次郎の発掘と、仏教史学研究の黎明期における学知としての葛藤を論じた。
27頁[本人担当:179頁~205頁]
5 近代日本の『宗教』認識-福沢諭吉の「宗教論」をめぐって- 単著 1997-11-00立命館大学日本思想史研究会編 日本思想史研究会会報 第15号 福沢諭吉の宗教論の特徴を、文明論の文脈の中で捉え直し、かつ、そうした福沢「宗教論」の同時代の宗教者・仏教者への波及について考察した。
17頁[本人担当:6頁~22頁]
6 『歎異抄』解釈の一九世紀 単著 1997-11-00「江戸の思想」編集委員会編 江戸の思想 第7号
(ぺりかん社)
近代日本を「長い19世紀」という方法的視座から、『歎異抄』解釈の特徴を「江戸」と「近代」との双方向的な比較において論じ、「近代」が孕む問題を論じた。  
25頁[本人担当:93頁~117頁]
7 近代日本の仏教と女性-仏教婦人雑誌『家庭』にみる 仏教的「家庭」と「女性」- 単著 1998-10-00光蓮寺仏教研究会編 蓮師教学研究 第8号(探求社) 「精神主義」信仰の論壇『精神界』の姉妹雑誌の仏教婦人雑誌『家庭』(明治34年創刊)上に語られる家族像・女性救済の言説を分析し、近代の仏教者の女性観、延いては「精神主義」のジェンダーを浮き彫りにした。
31頁[本人担当:132頁~162頁]
8 思想史としての『精神主義』-序論- 単著 2000-12-00仏教史学会編 仏教史学研究第42巻 第2号 博士論文の「序論」に該当する部分を公刊した。従来の清沢満之・「精神主義」研究を方法的に再検討を試みつつ、思想史学の方法について考察した。
21頁[本人担当:1~21頁]
9 近代日本の生死観-ある念仏者の場合- 単著 2001-08-00日韓宗教研究フォーラム創設大会レジュメ集・韓国宗教文化研究所・韓国精神文化研究院編『宗教とアイデンティティ』 日韓宗教研究フォーラム創設大会の発表レジュメを整理したもの。暁烏敏の妻の看取りの手記を資料として分析しつつ、その生死観について考察した。
14頁[本人担当:35~48頁]
10 「日本文化論」と「宗教」 単著 2002-03-00立命館大学人文科学研究所編 「日本型社会」研究会会報 第6号 近代日本において、あまた語られてきた「日本文化論」「日本人論」の流行する歴史を振り返りながら、その「日本文化論」「日本人論」の特徴に注目し、さらに、その特徴と、近代日本の「宗教」論と親鸞論の特徴に、相関関係に関して考察した。
14頁[本人担当:1頁~14頁]
11 近代日本における自他認識-アイデンティティと「信仰」 単著 2003-01-00立命館大学日本思想史研究会編 日本思想史研究会会報 第20号 暁烏敏のライフヒストリーに着目しつつ、近代日本を生きた宗教者・仏教者の「自己」アイデンティティの形成を、「他者」認識との関わりから論じた。日韓宗教研究Forum創立大会での発表原稿が元となっている。
12頁[本人担当:309頁~320頁]
12 歴史に向き合うために-杉原達著『中国人強制連行』(岩波新書)を読んで- 単著 2003-06-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究 第128号 杉原達著『中国人強制連行』(岩波新書)を取り上げながら、歴史に向き合うための方法的分析を考察しまとめた。
15頁[本人担当:203頁~217頁]
13 「国民宗教」の創出-戦時期・暁烏敏の教説をめぐって- 単著 2004-01-00真宗連合学会編 真宗研究 第48号 暁烏敏の戦時期の教説を、従来の戦争批判の文脈でのみ読み解こうとするのではなく、国民「宗教」創出の言説として、敏自身の論理に寄り添いつつ分析した。
17頁[本人担当:259頁~275頁]
14 真宗同朋会運動についての覚書 単著 2004-03-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究 第129号 真宗大谷派の戦後の教団改革運動「真宗同朋会運動」について戦後思想史を辿りながら概観し論じた。
19頁[本人担当:52頁~70頁]
15 神道非宗教論をめぐって-せめぎあう神と仏- 単著 2004-10-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究 第133号 明治から昭和(戦時期)にかけての真宗界と神道界との「神道非宗教論」をめぐる論争について考察した。
17頁[本人担当:95頁~111頁]
16 「精神主義」の女性教化論-『家庭』誌にみる「仏教家庭」「女性救済」「戦争観」- 単著 2006-08-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究 第135号 明治30年代に発行された女性向けの仏教雑誌『家庭』を取り上げ、真宗僧侶たちが論じる理想的仏教家庭・女性像の特徴や、救済論の論理構造について考察した。
32頁[本人担当:25頁~56頁]
17 日本主義的教養と一九三〇年代の仏教者-暁烏敏と記紀神話の世界- 単著 2006-10-00季刊日本思想史 第69号(ぺりかん社) 真宗僧侶暁烏敏の1930年代から戦時期にかけての戦時教説を分析し、『古事記』研究など国学的言説をはじめとする同時代の日本主義的教養の学知と関連付けながら、その思想史的意味について考察した。
19頁[本人担当:86頁~104頁]
18 日中戦争期、真宗大谷派「教学」の問題 単著 2007-06-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究 第139・140合併号 本誌は、真宗大谷派機関誌『真宗』に掲載されている戦時体制下の教団の動向などに関する記事をまとめた史料集(1937年1月号から1941年1月号掲載分)として発刊されている。同誌掲載の記事史料全般について、戦時における真宗教学の特質の視点から概観した解説論文である。
20頁[本人担当:388頁~407頁]
19 真宗大谷派と戦中・戦後史 単著 2007-07-00季刊日本思想史 第71号(ぺりかん社)
真宗大谷派の戦中・戦後史について、戦中・戦後の連続性に注意しながら、とくに戦争責任告白等、平和への取り組みを視点として、論じた。
18頁[本人担当:69頁~86頁]
20 仏教者の自己認識と内地雑居論-日本人論・日本文化論の視点を手がかりに- 単著 2008-10-00北海道印度哲学仏教学会編 印度哲学仏教学 第23号 明治30年代に台頭する仏教者の内地雑居論の言説を、その時期の日本人論・日本文化論の特徴と関連付けながら考察することを通して、近代日本の仏教者たちの自己認識のあり方について考察した。
14頁[本人担当:198頁~211頁]
21 札幌大谷大学・同短期大学の学生の宗教意識調査-「宗教学」の授業アンケートを通して- 単著 2009-03-00札幌大谷大学紀要 39号 札幌大谷大学・短期大学部1年生必修科目として開講されている「宗教学」の受講学生全員を対象とした宗教意識アンケートを元に、札幌大谷大学・短期大学部1年生の宗教意識をデータ化し、宗教意識の実態把握、授業改善の取り組み(FD)の手立てとした。
27頁[本人担当:13頁~39頁]
22 戦時期の仏教―暁烏敏の『古事記』解釈にみる戦争論と女性論をめぐって― 単著 2010-10-00北海道印度哲学仏教学会編 印度哲学仏教学 第25号 
真宗大谷派僧侶暁烏敏の戦時期の言説、とくに彼の『古事記』『日本書紀』研究が、その戦争と女性観にいかなる論理を与えていくことになったのかを論じた。具体的には、『神代の女性』(北安田パンフレット)に『古事記』解釈を通じて論じられた女性論について考察した。
15頁[本人担当:204頁~218頁] 
23 『教化研究』にのぞむこと 単著 2012-01-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究 第150号 真宗大谷派教学研究所が発行する『教化研究』が150号を迎えるにあたり、『教化研究』の今後への期待を論じた。『教化研究』は、教学研究所の研究を中心とした業務の成果がその内容として反映されることから、今後の真宗大谷派における教学のあり方、及び教学研究所の研究業務等について、現在の日本社会や宗教研究の課題を見据えながら論じた。
7頁[本人担当:61頁~67頁]
24 〈近代仏教〉再考―日本近代仏教史研究と「鎌倉新仏教」論 単著 2012-05-00日本仏教綜合研究学会 日本仏教綜合研究 第10号 「鎌倉新仏教」の成立過程及び、戦後の日本近代仏教史研究における「鎌倉新仏教」論の援用について、史料に基づきながら実証的に論証することを通して、「鎌倉新仏教」論と柏原祐泉・吉田久一が引き受けようとした日本近代仏教史研究の課題意識について考察した。かかる考察を踏まえ、「近代仏教」研究の課題を論じた。
19頁[本人担当:117頁~145頁]
25 現代沖縄と親鸞思想-彫刻家・金城実をめぐって- 単著 2015-03-00大谷大学真宗総合研究所編 真宗総合研究所紀要 第32号 沖縄県読谷村在住の彫刻家・金城実(1938年~)の制作活動の歴史と、その活動に込められた思想的意味について、フィールドワーク、本人への聞取り及びテクスト分析を通じて考察した。特に金城が傾倒し、彫塑制作に影響を与え続けることになる親鸞思想と出会い、また金城の親鸞思想理解の特徴等を分析、真宗同朋会運動の沖縄への展開の具体的事象として考察した。
63頁[本人担当:99~162頁]
26 《史料紹介》福岡県小郡市三沢光明寺蔵 清原競秀「日々琉行之記」          
共著 2017-11-30神戸女子大学史学会編 神女大史学 第34号 「日々琉行之記」は、明治初年に琉球へ渡り、布教活動を行った真宗大谷派僧・清原競秀(1820~1897)の日記(明治9年10月~明治10年6月)である。原文を解読し、補注を付した。
共著者:○知名定寛(神戸女子大学教授)、福島栄寿、川邉雄大(二松学舎大学非常勤講師)、長谷暢(真宗大谷派沖縄別院職員)
100頁[87頁~186頁]
27 『教界時言』解説 単著 2018-04-00復刻版『教界時言』不二出版 明治20年代末、真宗大谷派において、清沢満之たち若手僧侶たちを中心に教団革新運動が展開した。『教界時言』誌は、同運動が主義主張を述べるための論壇であり機関誌であった。本「解説」では、『教界時言』(全17号)の復刻版が発刊(全3巻)されるに際し、各号の内容を取り上げて解説した。
54頁[第1巻3頁~57頁]
28 明治初年琉球の真宗布教―「真宗法難事件」と廃琉置県(琉球処分)― 単著 2019-02-00立命館大学文学部 立命館文学 第660号「桂島宣弘教授退職記念論集」 明治初年琉球の真宗布教に関して、第三次「真宗法難事件」を取り上げ、その廃琉置県(琉球処分)へ至る経緯との関連性について論じた。特に近年、真宗僧の明治初期の琉球布教に関する日記や史料類が発見、翻刻されたことで、布教活動の実態や「真宗法難事件」の実相をさらに明らかにすることが可能となってきた。それら新出史料類を手がかりに、特に「真宗法難事件」とその後の廃琉置県(琉球処分)との関連性について再考した。なお本論文は、JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の成果の一部である。
15頁[466頁~480頁]。
29 真宗大谷派における女性教化―明治・大正・昭和・平成の教説を辿る― 単著 2019-11-08大谷学会編 大谷学報 第99巻第1号 真宗大谷派における女性教化と歴史を、宗派機関誌や関連団体の刊行物に基づき、明治時代以降から現代にかけて考察した。前近代から引き継がれた五障三従論・変成男子論を根拠にして語られた教学者たちの言説類を取り上げながら論じた。なお、本稿は、真宗大谷派解放運動推進本部女性室編『女性史に学ぶ学習資料集』所収で分担執筆をした「第3章 真宗教学・教化にみる女性観」の内容を紙幅に合わせてまとめ直したものである。
