教育研究業績の一覧

鈴木 寿志
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 講義形式授業の初回アンケートの実施 2011-04-07 ~ 各学期の授業の初回に勉強したい内容や興味があることについて、自由記述式のアンケートを実施し、授業に反映させている。
2 学内での野外観察(自然地理学2) 2012-11-22 大谷大学構内に分布する賀茂川扇状地の礫を観察しスケッチするとともに、礫の形状・大きさを記載し、賀茂川扇状地の成り立ちについて考察する課題を実施した。礫の大きさについては、後日表計算ソフトを用いて、統計解析を行った。
3 ポーランド人との交流 2015-09-24 ポーランドの地質学者Agnieszka Arabas博士を招待し、ゼミで講演会を催した。その後、場所を変えて懇親会を開催した。普段、英語を使う機会がなかなかないが、和やかな雰囲気で学生たちも片言の英語で歓談した。
4 淡路島の現地調査 2015-10-24
~2015-10-25
淡路島の地盤環境と文化との関係を調べるために、3年生ゼミにおいて1泊2日の旅程で現地調査を実施した。1日目:北淡路震災記念館、伊弉諾神宮、2日目:南あわじ市の農業、アンモナイト調査、うずしお科学館。
5 演習課題・卒業論文の発表会 2016-01-14 第2・3学年の演習課題、卒業論文の各研究内容の発表を、コンピュータソフトウェアを用いて行った。発表会は公開で、関連分野の非常勤講師、学外の有識者を招き、学会講演形式で質疑応答時間を設けた。
6 演習課題・卒業論文の発表会 2017-01-19 第2・3学年の演習課題と卒業論文の各研究成果の発表を、プレゼンテーション・ソフトウェアを用いて行った。発表会の後には文化環境コース生全体で、懇親会を催し、1年間の総括を行った。
7 伏見稲荷の散策調査 2017-05-27 3ゼミ調査の一環として、伏見稲荷大社の散策を実施した。麓から山頂の一の峰〜三の峰までを巡り、特に地形・地質と文化の関わりの観点から考察した。
8 太郎坊・阿賀神社の散策調査 2017-11-19 3ゼミ演習の一環として、滋賀県東近江市の太郎坊宮を訪ね、宮司さんのお話をうかがうとともに、夫婦岩、本殿を巡り、さらに赤神山に登った。近江盆地の山岳信仰について考察した。また追加調査として、12月3日にお火焚大祭にも参加した。
9 演習課題・卒業論文の発表会 2018-01-18 ~ 第2・3学年の演習課題と卒業論文の各研究成果の発表を、プレゼンテーション・ソフトウェアを用いて行った。発表会後には文化環境コース生全体で、懇親会を催し、1年間の総括を行った。
10 京丹後市網野町での海浜漂着プラスチックの調査・清掃活動 2019-09-01
~2019-09-07
社会学部コミュニティデザイン学科第2学年の実践的研究活動として、6泊7日の現地合宿を実施した。丹後半島網野町の海岸にて漂着プラスチックゴミの国籍調査および清掃活動を行った。また海水中・海浜砂中・魚内臓中のマイクロプラスチックについても調査した。また地域の自然環境と文化との関わりに関する聞き取り調査も実施した。これらの実践的活動を通じて、ゴミ問題・海洋マイクロプラスチック問題の具体的取り組みを実感することができた。
11 オンライン講義の実施 2020-12-17 北海道大学和歌山研究林の中村誠宏教授に、研究林での研究活動ならびに古座川町の現状についてオンライン講義を1コマ分していただいた。コロナ禍で現地を訪れられなかった学生にとって、古座川町のことを学ぶ良い機会となった。
12 卒業研究発表会の実施 2023-01-17
~2023-01-18
令和4年度の卒業研究21篇(卒業論文19篇・卒業研究2篇)の発表会を4コマに渡って実施した。4年生は他学生の卒業研究の内容を知ることができ、また3回生はこれから取り組む卒業研究のイメージを掴むことができた。
13 卒業研究発表会の実施 2024-01-16
~2024-01-23
令和5年度の卒業研究10篇(卒業論文8篇・卒業研究2篇)の発表会を3コマに渡って実施した。4年生は他学生の卒業研究の内容を知ることができ、また3回生はこれから取り組む卒業研究のイメージを掴むことができた。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 2012年版地質年代区分表の作成 2013-09-11 ~ 『要説 地質年代』で公表された日本語版地質年代区分(2008年版)の表に、2012年版の国際層序委員会による数値年代を加えて改訂した。
2 立体地形図の作成 2017-12-16 等高線図と地形の関係を理解しやすくするために、等高線図を立体化する図工教材を開発した。
3 コミュニティデザイン概論の教科書の分担執筆 2022-03-31 ~ 表題教科書の5-7章「地域の自然環境からみたコミュニティデザイン」を執筆した。
4 『地球学実験』の分担執筆 2023-03-20 『地球学実験』の次の章を分担執筆した:1-23章(微化石)、2-3章(花折断層)、2-5章(深草の大阪層群)、2-10章(京都市の丹波地体群)、2-11章(甲西・石部地域の地質)、コラム3(文化地質学)(合計20ページ分)。
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
1 第18回FDフォーラム ポスター発表 2013-02-24 「大谷大学における初年次教育「学びの発見」〜学生・TA/SA・教員・事務職員の取り組み〜」と題したポスターを作成し、大谷大学における大学導入教育の取り組みを紹介した。共同発表者:藤枝 真・高井康弘。
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 岡山県立児童会館公園でのジオトレイルの設置 2007-09-23 ~ 岡山県立児童会館公園内に9地点の地学観察コースを設置した。各地点にあるキーワードを集めることで認定証がもらえるパンフレット(地学現象の説明あり)を作成した。開園日に記念講演を行った。
2 卒業論文「左大文字山の地質からみた地形形成過程」の学会発表 2014-03-08 大谷大学文学部国際文化学科にて行った卒業論文の成果を、地学団体研究会の京都支部大会にて、学生自ら口頭発表を行った。
3 卒業論文「讃岐岩の性質と音」の学会発表 2015-03-07 大谷大学文学部国際文化学科にて行った卒業論文の成果を、地学団体研究会の京都支部大会にて、学生自ら口頭発表を行った。
4 卒業論文「京都市及びその周辺から産する天然砥石の由来と文化」の学会発表 2016-03-13 大谷大学文学部国際文化学科にて行った卒業論文の成果を、地学団体研究会の京都支部第50回支部大会にて、学生自ら口頭発表を行った。
5 卒業論文「ケニア、スグタ谷から見いだされた化石珪藻について」の学会発表 2016-03-13 大谷大学文学部国際文化学科にて行った卒業論文の成果を、地学団体研究会の京都支部第50回支部大会にて、学生自ら口頭発表を行った。
6 3ゼミ課題演習「滋賀県近江盆地の山岳信仰—太郎坊阿賀神社を例に—」学会発表 2018-03-11 文学部国際文化学科文化環境コース3年生ゼミで行った課題演習の成果を、文化地質研究会の研究発表会において、学生4名が口頭発表を行った。
7 3ゼミ課題演習「京都市の石橋」学会発表 2019-03-02 文学部国際文化学科文化環境コース3年生ゼミで1年間かけて行った課題演習の成果を、文化地質研究会研究発表会において、学生3名が口頭発表を行った。
8 卒業論文「有田みかんの地域ブランドと地質」「和歌山県有田市のみかん畑周辺の地質」の学会発表 2021-03-13 国際文化学科で行った表題の2篇の卒業論文の成果をまとめて、第4回文化地質研究会研究発表会にてオンラインで学生が自ら発表した。
9 プロジェクト研究実践「網野プラごみ班」の学会発表 2021-03-13 コミュニティデザイン学科の実践研究科目「プロジェクト研究実践」において行った網野町の海浜漂着プラスチックごみの国由来分析結果を、第4回文化地質研究会研究発表会においてオンラインで学生が自ら発表した。
10 プロジェクト研究実践「網野魚班」の学会発表 2021-03-13 コミュニティデザイン学科の実践研究科目「プロジェクト研究実践」において行った網野町の魚の内臓に含まれるマイクロプラスチックの分析結果を、第4回文化地質研究会研究発表会においてオンラインで学生が自ら発表した。
11 卒業論文「薬草栽培によるまちづくり–福井県高浜町における実践–」の学会発表 2022-03-13 コミュニティデザイン学科で行った表題卒業論文の成果を、第5回文化地質研究会研究発表会においてオンラインで学生自ら発表した。
12 卒業研究「京丹後市の砂浜に含まれるマイクロプラスチック調査」の学会発表 2022-03-13 コミュニティデザイン学科で行った表題卒業研究の成果を、第5回文化地質研究会研究発表会においてオンラインで学生自ら発表した。
13 卒業研究「瀬戸内海の海岸における海洋マイクロプラスチック問題の実態調査」の学会発表 2022-03-13 コミュニティデザイン学科で行った表題卒業研究の成果を、第5回文化地質研究会研究発表会においてオンラインで学生自ら発表した。
14 卒業論文「琵琶湖の砂浜に含まれているマイクロプラスチックの実態調査」の学会発表 2024-03-16 社会学部コミュニティデザイン学科にて行った表題卒業論文の成果を、文化地質研究会第7回研究発表会(熊本)にて、学生自らオンラインで口頭発表を行った。
B 職務実績
1 開放セミナー「環境と文化−地形・地質学の立場から−」 2011-02-05
~2011-03-12
全6回の一般市民向けセミナーを、2名のゲスト講師(井本伸廣、京都教育大名誉教授、元京都教育大学学長および西山昭仁、東京大学地震研究所特任研究員)の講演を交えながら行った。講演内容は以下の通り:2月5日「山から見つかる海のプランクトン化石」(鈴木)、2月12日「京都周辺の地形・地質と文化」(鈴木)、2月19日「暮らしを支えてきた石たち−火打石から庭石まで−」(井本)、2月26日「地盤と環境」(鈴木)、3月5日「京都を襲った地震」(西山)、3月12日「地球寒冷化」(鈴木)。(講演時間各1時間半)
2 大谷大学文学部国際文化学科 学科主任 2011-04-01
~2012-03-31
2011年4月1日から2012年3月31日までの1年間、文学部国際文化学科主任を務めた。
3 高大連携実践研究共同教育プログラム「文明と環境」 2011-11-18 「災害と文明ー分析を用いた文明と環境の検証」の授業の一環として、東稜高等学校の2クラスの生徒を対象に微化石による古環境復元の手法を顕微鏡を用いた実習形式で指導した。また地層の年代決定に重要な火山灰の顕微鏡観察も指導した。
4 開放セミナー「巨大地震と大津波」 2012-02-18
~2012-03-17
