教育研究業績の一覧

西尾 浩二
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 哲学の初学者向け授業 2008-04-01 ~ 哲学の初学者のために、授業で次のような工夫をしている。
(1)学生の問題意識への配慮:初回授業時のアンケート等で、学生の興味関心のある問題や扱ってほしい問題を尋ね、授業内容に反映させるようにしている。
(2)テクスト読解と発表・ディスカッションの併用:これにより学生の主体的な授業参加を促している。
(3)読み切りのコーナー:一つのテクストを読み進めながら、同時にそれとは別にプリントを作成、さまざまな哲学者の著作を毎回読み切りで紹介するコーナーを設けて、哲学書をほとんど読んだことのない学生に興味関心を広げてもらうように工夫した(2013年度まで)。
(4)配布資料の工夫:2016年度からは哲学・倫理学への入門として各種の思考実験を授業で取り上げているが、その際、テクスト資料(英文・日本語)をかならず複数組み合わせる、授業で直接扱わない箇所も含めて配布する、資料に考察のための問いを記したプリントを添えて前の授業時に配布するなど、授業外やその後の勉強にも利用しやすいように工夫した(2020年度まで)。
2 大学院生への個別指導 2008-04-01
~2010-03-31
任期制助教のとき、大学院生のゼミ発表や論文作成過程で個別に添削と助言をおこない、大学院生の研究活動を支援した。
3 英語勉強会 2008-04-01
~2010-03-31
大学院進学希望の学部生を対象に、英語の哲学文献を読む勉強会を開催し、英文読解の指導をおこなった。
4 オリジナル授業アンケートの活用 2008-04-01
~2014-03-31
すべての担当授業で毎回の授業時にオリジナル授業アンケートを実施、学生に理解度や意見・質問を書いてもらい、次の授業で紹介あるいは回答するなどして授業に反映させるようにした。なお2014年度からは、このアンケートを後述の「リアクション・ペーパー」に発展させた。
5 ギリシャ語講読の勉強会 2013-10-01
~2014-03-31
京都大学での授業「西洋哲学史(講読)」(前期のみ)終了後、後期も受講生と自主的勉強会を開き、講読テキストの読了まで指導した。
6 学習支援室における学生指導 2014-04-00
~2019-03-31
2014年度の開設以来、学習支援室で在学生の学習相談に対応し、必要な助言をおこなってきた。私自身が個別対応した主な相談内容には、次のようなものがある。
(1)語学の相談(英語・ドイツ語・フランス語・ギリシャ語)
(2)レポート・レジュメ等の作成
(3)(1)(2)以外の授業課題や授業の予習復習
(4)資格試験に関する相談(英検・TOEIC・漢検・公務員試験・就職用SP・大学院試験対策等)
7 リアクション・ペーパーの活用 2014-04-01 ~ すべての担当授業で(2020年度以降は担当授業の約半数で)、受講生全員にリアクション・ペーパー(学習カード)を用意し、学習内容や気づき、質問等を書いてもらって学生自身に学びの振り返りをさせている。授業後には必ず目を通して学生の学習状況を把握し、押印とコメント返しをして一方的授業にならないよう双方向性に配慮している。また小テストや授業内試験の点数をその都度記入して学習成果を可視化、学生自身が到達度を確認できるように工夫している。
8 OHC(書画カメラ)とスクリーンを活用した授業方法 2014-04-01 ~ すべての担当授業で、教科書やプリント等をOHCでスクリーンに投映し、指し示したり書き込んだりしながら解説することによって、学生にとって見やすくわかりやすい授業となるよう工夫している。
9 ギリシャ語の初学者向け授業 2014-04-01 ~ 「古典ギリシャ語入門」の授業で、語学が苦手な学生でも興味をもって学び続けられるよう、次のような工夫をしている。
(1)補足プリント:教科書ではわかりにくいところも、要点を押さえたプリントを作って理解しやすくしている。
(2)オリジナルの「語源単語帳」:ギリシャ語が語源となっている英単語やカタカナ言葉を毎回の授業で紹介することにより、われわれとは縁遠いと思われがちなギリシャ語を身近に感じてもらえるようにしている。そして紹介したギリシャ語の単語を単語帳に書き写してもらい、それを一緒に音読することで、同時に読み書きの基礎練習にもなるようにしている。
(3)替え歌を用いたギリシャ語指導:アルファベット・動詞変化・名詞変化の基本を旋律に乗せて歌うことにより、覚えやすくしている。パワーポイント使用。
(4)語学以外の要素:ギリシャ神話を題材にした絵画や映画や漫画を紹介し鑑賞したり、ギリシャ語で書かれた哲学書や新約聖書の言葉を一緒に読んだりすることにより、無味乾燥になりがちな語学学習に潤いを与え、西洋の歴史や思想や文化にも関心を広げてもらえるように工夫している。
10 ギリシャ語勉強会 2014-04-01
~2015-03-31
ギリシャ語の知識が必要な大学院生を対象に勉強会を開催した。