26頁[25頁~51頁]
30 明治期初期琉球における真宗布教に関する一考察―清原競秀『日々琉行之記』をめぐって― 単著 2020-01-30真宗連合学会編 真宗研究 第64輯 明治初期の琉球那覇の辻遊廓界隈で浄土真宗布教を行った僧・清原競秀の日記『日々琉行之記』を分析し、具体的な布教の様子、使用した聖教類、辻遊廓の娼妓(ジュリ)たちとの交流の様子、琉球語の習得、聖教類の琉球語への翻訳等、実態について考察した。なお本論文は、JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の成果の一部である。
23頁[277頁~299頁]
31 【要旨】・〈翻刻〉真宗大谷派鹿児島別院蔵 「明治十一年三月整頓 琉球上申書類綴込」 共著 2020-03-31大谷大学真宗総合研究所編 真宗総合研究所研究紀要 第37号 真宗大谷派鹿児島別院蔵「明治十一年三月整頓 琉球上申書類綴込 外国布教承係」の内容の要旨を紹介し、合わせて、史料翻刻を施した。本「綴込」には、明治期琉球における「第三次真宗法難事件」に関わる小栗憲一作成の東本願寺本山宛上申書類の貴重史料が収録されている。なお本論文は、JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の成果の一部である。共著者:○福島栄寿、知名定寛(神戸女子大学教授)、川邉雄大(二松学舎大学非常勤講師)、長谷暢(真宗大谷派沖縄別院職員)。翻刻史料は、大谷大学学術情報レポジトリで史料公開されている。
要旨:7頁[7~13頁]
翻刻史料:51頁[1~51頁](大谷大学学術情報リポジトリ)
32 【要旨】・〈翻刻〉真宗大谷派鹿児島別院蔵
「琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込」(前)
共著 2021-03-31大谷大学真宗総合研究所編 真宗総合研究所研究紀要 第38号 真宗大谷派鹿児島別院蔵「琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込」の翻刻及び内容についての要旨をまとめたもの。紙幅の都合上、前半・後半に分けた。本「綴込」には、明治期琉球における「第三次真宗法難事件」における琉球藩庁側と東本願寺側の2回にわたる対談記録など、東本願寺本山宛上申書類の貴重史料が収録されている。なお本論文は、JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の成果の一部である。共著者:○福島栄寿、知名定寛(神戸女子大学教授)、川邉雄大(日本文化大学専任講師)、長谷暢(真宗大谷派沖縄別院職員)。翻刻史料は、大谷大学学術情報レポジトリで史料公開されている。
要旨:10頁[1~10頁]
翻刻史料:49頁[1~49頁](大谷大学学術情報リポジトリ)
33 【資料】〈翻刻〉「琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込」(後) 共著 2022-03-31大谷大学真宗総合研究所編 真宗総合研究所研究紀要 第39号 真宗大谷派鹿児島別院蔵「琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込」の翻刻及び内容についての要旨をまとめたもの。紙幅の都合上、前半・後半に分けた。その後半部分である。る「第三次真宗法難事件」における琉球藩庁側と東本願寺側の2回にわたる対談記録のうち、第2回目の対辨記録を中心に掲載されている。なお本資料紹介は、JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の成果の一部である。共著者:○福島栄寿、知名定寛(神戸女子大学教授)、川邉雄大(日本文化大学専任講師)、長谷暢(真宗大谷派沖縄別院職員)。翻刻史料は、大谷大学学術情報レポジトリで史料公開されている。
翻刻史料:36頁[79~114頁]
34 明治初期琉球における「第三次真宗法難事件」の顛末とその意味―新出資料を手がかりとして―
                
単著 2023-03-31大谷大学日本史の会編 歴史の広場 第25号 明治初期琉球における「第三次真宗法難事件」について、新出資料に基づく考察を行った。
13頁[3~15頁]
35 『仲尾次政隆翁日誌』の翻刻と紹介 共著 2024-04-25
予定
大谷学会『大谷大学研究年報』第76号 『仲尾次政隆翁日誌』は、琉球国時代に真宗信仰の弾圧で慶良間諸島へ流刑になった仲尾次政隆が当時の生活を記した日誌である。その翻刻と紹介を、琉球真宗史研究会で共同で行ったものである。
解題:8頁[1~13頁]
翻刻史料:187頁[14~200頁]
(2024年4月発行予定)
以上35点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 『精神界』研究の可能性口頭発表(単) 1993-10-00第44回仏教史学会学術大会(於:花園大学) 雑誌『精神界』の、とくに清沢満之没後の彼の論説や、臘扇忌の記事などに着目し、「清沢満之」がいかに語られなおされていくのかを編年的に分析して、発表した。
[発表時間:30分]
2 「精神主義」の波紋をめぐる一考察口頭発表(単) 1994-06-00第41回真宗連合学会大会(於:龍谷大学) 雑誌『精神界』に掲載された「精神主義」が、仏教思想界とりわけ真宗思想界におぼした批判・反批判の論争を「波紋」として捉えて分析し発表した。
[発表時間:25分]
3 親鸞言説と近代 口頭発表(単) 1995-03-00第3回日本近代仏教史研究会研究大会発表 (於:東洋大学) P.リクールの聖書解釈学理論を参考にしつつ、とくに親鸞をイエス・キリストと同一視する語り方や、『歎異抄』を聖書的に読むという特徴に注目し、倉田百三の『出家とその弟子』について分析した。
[発表時間:25分]
4 〈近代)東アジアにおける『民族』と宗教-使命観をめぐって- 第2セッション(「植民地期」)口頭発表(単) 1998-08-00第6回日韓宗教研究者シンポジウム(於:東京・立正佼成会) 第2セッション(「植民地期」)において柳聖旻氏「日帝強占期の韓国宗教と民族主義」と西山茂氏「日蓮主義的天皇神話の形成と変容-田中智学から石原莞爾へ-」の二報告について、コメントした。
[発表時間:15分]
5 『江戸の思想』第9号(ぺりかん社 1999年)所収論考について口頭発表(単) 1999-02-00第87回思想史・文化理論研究会 (於:国立京都国際交流会館) 『江戸の思想』第9号(ぺりかん社1999年)所収の土居浩氏「〈石化した葬墓地〉と違和する遺体」、井桁碧氏「人間の〈境界〉」の二論考について、書評した。
[発表時間:40分]
6 久木幸男著『検証清沢満之批判』(法蔵館 1995年) 新刊紹介 1999-03-00日本近代仏教史研究会編 近代仏教第6号 久木幸男著『検証清沢満之批判』(法蔵館1995年)を、とくにその分析方法をめぐって評しつつ、紹介した。
5頁[本人担当:78頁~82頁]
7 近代日本の仏教と女性-仏教婦人雑誌『家庭』をめぐって-口頭発表(単) 1999-03-00第7回日本近代仏教史研究会研究大会(於:明治大学) 大日本仏教婦人会編集の仏教婦人雑誌『家庭』(明治34年~38年刊行の月刊誌)を手がかりに、近代日本において真宗・仏教者がいかなる「女性」・「家庭」像を創出しようとしたのかについて考察した。
[発表時間:25分]
8 『日本思想史辞典』分担執筆 2001-06-00ぺりかん社 子安宣邦監修『日本思想史辞典』において、「清沢満之」・「倉田百三」・「『出家とその弟子』」・「『精神界』」・「精神主義運動」の項目について記述した。
[本人担当:128頁、145頁、253頁、302頁]
9 近代日本の信仰-「精神主義」の場合-口頭発表(単) 2001-07-00北海道印度哲学仏教学学会第17回学術大会(於:北海学園大学) 暁烏敏の「信心」の獲得にいたる過程について、妻の看取りの手記とその後の信仰告白の文章を手がかりに、とくに自己認識のあり方に注目して分析した。
[発表時間:30分]
10 近代日本の生死観-ある念仏者の場合-口頭発表(単) 2001-08-00日韓宗教研究FORUM2001創設大会(於:韓国精神文化研究院) 在家仏教者としての浄土真宗僧暁烏敏の妻の看取りの手記とその後の信仰告白の文章を手がかりに、その生死観について分析し、とくに同時代の大正生命主義的な思想との連関についても考察した。
[発表時間:30分]
11 仏教者と「報徳」-明治後期~大正前期の仏教界の動向と関連して-登壇者として口頭発表(単) 2003-03-00日本史研究会編 日本史研究 第487号
2002年度日本史研究会大会近現代史部会における見城悌治報告「日露戦後~大正前期における「道徳」と「宗教」の思想史的位相」についてのコメント論考。当該期の仏教と「報徳思想」との関係等を論じた。
9頁[本人担当:205頁~213頁]
12 大谷栄一著『近代日本の日蓮主義運動』(法蔵館 2001年)新刊紹介 2003-05-00日本近代仏教史研究会編 近代仏教第10号 大谷栄一著『近代日本の日蓮主義運動』(法蔵館 2001年)について、短評及び紹介をした。3頁[本人担当:124頁~126頁]
13 今村仁司編訳『現代語訳 清沢満之語録』(岩波書店2001年)新刊紹介 2003-06-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究第128号 今村仁司編訳『現代語訳 清沢満之語録』(岩波書店 2001年)について、短評及び紹介をした。なお編集のミスにより執筆者名が印刷されていない。
4頁[本人担当:248頁~251頁]
14 暁烏敏の天皇「生仏」をめぐる一考察口頭発表(単) 2003-06-00第50回真宗連合学会学術大会(於:大谷大学) 暁烏敏の戦時期の教説に着目し、とくに、その天皇=「生仏」論の特質とその思想史的意義について考察した。
[発表時間:25分]
15 「国民」宗教の教説-暁烏敏の『古事記』解釈をめぐって-口頭発表(単)及び発表要旨 2003-09-00第62回日本宗教学会(於:天理大学) 1930年代に「国民」宗教の創出の言説を説いた暁烏敏の教説の、とくに『古事記』解釈の特徴について考察した。
[発表時間:25分]
[発表要旨:日本宗教学会編『宗教研究』第339号2004年3月、本人担当:337頁~338頁]
16 『清沢満之 生涯と思想』共同編集 2004-03-00東本願寺出版部発行 教学研究所編 教学研究所編『清沢満之 生涯と思想』(東本願寺出版部発行)を刊行するにあたり、頭注を付すほか、全体にわたり、編集作業を共同で実施した。
[総頁数:136頁]
17 真宗と神道-近代〈仏教〉と神道非宗教論-発表及び発表要旨 2004-05-00第12回宗教と社会学会学術大会(於:大阪大学) 「近代の〈仏教〉概念の生成と変容」というパネル・セッションで、標記テーマで発表した。近代宗教史における浄土真宗界と神道界とのせめぎあいについて考察し、発表した。
[発表時間:20分]
[発表要旨:「宗教と社会」学会編『宗教と社会 第11号 2005年6月、本人担当:209頁~214頁]
18 仏教復興に立ち上がる近代の仏教者たちー清沢満之・鈴木大拙・田中智学ー単著 2004-05-00朝日新聞社 『週刊朝日百科 近代の仏教者たち』所収、巻頭部分。
清沢満之・鈴木大拙・田中智学を取り上げて、近代仏教史を概説し、あわせて、近代仏教者たちの交友図原案を作成した。(2013年9月に再版された。)
3頁[本人担当:4頁~6頁]