全5回にわたる表題セミナーの世話役を務め、それぞれの分野から第一線のの専門家を招き講演をしていただいた。2月18日「東日本大震災に学ぶ」(尾池和夫、国際高等研究所所長、前京都大学総長)、2月25日「スマトラ沖巨大地震」(西田潤一、大谷大学名誉教授)、3月3日「東北地方の津波被害と津波堆積物」(三上禎次、龍谷大学非常勤講師)、3月10日「大坂を襲った津波」(西山昭仁、東京大学地震研究所特任研究員)、3月17日「内陸直下型地震と活断層の探査」(桂 郁雄、NPO京都自然史研究所理事)。
5 高大連携実践研究共同教育プログラム「文明と環境」 2012-12-07 「災害と文明ー分析を用いた文明と環境の検証」の授業の一環として、東稜高等学校の2クラスの生徒を対象に、顕微鏡を用いた珪藻と花粉化石による古環境復元の手法を実習形式で指導した。また地層の年代決定に必要な火山灰の顕微鏡観察も指導した。
6 暁天講座「私たちの祖先をたどると…」 2013-07-24 大谷大学講堂にて表題の講演を行った。化石記録に基づけば、私たちの祖先は35億年前のバクテリア化石にたどりつく。このことは、私たちの命が35億年もの長きにわたって代々受け継がれてきたことを示している。その間の地球環境変動はすさまじく、多くの地球生命が絶滅してきたことを考えると、今の私たちはまさに奇跡の存在である。その意味で、今ここにあるの命を大切にしていかなければならない。(講演時間1時間)
7 夏季八十講「地球に生きる私たち―過去・現在・未来―」 2013-08-31 大谷大学同窓会静岡支部にて表題の講演を行った。40億年にわたる生命の歴史を振り返り、脈々と受け継がれてきた命の結果としてわれわれが今ここにいること、そして命の大切さを訴えた。過去1万年の人類の歴史が、温暖な地球環境における農業生産の増大に支えられてきたことを振り返り、未来へ向けて地球寒冷化により真っ先に農業が大打撃を被る可能性を指摘した。(講演時間1時間半)
8 高大連携実践研究共同教育プログラム「文明と環境」 2013-12-06 「災害と文明ー分析を用いた文明と環境の検証」の授業の一環として、東稜高等学校の2クラスの生徒を対象に、顕微鏡を用いた珪藻と花粉化石による古環境復元の手法を実習形式で指導した。また地層の年代決定に必要な火山灰の顕微鏡観察も指導した。
9 外部資金の獲得(科学研究費補助金;研究分担者) 2014-06-27
~2019-03-31
科学研究費助成事業(新学術領域研究[研究領域提案型])「冥王代生命学の創成」(領域番号:2605、領域代表者:黒川 顕)において、A04ポスト冥王代班(研究課題番号:26106005、研究代表者:磯崎行雄)の研究分担者として、現地野外調査と微小化石探査を担当している。
10 夏季八十講「今、幸せについて考える––自然と調和した社会を目指して」 2014-08-29
~2014-08-30
大谷大学同窓会北九州支部および佐賀支部にて文化環境学の立場から表題の講演を行った。私たちの周りの環境は、知らず知らずのうちにたいへんな問題を抱える場合があることを、3つの具体例(イースター島のモアイ文明、気仙沼湾・諫早湾の海環境、火山地質と原子力発電)を挙げて解説した。豊かな自然環境の下で暮らせることは大変幸せであるが、その環境を守るためにどのように考えるべきかを示唆した。(講演時間1時間半)
11 外部資金の獲得(科学研究費補助金;研究代表者) 2015-04-01
~2017-03-31
科学研究費助成事業(挑戦的萌芽研究)「文化地質学:人と地質学の接点を求めて」(研究課題番号:15K12438)の研究代表者として、研究分担者7名、連携研究者2名体制で研究を率いた。
12 オープンキャンパス模擬授業「琵琶湖の文化と環境」 2015-07-19 琵琶湖の湖底形態を断面図を実際に作成しながら理解する模擬授業を実施した。傾動盆地である琵琶湖は、絶えず移動してきた。かつての盆地では花崗岩の風化生成物として信楽焼の粘土原料を生成させるなど、滋賀県の文化と密接に関わることを述べた。(授業時間50分)
13 外部資金の獲得(科学研究費補助金;研究代表者) 2017-04-01
~2023-03-31
科学研究費助成事業・基盤研究B(一般)「変動帯の文化地質学」(研究課題番号:17H02008)の研究代表者として、研究分担者9名、連携研究者1名、研究協力者6名体制で研究を率いた。日本のようなプレート収束域における文化事象には、激動する自然に対する畏敬の念から、岩石信仰や山岳修験道などの独自性が認められる。
14 オープンキャンパス現代社会学科・コミュニティデザイン学科合同模擬授業 2018-08-19 合同模擬授業の前半を担当、社会学部の紹介に続いて「地域文化の地質学的視点」と題して、コミュニティデザイン学科の学びの一端を紹介した。(担当時間30分)
15 全国保護者懇談会 模擬授業 2019-09-21 学生の父母兄姉を対象に、コミュニティデザイン学科の模擬授業を「地域の環境と文化の再発見」と題して行った。特に夏の2回生網野町合宿で行った海洋漂着ゴミの調査活動を中心に紹介した。(講演時間40分)。
16 東山高校模擬授業(産経新聞進学相談会) 2019-10-25 東山高校にて網野町での海浜漂着プラスチックゴミの分析と清掃活動について紹介する模擬授業を行った(50分授業を2回実施)。
17 社会学部コミュニティデザイン学科主任 2020-04-01
~2022-03-31
社会学部コミュニティデザイン学科の主任を務めた。
18 オープンキャンパス模擬授業 2020-08-02 社会学部コミュニティデザイン学科の模擬授業を「マイクロプラスチック汚染の現状と課題」と題して実施した。主にプロジェクト研究で取り組んでいる網野町の海岸での漂着プラスチックゴミの調査結果と課題について紹介した。
19 親鸞聖人御命日勤行の講話 2020-10-28 「環境変動と人類の未来」と題して講演した。人類の繁栄が間氷期の温暖期に進んだことを踏まえ、現在よくいわれる地球温暖化問題よりも、寒冷化による食糧不足の方が、人類にとって深刻な危機となることを指摘した。
20 オープンキャンパス ミニ講義 2022-03-20 社会学部コミュニティデザイン学科の30分間ミニ講義を「テロワール–大地が生み出す芳しき銘酒–」と題して午前と午後の2回実施した。研究活動で取り組んだ薩摩芋焼酎、甲州葡萄酒、有田みかんと地質の関係について論じた。
21 国際日本文化研究センター共同研究の実施 2022-04-01
~2023-03-31
国際日本文化研究センターの共同研究「日本文化の地質学的特質」を、日文研の榎本 渉准教授とともに主宰し、5回の研究会を実施した。特に最終回の第5回研究会では、大谷大学メディアホールを会場に一般公開シンポジウムを実施し、万葉集などの文学、考古遺物や石造物、中世鉱産物資源の利活用、宗教民俗や宗教哲学にみられる地質などの研究成果を紹介した。
22 オープンキャンパス ミニ講義 2022-08-06 社会学部コミュニティデザイン学科の30分間ミニ講義を「丹後半島の海浜プラスチック汚染」と題して午前と午後の2回実施した。プロジェクト研究実践で取り組んだマイクロプラスチックの基礎調査と除去方法について紹介した。
23 外部資金の獲得(科学研究費補助金・研究成果公開促進費) 2023-04-01
~2024-02-29
科学研究費助成事業・研究成果公開促進費(学術図書)(課題番号:23HP5183)の助成を受け,書籍『変動帯の文化地質学』の編集代表を務めた。京都大学学術出版会から2月29日に刊行された。
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 1988-06-01~0000-00-00 日本地質学会 会員
2 1991-06-01~2002-02-28 日本古生物学会 会員
3 1999-03-01~0000-00-00 日本地学教育学会 会員
4 1999-04-01~0000-00-00 地学団体研究会 会員
5 2002-01-01~0000-00-00 ドイツ古生物学会 会員
6 2002-03-01~0000-00-00 日本古生物学会 特別会員
7 2003-01-01~2017-12-31 オーストリー地質鉱山学研究者協会 会員
8 2005-01-01~2010-12-31 Journal of Alpine Geology誌 編集委員
9 2005-09-00~2006-09-00 日本地質学会中古生代古生物セッション 世話役
10 2011-04-01~2013-03-31 大谷学会 委員(小委員兼務)
11 2013-01-01~0000-00-00 地質学史懇話会 会員
12 2014-05-01~2019-12-31 日本地質学会 トピックセッション「文化地質学」代表世話人
13 2015-06-00~0000-00-00 東京地学協会 行事委員
14 2018-03-10~0000-00-00 文化地質研究会 会長(行事委員、編集委員兼務)
15 2020-02-00~0000-00-00 日本地球惑星科学連合大会 「文化地質学」「地質と文化」 代表コンビナー/コンビナー
16 2023-04-01~0000-00-00 京都府レッドデータ検討委員会
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 バージェス頁岩化石図譜共訳 2003-09-15朝倉書店 カナダに露出する5億3千万年前のバージェス頁岩は、カンブリア紀に起こった生命の爆発的進化の記録を残している。その進化過程と生物相について、当時の地球環境発達とからめながら論じた英文書の翻訳。大野照文・鈴木寿志・瀬戸口美恵子・山口啓子[訳]。本人担当30〜38ページ。
2 澄江生物群化石図譜共訳 2008-03-20朝倉書店 中国雲南省で発見された非常に保存状態が良い5億2千500万年前の澄江化石生物群は、カンブリア紀初頭の爆発的進化の解明に重要な鍵を与える。同化石生物群の発見と意義、ならびに化石生物の豊富な図版を掲載した英文書"The Cambrian Fossils of Chengjiang, China"(Hou, X.-G. et al. 2004)の翻訳書。大野照文 [監訳]、鈴木寿志・伊勢戸徹[訳]。232頁。本人担当i〜vi、1〜59ページ。
3 要説 地質年代単訳 2012-03-30京都大学学術出版会 2004年に国際層序委員会によって化学層序、同位体層序、周期層序などの新手法に基づく地質年代の大幅な改訂がなされた。その後の成果も加えながら、各地質時代の年代区分を簡潔にまとめた英文普及書"The Concise Geologic Time Scale" (Ogg, J. G. et al. 2008)の翻訳書。それまで地質年代用語として適切な日本語訳が示されていなかったPalaeogene、Neogeneをはじめ、世や期までの地質年代単元のすべての訳語を提示した。184ページ。