11 学習支援と連携した英語授業の展開 2014-04-01 ~ 複数教員が担当する英語の基礎クラス(一回生向けの英語再入門クラス、年度により異なるが3〜6クラス)の授業内容を立案し、教材を作成。授業では次のような工夫をしている。
(1)教材の配置:週二回(月・水)の授業のうち、月曜は英文法に重点を置く基本篇、水曜は月曜に学んだ文法事項を含む映画等で学ぶ応用篇というように、できるだけ関連づけ、かつ飽きずに学べるよう教材を配置している。
(2)個別指導:授業中は教員の一方的説明に終始するのではなく、学生一人一人の状況に応じて個別に助言を与え、英語が苦手な学生でもついてこられるよう配慮している。
(3)学習支援との連携:学習到達度を測るための授業内試験をおこない、必要な学生は学習支援室で学び直しの機会を得られるよう、授業と学習支援を連携させている。
(4)オリジナル教材:「2、作成した教科書、教材」欄に記す。
12 オンラインによる古典ギリシャ語授業の展開 2020-04-01
~2020-09-30
対面形式による「古典ギリシャ語入門」の授業内容を、web上での展開に最適化するよう組み直して、pdf資料と解説動画を作成し授業をおこなった。練習問題を用いた指導の際には、ギリシャ語を受講者それぞれが音読し録音した音声ファイルと、日本語訳を試みたテキストファイルを提出してもらい、web上での添削とコメントによりフィードバックをおこなった。
13 オンラインによる哲学演習授業の展開 2020-04-01
~2020-09-30
「哲学科演習」(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)および「哲学科特殊演習」の授業を、web(OTANI UNIPAとYouTubeとTeams)を通しておこなった。具体的には次のような工夫をした。
(1) テキストと資料をweb上で提供し、必要な解説を動画に収録してYouTubeで限定公開し、いつでも何度でも視聴できるようにした。
(2) UNIPA上に学生間の意見交換の場を設け、また教員からも必要に応じてコメントを返して、授業の活性化を図った。特に「哲学科演習Ⅱ」では、毎回の課題として、(wordでの英文の訳文提出の他に)一人三つ以上の疑問や意見を提起してもらい、さらに1週間後に他者の疑問や意見に対してかならず1回は返信するよう促した。
(3)「哲学科演習Ⅲ」では、テキストの読解要約と解説を中心とした前期前半の内容・形式から転じて、後半では、受講生各自の興味関心に沿った研究発表と質疑応答を内容とする授業を、Teamsによる同時双方向リアルタイム形式で展開した。
(4) 前期の後半には「哲学科演習」の授業をハイブリッド形式(教室での対面授業をwebで中継する形)で実施した。
14 卒業論文集の作成 2022-01-20 ~ 卒業論文の口述試問で追加の修正が必要な点を指摘し、それを踏まえて加筆修正した完全版を執筆者に提出してもらい、全員分を教員が取りまとめて1冊に編集し卒業論文集を作成、卒業式当日に配布している。それによって4年間の学びの成果を学生が改めて確認できるようにしている。
15 哲学文献の自主学習促進のための原典資料と読書案内 2022-04-01 ~ 「哲学科演習Ⅱ」では哲学のやさしい解説書をテキストに使っているが、卒業論文作成に向けて徐々に、解説書を読む段階から哲学の原典を読む段階にステップアップしてもらう必要がある。そのため2019年度以来、(A)各回発表者には哲学の原典を読んでレジュメに引用する義務を課す、(B)受講者全体には教員から自主学習を促す意図で原典資料の提示・共有を断続的におこなう、といった取り組みをしてきた。
2022年度には(B)をさらに拡充し、(1)原典資料の提示・共有を毎回の授業で実施する、(2)各回の内容に沿った複数の原典資料や関連する参考資料(各回平均50頁程度)をteamsで共有する、(3)あわせて読書案内をつける、という工夫をした。全員が毎回読んで来るわけではないが、自主的に予習して読んできた複数の学生から、授業時の討論で文献を参照しての質疑や指摘がなされることがしばしばあった。
16 専門論文の読解実践型授業 2022-10-01
~2023-03-31
卒論作成時に独力で哲学の専門論文を参照できることを目指して、翻訳論文集(原書は英文)から3つの章を読解する実践経験をしてもらった(「哲学科特殊演習6」)。方法の工夫として、(1)わかりにくい箇所や難しい段落も飛ばさず、解説を加えながら各論文の全文を授業内で粘り強く読む、(2)特にわかりにくい箇所は原書の英文を参照し、原文確認の重要性を実感してもらう、(3)まとめや図解を板書して理解を深める、といった点に留意した。
17 英語専門論文と哲学原典読解の融合型授業 2023-10-01
~2024-03-31