19 『教化研究 資料・真宗と国家 Ⅴ-中』共同編集 2004-06-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究第130・131合併号 日中戦争期について、真宗大谷派に関する資料について全体にわたり註解・編集を行った。[総頁数:634頁]
20 岩田重則著『戦死者霊魂のゆくえ-戦争と民俗-』(吉川弘文館2003年)書評 2004-10-00真宗大谷派教学研究所編 教化研究 第133号 岩田重則著『戦死者霊魂のゆくえ-戦争と民俗-』(吉川弘文館 2003年)について、書評を行った。
8頁[本人担当:153頁~160頁]
21 『現代真宗名著活用法話事典』分担執筆 2005-02-00四季社 「暁烏敏」の項。浄土真宗僧侶暁烏敏の言葉を取り上げ、法話用の解説を施した。
9頁[本人担当:8頁~16頁]
22 世紀転換期の日本仏教-清沢満之の文明論と宗教論-パネリスト 2005-03-00第19回 国際宗教学宗教史会議世界大会(於:東京高輪プリンスホテル) 「19世紀日本における仏教と近代性」というテーマでのパネル・セッション(岡田正彦・谷川穣・土居浩・福島栄寿の4名によるパネル)での発表。仏教史の学知が語る仏教史通史の語りの特徴を考察した。
[発表時間:20分]
23 満之・智学・大拙とはどんな人?-仏教の復興に奮闘した仏教者たち-分担執筆 2005-09-00朝日新聞社 末木文美士編『名僧たちの教え-日本仏教の世界』第6章に所収。前掲17番を出版化したもの。
3頁[本人担当:293頁~295頁]
24 真宗の戦中と戦後口頭発表・パネリスト 2005-10-002005年度日本思想史学会(於:東京大学) 「日本の『戦後』を考える」というテーマのパネル・セッションでの発表。真宗大谷派教団を事例にして、伝統仏教教団の戦中・戦後史を考察した。パネリストは他に、樋口浩造(愛知県立大学教員)、長志珠絵(神戸市立大学教員)、高橋秀寿(立命館大学教員)。
[全体時間:2時間]
[発表時間:20分]
25 『関根仁応日誌』第1巻共同編集 2006-06-00真宗大谷派教学研究所 明治から昭和にかけて真宗大谷派宗門行政に深く関わり、また太平洋戦争中に大谷大学学長を務めた真宗僧侶・関根仁應の日記について、新潟県内の寺院へ趣き、現地資料調査及び、日記の公開に向けての翻刻・編集作業を行った。
[総頁数:272頁]
26 『羅山・貞徳『儒仏問答』注解と研究』分担執筆 2006-09-00ぺりかん社 第1、9、15、19章第1条~第5条を担当した。江戸時代初期の儒者林羅山と仏教者松永貞徳との問答『儒仏問答』を、翻刻・註解作業を行った。
編者:大桑斉・前田一郎 共著者:大桑斉、前田一郎、前田勉、福島栄寿、平野寿則、武田朋宏
54頁[本人担当:9頁~19頁,51頁~59頁,79頁~89頁,141頁~153頁,190頁~199頁][総頁数:357頁]
27 内地雑居論と仏教者の自己認識口頭発表(単) 2006-09-00大谷大学大学院特別セミナー(於:大谷大学) 大谷大学大学院特別セミナー「日欧文化交流の諸問題―19世紀末"内地雑居論"の現代性を探る」での発表。「内地雑居論」を取り上げ、その言説群に見られる僧侶たちの自己認識のあり方を考察した。
[発表時間:1時間]
28 真宗大谷派における、強制連行された東アジア地域出身者の遺骨送還への取り組み真宗大谷派の場合口頭発表(単) 2006-11-00コリアン・マイノリティ研究会第41回例会(於: ココプラザ(大阪市立青少年文化創造ステーション)  日韓両政府の連携において取り組まれている強制連行等による朝鮮半島出身者の遺骨調査についての現状を報告した。
[発表時間:2時間]
29 「仏教ルネッサンスの向こう側-ラディカルな現代仏教批判-」の諸発表についてパネリスト 2007-06-00「宗教と社会」学会第15回学術大会(於:駒澤大学) テーマ・セッション「仏教ルネッサンスの向こう側-ラディカルな現代仏教批判-」での4つの発表者の報告について、それぞれコメントした。
[発表時間:20分]
30 内地雑居論と仏教者の自己認識口頭発表(単) 2007-07-00第23回北海道印度哲学仏教学会学術大会(於:苫小牧駒澤大学) 明治期に語られた僧侶井上円了他、様々な「内地雑居論」を取り上げ、それらの言説に見られる僧侶たちの自他認識のあり方について、特に「日本文化論」の語られ方にみる変容の特徴と比較しつつ考察を試みた。
[発表時間:25分]
31 「現代社会の病理と宗教」についてパネリスト 2007-08-00日韓宗教研究FORUM第4回国際学術大会(於:岡山県浅口市金光公民館) Cセクション「現代社会の病理と宗教」(櫻井義秀・西田公昭・森葉月・児山真生)では、カルト宗教問題や、伝統宗教の可能性が討論された。伝統宗教教団が、現代社会において直面している課題などについてコメントした。[発表時間:15分]
32 パネル「近代性と〈仏教〉-越境する近代仏教研究」-コメンテータ 2007-09-00第66回日本宗教学会学術大会(於:立正大学) パネル「近代性と〈仏教〉-越境する近代仏教研究」では、従来の近代仏教研究をいかに「更新」してくかをテーマとした。パネリストの各論について、コメントした。
[発表時間:20分]
33 戦争の論理とスピリチュアリティ-仏教者暁烏敏の場合-口頭発表(単) 2007-09-00第66回日本宗教学会学術大会(於:立正大学) 暁烏敏の戦時期の教説内容の特質を分析した。とくにその戦争で戦う兵士の心理状態を分析する言説中に登場する「霊性」の語りについて、「スピリチュアリティ」の視点から考察した。
[発表時間:25分]
34 E・ケテラー著、岡田正彦訳『邪教/殉教の明治-廃仏毀釈と近代仏教』(ぺりかん社 2006年)新刊紹介 2007-10-00北海道印度哲学仏教学会編 印度哲学仏教学 第22号 ジェームス・エドワード・ケテラー著、岡田正彦訳『邪教/殉教の明治-廃仏毀釈と近代仏教』(ぺりかん社 2006年)について、近代仏教研究への影響について触れながら、本書の発刊の意義について述べた。
2頁[本人担当:397頁~398頁]
35 真宗大谷派と幻の表忠殿単著 2008-03-00『みやこの近代』人文書院 『みやこの近代』(全258頁)に「真宗大谷派と幻の表忠殿」と題し、所収。東本願寺境内に日中戦争後に建てられるはずであった「表忠殿」(慰霊施設)についてまとめた。
編者:伊従勉・高木博 共著者:伊従勉、高木博、丸山宏、高久嶺之介、小野芳朗、鈴木栄樹、中川理、小椋純一、小野健吉、井原縁、玉城玲子、天野太郎、田島達也、藤原学、登谷伸宏、岸泰子、日向進、大場修、石田潤一郎、並木誠士、村角紀子、芳井敬郎、清水愛子、高階絵里加、小林丈広、秋元せき、廣庭基介、落合弘樹、原田敬一、山田誠、廣瀬千紗子、福井純子、小出祐子、長志珠絵、西山伸、金坂清則、天野太郎、山田邦和、福島栄寿、岡村敬二
2頁[本人担当:226頁~227頁]
36 北国に棲んで第1回~第36回その他 2008-04-00京都仏教クラブ編『すばる』連載 札幌での日常生活を振り返りつつ、日々の徒然についてのエッセイ。2008年4月号から2011年3月号まで、計36回分を連載した。各回1頁(2頁)
37 金星順氏「韓国仏教儀式音楽の聖と俗-和請を中心に-」について指定討論者 2008-08-00東アジア宗教文化学会(於:韓国釜山市東義大学校) 金星順氏の韓国仏教音楽における「聖」と「俗」についての発表に、コメントした。
[発表時間:15分]
38 仏教者と女性-暁烏敏の戦争論をめぐって口頭発表(単) 2008-08-00北海道印度哲学仏教学会第23回大会(於:北海学園大学) 真宗僧侶暁烏敏の戦時中の言説を取り上げつつ、その女性論に着目し、戦時における女性の信心の持ち方や救済のあり方がどのように説かれているか、その特質について考察した。
[発表時間:30分]
39 末木文美士著『鎌倉仏教展開論』(トランスビュー 2008年)新刊紹介 2008-10-00北海道印度哲学仏教学会編 印度哲学仏教学 第23号 末木文美士著『鎌倉仏教展開論』(トランスビュー 2008年)について、とくにその研究方法論や「神仏補完」という視座について取り上げて評した。
2頁[本人担当:395頁~396頁]
40 「生きづらい時代」の中で-学生たちと向き合いながら(全2回)その他 2009-06-00真宗大谷派名古屋別院発行 名古屋御坊 2009年6月号・7月号 6月号:若い世代に流行する歌を紹介しながら、勤務先の学生たちと日々向き合うなかで感じさせられたことを、清沢満之の言葉を手がかりエッセイ風にまとめた。
[本人担当:1頁]
7月号:リーマンショック後の経済不況の時代を生きる学生たちとの日々の出会いの中、感じさせられたことを、清沢満之の言葉を手がかりにしてエッセイ風にまとめた。
[本人担当:1頁]
41 長谷川匡俊編『戦後仏教社会福祉事業の歴史』・『戦後仏教社会福祉事業史年表』新刊紹介 2009-08-00日本近代仏教史研究会編 近代仏教 第16号 長谷川匡俊編『戦後仏教社会福祉事業の歴史』・『戦後仏教社会福祉事業史年表』(法蔵館 2007年)の二冊についての新刊紹介。とくに後者の『年表』は、真宗大谷派についての項目について編集に携わった。
4頁[本人担当:109~112頁]
42 真宗大谷派の北海道開教に関する一考察-社会実践とアイヌ民族差別問題をめぐる葛藤-口頭発表(単) 2009-08-22北海道印度哲学仏教学会第25回学術大会(於:北海道大学) 真宗大谷派の近代日本における北海道開教について取り上げ、大谷派僧侶山縣良温の言説に着目しつつ、とくに教化活動に関して、アイヌ民族差別問題との関係から考察した。
[発表時間:30分]
43 真宗大谷派における北海道開教についての一考察口頭発表(単)及び発表要旨 2009-09-12日本宗教学会第68回学術大会(於:京都大学) 真宗大谷派の近代日本における北海道開教について取り上げ、その研究課題について考察した。
[発表時間:25分]
[発表要旨:『宗教研究』第83巻4号 2010年3月、本人担当:333頁~334頁]
44 織田顕信『真宗教団史の基礎的研究』(法蔵館)新刊紹介 2009-10-00北海道印度哲学仏教学会編 印度哲学仏教学 第24号 織田顕信『真宗教団史の基礎的研究』(法蔵館 2008年)について、短評及び紹介をした。
2頁[本人担当:391頁~392頁]
45 北海道における仏教と司法福祉-真宗大谷派の場合-大会基調講演及び講演録 2010-03-00日本仏教社会福祉学会第43回大会(於:札幌大谷大学)
講演録:日本仏教社会福祉学会編『日本仏教社会福祉学会会報』第40号(2010年3月)
2008年9月6日、当学会初めての北海道開催にあたり、基調テーマとして設定された「真宗大谷派と北海道『開教』」に関連して、明治の北海道における真宗大谷派の「開教」とアイヌへの視座と、真宗における社会福祉との関わりについて論じた。
[講演時間:1時間]
[講演録:日本仏教社会福祉学会編『日本仏教社会福祉学会会報』第40号 2010年3月、12頁(本人担当:9頁~20頁)]

また、大会の様子について「日本仏教社会福祉学会第43回大会に参加して」と題して『中外日報』(2008年9月25日)に寄稿した。
[本人担当:1頁]
46 水島見一著『近・現代真宗教学史研究序説―真宗太谷派における改革運動の軌跡―』(法蔵館 2010年3月刊)新刊紹介 2011-05-00日本近代仏教史研究会編 近代仏教 第18号 水島見一著『近・現代真宗教学史研究序説―真宗太谷派における改革運動の軌跡―』(法蔵館 2010年3月刊)の各章の内容と梗概を紹介した。
7頁[本人担当:150~154頁]
47 仏教史学入門講座(第6回)「いま改めて仏教と歴史を問う」コメンテータ 2011-06-18仏教史学会 仏教史学入門講座(第6回)(於:龍谷大学) 近藤俊太郎氏の発表「近代仏教史への入射角―清沢満之・「精神主義」研究を手がかりに―」についてのコメント及び対話、質疑応答を行った。