4 生命の歴史 進化と絶滅の40億年共訳 2013-05-30丸善出版 地球生命40億年の歴史を概観した英文書"The History of Life" (Benton, Michael J. 2008)を翻訳した。オックスフォード大学出版局入門シリーズの中の1冊で、最新の科学的知見を簡潔にまとめた良書である。単に最新の学説を述べるにとどまらず、古典的な説にも言及し、人々の考えがどのように変わってきたのかを学ぶことができる。固有名詞以外の専門用語を安易にカタカナ語にせず、可能な限り漢字化し、読みやすさを追求した。鈴木寿志・岸田卓士[訳]。246ページ。本人担当i〜ivページ、序章、第1章、第3章、第5章、第6章。
5 地球学実験 共著 2023-03-20大阪公立大学出版会 大阪公立大学の地球学実験教科書として企画され、関西圏の大学地学実験でも利用できるような教科書を執筆した。内容は2部構成で、第1部の地球学実験と第2部の野外地質観察からなる。天文を除くほぼ全ての内容を網羅し、実験作業をしながら設問に答えていく形式となっている。第2部は、近畿地方の地質の見どころについて、現地で地層や岩石を観察する巡検案内である。本人担当部分:1-23章「微化石」、2-3章「花折断層」、2-5章「深草の大阪層群」、2-10章「京都市の丹波地体群」、2-11章「甲西・石部地域の地質」、コラム3「文化地質学」を執筆(合計20ページ分を担当)。
6 変動帯の文化地質学 その他 (編集代表) 2024-02-29京都大学学術出版会 科学研究費助成事業・研究成果公開促進費の助成を受け、表題書籍を出版した。序論と総論に加えて第I〜V部からなる31章・2コラムを合計29名の著者が執筆した。本書は文化地質学に関する出版物として、日本は元より世界で初めての書籍となる。編集代表を務めると共に、序論「文化地質学の提唱と発展」、第II部第4章「磨崖仏」、第III部第1章「地質文学」(田口公則との共著)、第IV部第3章「地学散策路 ––ジオトレイル」、コラム1「ブラタモリと文化地質学」、コラム2「日本海にゴジラ現わる!?」、総論「変動帯の文化地質学」の合計85ページを執筆した。総ページ数557ページ。
以上6点
Ⅱ学術論文
1 四国東部における三波川変成帯と黒瀬川地帯との構造的累重関係−徳島県上勝町北東部に分布する弱変成岩類のK-Ar年代− 共著 1990-02-00地質学雑誌 第96巻第2号
(日本地質学会)
徳島県上勝町地域に分布する中古生代付加体の地質図作成と準片岩の白雲母K−Ar年代を測定した。その結果、同地域の付加体が変成年代の異なる2種の地質体、三波川変成岩と黒瀬川帯の弱変成岩に対応する地質体に区分されることが明らかとなった。後者は前者の上に低角度断層を介して累重しており、黒瀬川テレイン説による解釈とは異なる結果を示した。野外調査と年代測定を担当。
鈴木寿志・磯崎行雄・板谷徹丸[著]。11ページ(143-153ページ)。
2 徳島県上勝町地域に分布する梅木ユニット(秩父帯北帯)から産したCanoptum 群集(放散虫) 単著 1993-12-27大阪微化石研究会誌 特別号第9号
(大阪微化石研究会)

徳島県上勝町地域の梅木ユニットの泥岩およびチャートから産したジュラ紀古世放散虫群の組成を検討した。その結果、泥岩から産する放散虫群が、カノプトゥム属が優勢な特殊な群集であることが分かった。従来この種の群集の年代は、三畳紀後期と解釈されることが多かったが、本研究での検討結果は、ジュラ紀古世中〜後期となり、従来の年代を再考する必要を示した。
9ページ(109-117ページ)。
3 徳島県上勝町地域に分布する黒瀬川帯・秩父帯北帯・三波川帯の付加体共著 1994-08-15地質学雑誌 第100巻第8号
(日本地質学会)
徳島県上勝町地域の地質図を作成し、同地域に3種類の付加体ユニットを識別した。同地域の中古生界は剣山層群と一括されていたが、3つのユニットはそれぞれ岩相・岩相量比、微化石年代、白雲母K-Ar年代が異なっている。各ユニットの地質構造発達史と地体構造上の帰属を論じた。K-Ar年代の議論以外の全般を担当。
鈴木寿志・板谷徹丸[著]。15ページ(585-599ページ)。
4 Zwei Typen der Radiolarien-Vergesellschaftung aus dem Unterjura in den mesozoischen akkretierten Komplexen Südwestjapans
単著 1995-03-23京都大学博士論文 西南日本の下部ジュラ系から産する放散虫群集に組成が全く異なる2種類の群集が存在することを3地域を例に示した。それらは、カノプトゥム群集とパラシュウム・シュティコカプサ群集である。両者の群集組成と産状を記載し、地質年代と古海洋学的意義を論じた。両群集はジュラ紀前期の海洋古環境の変動を反映している可能性が高い。放散虫の1新属と8新種を記載した。
総ページ数100ページ,9図版。
5 鹿足コンプレックスの灰色泥岩層におけるCanoptum群集(ジュラ紀放散虫)の産状単著 1995-06-15地質学雑誌 第101巻第6号
(日本地質学会)
島根県津和野町木曽野に露出する、鹿足コンプレックスの厚さ17mの灰色泥岩層に含まれる放散虫群集を調べた。その結果、同泥岩層から組成の全く異なる2種類の群集、カノプトゥム群集とパラシュウム・シュティコカプサ群集を識別した。両群集はそれぞれ2層準に交互出現する。この出現様式が、ジュラ紀古世の海洋環境の変動と関わっていることを示唆した。
11ページ(451-461ページ)。
6 Reexamination of the age of the Canoptum assemblage (Radiolaria) from acidic tuff in the Hiuchiwan Unit of the Tanba Group, Southwest Japan単著 1995-09-00日本古生物学会報告紀事 第179号
(日本古生物学会)
丹波層群火打岩ユニットの酸性凝灰岩から産する放散虫群集の年代論を再検討した。その結果、三畳紀末とされていた群集(カノプトゥム群集)中に、ジュラ紀古世型の種を見いだし、その年代をジュラ紀古世セムール期もしくはプリンスバッハ期と改訂した。
カノプトゥム群集がジュラ紀古世のものであることを確証した。
5ページ(196-200ページ)。
7 Frühjurassische Radiolarienfauna aus dem mesozoischen akkretierten Komplex von Ost-Shikoku, Südwestjapan
単著 1995-12-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 198, H. 3 (E.Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung) 徳島県上勝町の中生代付加体中のチャート・ブロックから産したジュラ紀古世放散虫動物群を記載した。同動物群には、典型的テチスの種に加え、インドネシアの下部白亜系やニュージーランドの中上部ジュラ系から産する種に類似した種が産する。ディコロカプサ属、ディクチィオシェファルス属、ドゥロルトゥス属の新種5種を新たに記載した。
22ページ(275-296ページ)。
8 Archaeodictyomitra apiarium (Rüst), the correct specific name of A. apiaria, A. apiara and A. apiarum単著 1996-12-00日本古生物学会報告紀事 第184号
(日本古生物学会)
Archaeodictyomitra apiarium(Rüst)は、世界中の上部ジュラ系〜下部白亜系から産する重要な放散虫種の一つである。しかし、この種の学名表記には、上記の他に、apiariaapiaraapiarumがあり、混乱していた。国際動物命名規約第31条bii項に基づきアピアリウムが正式名称であることを示した。
1ページ(662ページ)。
9 岐阜県土岐−多治見地域の美濃帯堆積岩コンプレックスから産したジュラ紀最末期放散虫化石共著 1997-02-00地質学雑誌 第103巻第2号
(日本地質学会)
岐阜県土岐−多治見地域には、接触変成作用を被った中生代付加コンプレックスが分布している。この地域の詳細な地質図を示すとともに、放散虫化石に基づき堆積年代を議論した。保存不良ながらも、ジュラ紀最末期の年代を示す種を確認した。放散虫の年代論を担当。
尾崎 淳・鈴木寿志[著]。4ページ(163-166ページ)。
10 丹波帯古屋層の岩相層序と地質年代:滋賀県朽木村から産したジュラ紀末放散虫化石共著 1997-02-28大阪微化石研究会誌特別号第10号(大阪微化石研究会) 滋賀県朽木村の丹波帯古屋層下部の地質図を作成し、岩相層序と放散虫年代を明らかにした。古屋層下部は淘汰の悪い泥岩が優勢で、一部凝灰質な地層を挟み、そこから放散虫が多産する。放散虫は保存不良ながらも、ジュラ紀新世キメリッジ期もしくはティトン期を示すことが明らかとなった。地質図・柱状図の作成、放散虫の同定を担当。
鈴木寿志・中江 訓[著]。6ページ(205-210ページ)。
11 Drei neue Radiolarianarten in der Canoptum-Vergesellschaftung aus dem Unterjura des Kanoashi-Komplexes Südwestjapans単著 1997-06-00Neues Jahrbuch für
Geologie und Paläontologie, Monatshefte, Bd. 1997, H. 6
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
島根県鹿足コンプレックスの下部ジュラ系灰色泥岩から、放散虫の1新属・3新種を記載した。それらはトゥリコロカンペ・フクドミイ、シュウドカノプトゥム・グラシイレ、シュウドカノプトゥム・アンピュラである。これら3種は同泥岩から産するカノプトゥム群集中にのみ見いだされ、パラシュウム属を含む群集には含まれない。
9ページ(361-369ページ)。
12 Rüstが北西ドイツから記載した‘ライアス世放散虫’の産出層準について単著 1998-06-30大阪微化石研究会誌 特別号第11号
(大阪微化石研究会)
リュストが1885年と1898年の論文で記載した、ドイツ、ハノーファ近郊イルゼーデ村産の放散虫の産出層準について再検討した。当初リュストの論文ではこの産地の放散虫をジュラ紀前期のものとしていた。しかしドイツの地域地質の論文を詳しく調べると、この放散虫の産出層準が白亜系上部統であることがわかった。リュストの図版の放散虫の中にも現在の知見で白亜紀を示すとみられる種があることを示した。
6ページ(159-164ページ)。
13 Zur stratigraphischen Stellung der Strubbergschichten in den Nördlichen Kalkalpen (Callovium - Oxfordium)共著 1999-03-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 211, H. 3