世界クラスの研究に触れることと、哲学の古典を読むこととを融合した授業(「哲学科特殊演習6」)。英語で書かれたギリシャ哲学の専門論文を読み解き、あわせて論文中に引用される哲学原典(主にプラトン『ゴルギアス』)をも参照し読解していく、という実践経験をしてもらった。特に工夫した点は、(1)丁寧な英語解説と噛み砕いた論旨説明をする、(2)学術論文の書き方や典拠の重要性にも言及する、(3)原典を読んだことのない人にもわかるように授業中に原典読解も行う、などである。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 哲学の初学者向け授業用プリント 2008-04-01
~2020-03-31
「1教育内容・方法の工夫」欄に記した「哲学の初学者向け授業」のための教材。内容については当該欄に記した。
2 「専門の技法〈哲学〉」授業用プリント 2010-04-01
~2014-03-31
哲学科で学ぶのに必要な読み書きの力を養うための教材。具体的には、(1)哲学文献(英語)を用いた英文読解の基礎講座、(2)哲学文献(日本語)を用いた論理トレーニング、(3)「文章作法の基本十か条」(論文・レポートの作法)の三種類。
3 ギリシャ語の初学者向け授業用プリント・パワーポイント教材 2014-04-01 ~ 「1教育内容・方法の工夫」欄に記した「ギリシャ語の初学者向け授業」のための教材。内容については当該欄に記した。
4 英文法のパワーポイント教材 2014-04-01
~2019-03-31
「1教育内容・方法の工夫」欄に記した「学習支援と連携した英語授業」のための教材。英語が苦手な学生にもわかるように、英文法の単元ごとに要点をパワーポイントにまとめ、英語の基礎クラス(英語再入門クラス)で共通教材として使用。予習・復習にも使えるよう印刷して学生に配布。
5 オリジナル英語プリント 2014-04-01 ~ 「1教育内容・方法の工夫」欄に記した「学習支援と連携した英語授業」のための教材。英語が苦手な学生に合った英語プリントを作成し、基礎クラス(再入門クラス、年度により3〜6クラス)で共通の教材として使用、興味深く学びながら力をつけられるよう工夫している。以下が主なもの。
(1)英文法の練習問題(おもに授業での個別指導に使用)
(2)語句チェックシート(ペアワークと語句テストに使用)
(3)「歌で学ぶ英語」(各文法事項を使った歌で作成)
(4)「映画で学ぶ英語」(映画のおもしろい箇所を選んでスクリプトを加工し作成。小説や日本の古典等も扱う)
(5)確認テスト(学習事項の確認のため毎回授業の最後に実施する小テスト)
(6)授業内試験(到達度を見るための問題で基本問題・発展問題の二種類。再試験用の別問題も用意)
6 オンライン授業用古典ギリシャ語入門授業動画 2020-04-01
~2020-09-30
オンライン授業用に「古典ギリシャ語入門」のわかりやすい授業動画を作成、受講生に限定公開した。以下が毎回作成した教材。
(1)テキストとオリジナルプリントを用いた解説動画
(2)練習問題の発音・解説動画
(3)ギリシャ語語源やギリシャ神話に関する解説動画
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
1 「学習支援室における活動の現状報告──英語再入門クラスにおける教授法──」 2015-10-07 大谷大学FD研修会での発表。学習支援室開設2年目の時点で、学習支援と連携した英語の授業をどのように実践しているのか、実際の授業資料のスライドや授業風景を映した動画を用いて現状を報告した。
2 大学基準協会による実地調査見学授業「英語(総合)25b」 2015-10-21 大学基準協会による実地調査見学授業として、「18歳は大人か?」をテーマとした英語のアクティブラーニング型授業(グループワークによる英文の作成と発表)を実施した。
3 大谷大学での授業公開「英語(読解)24b」 2015-11-30 英文法を中心とする初年次向け英語再入門クラスの授業を公開した。
4 「学習支援と連携した必修英語授業の実例と効果」 2016-03-06 大学コンソーシアム京都「2015年度第21回FDフォーラム」(於:京都外国語大学)の第5分科会「大学における英語・日本語リメディアル教育」における発表。学習支援と連携した必修英語授業の実践法とその効果を、実際の授業資料のスライドや授業風景を映した動画を用いて報告した。
5 「学習支援と連携した必修英語授業の実例と効果──大谷大学における英語リメディアル教育の実践報告」 2016-06-00 上記発表を文章化するにあたり増補したもの。『第21回FDフォーラム報告集』(「第5分科会:大学における英語・日本語リメディアル教育」)186〜193頁に所収。
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 大谷大学英語プレイスメントテストの作成 2016-03-00 新入生を対象とした、必修科目「英語」の習熟度別クラス編成のための試験問題を作成した。
2 2017年度後期大谷大学生涯学習講座「紫明講座」講師 2018-01-00 「やさしい哲学──死と幸福をめぐって──」と題し、生涯学習講座を担当した。事前にはコミュニティFMラジオにも出演。