[発表時間:30分]
48 「もし、私が今年度、『宗教学』の授業を担当していたら」講演・対談及び講演録 2011-08-06札幌大谷大学・短期大学部公開講座(於:札幌大谷大学) 札幌大谷大学短期大学部創立五〇周年記念の公開講座における講演。札幌大谷大学短期大学部で、4年間にわたり「宗教学」を担当してきた授業現場を踏まえつつ、とくに3.11東日本大震災以降の日本、という時点に立ちながら、「札幌大谷」におけるこの授業が課せられた使命と可能性について論じた。その後引続き、芸術家・札幌大谷大学短期大学部美術科教授岡部昌生氏と対談を行った。
[発表時間:90分 対談:30分] 
[講演録:「札幌大谷大学における「宗教学」の学び-その使命と可能性」と改題し、札幌大谷大学短期大学部開学50周年記念誌編『創造の道』(2012年3月)所収。芸術家で札幌大谷大学短期大学部教授の岡部昌生氏との対談と併せて収録されている。
49頁[本人担当:447頁~495頁]
49 大桑斉著『真宗と他者―なぜ人を殺してはいけないのか―』書評 2011-11-00大谷大学日本史の会編 歴史の広場 第14号 大桑斉著『真宗と他者』(法藏館 2010年)の各章の内容紹介及び、幾つかの論点について取り上げ、論評を加えた。真宗大谷派をはじめとして、浄土真宗の教学をめぐる議論が低調である昨今、教学的議論の必要を訴える本書の主張に首肯しつつ、著者の語りかけが、いかなる可能性を持ちうるかについて、論評を加えた。
12頁[本人担当:44頁~55頁]
50 「〈近代仏教〉再考―日本近代仏教史研究と「鎌倉新仏教」論口頭発表(単)・パネリスト 2011-12-11日本綜合仏教研究学会第10回大会記念シンポジウム(於:関西大学) 「仏教研究の可能性」をテーマにした日本綜合仏教研究学会でのシンポジウムに、上島亨氏〈京都府立大学教授)、蓑輪顕量氏(東京大学教授)とともにパネリストとして発表した。いわゆる「鎌倉新仏教」論が、明治中期以降に、いかに創出されるかを、昭和期にかけて、整理し論じた。あわせて、明治期に創出された「鎌倉新仏教」論が、いかに日本近代仏教史研究に援用され、その枠組みを与えてきたのかを、大正期から昭和戦後期にかけて、編年的に整理し論じた。その後、末木文美士(国際日本文化研究センター教授)からコメントを受け、さらに質疑応答を行った。
[発表時間:40分 質疑応答:50分]
51 中西尋子「在日韓国人社会における在日大韓基督教会の役割」・申光澈「多分化社会における宗教」をめぐって司会・コメンテータ 2012-01-07東亜宗教学術FORUM 2011年度研究報告会(於:円光大学校ソウル事務所) ソウル市内で開催された東亜宗教学術FORUM 2011年度研究報告会(於:円光大学校ソウル事務所)における中西尋子氏の「在日韓国人社会における在日大韓基督教会の役割」と、申光澈氏の「多分化社会における宗教」という二つの発表をめぐって、司会進行及びコメントを行った。
[発表時間:2時間]
52 『札幌大谷大学短期大学部開学50周年記念誌 創造の道』              『札幌大谷大学短期大学部開学50周年記念誌50年の歩みを読む』共編 2012-03-00札幌大谷大学短期大学部開学50周年記念誌編集部会 『札幌大谷大学短期大学部開学50周年記念誌 創造の道』(総頁数499頁)と『同 50年の歩みを読む』(総頁数531頁)の発刊にあたり、企画・編集作業を行った。
53 〈新刊紹介〉山本伸裕『「精神主義」は誰の思想か』(法蔵館2011年6月刊)新刊紹介 2012-05-00日本近代仏教史研究会編 近代仏教 第19号 山本伸裕『「精神主義」は誰の思想か』(法蔵館2011年6月刊)は、従来、清沢満之筆を自明とされてきた『精神界』掲載の文章について、その文章内容を、清沢の弟子たちの思想や文章の特徴などから吟味し直したもので、従来の「精神主義」研究に画期的な意味を持つ。本書の各章の内容を紹介し、研究史上の意味と問題点を論じた。
6頁[本人担当:157~162頁]
54 日本近代仏教史と「鎌倉新仏教」論口頭発表(単) 2012-07-28大谷大学日本史の会大会(於:大谷大学) 「鎌倉新仏教」の成立過程及び、戦後の日本近代仏教史研究における「鎌倉新仏教」論の援用についての考察を通して、「近代仏教」研究の課題について論じた。
[発表時間:40分]
55 〈近代仏教〉再考―日本近代仏教史研究と「鎌倉新仏教」論を手がかりに口頭発表(単) 2012-09-03第17回日本近代仏教史研究会サマーセミナー(於:身延山大学) 〈近代仏教〉研究が盛んとなっているが、本発表では、その研究の意味について、「鎌倉新仏教」論が、日本近代仏教史研究に与えた影響を考察の軸に据えながら、再考することを目指した。「鎌倉新仏教」論は、明治20年代の仏教界の危機意識と深く関係して成立したのであり、それゆえに仏教そのものへの共感や責任感が底流していた。その共感や責任感を見失わない〈近代仏教〉研究を、今一度、目指すべきことを論じた。
[発表時間:45分 質疑応答:15分]
56 書評発表:小熊英二『社会を変えるには』(講談社現代新書 2012年8月刊)をめぐって口頭発表(単) 2012-11-10第162回現代思想研究会(於:キャンパスプラザ京都) 小熊英二『社会を変えるには』(講談社現代新書 2012年8月刊)を取り上げて、書評を行い、研究会での書評討論の基調発表を行った。本書は、近代西洋思想史に遡り民主主義の歴史を辿りながら、戦後日本の市民運動を意義づけ、さらに市民運動としての「脱原発デモ」の可能性を論じる書である。本書の要約と主張の説得性と疑問点を抽出した。
[発表時間:40分]
57 「仏教と近代」研究会 第3回例会シンポジウム「「精神主義」研究を問い直す」におけるコメンテーター口頭発表(単)・パネリスト 2012-11-25「仏教と近代」研究会 第3回例会(於:龍谷大学) 「「精神主義」研究を問い直す」と題するシンポジウムにおいて、清沢満之・「精神主義」運動の若手研究者4名の発表(近藤俊太郎[本願寺史料研究所]「天皇制国家と「近代仏教」―「精神主義」をめぐって」、繁田真爾[早稲田大学大学院]「清沢満之と「近代」―全体性の思想史に向けて」、山本伸裕[東京大学東洋文化研究所]「「精神主義」の誕生―清沢満之と浩々洞の人びと」、碧海寿広[宗教情報リサーチセンター]「清沢満之と近角常観」)について、それぞれコメントを行った。
[発表時間:20分]
58 日本近代仏教史研究会 第21回大会シンポジウム「『近代仏教』にとって、アジアとは何であったのか-植民地布教・再考-」コーディネータ・司会 2013-05-11日本近代仏教史研究会第21回大会(於:大谷大学) 日本近代仏教史研究会 第21回大会シンポジウム「『近代仏教』にとって、アジアとは何であったのか-植民地布教・再考-」のコーディネータと司会をつとめた。ここ数年、日本近代仏教史研究でアジアを視野に入れた研究が盛んである。かかる学界動向に鑑み、中国・韓国・台湾という三地域を視座に据え、その第一線の研究者である陳継東(中国・青山学院大学)・諸点淑(韓国・東西大学校)・松金公正(台湾・宇都宮大学)という三名のパネラーに、研究の現状・課題・今後の可能性を提示してもらい、藤井健志(東京学芸大学)がコメントをした。日本仏教に限定されない「近代仏教」研究の必要性、侵略か近代化か、というジレンマ論を超えた次の段階へと進んでいる研究状況などが確認された。
[開催時間:2時間]
59 滋賀県平和祈念館ボランティア活動の取組から考える口頭発表(単) 2013-05-29大谷大学歴史学科 2013年度教員懇話会(於:大谷大学) 2012年3月に開館した滋賀県平和祈念館の概要の紹介や実際に祈念館のボランティア活動に参加するなかで見えてくる活動の現状と課題、そして祈念館が地域において果たすべき役割について、考えるところを述べた。加えて、戦時中の手紙を解読するグループにボランティアの立場で参加した1年間の活動内容を紹介し、また、大学生の研究教育への活用の可能性などについて発表した。
[発表時間:1時間]
60 大谷栄一『近代仏教という視座 戦争・アジア・社会主義』(法蔵館 2012年3月)書評 2013-06-00「宗教と社会」学会編 宗教と社会 19号 本書は、近代仏教研究を牽引し、盛り上げてきた気鋭の研究者である大谷栄一氏が、その「現在進行形」の近代仏教研究の可能性を学界に広く訴えるべく、また、氏が自らの研究成果の「中間報告」として、世に問うた注目の書である。本書の理論的枠組みを与える第1章を中心に取上げながら、本書の核心をなす大谷氏の研究方法について批評及びコメントを付した。筆者の書評に対して、大谷氏のリプライが合わせて付されている。
6頁[本人担当:159~164頁]
61 新刊紹介 女性と仏教 東海ネットワーク編『新・仏教とジェンダー 女性たちの挑戦』(梨の木舎 2011年12月刊)新刊紹介 2013-06-00日本近代仏教史研究会編 近代仏教 第20号 本書は、「女性と仏教 東海・関東ネットワーク」編『ジェンダーイコールな仏教をめざして 続女たちの如是我聞』(二〇〇四年、朱鷺書房)の続編である。宗派や立場を超えて仏教にかかわる女性たちがネットワークとして立ち上がり、メンバーたちが情報交換や学びの場を持ち、ともに発言・行動し、互いを支えあう活動を続けている。本書は、そのメンバーたちの発言集であり、活動の記録である。内容の梗概を紹介し、若干の批評を行った。
5頁[本人担当:166~170頁]
62 歴史学科の学びとは-いま、何が求められているのか-単著 2013-07-00大谷大学日本史の会編 歴史の広場 第16号 『歴史の広場』第16号の巻頭言として、大学教育における歴史学科の学修のあり方について、学生と接するなかで、日頃感じていることを書いたもの。いわゆる学士力だけでなく、歴史学を学んだ学生がどのような能力の醸成や獲得が求められるのか、などを述べた。
2頁[本人担当:1~2頁]
63 書評発表:仲正昌樹著『カール・シュミット入門講義』(作品社 2012年)を読む口頭発表(単) 2013-07-19第169回現代思想研究会(於:キャンパスプラザ京都) 「決められる政治」「決断主義」「例外状況」など、近年、ドイツの政治思想家カール・シュミットの政治哲学が、日本の政治や現代思想の世界で注目されている。今回は、そのシュミットに関する入門書を取上げた。用意した発表原稿を下に、書評及びコメントをし、発題を行った。コメンテータとして、著者の仲正昌樹氏(金沢大学教授)が同席し、質疑応答を行った。
[発表時間:30分]
64 試論・現代沖縄と親鸞思想―彫刻家・金城実と真宗同朋会運動―口頭発表(単) 2013-07-31龍谷大学仏教文化研究所 「親鸞像の変遷」研究班主催 2013年度7月研究会(於:龍谷大学) 現代沖縄における親鸞思想の現れとして、彫刻家であり琉球親鸞塾主宰の金城実の芸術論や親鸞論に着目し、その思想的特徴を考察し、あわせて、その思想史的系譜を、真宗同朋会運動の藤元正樹らの教学に着目して考察しつつ、発表した。
[発表時間:1時間20分 質疑応答:30分]
65 書評・オリオン・クラウタウ著『近代日本思想としての仏教史学』(法蔵館 2012年)書評 2013-10-00日本思想史学会 日本思想史学 第45号 オリオン・クラウタウ著『近代日本思想としての仏教史学』(法蔵館 2012年)の書評。本書は、近代仏教研究の気鋭の若手研究者であるクラウタウ氏の博士論文(東北大学)を土台として纏め直されたものである。鎌倉新仏教史観や近世仏教堕落論の成立やそれらの影響の下で、いかに日本仏教史像が構築されていくかが、仏教史学者・仏教学者たちの知的営為に注目しながら描いていることを紹介しつつ、問題点などを指摘した。
8頁[本人担当:236~243頁]