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
北部石灰アルプスのシュトゥルブベルグ層には石灰岩以外にも珪質堆積岩が含まれる。その年代について、あまり詳細なことが解っていなかった。この論文では初めてその地質年代を放散虫化石を用いて具体的にカローブ期からオックスフォード期であることを示した。放散虫化石の電子顕微鏡観察と年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi[著]。30ページ(233-262ページ)。
14 Stratigraphische Einstufung von Radiolarienfaunen aus Kieselsedimenten im Bereich der Hallstätter Zone westlich von Hallstatt (Callovium - Oxfordium, Nördliche Kalkalpen)共著 1999-12-00Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 42
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)

ハルシュタット西方の下部ジュラ系アルゴイ層とされた放散虫岩から新たに放散虫化石を得ることに成功した。放散虫化石が示す年代は従来考えられていたものより新しくジュラ紀中期末から後期初頭である。この放散虫岩はルーポルディング層群に対比されることが新たに明らかとなった。放散虫の同定と年代論を担当。
WEGERER, Eva; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。16ページ(93-108ページ)。
15 Zur stratigraphischen Stellung der Tauglbodenschichten der Typlokalitaet in der Osterhorngruppe (Nördlichen Kalkalpen, Ober-Oxfordium - Unter-Tithonium)共著 1999-12-00Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 42
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
北部石灰アルプスのタオグルボーデン層の変凝灰岩層から初めて年代決定に有効な微化石を得ることに成功した。従来タオグルボーデン層の地質年代は層序関係やアンモナイトのフタ部分の化石からジュラ紀中後期とされていた。新たに発見された微化石に基づくと、タオグルボーデン層上部はティトン期前期に及ぶことが明らかになった。タオグルボーデン層は岩相上の類似性からシュトゥルブベルグ層に対比される場合があったが、本研究の結果、それは完全に否定されることになった。放散虫化石の同定と年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi; VORTISCH, Walter & WEGERER, Eva[著]。20ページ(1-20ページ)。
16 四国の秩父帯に産するオリストリスの崩壊予測に関する研究共著 2000-09-00平成11年度深田研究助成研究報告
(財団法人深田地質研究所)
四国の秩父帯の2地点においてオリストリスの地下構造を地表踏査および屈折法地震探査の手法を用いて推定した。比較的緩い傾斜構造を持つ石灰岩岩体では、オリストリスの地下構造を反映する走時曲線が得られたが、急傾斜で挟在されるチャート岩体では満足いく走時曲線は得られなかった。オリストリスの構造解析における地震探査の意義を議論した。プロジェクトリーダーとして物理探査を行い解析結果をまとめた。
鈴木寿志・出町知嗣・中村洋介・下山みを・田中靖人・長谷見晶子[著]。10ページ(121-130ページ)。
17 Paleomagnetism of Triassic and Jurassic red bedded chert of the Inuyama area, central Japan共著 2000-11-00Journal of Geophysical Research, vol. 105 (American Geophysical Union) 岐阜−愛知県境の犬山ー坂祝地域で三畳紀からジュラ紀のチャートの古地磁気を層準ごとに測定した。熱消磁の結果、4つの磁化成分の検出に成功した。最も高温の成分は堆積直後の磁化成分とみなされる。その古緯度は三畳紀中期から後期にかけて、より高緯度へ移動したことが明らかとなった。これは三畳紀における海洋プレートの北方移動を示している。堆積岩で問題となる伏角の浅角化を岩石磁気の異方性から検討した結果、緯度2゜ほどの影響を算出した。野外調査、チャートの層準の決定、古地磁気測定を担当。
ODA, Hirokuni & SUZUKI, Hisashi[著]。25ページ (25743-25767ページ)。
18 Gravity survey of Guntur volcano area共著 2001-03-00Nature and its Environment, vol. 3 (supplement)
(NPOシンクタンク京都自然史研究所)

インドネシア、ジャワ島中部グントゥール火山地域の重力を56地点で測定した結果、同地域の西部と北部において強いブーゲ異常を観測した。この結果は、MT法や電気探査法で推定された地下水盆の分布と調和的な結果を示している。現地調査における測定補助を担当。
NISHIDA, Jun-ichi; SUDRAJAT, Yayat & SUZUKI, Hisashi[著]。4ページ(29-31ページ)。
19 Der Hallstätter Salzberg und sein geologischer Rahmen - Geschichte und Stand der Erforschung, Interpretationen und neue Ergebnisse共著 2001-09-00Berichte der Geologischen Bundesanstalt, Bd. 56 (Geologische Bundesanstalt)

ハルシュタット塩鉱山周辺の地質について概観するとともに、有孔虫や放散虫化石の新しいデータを加味して、同地域の構造発達を論じた。ハルシュタット塩鉱山周辺の珪質石灰岩の年代は、ボーリングコア深部の試料も含めて、ジュラ紀中世カローブ期からオックスフォード期であることが明らかとなった。放散虫化石の同定と年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; Rein, Lichard; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi & WEGERER, Eva[著]。5ページ(45-49ページ)。
20 Zur Stratigraphie der jurassischen Beckensedimente im Bereich des Plassen - Geschichte, Stand der Forschung und Neuergebnisse auf der Basis der Untersuchung des Klauskogelbachprofieles und benachbarter共著 2001-09-00Berichte der Geologischen Bundesanstalt, Bd. 56 (Geologische Bundesanstalt)

オーストリー、プラッセン地域の珪質堆積岩層から放散虫化石を検出し、その年代をを論じた。得られた放散虫化石が示す地質年代はいずれもカローブ期もしくはそれ以降である。以前報告があったリアス世アンモナイトの産出は、この放散虫年代と明らかに食い違う。したがって、リアス世アンモナイトは、ハルシュタット帯からもたらされた二次化石とみられる。放散虫化石の同定と年代論を担当。
WEGERER, Eva; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。4ページ(113-116ページ)。
21 Radiolarian biostratigraphy, component analysis and genesis of the Middle to Upper Jurassic carbonate clastic radiolaritic flysch basins in the central Northern Calcareous Alps共著 2001-10-00Geologisch-Paläontologische Mitteilungen Innsbruck, Bd. 25
(Institut für Geologie und Paläontologie der Universität Innsbruck)
北部石灰アルプスのジュラ紀遠洋性堆積場に年代・地理的位置が異なる3種類の堆積盆地が存在することを示した。ランマー盆地はカローブ期からオックスフォード期に形成された。その後タオグルボーデン・ジレンコプフ盆地の2つが形成されるが、両者は地理的に2つの盆地に分けられていた。共同研究につき本人担当部分抽出不可能。
GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH, Wolfgang; WEGERER, Eva; MISSONI, Sigrid & SUZUKI, Hisashi[著]。3ページ(92-94ページ)。
22 Die oberjurassische Karbonatplattform -entwicklung im Bereich der Berchtesgadener Kalkalpen (Deutschland) – eine Rekonstruktion auf der Basis von Untersuchungen polymikter Brekzienkoerper in pelagischen Kieselsedimenten (Sillenkopf-Formation)

共著 2001-10-00Zentralblatt für Geologie und Paläontologie, Teil 1, Bd. 2000
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
北部石灰アルプス、ベレヒテスガーデン地域のジュラ系角礫岩中の石灰質微化石を検討し、キンメリッジ期の浅海石灰礁大陸棚の存在を明らかにした。この浅海石灰礁は当時の堆積盆地を二分していたと考えられ、ここにジレンコプフ堆積盆地を新たに定義した。また同角礫岩層準下位の珪質岩の年代を放散虫化石を用いて決定した。放散虫化石の同定と年代論を担当。
MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。27ページ(117-143ページ)。