3 オープンキャンパスでのミニ講義 2022-03-20 オープンキャンパスでの哲学科のミニ講義として、「恋ってどんなこと?──エロースをめぐる哲学ストーリー」と題し、プラトンの対話篇『饗宴』をもとにした高校生向けの授業(午前の部と午後の部の2回、各30分)をおこなった。
4 オープンキャンパスでの学び紹介 2023-08-06 オープンキャンパスでの哲学科の学び紹介として、「哲学者の友情論──古代のアリストテレスと現代のニーチェ──」と題した高校生向けの授業(午前の部と午後の部の2回、各60分)をおこなった。
B 職務実績
1 外部資金の獲得
(科学研究費助成事業;研究代表者)
2008-04-01
~2010-03-31
科学研究費助成事業(若手研究(スタートアップ))「プラトンの中期対話篇における教育思想の展開に関する研究」(研究課題番号20820049 2008.4.1〜2010.3.31)の研究代表者として研究を遂行した。
2 外部資金の獲得
(科学研究費助成事業;研究分担者)
2010-04-01
~2013-03-31
科学研究費助成事業(基盤研究(C))「日本における西洋哲学の初期受容──清沢満之の東京大学時代未公開ノートの調査・分析──」(研究課題番号22520083 2010.4.1〜2013.3.31研究代表者:池上哲司)において、研究資料の収集・分析と翻刻・校閲・翻訳を担当した。
3 外部資金の獲得
(科学研究費助成事業;研究代表者)
2011-04-01
~2014-03-31
科学研究費助成事業(若手研究(B))「プラトンの中期イデア論の生成」(研究課題番号23720019 2011.4.1〜2014.3.31)の研究代表者として研究を遂行した。
4 外部資金の獲得
(科学研究費助成事業;研究分担者)
2013-04-01
~2016-03-31
科学研究費助成事業(基盤研究(C))「日本における西洋哲学の初期受容──フェノロサの東大時代未公開講義録の翻刻・翻訳──」(研究課題番号25370096 2013.4.1〜2016.3.31研究代表者:村山保史)において、研究資料の分析と翻刻・校閲・翻訳を担当した。
5 大谷大学学習支援室の運営 2014-04-01
~2019-03-31
2014年度の設立以来、学習支援主任アドバイザーとして学習支援室の運営に携わった。以下が運営上の主な職務実績。
(1)全在校生を対象とする学習支援:学生の入室状況やアドバイザーの支援状況を全体的に把握し、また私自身も学生の相談に応じた。対応の具体的内容については「教育実績」欄に記した。
(2)学習支援と連携した英語授業の立案と教材作成および実際の運用:詳細は「教育実績」欄に記した。
(3)アドバイザーの統括(シフト管理、相互連絡など)
(4)各種関連事務(会議の資料作成と報告、消耗品・書籍の発注依頼と管理など)
(5)オープンキャンパスへの参加(資料作成、受験生と保護者への対応など)
(6)英語プレイスメントテストの作成(2016年度〜2018年度)
(7)意見聴取会での報告と討議(2016年度〜2018年度)
6 外部資金の獲得
(科学研究費助成事業;研究分担者)
2018-04-01
~2022-03-31
「西洋哲学の初期受容とその展開──井上円了と清沢満之の東大時代未公開ノートの公開──」(研究課題番号18K00024 2018.4.1〜2022.3.31研究代表者:村山保史)において、研究資料の分析と翻刻・校閲・翻訳を担当した。
7 人権センター相談員 2019-04-01
~2021-03-31
大谷大学人権センターでの相談業務、学内催し物等の企画・運営・開催、及び学外の関連行事への参加協力をおこなった。
8 図書館委員会委員 2019-04-01
~2021-03-31
大谷大学図書館の運営等に関する事案の審議を担当した。
9 総合研究室運営委員会委員 2019-04-01
~2021-03-31
大谷大学総合研究室の運営に関する事案の審議を担当した。
10 清沢満之研究(指定研究)「『清沢満之全集』別巻の編纂と思想研究」 2019-04-01
~2021-03-31
当該研究に研究員として参画し、西洋哲学の知見に基づいて『清沢満之全集』(岩波書店)別巻Ⅰ、別巻Ⅱの編纂と出版に貢献した。
11 人権センター長 2021-04-01
~2023-03-31
大谷大学人権センター長(人権委員会副委員長・人権推進委員会委員長を兼務)として、人権センターの業務(人権相談・人権教育等)を統括した。
12 哲学科学科主任 2021-04-01
~2022-03-31
哲学科学科主任として、学科全体の運営等に関わる事柄(各種会議や学科の行事、連絡調整等)を執りおこなった。
13 清沢満之研究(指定研究)「清沢満之の生涯と思想の研究──西方寺所蔵文献の研究──」 2021-04-01
~2024-03-31
当該研究に研究員として参画し、西方寺所蔵文献のうち未公開資料についての調査研究に従事した。
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 1997-04-00~0000-00-00 古代哲学会(2000年度:会計担当、2001年度:編集事務担当(雑誌の作成))