66 真宗の立場から考える若干のこと-日常を省みて-講演・パネリスト・講演録 2014-01-00文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(2010~2014年度)龍谷大学アジア仏教文化研究センター プロジェクト名「アジア諸地域における仏教の多様性とその現代的可能性の総合的研究」国内シンポジウム「アジア仏教の現在Ⅴ」 日本仏教に未来はあるか(2013年7月20日 於:龍谷大学)
講演録:龍谷大学アジア仏教文化研究センター編『アジア諸地域における仏教の多様性とその現代的可能性の総合的研究」 2013年度第2回国内シンポジウム「アジア仏教の現在Ⅴ」「日本仏教に未来はあるか」』(2014年1月発行)
2013年7月20日、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(2010~2014年度)龍谷大学アジア仏教文化研究センター プロジェクト名「アジア諸地域における仏教の多様性とその現代的可能性の総合的研究」 2013年度第2回国内シンポジウム「アジア仏教の現在Ⅴ」「日本仏教に未来はあるか」のパネリストとして真宗の立場から、考えることを提言した(招待講演)。基調講演としてサンガラトナ師(パンニャ・メッタ・サンガ理事長)、他のパネリストは、坂本廣博(叡山学院教授)、廣澤隆之(大正大学仏教学部教授)、並川孝儀(佛教大学仏教学部教授)、熊本英人(駒澤大学仏教学部教授)、原慎定(立正大学仏教学部教授)、内藤知康(龍谷大学教授)であった。後日、『中外日報』(2013年7月27日付)に関連記事が掲載された。
[シンポジウム開催時間:8時間 発表時間:30分] 
[パネルディスカッション:90分]
[講演録:龍谷大学アジア仏教文化研究センター編『アジア諸地域における仏教の多様性とその現代的可能性の総合的研究」 2013年度第2回国内シンポジウム「アジア仏教の現在Ⅴ」「日本仏教に未来はあるか」』(2014年1月発行)
共著者:サンガラトナ師、坂本廣博、廣澤隆之、並川孝儀、熊本英人、福島栄寿、原慎定、内藤知康
10頁(本人担当:71~82頁)]
67 2014年度第1回国内シンポジウム「近代日本仏教と親鸞」コメンテータ及びシンポジウム記録 2014-05-17文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(2010~2014年度)龍谷大学アジア仏教文化研究センター(BARC)プロジェクト名「アジア諸地域における仏教の多様性とその現代的可能性の総合的研究」2014年度第1回国内シンポジウム(於:龍谷大学) 江戸時代までに形成されてきた親鸞像は「宗教」言説にまつわる様々な言葉が定着する明治期においていかに変遷したのか、そしてどのようなメかニズムを通して普及していったのか。表象される「親鸞」を手がかりに近代思想史の展開の再検討を行うという趣旨のシンポジウム。2部構成で開催された。第1セッションは「教団における親鸞像の諸相」がテーマで、報告者として引野亨輔(千葉大学)「江戸時代の親鸞」、岩田真美(龍谷大学)「幕末維新期の本願寺教団と親鸞研究の再編」、Daniel FRIEDRICH(マックマスター大学)「門徒物知り?―現代真宗門徒の親鸞像」、コメンテーター:平雅行(大阪大学)であった。第2セッションは「帝国日本と親鸞」がテーマで、報告者として碧海寿広(BARC博士研究員)「読まれた親鸞―『歎異抄』の明治』、近藤俊太郎(本願寺史料研究所)「親鸞と社会主義―解放と阿片―」、Orion KLAUTAU(ハイデルベルグ大学)「帝国日本における親鸞とナショナリズム」であった。第2セッションの3つの報告に対して、コメントをした。
[シンポジウム開催時間:5時間]
[コメント発表時間:25分]

*コメント及び質疑応答は、『プロシーディングス「近代日本仏教と親鸞」』龍谷大学仏教文化研究センター編(2015年1月15日発行)に収録されている。10頁[本人担当:67~76頁]
68 『嶋村平吉氏関係書簡集』責任編集 2014-06-30滋賀県平和祈念館ボランティア「手紙等解読班」編 日中戦争期に中支地域に派遣された故・嶋村平吉氏が、滋賀県の故郷に残した家族・親戚と交わされた書簡類を、ボランティア活動で翻刻・解読作業に取り組み、同班の責任者として、その内容を史料集として編集を担当し、冊子として纏めた。
[総頁数:91頁]
69 〈シンポジウム〉「『近代仏教』にとってアジアとは何であったのか」の趣旨単著 2014-08-00日本近代仏教史研究会編 近代仏教 第21号 日本近代仏教史研究会第21回研究大会で開催したシンポジウム「『近代仏教』にとってアジアとは何であったのか」のコーディネートを担当した際に、その開催趣旨文を述べたもの。
3頁[本人担当:1頁~3頁]
70 『昭和十九年度・同二十年度日誌 乙女浜区長事務所』編集 2014-10-00滋賀県平和祈念館ボランィア「手紙等解読班」 滋賀県能登川町乙女浜地区(現・東近江市乙女浜町)の戦時期(昭和19、20年度)の区長日誌を滋賀県平和祈念館ボランィア「手紙等解読班」で翻刻し、同班の責任者として史料の冊子化への責任編集を担当し、かつ解説を担当した。同日誌には、昭和東南海地震(昭和19年12月7日発生)の記事や出征見送りの様子など、戦時中の湖畔の生活を知る上で、貴重な史料である。
[総頁数:218頁(解説2頁を含む)]
71 現代沖縄と親鸞思想―彫刻家・金城実をめぐって―
口頭発表(単) 2014-10-272014年度大谷学会研究発表会(於:大谷大学) 沖縄県読谷村在住で、反戦・平和活動家としても著名な金城実(1939年~)の彫刻家としての側面や、彼が培ってきた親鸞思想とその反戦・平和思想との関係に着目し、現代沖縄における親鸞思想の展開について考察し、発表した。
[発表時間:30分]
発表要旨は、大谷学会編 『大谷学報』第94巻第2号(2015年3月)に掲載されている。
5頁[59頁~63頁]
72 書評:加藤典洋著『人類が永遠に続くのではないとしたら』(新潮社 2014年)をめぐって口頭発表(単) 2014-11-14第179回現代思想研究会(於:キャンパスプラザ京都) 評論家の加藤典洋著『人類が永遠に続くのではないとしたら』(新潮社 2014年)を取り上げ、書評発表し、論評を行う研究会への問題提起を行った。この書は、3.11の福島第一原発の事故以後の日本、世界を、新しい時代を迎えた人類がいかに生きていくのかについて、その思索を記した書物である。その内容を紹介しながら、評価すべき点、疑問点などを提示した。
[発表時間:30分]
73 戦時と僧侶-戦時説教の場合-講演(招待講演) 2015-01-11真宗大谷派名古屋別院「信道講座」(於:名古屋別院) 日中戦争期以降の真宗大谷派僧侶・暁烏敏を取り上げ、非戦論者を自認していた彼が、いかに国家の戦争遂行の発言をしていくに至ったのか、外遊体験前後の思索内容の変化に着目し考察した。外遊後の暁烏は、「日本精神」の探求を目的に本格的な記紀神話研究をし、古代の神々の心と阿弥陀仏の信心の一致を見出した。かかる神仏一致的思索を基本としながら、凡夫の自覚に立つことで非戦論を捨て、大政翼賛会石川県支部顧問として聴衆の戦意を高揚させる講演を行った。そして、暁烏が決して特別な僧侶であったわけではなく、凡夫を自認し、戦時という時代を懸命に生きようとした僧侶ゆえに陥った姿でもあったことを指摘した(招待講演)。
[講演時間:2時間]
講演録は、真宗大谷派名古屋別院編『信道』2014年度(2015年12月)に掲載されている。
[講演録:35頁(本人担当:148頁~182頁)]
執筆者:佐々木正、小山一行、前田專學、安冨信哉、横山紘一、三明智彰、玉光順正、福島栄寿、池田勇諦、藤嶽明信。
74 湖国、その銃後の暮らし-『昭和十九・二十年度 乙女浜区長事務所 日誌』を通して-コーディネ-タ・司会 2015-03-15滋賀県平和祈念館開館三周年行事 ボランティア発表(於:滋賀県平和祈念館) 滋賀県平和祈念館開館三周年行事におけるボランティア「手紙等解読班」の共同活動成果発表のコーディネート(パワーポイントとレジュメ集の作成及び発表の助言指導)、司会進行及びパワーポイントを用いて発表の補助を行った。この発表は、ボランティア活動で制作した冊子『昭和十九・二十年度 乙女浜区長事務所 日誌』を史料として、滋賀県東近江市乙女浜町の戦時中の暮らしの様子を取り上げ、ボランティアメンバー5名がレジュメを用意し、それぞれ、戦時思想統制、配給・供出、空襲、出征・凱旋、昭和東南海地震をテーマに、個人発表(一人5分程度)を行ったものである。
[発表時間:35分]
75 近代国家における宗教政策と真宗教団及び仏教界ー神道との関係をめぐってー講演(招待講演) 2015-05-16真宗大谷派高田教区教化委員会靖国問題研修会 (於:上越市内高田別院会館) 真宗大谷派高田教区教化委員会靖国問題研修会主催の研修会で、高田教区の僧侶等寺院関係者を中心に約25名が聴講。近代日本の宗教政策と真宗教団及び仏教界の動きについて、特に神道との関係から明治期から昭和敗戦期にかけてを概観した。とくに近代日本における神道国教化の動きに対する真宗教団及び仏教界の対抗や順応等、葛藤の有り様を取り上げた。合わせて、同朋会運動のあり方と現在の真宗大谷派における靖国問題への取り組みについて意見を交換した。
[講演時間:2時間 質疑応答:30分]
76 松島泰勝著『琉球独立論―琉球民族のマニュフェスト』(バジリコ 2014年)をめぐって口頭発表(単) 2015-11-06第187回現代思想研究会(於:キャンパスプラザ京都) 琉球民族独立総合研究学会共同代表(龍谷大学教授)松島泰勝著『琉球独立論』(バジリコ 2014年)を取り上げ、その内容を紹介及び論評しながら、「琉球独立論」が主張される現代史的状況や、松島氏が主張する「琉球独立論」の可能性と課題について考察し、発表した。
[発表時間:25分]
77 国際日本文化研究センター所蔵「井上哲次郎宛書簡」データベースの構築作業及び第46回国際日本文化研究センター「報道関係者との懇談会」での説明その他 2016-02-03大学共同利用機関法人 国際日本文化研究センター 平成24年度から25年度にわたり行なわれた「井上哲次郎関係書簡研究会」による国際日本文化研究センター所蔵の「井上哲次郎関係書簡資料」調査作業を統括し、同センターホームページ上の公開用データベースを作成した。資料の公開のために整理作業は、平成26年度まで継続した。2016年2月3日より、同研究センターのホームページで公開されている。
監修:磯前順一(国際日本文化研究センター教授)、データベース責任統括は、森洋久(同准教授)が、資料調査には、福島のほか、谷川穣(京都大学准教授)、松金直美(同朋大学仏教文化研究所研究員)らが参加した。

国際日本文化研究センターで開催された第46回「報道関係者との懇談会」(2月3日)で、報道関係者に対して、「井上哲次郎宛書簡データベース」について紹介をした。このデータベースは、平成24年度から平成27年度にかけて、「井上哲次郎関係文書研究会」(磯前順一同センター教授、森洋久同センター准教授等が構成員)が、同センター図書館が所蔵する140点の書簡類の調査を実施した内容に基づいている。研究会発足時より構成員の一人として調査に協力してきた立場から、井上哲次郎の略歴、所蔵書簡の近代日本思想史研究上の意義などの観点から、森洋久同センター准教授と共同で説明を行った。
[説明時間:20分]
78 『日々琉行之記』研究会共同研究会の主催 2016-03-00共同研究会 明治初期に琉球に渡った真宗僧・清原競秀の日記『日々琉行之記』を翻刻・読解し、補注を付ける作業を行っている。参加者は、琉球宗教史・仏教史研究の第一人者である知名定寛教授(神戸女子大学)、長谷暢氏(真宗大谷派沖縄別院職員)、川邉雄大氏(二松学舎大学講師)。2016年3月19日、10月1日、12月12日、2017年2月28日、3月1日に大谷大学を会場に実施している。当該日記の解説・翻刻・補注は、2017年度内に、知名定寛・福島栄寿・長谷暢共著「史料紹介 福岡県小郡市三沢光明寺蔵 清原競秀『日々琉行之記』」として、『神女大史学』(神戸女子大学文学部史学科編)に掲載されている。