23 Zur Radiolarienstratigraphie im Unter- Callovium in den Nördlichen Kalkalpen - das Klauskogelbachprofil westlich von Hallstatt (Österreich)共著 2001-10-00Zentralblatt für Geologie und Paläqontologie, Teil 1, Bd. 2000
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
ハルシュタット西方のクラウスコーゲルバッハには,クラウス石灰岩を覆うチャートが分布する。ここでのクラウス石灰岩はアンモナイトによりカローブ期最前期の年代が明らかにされている。従って、チャートから得られた放散虫はカローブ期以降の年代を示している。アンモナイトにより年代が規定される放散虫産地は極めて稀で、今後の生層序学的研究の基礎となる。放散虫化石の同定、年代論、層序学的意義を担当。
SUZUKI, Hisashi; WEGERER, Eva & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。18ページ(167-184ページ)。
24 Nachweis von unter-liassischen Beckensedimenten in Hallstätter Fazies (Dürrnberg-Formation) im Bereich der Hallein – Berchtesgadener Hallstätter Zone und des Lammer Beckens (Hettangium - Sinemurium)
共著 2001-12-00Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 45
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)

北部石灰アルプスのハルシュタット相からジュラ紀古世前期の珪質堆積岩の産出を明らかにした。従来この時代の堆積物は北部石灰アルプスでは稀で、ハルシュタット相において新たにデュルンベルグ層を提唱した。放散虫化石の同定と年代論の章を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & MISSONI, Sigrid[著]。17ページ(39-55ページ)。
25 Zur stratigraphischen Einstufung von Kieselsedimenten im Bereich des Sandling (Nördliche Kalkalpen, Callovium- Oxfordium)共著 2001-12-00Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 45
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
北部石灰アルプス、ザンドリング地域のアルゴイ層相当層から初めて放散虫化石を検出した。それによる年代は、ジュラ紀カローブ期からオックスフォード期前期にあたる。したがってザンドリング地域の珪質岩はアルゴイ層ではなくルーポルディング層に対比しなければならない。放散虫化石の鑑定と年代論を担当。
WEGERER, Eva; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。21ページ(67-87ページ)。
26 A new platyrrhine from the Middle Miocene of La Venta, Colombia, and the phyletic position of Callicebinae共著 2001-12-00Anthropological
Science, vol. 109 (4)
(日本霊長類学会)
コロンビア、タタコア砂漠の中新統から産した霊長類の上顎化石に基づき、新属新種ミオカリケブス・ヴィジャヴィエハイを記載し、その系統位置を論じた。新属が属するカリケビナエ亜科の系統は、中新世中期になって南米のラヴェンタ動物群に出現したとみられる。化石産出層準の地質調査を担当。
TAKAI, Masanaru; ANAYA, Federico; SUZUKI, Hisashi; SIGEHARA, Nobuo & SETOGUCHI, Takeshi[著]。19ページ(289-307ページ)。
27 Cretaceous radiolaria from chert pebbles of the Miocene Honda Group of Huila, central Colombia共著 2002-01-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Monatshefte, Bd. 2002, H. 1
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung
コロンビア、タタコア砂漠の中新統ホンダ層群中のチャート礫から白亜紀の放散虫化石を検出した。放散虫群集には白亜紀古世末のものと白亜紀新世のものが識別された。ホンダ層群中の白亜系チャート礫は、中央コルディレラの白亜紀コンプレックスか東コルディレラのパルミラ相に由来するとみられる。野外調査、放散虫の同定、年代論全般を担当。
SUZUKI, Hisashi; YAMAGUCHI, Maki & SETOGUCHI, Takeshi[著]。17ページ(48-64ページ)。
28 Fission-track zircon age of the Eocene Pondaung Formation, Myanmar共著 2002-06-00Journal of Human Evolution, vol. 42 (Elsevier Science Ltd.) ミャンマー中央部に露出する始新統ポンダウン層から初めて凝灰岩を記載するとともにジルコンのフィッション・トラック年代を測定することに成功した。その結果、霊長類化石産出層準の年代について37.2Maという値を得た。初期霊長類の進化を考える上で極めて重要な年代を示すことができた。野外地質調査を担当。
TSUBAMOTO, Takehisa; TAKAI, Masanaru; SHIGEHARA, Nobuo; EGI, Naoko; SOE THURA TUN; AYE KO AUNG; MAUNG MAUNG; DANHARA, Tohru & SUZUKI, Hisashi[著]。9ページ(361-369ページ)。
29 Radiolarien aus dem Grenzbereich Hettangium/Sinemurium von Nordperu共著 2002-10-00Paläontologische Zeitschrift, Bd. 76, H. 2
(Paläontologische Gesellschaft)
北部ペルーのプカラ層群中のアンモナイトを含む石灰岩団塊から放散虫23属37種を記載した。アンモナイトはシューダエトモケラス属に属し、ジュラ紀古世エタンジュ期とセムール期の境界付近を示す。アンモナイトと全く同じ岩石から放散虫が産する例は極めて稀で、両化石帯の対比に極めて重要なデータが得られた。ペルセウス属の一新種を新たに設立した。放散虫の記載と分類学・層序学上の意義を担当。
SUZUKI, Hisashi; PRINZ-GRIMM, Peter & SCHMIDT-EFFING, Reinhard[著]。25ページ(163-187ページ)。
30 Middle to Late Jurassic radiolarite basins in the central part of the Northern Calcareous Alps as a key for the reconstruction of their early tectonic history - an overview共著 2002-12-00Memorie della Società Geologica Italiana, vol. 57
(Società Geologica Italiana)
北部石灰アルプスの放散虫岩盆地に年代・堆積場の異なる3つのタイプがあることを示した。それらはランマー盆地・タオグルボーデン盆地・ジレンコプフ盆地である。ジュラ紀カローブ〜オックスフォード期にランマー盆地が形成された後に、トラットベルグ隆起帯によりタオグルボーデン盆地・ジレンコプフ盆地が分化した。これら3盆地に分布する地質体の年代や岩相を明らかにした。共同研究につき本人担当部分抽出不可能。
GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH, Wolfgang; MISSONI, Sigrid & SUZUKI, Hisashi[著]。10ページ(123-132ページ)。

31 Zur stratigraphischen Einstufung von Kieselsedimenten südöstlich des Plassen (Nördliche Kalkalpen, Österreich)
共著 2003-03-00Jahrbuch der geologischen Bundesanstalt, Bd. 143, H. 1/2
(Geologische Bundesanstalt)
オーストリー国、プラッセン南東地域に分布するアルゴイ層相当層の微化石年代を検討した。その結果、ジュラ紀オックスフォード期の年代が明らかとなり、従来のジュラ系下部統への対比が誤りであることを示した。放散虫化石の同定と年代論を担当。
WEGERER, Eva; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。13ページ(323-335ページ)。
32 Die jurassischen Radiolarienzonen der Nördlichen Kalkalpen共著 2003-08-00Gmundner Geo-Studien, Bd. 2
(Stadt-Museum Gmunden)
北部石灰アルプスのジュラ紀放散虫生層序をまとめ、新たに6化石帯・8亜帯を設立した。従来の最上部ジュラ系の2化石帯を含めると、北部石灰アルプスのジュラ紀放散虫化石帯は全部で13に区分される。ジュラ紀を通じての北部石灰アルプスの放散虫化石帯の提唱は、これが初めてである。共同研究につき本人の担当部分の抽出不可能。
SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。8ページ(115-122ページ)。