2 1997-04-00~0000-00-00 古代哲学フォーラム(イリソス会)
3 2001-10-00~0000-00-00 関西哲学会
4 2003-06-00~0000-00-00 日本西洋古典学会
5 2008-04-00~0000-00-00 大谷学会
6 2008-04-00~0000-00-00 大谷大学西洋哲学・倫理学会(大谷大学哲学会:2019年6月〜2021年5月まで会計担当)
7 2008-12-00~0000-00-00 ハイデガー・フォーラム
8 2009-10-00~0000-00-00 日本倫理学会
9 2019-04-01~0000-00-00 大谷大学西洋哲学会の学会庶務
10 2019-06-01~2021-05-31 大谷大学哲学会の編集委員(会計担当)
11 2020-04-01~0000-00-00 公益財団法人大学コンソーシアム京都、教育事業企画検討委員会委員
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 『ケンブリッジ・コンパニオン──古代ギリシア・ローマの哲学』 共訳 2009-06-25京都大学学術出版会 The Cambridge Companion to the Greek and Roman Philosophy, ed D. Sedley, Cambridge University Press, 2003 の邦訳。
総頁数:546頁
本人担当:第12章「古代哲学の遺産」
41頁(459〜499頁)
共訳者:内山勝利、木下昌己、山田道夫、鎌田雅年、金山弥平、坂下浩司、大草輝政、村上正治、國方栄二、木原志乃、和田利博、西尾浩二
2 『フェノロサ「哲学史」講義──高嶺三吉フェノロサ講義自筆ノート・清沢満之フェノロサ講義自筆ノート』 共訳 2013-03-27(科研費による出版) 明治前期の東京大学外国人教師フェノロサによる「哲学史」講義の受講生自筆ノートを翻刻・翻訳したもの。西尾が担当したのは清沢満之自筆ノートの翻刻校閲と翻訳と研究用注、および高嶺三吉自筆ノートの図解部分を含めた本書全体の編集。
総頁数:251頁
本人担当:134頁 (41〜107頁、144〜210頁)
共訳者:監修・解題 池上哲司、翻刻・翻訳・校閲 竹花洋佑、西尾浩二、朴一功
3 『フェノロサ「哲学史」講義(続)──高嶺三吉フェノロサ講義自筆ノート・清沢満之フェノロサ講義自筆ノート』 共訳 2016-03-27(科研費による出版) 同上の続編。西尾が担当したのは清沢満之自筆ノートの翻刻校閲と翻訳と研究用注、および高嶺三吉自筆ノートの図解部分を含めた本書全体の編集。
総頁数:262頁
本人担当:128頁 (71〜136頁、201〜262頁)
共訳者:監修・解題 村山保史、翻刻・翻訳・校閲 竹花洋佑、西尾浩二、朴一功、渡辺啓真、Michael Conway
4 プラトン『エウテュプロン・ソクラテスの弁明・クリトン』 共訳 2017-08-15京都大学学術出版会 プラトンの初期対話篇3篇(裁判前のソクラテスを描く『エウテュプロン』、裁判での弁明を伝える『ソクラテスの弁明』、獄中の対話『クリトン』)を翻訳し、詳細な脚注・解説を付したもの。西尾担当分は『エウテュプロン』の翻訳・脚注・解説。23頁にわたる解説では対話篇の分析をおこない、「定義の優先性」をめぐるSocratic Fallacyの問題など近年の研究動向を盛り込んだ。
総頁数:262頁
本人担当:73頁 (4〜53頁、解説 180〜202頁)
共訳者:朴一功、西尾浩二
5 『フェノロサ「哲学史」講義(続々)──清沢満之フェノロサ講義自筆ノート』 共訳 2022-03-08(科研費による出版) 明治前期の東京大学外国人教師フェノロサによる「哲学史」講義の清沢満之自筆ノートを翻刻・翻訳したもの。既刊の正篇、続篇に続く3冊目で完結篇。本書の作成にあたって西尾は共訳者の味村と約50回(計200時間)の検討会を実施し、英文の翻刻校閲と訳文・研究用注の作成および本書全体の編集に携わった。
総頁数:220頁
本人担当:128頁 (5〜190頁)
共訳者:監修・解題 村山保史、翻刻・翻訳・校閲 味村孝佑、西尾浩二、Michael Conway
以上5点
Ⅱ学術論文
1 「行為者と行為──『ヒッピアス(小)』と『国家』第Ⅰ巻の問題」 単著 2001-05-31『古代哲学研究(METHODOS)』第33号 (古代哲学会) プラトンの初期対話篇『ヒッピアス(小)』では対話の最後に「故意に悪を行う者はよい人である」という、常識に反するパラドクスが導かれる。解釈の主流はこのパラドクスを「故意に悪を行う者はいない」とソクラテスが考えることから解消されるとしてきた。本論ではこの解釈を採用せず、むしろ『ヒッピアス(小)』は行為者の評価と行為の評価の齟齬をめぐる問題を提起していることを対話篇の分析に基づいて論証した。
13頁(25~37頁)