79 明治維新と琉球処分-琉球・沖縄の歴史と真宗-講演(招待講演) 2016-03-12第14回「かくれ念仏と現代」講演会(於:真宗大谷派鹿児島別院) 明治初年の真宗僧・田原法水、備瀬知恒らの琉球(沖縄)における真宗布教の在り様に着目しつつ、明治10年の琉球藩による真宗弾圧(法難事件)と、それへの田原、小栗憲一らの東本願寺側の対応を取り上げた。清・朝鮮などの東アジア地域の当時の国際秩序原則(冊封体制)を念頭に、琉球藩内の内務省出張所でなされた真宗僧で教部省の小栗憲一と琉球処分官・松田道之らとの対談記録「対弁記録」(小栗筆)など、近年明らかとなった史料を手がかりに、明治政府の「琉球処分(併合)」との関係に注意しながら考察した(招待講演)。
[講演時間:2時間30分]
80 『昭和十四年一月已降日誌 第九班』編集 2016-04-00滋賀県平和祈念館ボランティア「手紙等解読班」 滋賀県蒲生郡桐原村の婦人会の日誌の翻刻を、編集して冊子化したもの。内容は、日中戦争期から太平洋戦争終戦直後期の婦人会の諸活動の記録である。戦時の銃後の婦人会活動及び戦後の民主主義の息吹が読み取れる。2015年4月から2016年3月にかけて、滋賀県平和祈念館ボランティア手紙等解読班で解読作業を行ったものを、班の責任者として責任編集した。
[総頁数:69頁]
81 『近代仏教スタディーズ―仏教からみたもうひとつの近代』分担執筆 2016-04-15法藏館 本書は、「近代仏教」の歴史やその周辺分野を、歴史学・宗教学・文学・社会学などの専門分野の研究者が分担執筆した近代仏教研究の入門書である。そのうち、第4章第1節2項「浩々洞―師、清沢満之との生活」(4頁[159~162頁])、第2節第5項「精神主義の研究―浩々洞同人たちの信仰」(4頁[213~216頁])を分担執筆した。
編者:大谷栄一・吉永進一・近藤俊太郎
執筆者:大谷栄一、吉永栄一、近藤俊太郎、石原深予、岩田文昭、岩田真美、江島尚俊、大澤広嗣、大西克明、碧海寿広、岡田正彦、葛西賢太、菊池暁、クラウタウ・オリオン、栗田英彦、坂本慎一、繁田真爾、清水重敦、谷川穣、高橋原、土居浩、戸田・ディラン・ルアーズ、中川未来、引野亨輔、福島栄寿、藤本頼生、藤森雄介、星野靖二、守屋友江
[総頁数:291頁]
[本人担当:第4章第1節2項:4頁(159~162頁)、第2節第5項:4頁(213~216頁)]
82 『Cultivating Spirituality』出版記念シンポジウム「“精神主義”とは何か―宗教史における真宗近代教学の意義―」 に参加して単著 2016-05-30日本近代仏教史研究会編 近代仏教 第23号 2015年6月26日~27日に、大谷大学を会場に開催された、大谷大学真宗総合研究所主催『Cultivating Spirituality』出版記念シンポジウム「“精神主義”とは何か―宗教史における真宗近代教学の意義―」 に発表者として登壇し、また参加者としてシンポジウム全体に関わった者として、内容の紹介と所感をまとめ、『近代仏教』読者である近代仏教史研究者に近代仏教史に関する国際学会の研究動向について紹介をした。
7頁[本人担当:160~166頁]
83 憲法九条と仏教-「仏教の視点から」単著 2016-08-01東本願寺出版 同朋 2016年8月号 「憲法九条と仏教」をテーマとしたコラム欄。日露戦争に対して非戦論を唱えた真宗僧侶高木顕明の言葉を挙げながら、日本国憲法第九条と仏教との関わりについて述べたもの。
2頁[本人担当:20~21頁]
84 「救われる」とは?―『歎異抄』に出遇った人の生き様を手がかりに―講演(招待講演) 2016-08-17北海道東本願寺会館公開講座「『歎異抄』を学ぶ」(於:真宗大谷派北海道教務所) 「『歎異抄』を学ぶ」をテーマとした連続講演会の一回を担当した。梶大介(1923~1993 詩人・作家・山谷活動家)著『愛と真実との再出発―歎異抄を生きて―』(現代と市民社 1974年)を取り上げて論じた(招待講演)。梶大介氏は、戦時中から復員後の戦後期、山手線のガード下で貧困の「どん底」生活を送った人である。自らの業縁を自覚させられながら、梶氏はいかに『歎異抄』の親鸞の教えと向き合ったのか。梶氏の生き様を通して、「救われる」ことの意味について考察した。
[講演時間:2時間]
85 当事者性をいかに獲得すべきか-岡和田晃著『向井豊昭の闘争-異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学』(未来社 2014年)を読む- 口頭発表(単) 2016-09-02現代思想研究会第194回例会(於:キャンパスプラザ京都) アイヌ文学作家向井豊昭を論じた岡和田晃著『向井豊昭の闘争-異種混交性(ハイブリディティ)の世界文学』(未来社 2014年)』を取り上げた。〈アイヌ〉ならざる者として北海道で〈アイヌ〉を見つめ続けた向井豊昭が、〈アイヌ〉の差別的窮状といかに対峙し得たのか、という視点から、他者が抱えた難題への当事者性確保の可能性と困難について考察した。
[発表時間:25分]
86 『宇野栄一氏関係書簡集』共編 2016-10-00滋賀県平和祈念ボランティア「手紙等解読班」 特攻隊員として戦死した海軍航空隊兵・宇野栄一氏が、生前に家族・親戚・恩師などと交わした書簡類(滋賀県平和祈念館蔵)を、2016年3月から7月にかけて、同祈念館ボランティアグループ「手紙等解読班」の作業で解読したものを編集し、冊子とした(非売品)。また冊子完成後、ボランティアグループで御遺族と懇談し、書簡翻刻作業について報告し、冊子を謹呈することができた(2016年11月13日草津市内にて)。
[総頁数:44頁]
87 『仏教史研究ハンドブック』編集及び分担執筆(単著) 2017-02-00法蔵館 本書は、仏教史学会の編集委員会によって、仏教史研究の初学者向けに編集された研究用ハンドブックである。インド、中国、朝鮮、日本という諸地域の仏教史に関する項目について、仏教史学会所属研究者が分担執筆をしている。「第4章 日本近代」の編集と分担執筆を担当した。編集委員:編集委員長 安藤弥、佐藤直実、山口周子、仲宗根充修、福島重、藤原崇人、松浦典弘、馬場久幸、佐藤文子、関山麻衣子、大田壮一郎、船田淳一、芳澤元、川端泰幸、松金直美、守屋友江、福島栄寿
[総頁数:410頁]
執筆担当項目:「国家神道と仏教」1頁[325頁]、「女性と仏教」2頁[352~353頁]
88 山本昭宏著『教養としての戦後〈平和論〉』(イーストプレス 2016年)を読む 口頭発表(単) 2017-05-26現代思想研究会第201回例会(於:しんらん交流館 京都市) 山本昭宏著『教養としての戦後〈平和論〉』(イーストプレス 2016年)を取り上げ、書評した。本書は、「理念としての憲法」「戦争の記憶」「生活保守主義」を視座に、「平和」をめぐる言説の戦後史を辿りながら、いかに「平和」が、ブラックボックス化し、あいまいなものと化してきたかを論じる。とくに「生活保守主義」の近代日本思想史における意味に着目し、書評した。
[発表時間:20分]
[質疑応答:1時間]
89 川邉雄大『浄土真宗と近代日本 東アジア・布教・漢学』(勉成出版 2016年)書評 2017-05-30日本近代仏教史研究会編 近代仏教 第24号 川邉雄大編『浄土真宗と近代日本 東アジア・布教・漢学』(勉成出版 2016年 全568頁)を書評した。本書は、編者を研究代表者として平成24年度から平成26年度にかけて実施された川邉氏を研究代表者とする日本本学術振興会科学研究費補助金・基礎研究(C)「北九州の真宗を例とした仏教近代化に関する基礎的研究」の研究成果を纏めたものである。
5頁[本人担当:95頁~99頁]
90 戦争を語り継ぐ対談 2017-08-01東本願寺出版編 同朋 2017年8月号 朝鮮人BC級戦犯問題等、アジア・太平洋戦争の戦後処理をめぐる戦後史研究で知られる内海愛子氏(恵泉女学園大学名誉教授・大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長)と、戦争の記憶が薄れつつ現代日本において、植民地支配などアジア諸地域への加害の歴史について、いかに「歴史を語り継ぐ」か、について対談した。
[対談時間:1時間30分]
8頁[本人担当:6~13頁]
91 「超経済学」に基づく新しい社会のあり方を考える
―E.F.シューマッハー『スモール イズ ビューティフル―人間中心の経済学―』
(1986年 講談社学術文庫[原著1973年出版])を手がかりに―
口頭発表(単) 2017-11-10現代思想研究会第205回例会(於:キャンパスプラザ京都) E.F.シューマッハー著『スモール イズ ビューティフル―人間中心の経済学―』(1986年 講談社学術文庫[原著1973年出版])を取り上げ、資本主義社会の課題と「仏教経済学」の可能性について論じた。
[発表時間:30分]
[質疑応答:1時間]
92 分科会Cの発表、卞志善「ソウルクッの将軍の姿と意味、南怡将軍祠堂クッを中心に」及び朴京夏「16世紀末文禄・慶長の役(壬辰倭乱)期の朝鮮帰化武将(倭将)、金忠善(沙也可)の生涯と歴史文化コンテンツを通しての再現事例」へのコメントコメンテータ 2018-02-25第2回 東アジア宗教研究フォーラム(於:関西大学千里山キャンパス) 第2回 東アジア宗教研究フォーラムの分科会発表の、卞志善(釜山Catholic大学校助教授)「ソウルクッの将軍の姿と意味、南怡将軍祠堂クッを中心に」及び朴京夏(中央大学校教授)「16世紀末文禄・慶長の役(壬辰倭乱)期の朝鮮帰化武将(倭将)、金忠善(沙也可)の生涯と歴史文化コンテンツを通しての再現事例」についてコメントを行った。
[コメント発表時間:各10分]
93 第4回清沢満之研究交流会「精神主義とその時代」コメンテータ 2018-03-27第4回清沢満之研究交流会・親鸞仏教センター主催(於:求道会館・東京) 「精神主義とその時代」をテーマとした親鸞仏教センター主催の研究交流会にコメンテータとして参加した。登壇者の、名和達宣(真宗大谷派教学研究所)「哲学者・清沢満之と「精神主義」という経験」、長尾宗典(国立国会図書館)「高山樗牛・姉崎正治の〈憧憬〉と宗教意識―清沢満之「精神主義」との比較を通じて」、水野友晴(日独文化研究所)「明治宗教哲学における「立脚地」探求の諸相―清沢満之、綱島梁川、西田幾多郎」の3名の発表についてのコメント、及び総括のコメントを行った。
[コメント発表時間:30分]
[シンポジウム開催時間:4時間]
なお、シンポジウムの内容は、親鸞仏教センター編『現代と親鸞』第42号(2020年6月1日発刊、116頁~193頁)に掲載されている。
94 第14回ハンセン病市民学会総会・交流集会in沖縄に参加してその他 2018-05-00真宗大谷派「しんらん交流館ホームページ」 2018年5月19・20日に沖縄県内で開催されたハンセン病市民学会の第14回総会・交流集会in沖縄(テーマ「みるく世向かてぃ~差別に屈しない」)への参加記録。真宗大谷派ハンセン病懇話会第六連絡会として参加した。真宗大谷派「しんらん交流館ホームページ」に参加記録を掲載している。
95 森岡清美著『真宗大谷派の革新運動―白川党・井上豊忠のライフヒストリー』書評 2018-06-00日本史研究会編 日本史研究 第670号 森岡清美著『真宗大谷派の革新運動―白川党・井上豊忠のライフヒストリー』(吉川弘文館、2016)の書評。本書は、教界時言社員を首唱者とする真宗大谷派の教団革新運動(明治29年~30年)に関する研究であり、時言社社員の井上豊忠に関する新出資料に基づく考察によって新たな革新運動像を提示した書である。