33 Die Plassen-Formation (Kimmeridgium) des Krahstein (Steirisches Salzkammergut, Österreich) und deren Unterlagerung: Neue Daten zur Fazies, Biostratigraphie und Sedimentologie共著 2003-08-00Gmundner Geo-Studien, Bd. 2
(Stadt-Museum Gmunden)
北部石灰アルプスのクラーシュタイン地域において、キンメリッジ期の浅海石灰礁を含むプラッセン層の層序を再検討した。その結果、キンメリッジ期の浅海石灰礁がカローブ〜オックスフォード期のチャートの上位に重なることが明らかになった。チャート中の放散虫と石灰岩中の有孔虫・石灰藻を用いて詳細な年代を論じた。放散虫化石の同定と年代論を担当。
SCHLAGINTWEIT, Felix; GAWLICK, Hans-Jürgen; EBLI, Oskar; RÜNSTLER, Heidrun & SUZUKI, Hisashi[著]。10ページ(87-96ページ)。
34 Stratigraphie und Fazies des höheren Mittel- bis Ober-Jura im Bereich des Falkensteinzuges am Wolfgangsee, Salzkammergut (Österreich) mit besonderer Berücksichtigung der Plassen-Formation (Kimmeridgium)共著 2003-08-00Gmundner Geo-Studien, Bd. 2
(Stadt-Museum Gmunden)

ザンクト・ギルゲン西方のファルケンシュタイン地域の珪質岩−浅海性石灰岩の層序を復元し、石灰礁の層相について議論した。また珪質岩および石灰岩の堆積年代について、放散虫・有孔虫・石灰藻などの微化石を用いて詳細に示した。その結果、カローブ〜オックスフォード期の珪質岩とそれに重なるキンメリッジ期の石灰岩の層序が明らかになった。放散虫の同定と年代論を担当。
KÜGLER, Ursula; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。10ページ(97-106ページ)。
35 佐渡島小佐渡地域から産したペルム紀放散虫共著 2003-08-15地質学雑誌 第109巻第8号
(日本地質学会)
新潟県佐渡島の黒色泥岩から初めてペルム紀の放散虫化石を発見した。得られた放散虫は超丹波帯を特徴づけるフォリククルス・シャルベッティなどの種で、ペルム紀後期初頭を示す。西南日本内帯の超丹波帯相当層の分布を、従来の報告も含めて示した結果、飛騨山地周辺から佐渡島を通って群馬県へと至ることが明らかになった。本論文により日本地質学会から小藤賞を授与された。野外調査・放散虫の検出、地質学的議論を担当。
鈴木寿志・桑原希世子[著]。4ページ(489-492ページ)。
36 Biostratigraphie und Taxonomie der Radiolarien aus den Kieselsedimenten der Blaa Alm und nördlich des Loser (Nördliche Kalkalpen, Callovium-Oxfordium)共著 2003-12-00Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 46
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
ローザー北部およびブラーアルム地域(オーストリー国、シュタイヤーマルク州)のハルシュタット帯に分布する珪質堆積岩からジュラ紀放散虫化石を検出し、地質年代と地質構造の議論を行った。また得られた放散虫化石13科56属113種を分類記載し、異名目録を作成して乱立されてきた種属の分類基準を示した。主に地質年代論と記載分類の章を担当。
SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。92ページ(137-228ページ)。
37 Jurassic radiolaria from chert pebbles of the Eocene Pondaung Formation, central Myanmar共著 2004-03-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 231, H. 3
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
ミャンマー中央部に分布する始新統ポンダウン層中のチャート礫から放散虫化石を検出した。放散虫化石が示す年代はジュラ紀中世末から新世である。これまで周辺地域からジュラ紀層の報告はなく、ジュラ紀のチャート礫は、おそらくインド-ビルマ山系のオフィオライトに由来するとみられる。同国からのジュラ紀放散虫化石の報告は初めてである。地質学的議論を除く全般を担当。
SUZUKI, Hisashi; MAUNG MAUNG; AYE KO AUNG & TAKAI, Masanaru[著]。25ページ(369-393ページ)。
38 京都市鷹峯地域に分布する丹波層群の地質年代共著 2004-03-00自然と環境 第6巻
(NPOシンクタンク京都自然史研究所)
京都市鷹峯地域の丹波層群からジュラ紀の放散虫化石を検出し、地質年代を明らかにした。化石は、チャートと珪質泥岩から得られ、それぞれジュラ紀前期とジュラ紀中期(一部後期の初頭)の年代が明らかになった。京都市周辺の丹波層群の微化石年代は研究が遅れており、本研究は同地域にて初めて放散虫化石の写真を示し、地質年代を明らかにした。野外地質調査、放散虫の同定、年代論を担当。
鈴木寿志・桑原希世子・小峯明夫・大辻賢一・藤田春美・加藤弘毅・松本晃幸・浅田真司・吉田洋平・三崎伸吾[著]。14ページ(14-27ページ)。
39 Die Plassen-Formation (Kimmeridgium) des Krahstein (Steirisches Salzkammergut, Österreich) und ihre Unterlagerung: neue Daten zur Fazies, Biostratigraphie und Sedimentologie共著 2004-08-00Zentralblatt für Geologie und Paläontologie, Teil I, Bd. 2003, H. 3/4
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)

北部石灰アルプスのクラーシュタインには浅海石灰岩が分布する。この石灰岩は従来ハルシュタット帯の岩石の上に重なる海進堆積物と考えられていたが、詳細な野外調査の結果、ハルシュタット帯の珪質堆積岩に整合に重なる石灰岩であることが明らかになった。石灰質微化石、放散虫化石を用いて、石灰岩層周辺のジュラ紀中世から新世の層序を明らかにした。また放散虫の2新種を新たに記載し、提唱した。放散虫化石の年代論と新種記載を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SCHLAGINTWEIT, Felix; EBLI, Oskar & SUZUKI, Hisashi[著]。40ページ(295-334ページ)。
40 京都市鷹峯地域から産したジュラ紀放散虫と海綿骨針の分類共著 2005-03-00自然と環境 第7巻
(NPOシンクタンク京都自然史研究所)
京都市鷹峯地域から産したジュラ紀放散虫と海綿動物の化石を分類し、記載した。放散虫化石は8科22属34種に分類され、海綿動物の骨針には3形態が認められた。丹波層群の珪質微化石の記載研究は、これまでペルム紀のものしかなかったが、本研究により具体的なジュラ紀動物群の内容が明らかになった。各放散虫の種属については、異名目録を充実させて、これまで乱立されてきた分類群をまとめてより分かりやすい分類基準を示した。放散虫と海綿動物の記載を担当。
鈴木寿志・桑原希世子[著]。45ページ(37-81ページ)。
41 Stratigraphy of the primate-bearing beds of the Eocene Pondaung Formation at Paukkaung area, Myanmar共著 2005-05-00Anthropological Science, vol. 113
(日本霊長類学会)
ミャンマー中央部のポコーン/バヒン地域において、始新世の霊長類化石産地周辺の地質調査を行った。砂岩層の追跡と火山灰層のフィッショントラック年代により、複数の霊長類化石産地の層準がまったく同じであることを確証した。野外地質調査を担当。
MAUNG MAUNG; THAUNG HTIKE; TSUBAMOTO, Takehisa; SUZUKI, Hisashi; CHIT SEIN; EGI, Naoko; ZAW WIN; ZIN MAUNG MAUNG THEIN & AYE KO AUNG[著]。5ページ(11-15ページ)。
42 PalaeogeneとNeogeneに対応する日本語について共著 2005-09-00地質学雑誌 第111巻第9号
(日本地質学会)
国際層序学委員会によって新生代の紀区分が第三紀・第四紀からPalaeogeneとNeogeneに改定された。これに伴い、従来の訳語「古第三紀」・「新第三紀」が問題となった。これまでのPalaeogeneとNeogeneの訳語について明治〜昭和初期の文献を再調査し、新成紀・旧成紀などの用語を示した。共著者石田の指導の下、文献調査・原稿執筆を担当。
鈴木寿志・石田志朗[著]。4ページ(565-568ページ)。
43 Die paläogeographische Stellung des Watzmann Blockes in den Berchtesgadener Kalkalpen – Neuergebnisse auf der Basis der Analyse der Trias- und Juraentwicklung共著 2005-12-00Journal of Alpine Geology / Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 47
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
北部石灰アルプスのバッツマン地塊にて詳細な野外調査、層相観察、微化石の検出を行い、いくつかの新知見を得た。1.三畳系ケッセン層の発見、2.放散虫化石による珪質堆積岩の年代決定(カローブ期-オックスフォード期)、3.ジュラ系の模式層序とされた層序断面が、後の構造運動により連続しないこと、4.中新世の構造運動による地塊の分離により、本来のジュラ系層序が分断されたこと、が明らかになった。放散虫化石の同定と珪質堆積岩の年代論を担当。