2 「「強者」の思想──『国家』におけるトラシュマコス説」 単著 2002-02-28『古代哲学研究室紀要(HYPOTHESIS)』第11号 (京都大学西洋古代哲学史研究室) 『国家』第1巻で示されるトラシュマコスの考えが「正義は強者の利益である」という言説を中核とする首尾一貫した説であることを論じた。トラシュマコス説について、矛盾を含んだ混乱した説とみなす主張も、法的正義をこの説の中核とみる主張も、さらには「正義とは他人の善である」という言明をこの説の中核と考える主張も説得力に欠けていることを、それぞれ反証を挙げて論じた。
16頁(24~39頁)
3 「プラトンの理想国における死刑制度の存立根拠」 単著 2003-03-14『古代哲学研究室紀要(HYPOTHESIS) 』第12号 (京都大学西洋古代哲学史研究室) プラトンと現代の諸問題との接点を探る論考の一環で、西洋思想史上、最も古い死刑存置論者であるプラトンにその正当性を問う試み。彼の功利的刑罰論と魂三区分説を採用した場合、死刑の効用は、当人にとっては魂の悪化の停止、他者にとっては魂の秩序づけ作用にある。その場合でも、魂への影響(抑止効果)の不確定性と誤判の可能性ゆえ、死刑のこの正当化は限定的だと結論される。
11頁(43~53頁)
4 「プラトン『国家』における「魂の三区分説」」 単著 2003-06-30『関西哲学会年報:アルケー』第11号(関西哲学会) プラトンの主著『国家』で重要となる「魂の三区分説」の意義を、欲望的部分と理知的部分の区分に注目し明らかにする。理知的部分は欲望的部分と異なり、善の認識や価値判断をおこないうるので、魂の諸欲求に対する高次の欲求を形成しうる。この点に注目するなら、理知的部分を「内なる人間」とみなすプラトンの見方は現代のFrankfurtのパーソン論に通じているといえる。
11頁(93~103頁)
5 「プラトンのメディア教育論──『国家』の詩人追放論によせて──」 単著 2004-03-15『古代哲学研究室紀要(HYPOTHESIS)』第13号(特集:古代哲学と現代)(京都大学西洋古代哲学史研究室) プラトンと現代の諸問題との接点を探る論考の一環。『国家』第10巻の「詩人追放論」はしばしば芸術論として解釈されるが、プラトンの真意はむしろ今日でいうメディア教育論の提示にある。メディアに特徴的な性質(ある視点からしか描かれない、感情に強く作用する等)を独自の理論によってプラトンが指摘していることを、当時の社会的背景やテクストに基づいて論証した。
16頁(74~89頁)
6 「プラトン『国家』における〈気概〉の概念」 単著 2005-03-08『西洋古典学研究』第53号(日本西洋古典学会) 魂の三区分説でしばしば問題になる気概的部分について、近年の有力な解釈を擁護する試み。気概的部分を理想の自己像へ動機づける独自の心理要素とみなす解釈は、それ以外の解釈とは異なり、『国家』第4巻の関連箇所とも、第2-3巻で語られる幼少年期教育論ともよく合致することを論じた。
11頁(92~102頁)
7 「プラトンにおける裁判制度と裁判官──裁判員制度の導入に寄せて」 単著 2006-06-30『古代哲学研究室紀要(HYPOTHESIS)』第14号(京都大学西洋古代哲学史研究室) プラトンと現代の諸問題との接点を探る論考の一環で、死刑制度に関する上記論考の姉妹編。プラトンは一般市民の司法参加を、『国家』では「専業の原則」に基づいて否定するのに、『法律』では同じ原則に基づいて肯定している。その背景には何があるのか。『法律』は『国家』よりも現実的であり、市民意識を高めるために「市民としての仕事」という考え方を採用することから、一般市民の司法参加が肯定されていると考えられる。
13頁(41~53頁)
8 「プラトンの人間論──『国家』論考」
(博士学位論文)
単著 2007-03-23京都大学 プラトンの主著『国家』を国家論としてではなく、人間論(魂論)として読み解いた論考。結論として、「魂の三区分説」は、ソクラテス流の知性主義的人間像やトラシュマコス流の欲望的人間像にみられる、単純化された人間像を脱却するためにプラトンが提示していること、各部分に備わる固有の自然的素質に基づけば、理知的部分の長期的支配のもとでのみ魂の統一が保たれうること、そのための教育の重要性等を、先行研究の調査とテクストの分析により論証した。
137頁(1~137頁)
9 「〈気概〉の概念再考──プラトンの『国家』439e-441c──」 単著 2010-03-20『哲學論集』第56号(大谷大学哲学会) プラトンが『国家』で提示した魂三区分説のうちで最もわかりにくいのが気概的部分である。気概の概念はいったい何を表しているのか。プラトンの議論とそれに対する現代の代表的批判を再検討した結果、怒りや恥・名誉欲として現れる気概的部分は、他者からどのように思われたいかという「理想の自己像」に基づいて人を行為へ動かす動機の源泉であり、いわば「社会的自己」を担うものであることが結論づけられた。
14頁(19~32頁)