9頁[本人担当:113~121頁]
96 鼎談「「近代教学」の問題は何処に?」 鼎談 2018-08-10「同朋会運動に関する鼎談」真宗大谷派教学研究所主催(於:東本願寺渉成園) 教学研究所編『教化研究』163号・特集「「近代教学」再考(下)―現代への波紋と課題―」で企画された鼎談(他の鼎談者:中島岳志・東京工業大学教授、鶴見晃・教学研究所所員)において鼎談者として参加した。真宗大谷派の「近代教学」の歴史と成果と課題を振り返りつつ、現代社会に応答しうる「教学」のあり方をめぐる内容となった。
[鼎談時間:3時間]
鼎談記録は、真宗大谷派教学研究所編『教化研究』163号(2019年1月)に掲載されている。
27頁[本人担当:74~101頁]
97 『日本宗教史のキーワード―近代主義を超えて』 分担執筆 2018-08-30慶應義塾大学出版会 日本宗教史を学ぶ入門書的内容である。「精神主義」について論じた。編者:大谷栄一・菊池暁、永岡崇 共著者:鈴木正崇、大澤絢子、日沖直子、川村邦光、角南聡一郎、菊地暁、林承緯、佐藤守弘、鈴木正崇、土居浩、長谷川雄高、関一敏、幡鎌一弘、村上紀夫、田中悟、西村明、村山由美、平野直子、栗田英彦、吉永進一、板井正斉、渡部圭一、小林奈央子、坪井剛、大橋幸泰、岩田真美、石原和、赤江達也、佐藤哲朗、一色哲、佐藤文子、林淳、上野大輔、朴澤直秀、藤田和敏、金泰勲、川瀬貴、中川剛マックス、新野和暢、永岡崇、斎藤英喜、岡田正彦、鈴木正崇、ゴダール、クリントン、對馬路人、松金直美、碧海寿広、福島栄寿、名和達宣、ユリア・ブレニナ、近藤俊太郎、塚田穂高、大谷栄一
7頁[本人担当:372~378頁]
98 座談「伝統と差別」 座談・座談記録 2018-12-27真宗大谷派解放推進本部編『身同』第38号掲載座談「伝統と差別」(於:真宗大谷派しんらん交流館) 真宗大谷派解放運動推進本部紀要『身同』誌の企画として「伝統と差別」と題した座談に出席した。経典中の差別表現の問題性について取り上げ、教団の伝統と性差別の関係性などについて話し合った。座談出席者は、見義悦子氏(元女性室スタッフ)、本多祐徹氏(元女性室スタッフ)、司会・山内小夜子氏(解放運動推進本部本部委員)。
[座談時間:3時間]
座談内容の記録は、真宗大谷派解放運動推進本部編『身同』第38号(2019年3月)に掲載されている。
10頁[本人担当:29~38頁]
99 『知っていますか? 沖縄県に建つあなたの都道府県の慰霊塔と慰霊碑を―今、その意義を考えてみませんか―』 監修 2019-01-26沖縄問題を考える懇談会 沖縄本島内をはじめ、渡嘉敷島、座間味島、石垣島、宮古島という離島に建立されている沖縄戦戦没者の慰霊塔・慰霊碑・碑文を網羅的に調査し、ガイドブックとして編集した。彫刻家金城実氏、知花一昌氏、大田昌秀氏、佐喜眞道夫氏、平良修氏などの寄稿文や論考を掲載及び転載した。会の発起人である真宗大谷派僧侶である吉岡康裕氏を中心に、東本願寺沖縄別院職員長谷暢氏と共同編集を行った他、冊子全体にわたり監修を担当した。またゼミ学生3名も調査に同行し、碑文のテキスト化作業に協力した。「総論 本ガイドブックの刊行にあたって―都道府県の碑文を読むために―」を執筆した。
6頁[本人担当:5~11頁]
[全頁数:218頁]
100 真宗大谷派教学研究所公開研究会「近代仏教史と『関根仁応日誌』」 コメンテータ及び雑誌収録 2019-02-21真宗大谷派教学研究所主催(於:しんらん交流館) 明治・大正・昭和の時代を生き、真宗大谷派宗務総長、大谷大学長等を歴任した関根仁応の『関根仁応日誌』(全8巻 教学研究所編)から見える近代仏教史研究の可能性を探るという趣旨の公開研究会にコメンテータとして参加した。名畑直日児氏(教学研究所研究員)「『関根仁応日誌』公開の意義」、名和達宣氏(同前)「白川党と関根仁応—日記/日誌研究の可能性」、松金直美氏(同助手)「『関根仁応日誌』にみる真宗教団史・地域真宗史」というそれぞれの発表に対するコメントと、全体のまとめのコメントをした。なお、この公開研究会の記録は、教学研究所編『教化研究』164号(2019年6月発行)に掲載されている。
[コメント発表時間:25分]
[研究会開催時間:3時間]
『教化研究』164号:3頁[本人担当:162頁~164頁]
101 明治初期琉球における真宗布教に関する一考察―清原競秀「日々琉行之記」をめぐって―口頭発表(単) 2019-06-07真宗連合学会第66回大会(於:大谷大学) 明治初期に、布教のために琉球へ渡った真宗僧・清原競秀(1820~1877)の日誌『日々琉行之記』を取り上げ、その布教の実情について考察を試みた。那覇の辻遊廓のジュリ(娼妓)たちを対象として行った『往生要集』『正信偈』『御文』『蓮師四十八イロハ歌』などを用いた布教の実態や、信徒となったジュリたちとの交流の様子について、当該史料を通じて考察した。なお本発表は、JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の成果の一部である。
[発表時間:20分]
102 沖縄摩文仁の丘の慰霊塔・碑文が語りかける戦争の記憶講演(招待講演)及び抄録 2019-06-16滋賀県平和祈念館主催 平和学習会(於:滋賀県平和祈念館) 監修・編集に関わった『知っていますか? 沖縄県に建つあなたの都道府県の慰霊塔と慰霊碑を―今、その意義を考えてみませんか―』(2019年)を手がかりに、沖縄戦に関する戦没者慰霊塔・慰霊碑・碑文について取り上げた。沖縄戦最後の激戦地である摩文仁の丘とその周辺地域には、多くの慰霊塔・碑が建つ。だが、それらに刻まれた碑文の内容は、実はあまり知られていない。特に都道府県によって建立された慰霊塔・碑文を取り上げ、戦争の記憶が刻まれたそれらの碑文の内容を、7つのキーワードの視点から読むことを通し、碑に刻まれたメッセージが、今、私たちに語りかけ、問いかけてくるものとは何かについて考察した。講演の抄録は、滋賀県平和祈念館ボランティア・情報紙『平和の灯』(56号[2019年7月]・57号[2019年11月])に連載されている。
[講演時間:1時間15分]
103 明治初期琉球における真宗布教~布教日記を手がかりに~講演(招待講演)及び抄録 2019-11-08真宗大谷派難波別院暁天講座(於:難波別院【南御堂】)
明治初期当時、禁教下の琉球に布教を目的に渡った真宗僧・清原競秀(1820~1877)の日誌『日々琉行之記』を取り上げた。那覇・辻遊廓界隈においてジュリ(娼妓)たちや中・下級士族層に対して布教活動をした清原の他、真宗僧・田原法水(1843~1927)に着目し、活動の実態について考察した。布教活動に使用された『往生要集』、『正信偈』、「白骨の御文」などの聖教類と、それらの琉球語への翻訳の試み、加えて信徒のジュリたちとの交流の様子について考察した(招待講演)。講演内容の抄録は『南御堂』2019年12月号、4面に掲載されている。なお本講演及び抄録は、JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の成果の一部である。
[講演時間:1時間]
104 "学恩に頷く"という稀有 その他(単著) 2019-12-31大谷大学日本史の会 歴史の広場 第22号 大谷大学文学部歴史学科「日本史の会」会誌の巻頭言に、2019年3月に逝去された早島有毅先生の葬儀に参列したことを踏まえて、諸先生から戴いてきた「学恩」について、思うところを述べたもの。
2頁[本人担当:1~2頁]
105 リン・ハント『なぜ歴史を学ぶのか』(岩波書店、2019年)を通して、歴史学を考える口頭発表(単) 2020-01-24現代思想研究会 第223回例会(於:キャンパスプラザ京都) リン・ハント『なぜ歴史を学ぶのか』(岩波書店、2019年)を書評しつながら、歴史学の現在と課題、また歴史学・思想史研究のあり方と可能性について論じた。
[発表時間:60分]
106 『ハイサイ』への寄稿   その他(単著) 2020-06-00東本願寺沖縄別院発行 ハイサイ 2020年6月号・8月号・10月号 東本願寺沖縄別院発行『ハイサイ』へエッセイを寄稿した。
7月、9月号、11月号
各1頁
107 書評『増補改訂 本願寺史』第三巻 書評 2020-08-00本願寺史料編纂所編 本願寺史料研究所報 第59号 本願寺史料編纂所編『増補改訂 本願寺史』第三巻の書評。増補改訂版は、旧版『本願寺史』第三巻を増補改訂し、2010年3月に刊行された。本願寺教団の明治以降の近代史を内容とするものである。
10頁[本人担当:1頁~10頁]
108 書評・繁田真爾著『「悪」と統治の近代―道徳・宗教・監獄教誨―』
書評 2020-08-00日本史研究会編 日本史研究 第696号 繁田真爾著『「悪」と統治の近代―道徳・宗教・監獄教誨―』(法蔵館、2019年)についての書評。
9頁[本人担当:68頁~76頁]
109 明治初期琉球の真宗布教と「法難事件」に関する研究 発表要旨 2020-09-20第79回日本宗教学会学術大会(於:駒澤大学・オンライン開催) 明治期琉球における真宗布教と第三次真宗法難事件を取り上げた。2018年度より科研費(研究代表者 福島栄寿(基盤研究(C)一般)「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」JSPS科研費18K00088)を得て、知名定寛・川邉雄大・長谷暢と共同研究を行っているが、その成果を発表した。
発表形態は、第79回大会がオンライン開催のため、『宗教研究』94巻別冊要旨として発表に替える。
『宗教研究』94巻別冊要旨
2頁[本人担当:258~259頁]
110 近・現代真宗大谷派の女性教化の特徴——その教説から読み解く——  パネル発表 2020-10-25真宗総合研究所東京分室公開シンポジウム
「日本仏教を生きる女性たち」(オンライン)
真宗総合研究所東京分室公開シンポジウム(オンラインでの実施)「日本仏教を生きる女性たち」において、「近・現代真宗大谷派の女性教化の特徴——その教説から読み解く—— 」と題して発表した。パネル発表予定者は、他に、丹羽宣子氏(國學院大學)、山内小夜子氏(真宗大谷派解放運動推進本部)、コメンテータは、ダシュ・ショバ・ラニ氏(大谷大学)。
[パネル全体時間:3時間30分]
[発表時間:30分]
[質疑応答:1時間]
111 オリオン・クラウタウ編『戦後歴史学と日本仏教』 新刊紹介 2020-11-00佛教史學研究 第63巻第1号 オリオン・クラウタウ編『戦後歴史学と日本仏教』法藏館、2016年)について紹介した。本書は、戦後歴史学という学知において「日本仏教」が言説として、いかに叙述されてきたのかを、家永三郎、服部之総、井上光貞等の戦後歴史学を代表する15名の研究者を取り上げ、15名の研究者が分担執筆をし、論じている。
6頁[本人担当:81~86頁]
112 真宗大谷派における近現代女性教化―教説の特徴を通して― パネル発表 2021-03-15龍谷大学ジェンダーと宗教研究センターUnit2研究会:真宗大谷派『女性史に学ぶ学習資料集』が問いかけるもの(於:龍谷大学大宮学舎・オンライン) 真宗大谷派『女性史に学ぶ学習資料集』を通して、仏教各宗派のジェンダーバランスの具体的な取り組みを促すきっかけとすることと、女性教化の教説の特徴や性差別改善に向けた取り組みについて、大谷派と本願寺派の具体的内容と対応速度について共通点や違う点などについて確認することを目的としたシンポジウム(オンライン)に、パネリストとして近現代の真宗大谷派における女性教化の教説の特徴と問題点について発表した。コーディネータ・司会:猪瀬優里氏(龍谷大学准教授)、パネリスト:藤場芳子氏(真宗大谷派常讃寺副住職)、福島栄寿、コメンテータ:中西直樹氏(龍谷大学教授)、本多彩氏(兵庫大学准教授)。シンポジウムの概要は、『中外日報』(2021年3月24日号)、『仏教タイムズ』(2021年4月1日号)に記事が掲載された。