MISSONI, Sigrid; GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & DIERSCHE, Volker[著]。41ページ(169-209ページ)。
44 Die Ober-Trias- und Jura-Sedimentgesteine der Sarsteinalm und ihre Bedeutung für die tektonische Gliederung des Dachstein-Blockes (Salzkammergut, Nördliche Kalkalpen, Österreich)共著 2006-01-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 239, H. 1
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)

ハルシュタット北東のザーシュタインアルム地域において、ジュラ系堆積岩類の分布を調べた。その結果この地域では赤色石灰岩・放散虫岩・浅海石灰岩の積重りからなるジュラ系堆積岩が3mの厚さしかないことが明らかとなった。ハルシュタット西方地域ではこれらの地層は1000m以上の厚さがある。ザーシュタインアルム地域は独特の堆積発達史をもつ地塊として、周辺地塊から独立させて考える必要がある。放散虫化石の同定と珪質堆積岩の年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & SCHLAGINTWEIT, Felix[著]。60ページ(101-160ページ)。
45 A summary of the Pondaung fossil expeditions共著 2006-09-00Asian Paleoprimatology, vol. 4
(京都大学霊長類研究所)
1998〜2003年にかけて行われた京都大学とミャンマー研究者たちによる始新統ポンダウン層化石発掘調査の概要をまとめた。地質年代について、これまでの研究を総括した。また詳細な産出動物化石目録を示した。共同プロジェクト研究につき本人の担当部分の抽出不可能。
TSUBAMOTO, Takehisa; EGI, Naoko; TAKAI, Masanaru; SHIGEHARA, Nobuo; SUZUKI, Hisashi; NISHIMURA, Tsuyoshi; UGAI, Hiroaki; MAUNG MAUNG; CHIT SEIN; SOE THURA TUN; AUNG NAING SOE; AYE KO AUNG; TIN THEIN; THAUNG HTIKE & ZIN MAUNG MAUNG THEIN[著]。66ページ(1-66ページ)。
46 Stratigraphic positions of the Eocene vertebrate localities in the Paukkaung area (Pondaung Formation, central Myanmar)共著 2006-09-00Asian Paleoprimatology, vol. 4
(京都大学霊長類研究所)

ミャンマー、ポッコーン地域に分布する始新統ポンダウン層上部部層の野外地質調査を行い、脊椎動物化石産地の層序対比を試みた。その結果、6地点の化石産地が同一の粘土岩層に属することが明らかとなった。残りの2産地はこの粘土岩層の上位もしくは下位の層準に位置する。野外地質調査と論文執筆を担当。
SUZUKI, Hisashi; MAUNG MAUNG; ZAW WIN; TSUBAMOTO, Takehisa; ZIN MAUNG MAUNG THEIN; EGI, Naoko; TAKAI, Masanaru & SHIGEHARA, Nobuo[著]。8ページ(67-74ページ)。
47 Lithostratigraphy of the Pondaung Formation (Eocene) between Tabyin and Kyauktakha to the west of Pauk, central Myanmar共著 2006-09-00Asian Paleoprimatology, vol. 4
(京都大学霊長類研究所)
ミャンマー、パウク西方のタビン村とチョータカ村の間において、始新統ポンダウン層の詳細な地質柱状図を作製した。この地域のポンダウン層は、主に砂岩・シルト岩・粘土岩から構成される。北方のポンダウン層上部部層では粘土岩が卓越し脊椎動物化石を多産したが、本地域ではトラフ型斜交葉理が発達する砂岩が主体で、化石の産出は見込めない。野外地質調査と論文執筆を担当。
SUZUKI, Hisashi; MAUNG MAUNG; AUNG NAING SOE & SHIGEHARA, Nobuo[著]。23ページ(75-97ページ)。
48 Die Unter-Oxford- Radiolarit-Megabrekzie am Nordrand des Dachstein-Blockes (Nördliche Kalkalpen, Österreich): Radiolarien- faunen, Mikrofazies des Komponentenbestandes und tektonische Bedeutung共著 2006-09-00Jahrbuch der Geologischen Bundesanstalt, Bd. 143, H. 1/2
(Geologische Bundesanstalt)
オーストリー中央部のダッハシュタイン地塊北縁において、珪質堆積岩の層序と角礫岩の礫組成を検討した。珪質堆積岩の放散虫年代は、カローブ期中期〜オックスフォード期前期を示す。角礫岩の礫組成は、堆積場が当時の陸域に比較的近かったことを示している。これらの結果は、この地域がタオグルボーデン堆積盆地に属することを示している。放散虫化石の同定と珪質堆積岩の年代論を担当。
AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi [著]。19ページ(33-51ページ)。
49 Jurassic tectonic evolution of the Northern Calcareous Alps共著 2006-09-00Proceedings of the XVIIIth Congress of the Carpathian-Balkan Geological Association 北部石灰アルプスのジュラ紀地質構造発達史を総括した。北部石灰アルプスのジュラ系は、様々な大きさのブロックを含むメランジュとして認識される。基質は放散虫岩を含み、カローブ期からティトン期の年代を示す。メランジュの形成は早期キンメル造山に相当し、西カルパート山脈からジナル山地の造山帯に対比され、新テチス海の閉鎖と関連づけられる。共同プロジェクト研究につき本人の担当部分の抽出不可能。
GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH, Wolfgang; MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT, Felix & SUZUKI, Hisashi[著]。4ページ(159-162ページ)。
50 The mega-imbricate zone south of Maria Elend (Karavank Mountains, Austria) – A contribution for a better understanding of the polyphase tectonic history along the eastern Periadriatic Lineament共著 2006-09-00Proceedings of the XVIIIth Congress of the Carpathian-Balkan Geological Association オーストリー南東マリアエレンドの南には、東アルプスと南アルプスを境するペリアドリア構造線が伸びる。この構造線沿いには様々な地質体が複雑に挟み込まれている。それらの起源を調べる目的で、微化石の調査、コノドント色指数を求めたところ、ペルム紀石灰岩、ジュラ紀珪質岩、低度変成岩が新たに識別された。ペリアドリア構造線は複数の構造運動により形成された鱗片構造帯をなすと理解される。共同プロジェクト研究につき本人の担当部分の抽出不可能。
GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; AUER, Matthias; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi & WEYER, Dieter[著]。4ページ(163-166ページ)。
51 Die Ober-Jura bis Unter-Kreide Schichtfolge des Gebietes Höherstein- Sandling (Salzkammergut, Österreich) – Implikationen zur Rekonstruktion des Block-Puzzles der zentralen Nördlichen Kalkalpen, der Gliederung der Radiolaritflyschbecken und der Plassen- Karbonatplattform共著 2007-01-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 243, H. 1
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
オーストリー、ザルツカンマーグートのヘーハーシュタイン-ザンドリング地域において、珪質堆積岩とその上位に重なる石灰岩の層序を検討した。その結果、北に位置するヘーハーシュタインはタオグルボーデン堆積盆地に属し、南に位置するザンドリングはランマー堆積盆地に属することが明らかとなった。元来異なる堆積発達史をもつ両者は、後の構造運動により移動し、断層を介して並置するに至った。放散虫化石の同定と珪質堆積岩の年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi[著]。70ページ(1-70ページ)。
52 The late Middle to Late Jurassic sedimentary rocks of the Knallalm-Neualm area north of Gosau (northwestern Dachstein Block, central Northern Calcareous Alps)共著 2007-12-00Journal of Alpine Geology, Bd. 48
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