10 「明治前期の東京大学外国人哲学教師の資料調査──日本における西洋哲学の初期受容に関する調査・分析のために──」 単著 2012-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第29号(大谷大学真宗総合研究所) 明治前期の東京大学で外国人哲学教師たち(サイル、フェノロサ、クーパー、ノックス、ブッセ)がどのような授業をおこなったのかについて、残存する資料(東京大学年報・一覧、教員の著書、書簡、試験問題、受講生の受講ノート等)の一部を調査し分析・整理した。日本での西洋哲学の初期受容を清沢満之らの自筆ノート等をもとに調査・分析するのに不可欠な基礎資料となるものである。
62頁(59-120頁)
11 「ソクラテスの哲学的探求における定義の優先性」 単著 2016-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第33号(大谷大学真宗総合研究所) ソクラテスの探求方法をめぐる論考。ソクラテスの問いをめぐっては「定義の優先性」の問題──例えば「美とは何であるか」(美の本質、定義) をまず知らなければ「何が美しいものか」(美の事例) も「美は有益なものか」(美の特性) も知りえない、という考え方がソクラテスのものかという問題──が論争されてきた。先行研究の整理検討とテクストの分析により、この考え方がソクラテスのものであること、しかしそれは必ずしも哲学的探求を不可能にするものではないことを立証した。
17頁(41~57頁)
12 「清沢満之と古代哲学──明治前期における西洋哲学の初期受容の一側面──」 単著 2020-02-28『哲學論集』第66号(大谷大学哲学会) 西洋哲学の初期受容の一事例として、若き清沢満之が西洋古代哲学をどのように受容したのかを清沢ノートを含む関連資料から明らかにした。清沢は東京大学で高嶺三吉らとともにドイツ人ブッセの古代哲学史講義を受けた。その口述筆記と自習ノート(シュヴェーグラー『西洋哲学史』英訳本の抜粋)および清沢自身の西洋哲学史試稿を照合し分析した結果、若き清沢の古代哲学受容は講義と書籍の二つの経路によるものの、後者の経路の方が太く、ブッセの講義の影響は限定的であることが示唆された。
13頁(17-29頁)
13 「ブッセ「古代哲学史」講義(一)──清沢満之ブッセ講義自筆ノートの翻刻・翻訳」 単著 2020-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第37号(大谷大学真宗総合研究所) 清沢満之が残した東京大学在学中の未公開自筆ノートの一部でドイツ人ルートヴィヒ・ブッセによる「古代哲学史」講義の筆記録を翻刻校閲および翻訳し、さらに研究用の解題と注を付したもの。今回公表するのはその前半(ソクラテス以前からプラトンまで)。翻刻と翻訳にあたっては、清沢満之の同期生である高嶺三吉の受講ノートと照合し、欠落部分を補うとともに、記述の異なる箇所では適宜、高嶺ノートの記述を校訂註として注記した。
51頁(翻刻・翻訳1〜45頁(レポジトリ掲載)、解題145〜149頁)
14 「G. W. ノックス「倫理学」講義(一)──清沢満之ノックス講義自筆ノートの翻刻──」 単著 2021-03-19『大谷大學研究年報』第73集(大谷学会) 清沢満之が残した東京大学在学中の未公開自筆ノートの一部でアメリカ人教師G. W. ノックスによる「倫理学」講義の筆記録(本稿で公表するのはその第1講から第8講まで〔序論〜プラトンの倫理思想〕)を翻刻し、さらに研究用の解題と注を付したもの。翻刻にあたっては、清沢ノートの原本写真に基づいて校閲・編集するとともに、清沢満之の同期生である高嶺三吉の受講ノートとも照合し、そこから得られる講義の区切りと日付、高嶺ノートでの各回授業冒頭数行分の英文などの情報をも注記した。
37頁(61〜97頁)
15 「ブッセ「古代哲学史」講義(二)──清沢満之ブッセ講義自筆ノートの翻刻・翻訳 」 単著 2021-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第38号(大谷大学真宗総合研究所) 清沢満之が残した東京大学在学中の未公開自筆ノートの一部でドイツ人ルートヴィヒ・ブッセによる「古代哲学史」講義の筆記録(本稿で公表するのはその後半〔アリストテレス〜新プラトン主義〕)を翻刻校閲および翻訳し、さらに研究用の解題と注を付したもの。翻刻と翻訳にあたっては、清沢満之の同期生である高嶺三吉の受講ノートと照合し、欠落部分を補うとともに、記述の異なる箇所では適宜、高嶺ノートの記述を校訂註として注記した。
48頁(翻刻・翻訳1〜43頁(レポジトリ掲載)、解題53〜57頁)
以上15点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 「(試訳)プロクロス著『プラトン国家篇註解』──第三論文(20. 7-27. 6)」 翻訳 2002-02-28『古代哲学研究室紀要(HYPOTHESIS)』第 11 号(京都大学西洋古代哲学史研究室) ギリシャ古註の一つであるプロクロス『プラトン国家篇註解』の第三論文を翻訳し、訳注・解題を付した。
12頁(40~51頁)