[発表時間:40分 質疑応答:1時間]
[シンポジウム開催時間:3時間]
113 戦時仏教と日本主義という“腫れ物”に挑んだ画期的論集―“抵抗”と“従属”の二分法を超えて― 書評 2021-03-27図書新聞 近藤俊太郎・名和達宣編、石井公成監修『近代の仏教思想と日本主義』(法蔵館、2020年)を書評した。戦時仏教を日本主義という視点からの共同研究の成果であり、16本の論文から構成されている。戦時仏教研究に従来にないアプローチを試みた重要な研究成果として評価した。
[5面に掲載]
114 篠原雅武『人新世の哲学-思弁的実在論以後の「人間の条件」』を読む  口頭発表(単) 2021-04-24第231回現代思想研究会(於:オンライン) 地質学的時代として新たな段階へと移行しつつあるという言葉である「人新世」をめぐって展開される篠原雅武の思索を、その著書『人新世の哲学-思弁的実在論以後の「人間の条件」』(人文書院 2018 年)を通して、知ること。そして、「人新世」という時代における人間と地球環境、自然との関係について思索することを試みた。
[発表時間:30分]
115 明治初期琉球における真宗史―第三次真宗法難事件に関連して― 口頭発表(単) 2021-07-24大谷大学日本史の会2021年度大会(於:大谷大学) 明治10年の琉球・那覇市中で発生した真宗門徒取り締まり事件(第三次真宗法難事件)ついて、発表者を研究代表者とする科研費に基づく研究(JSPS科研費JP18K00088「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」の一環として実施した現地調査で発見された新出史料を紹介しながら、従来の研究では不明であった諸点について、新知見などを交えて研究成果や研究課題とその可能性について発表した(本発表は、JSPS科研費18K00088の成果の一部である)。
[発表時間:40分]
116 明治初期琉球の「第三次真宗法難事件」に関する史料研究 口頭発表(単) 2021-09-07日本宗教学会第80回学術大会(於:関西大学・オンライン) 明治10年に琉球で発生した「第三次真宗法難事件」について、新出資料の梗概、及び新出資料から窺える新たな知見について発表した。辻遊廓での布教活動の実態、法難事件をめぐる琉球藩庁、明治政府、東本願寺それぞれの思惑、また法難事件の顛末と琉球処分との関係などについて紹介した(本発表は、JSPS科研費18K00088の成果の一部である)。研究発表の要旨は、日本宗教学会『宗教研究』95巻別冊(2022年・リポジトリ)に掲載されている。
[発表時間:20分]
[発表要旨:2頁〈214~215頁〉]
117 〈資料紹介〉大谷大学博物館蔵『在琉球内務省出張所往復並藩庁応接記』について 資料紹介 2022-03-00大谷大学図書館・博物館編『書香』第39号 大谷大学博物館蔵『在琉球内務省出張所往復並藩庁応接記』についての資料紹介。真宗大谷派鹿児島別院蔵『琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込布教掛』の内容を整理し、清書した資料である点などを紹介した(本稿は、JSPS科研費18K00088の成果の一部である)。。
2頁[本人担当:10~11頁]
118 平和塾文集つなぎ人 第一集 監修・編集 2022-03-00滋賀県平和祈念館  端館長が主催する連続講座「つなぎ人」の参加者による文集『平和塾つなぎ人』第一集について、監修と編集をした。シベリア抑留体験者による回想ノートの翻刻、及び満州国からの引き揚げ体験者の証言が収録されている。
[全頁数:82頁]
119 シンポジウム「近代仏教研究の過去と現在」第1部座談会 座談会 2022-06-11日本近代仏教史研究会第30回大会 オンライン シンポジウム「近代仏教研究の過去と現在」第1部座談会において、1992年に設立された日本近代仏教史研究会に大学院生時より会員として参加している福島と同じく大谷栄一氏(仏教大学教授)が、これまでの研究会の歩みについて回顧しつつ、自らの研究の歩みと当該研究会との関係について論じた。司会は、プレニア・ユリア氏(大阪大学講師)。座談会の内容は、『近代仏教』第30号(2023年5月刊行)に掲載されている。
[座談時間:1時間15分]
『近代仏教』第30号掲載頁
[31頁:16-46頁])
120 沖縄摩文仁の丘の慰霊・碑文が語りかける戦争の記憶 エッセイ 2022-06-22中外日報 「論」欄 『中外日報』「論」欄に、沖縄県摩文仁丘に建つ慰霊碑・慰霊塔・碑文に関するエッセイを投稿した。
特に碑文の内容が、1960年代頃に建立された当時の歴史認識のままであることを指摘した。
121 沖縄から見た親鸞 座談・座談記録 2022-08-00同朋 東本願寺出版 2022年8月号  沖縄県読谷村在住の彫刻家・金城実氏に、氏の生家(うるま市浜比嘉島)において、「親鸞万華鏡」第60回欄(東本願寺『同朋』誌)の取材・インタビューをし、原稿執筆した。『同朋』2022年8月号に掲載されている。
[インタビュー時間:2時間30分]
4頁[本人担当:37~40頁]
122 明治初期琉球と真宗―「第三次真宗法難事件」を中心に― 口頭発表(単) 2022-09-11日本宗教学会第81回学術大会(於:愛知学院大学・オンライン開催) 2018年度以降取組んでいる「新出資料の調査と分析に基づく沖縄仏教史・真宗史に関する総合的研究」(JP18K00088 研究代表者:福島栄寿)の成果の一端を発表した。主に、①真宗大谷派鹿児島別院蔵『明治十一年三月整頓 琉球上申書類綴込』 ②真宗大谷派鹿児島別院蔵『琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込』という二点の史料を取り上げ、明治初期琉球における真宗布教の実態や明治10年の「第三次真宗法難事件」の顛末、ひいては真宗僧の琉球布教の意味について考察した。発表要旨は、『宗教研究』96巻別冊(233~234頁・リポジトリ)に掲載の予定(本発表は、JSPS科研費18K00088の成果の一部である)。
[発表時間・質疑応答:20分]
123 明治初期琉球における真宗ー布教活動と「第三次法難事件」をめぐって 口頭発表(単) 2022-10-29第5回「近代日本と宗教と文化」研究班研究会(於:京都大学人文科学研究所) 京都大学人文科学研究所の「近代日本と宗教と文化」研究班(班長:高木博志京都大学教授)の第5回研究会にて、以下の二点を軸に発表した。①清原競秀『日々琉行之記』にみる明治期琉球の真宗布教の実態、②真宗大谷派鹿児島別院蔵『明治十一年三月整頓 琉球上申書類綴込』・『琉球国内務省出張所往復書藩庁往復並応接記綴込』を取り上げ、「第三次真宗法難事件」の顛末と意味について(本発表は、JSPS科研費18K00088の成果の一部である)。
[発表時間・質疑応答:2時間・1時間]
124 仲正昌樹著「現代哲学の論点―人新世・シンギュラリティ・非人間の倫理』をめぐって 口頭発表(単) 2022-11-12第244回現代思想研究会(オンライン) 仲正昌樹著「現代哲学の論点―人新世・シンギュラリティ・非人間の倫理』(NHK出版新書 2022年)を取り上げて、内容を紹介しながら、書評を行った。
[発表時間:30分]
125 教団とジェンダー平等―真宗大谷派の場合― 口頭発表(単) 2022-12-24国際日本文化研究センターシンポジウム「宗教とジェンダーの最前線」(オンライン) 国際日本文化研究センターシンポジウム「宗教とジェンダーの最前線」第2部「教団とジェンダー平等」で、「教団とジェンダー平等―真宗大谷派の場合―」と題して、ジェンダー視点から、真宗大谷派を事例に、近代以降の仏教教団が宣布した女性教化の説教を概観し、教学上の女性蔑視等の大谷派の体質として孕まれたジェンダー意識が、戦後から現代の教団運営やの位置のあり方に、いかに影を落としてきたかを指摘した。特に「真宗大谷派における女性差別を考えるおんなたちの会」と、1996年に宗派に設置された「女性室」による問題提起と改善への取組みを紹介し、大谷派の現状と課題を論じた。井上順孝氏より、大谷派と真宗他宗派並びに他の仏教教団との比較や、宗派や教団を横断するネットワークによる考察が必要、との示唆的コメントが寄せられた。登壇者:第1部「女性の霊力の脱構築」小林奈央子(愛知学院大学)・澤井真代(立正大学)、コメンテータ:磯前順一(日文研)。第2部「教団とジェンダー平等」福島栄寿・猪瀬優理(龍谷大学)、コメンテータ:井上順孝(國學院大学)。当日のシンポジウムの概要は、日文研HPに掲載されている。
[シンポジウム時間:3時間]
[発表時間:20分]
[質疑応答:10分]
126 Book Review Ishii Kōsei, general editor; Kondō Shuntarō and Nawa Tatsunori, eds. Kindai no bukkyō shisō to Nihon shugi (Modern Buddhist Thought and Japanism) 書評 2023-01-31東方仏教徒協会(EBS)編 The Eastern Buddhist Third Series Vol.2, No.2 2022 石井公成監修・近藤俊太郎・名和達宣編『近代の仏教思想と日本主義』(法藏館、2020年)の書評。『図書新聞』(2021年3月27日付)掲載の拙著「戦時仏教と日本主義という“腫れ物”に挑んだ画期的論集―“抵抗”と“従属”の二分法を超えて―」を英訳したものである(翻訳:Robert F.Rhodes、 本研究業績一覧〈研究活動、口頭発表、その他〉№113掲載の書評の英訳掲載)。
4頁[本人担当:88~91頁]
127 『碓本守氏関係書簡集』 監修・共編 2023-02-00滋賀県平和祈念館ボランティアの会・手紙等解読班 アジア・太平洋戦争末期、神風特攻隊として出撃して戦死した滋賀県在住の碓本守氏が、生前に家族や知人・友人と交わしていた書簡約400通を、滋賀県平和祈念館ボランティアの会手紙等解読班で翻刻し、冊子化したものである。ボランティア会員との共編。
[全頁数:205頁]
128 門を叩け、さらば開かれん。 その他(単著) 2023-03-01大谷大学真宗総合研究所 研究所報 №81 『研究所報』に、真宗総合研究所東京分室長として、東京分室という「場」の可能性と、若手研究者にとっての意味について寄稿した。
1頁[本人担当:1頁]
129 真宗大谷派の近現代史-その思想史- その他(単著) 2023-03-27平凡社編 別冊太陽 真宗大谷派の近現代史について、清沢満之等の浩々洞同人から、戦後の訓覇信雄等の真人社に着目し、その思想・精神史を概観した。
3頁[本人担当:98~100頁]
130 『岩波仏教辞典 第三版』 分担執筆 2023-11-21岩波書店 『岩波仏教辞典 第三版』について、分担執筆をした。担当項目:「精神主義」、「高木顕明」、「寺族」、「肉食妻帯自由令」、「暁烏敏」。
131 近代真宗教団=国家権力従属という図式を打ち破る研究手腕が冴える 書評 2024-01-20図書新聞 第3623号 2024年01月20日 佐々木政文著『近代日本の思想変動と浄土真宗―教化・連帯・転向』(法藏館、2023年)について書評した。図書新聞 第3623号4面。
132 『ジェンダー事典』 分担執筆 2024-01-31丸善出版 『ジェンダー事典』「15章 宗教と信仰」の「仏教と女人成仏」の項目を執筆した。
2頁[本人担当:538~539頁]
以上132点

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