2 「プラトン『国家』における「魂の三区分説」再考」 口頭発表(一般発表) 2002-10-26関西哲学会弟55回大会(於:関西大学) 上記論文「プラトン『国家』における「魂の三区分説」」のもととなる口頭発表。
発表時間45分
3 「プラトンのメディア教育論」 口頭発表(一般発表) 2003-12-21研究会「西洋古代哲学と現代」(京都大学大学院文学研究科21世紀COEプログラム「グローバル化時代の多元的人文学の拠点形成」)(於:京大会館) 上記論文「プラトンのメディア教育論──『国家』の詩人追放論によせて──」のもととなる口頭発表。
発表時間45分間
『Canone Newsletter:規範性と多元性の歴史的諸相』第3号(2004年3月)3〜4頁に要旨を掲載。
4 「書評:Roslyn Weiss, Virtue in the Cave: Moral Inquiry in Plato’s Meno 」 書評 2004-03-05『西洋古典学研究』第52号 (日本西洋古典学会) Roslyn Weiss, Virtue in the Cave: Moral Inquiry in Plato’s Meno, Oxford University Press, 2001 に対する書評。
3頁(136~138頁)
5 「書評:三嶋輝夫『規範と意味──ソクラテスと現代』」 書評 2004-05-31『古代哲学研究(METHODOS)』第36号 (古代哲学会) 三嶋輝夫『規範と意味──ソクラテスと現代』東海大学出版会、2000年に対する書評。
6頁(53~58頁)
6 「〈気概〉の発達の諸相──プラトン『国家』の教育論」 口頭発表(一般発表) 2004-06-06日本西洋古典学会第55回大会(於:立命館大学) 上記論文「プラトン『国家』における〈気概〉の概念」のもととなる口頭発表。
発表時間45分
7 「プラトン『国家』における人間論」 口頭発表(一般発表) 2007-03-24古代哲学フォーラム第31回例会(於:京大会館) 上記論文「プラトンの人間論──『国家』論考」の一部を口頭発表したもの。
発表時間90分
8 「プラトン『国家』の魂論」 口頭発表(一般発表) 2009-02-262009年度大谷大学哲学会冬季研究会(於:大谷大学) 上記論文「〈気概〉の概念再考──プラトンの『国家』439e-441c──」の一部を口頭発表したもの。
発表時間45分
9 「ソクラテスの誤謬」問題 口頭発表(一般発表) 2011-03-26古代哲学フォーラム第38回例会(於:京都大学) 上記論文「ソクラテスの哲学的探求における定義の優先性」のもととなる発表。
発表時間90分
10 「明治前期における西洋哲学の初期受容の一側面 ──清沢満之と古代哲学」 口頭発表(一般発表) 2018-12-08井上円了研究センター 第1回合宿研究会(於:東洋大学熱海研修センター) 上掲論文「清沢満之と古代哲学──明治前期における西洋哲学の初期受容の一側面──」のもととなる発表。
発表時間30分
11 「ブッセ「古代哲学史」講義について 」 口頭発表(一般発表) 2019-03-18科学研究費基盤研究(C)「西洋哲学の初期受容とその展開──井上円了と清沢満之の東大時代未公開講義ノートの公開——」共同研究会(於:大谷大学) 2018~2020年度日本学術振興会科学研究費基盤研(C)「西洋哲学の初期受容とその展開──井上円了と清沢満之の東大時代未公開講義ノートの公開──」の2018年度の研究活動の一環として、清沢満之ノートに関わる研究の進捗状況を報告した。
発表時間15分
12 「清沢ノートに基づくブッセ及びノックスの講義」 口頭発表(一般発表) 2020-02-172018~2020年度 日本学術振興会 科学研究費 基盤研究(C)「西洋哲学の初期受容とその展開──井上円了と清沢満之の東大時代未公開講義ノートの公開——」2019年度共同研究会(於:清澤満之記念館) 2018~2020年度 日本学術振興会 科学研究費 基盤研究(C)「西洋哲学の初期受容とその展開──井上円了と清沢満之の東大時代未公開講義ノートの公開──」の2019年度の研究活動の一環として、清沢ノート及び高嶺ノートに基づくブッセ「古代哲学史」講義について、またノックス「倫理学」講義の一部について報告した。
発表時間15分
13 「幸福とは何か──アリストテレス『ニコマコス倫理学』の幸福論── 」 口頭発表(一般発表) 2020-10-23大谷学会研究発表会(於:大谷大学) 幸福とは何かという問いに、完成主義の元祖とされるアリストテレスはいかに答えているのかを考察した。『ニコマコス倫理学』第1巻と第10巻の論述が統一的な幸福理解を阻む問題を含んでいるため、近年、幸福を単一の目的と見る支配的解釈と、複数の構成要素からなると見る包括的解釈の間で議論の的となってきた。本発表では、主として第1巻第7章の分析により、包括的解釈が適切であることが確認され、幸福概念が本質的要素を中心に序列づけされた複数の構成要素(知性、徳、快楽、名誉)を含むものであるとの結論が得られた。
発表時間:40分
以上13点

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