オーストリー、ダッハシュタイン地塊北西部のクナルアルム-ノイアルム地域において、層序と地質学的関係を再検討した。石灰質微化石を調べた結果、従来三畳紀後期の石灰岩とされていたものの一部は、ジュラ紀末期のプラッセン石灰岩であることが判明した。これまで未報告であった珪質堆積岩は露出が悪いもののジュラ紀中後期の放散虫を多産し、年代が明確となった。本地域の複雑な地質構造の形成はジュラ紀末もしくはそれ以降の構造運動を考慮する必要がある。放散虫化石の同定と年代論を担当。
AUER, Matthias; SUZUKI, Hisashi; SCHLAGINTWEIT, Felix & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。24ページ(117-140ページ)。
53 岡山市の花崗岩の岩相と丘陵地形の関係共著 2008-02-29Naturalistae, 第12号
(岡山理科大学自然植物園)
岡山市の矢坂山と京山丘陵の野外地質調査を行い、その結果を地質図・断面図・数値地形モデルにまとめた。矢坂・京山丘陵は主に花崗岩から構成され、粗粒花崗岩と細粒花崗岩に区分される。細粒花崗岩は粗粒花崗岩の地形的上位に低角度の境界面を介して分布する。細粒花崗岩の方が粗粒花崗岩より風化・浸食に強い。細粒花崗岩が真砂化しやすい粗粒花崗岩の上に蓋をする形で分布するため、両丘陵は風化・浸食を免れた。数値地形モデル以外の全般を担当。
鈴木寿志・能美洋介[著]。8ページ(1-8ページ)。
54 塩基性-酸性岩脈群と粗粒花崗岩の節理群を用いた岡山市西部地域の後期白亜紀の応力場の復元共著 2008-11-01財団法人深田地質研究所年報 第9号 岡山市の矢坂山と京山丘陵の花崗岩体中を走っている火成岩脈群と高角度節理群の方向を測定し、白亜紀後期の応力場を復元した。火成岩脈の活動は、深成岩マグマの活動と同時期〜終了期にかけて起こった。岩脈と節理群の方向から、当時の最大水平主応力軸が北北西-南南東方向であったことが明らかになった。地質図と地質概略を担当。
藤田勝代・光本恵美・横山俊治・鈴木寿志[著]。13ページ(65-77ページ)。
55 Spatial and temporal development of siliceous basin and shallow-water carbonate sedimentation in Oxfordian Northern Calcareous Alps共著 2009-02-00Facies, vol. 55
(Springer-Verlag)
オーストリー国、北部石灰アルプス中央部のレッテンシュタイン山地域において、珪質堆積岩を基質とし、石灰岩の礫を含む乱泥流堆積岩の層序を調べた。珪質堆積岩からは放散虫化石が、石灰岩礫からは有孔虫や石灰藻類などの化石が検出された。それぞれが示す年代は、従来の知見に基づけば、前者がカローブ〜オックスフォード期、後者がキンメリッジ〜ベリアス期となり、礫の年代が基質より新しくなってしまう。従来の生存期間を再検証した結果、オックスフォード期中・後期にほぼ同時堆積したとすることで、矛盾が解決する。放散虫化石の同定と年代論を担当。
AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & SCHLAGINTWEIT, Felix[著]。25ページ(63-87ページ)。
56 Jurassic radiolarians from cherty limestones below the Hallstatt salt mine (Northern Calcareous Alps, Austria)共著 2009-02-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 251, H. 2
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
オーストリー国ハルシュタット岩塩鉱山から掘削された試錘岩芯中の珪質石灰岩の放散虫化石63種を記載し、地質年代を論じた。放散虫が示す年代はカローブ期前・中期で、岩塩鉱山はこの珪質石灰岩の上位に位置する。岩塩層がキンメリッジ期のプラッセン石灰岩に覆われることから、岩塩層はオックスフォード期〜キンメリッジ期前期にかけて定置したと考えられる。Gongylothorax属の一新亜種を設立した。放散虫の記載と年代論を担当。
SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。43ページ(155-197ページ)。
57 Upper Triassic and Middle Jurassic radiolarians from the ophiolitic mélange of the Dinaridic Ophiolite Belt, SW Serbia共著 2009-09-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 253, H. 2-3
(E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung)
セルビア国南西部のディナリッド・オフィオライト帯メランジに含まれるチャート岩塊と基質の珪質堆積岩から放散虫化石を検出し、地質年代を論じた。三畳紀後期のチャートはジュラ紀中期の珪質堆積岩中に包含される。他の岩塊として曹長石花崗岩、スピライトなどが確認された。このような岩相と地質年代は、ディナリッド・オフィオライト帯メランジが北部石灰アルプス〜アルバニアのミルディタ帯へと連続する中に位置づけられることを示す。放散虫化石の同定と年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SUDAR, Milan; SUZUKI, Hisashi; DJERIC, Nevenka; MISSONI, Sigrid; LEIN, Richard & JOVANOVIĆ, Divna[著]。19ページ(293-311ページ)。
58 Jurassic tectonostratigraphy of the Austroalpine Domain共著 2009-12-00Journal of Alpine Geology, Bd. 50 (Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich) オーストリーのアルプス山脈に発達するジュラ紀地層群を総括し、アルプス山脈の初期形成過程を、ペニン海とネオテチス海の形成と閉鎖の観点から論じた。またジュラ紀海洋性岩石の年代決定に重要な放散虫層序を更新し、14の帯・亜帯を設定するとともに、各帯・亜帯に重要な種を図版に示した。放散虫層序の章を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi; FRISCH, Wolfgang; KRYSTYN, Leopold; BLAU, Joachim & LEIN, Richard[著]。152ページ(1-152ページ)。
59 佐渡島小佐渡丘陵から発見された中期ペルム紀紡錘虫共著 2010-03-31化石, 第87号(日本古生物学会) 佐渡島の小佐渡丘陵の古生界石灰岩から紡錘虫化石を図版に示し、地質年代を論じた。得られた紡錘虫はLepidolina kumaensisを含み、ペルム紀中期末のメディア期を示す。これまで小佐渡丘陵古生界石灰岩の年代は、コケムシ化石により石炭紀〜ペルム紀と推定されていたが、より詳細な年代を示すことができた。また放散虫が発見された小佐渡丘陵の泥岩の年代とも一致する。紡錘虫化石以外の全般を担当。
一田昌宏・鈴木寿志・近藤正春・野上裕生[著]。6ページ(29-34ページ)。
60 Jurassic of the Austroalpine共著 2010-05-29Proceedings of the 15th Congress of Geologists of Serbia with International Participation
(Serbian Geological Society)
オーストリー・アルプスのジュラ紀地質形成史をまとめ、東方延長地帯との対比の必要性を強調した。ジュラ紀の初めに始まったピーモント-ペンニン海拡大は、北部〜北西部にジュラ紀の堆積盆地を形成し、整合的な堆積層を発達させた。一方の南部〜南東部では、新テチス海の遠洋性堆積層中に、ジュラ紀中世〜新世にかけての海盆閉鎖過程において、角礫岩やオリストストロームが形成された。これまで提唱されてきた数多くの地質体名称について、新たな視点で再定義する必要があるし、東方のカルパチア山脈やディナル−アルバニア山地の地質体との対比を再考する必要がある。
GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi; FRISCH, Wolfgang; KRYSTYN, Leopold & LEIN, Richard [著]。6ページ(109-114ページ)。
61 地質情報展2009おかやま 瀬戸内の花こう岩共著 2010-08-00地質ニュース 第672号
(産業技術総合研究所、地質調査総合センター)
2009年9月に岡山市で開催された日本地質学会での地質情報展展示「瀬戸内の花こう岩」の内容をまとめた。私たちの身近で最もよく利用されている石である花崗岩に焦点を当て、広く一般の方々に地質学に関心を持っていただくことを目的とした展示で、盛況であった。第3章「万成石の里 矢坂山・万成山・京山の自然と文化」(21〜23ページ)を担当。
長 秋雄・藤田勝代・横山俊治・能美洋介・鈴木寿志・郷津知太郎・竹下浩征[著]。10ページ(6-7ページおよび18-25ページ)。
62 Tiefwasser Beckengenese und Initiierung einer Karbonatplattform im Jura des Salzkammergutes (Nördliche Kalkalpen, Österreich)共著 2010-09-00Journal of Alpine Geology, Bd. 53
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
本論文は、2010年9月に行われたパンゲオ学会の地質巡検案内書である。オーストリー、ザルツカンマーグート地域の上部三畳系〜白亜系を地質発達史とともに最新の研究成果を取り入れて執筆した。特にBlaa AlmからSandlingにかけての地域は、ハルシュタット・メランジュとタオグルボーデン・メランジュの層相発達、ならびにジュラ系上部〜白亜系下部にかけての浅海石灰岩の形成までが一通り観察され、巡検の主要な観察地点を含む。各観察地点における放散虫化石の年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT, Felix & SUZUKI, Hisashi[著]。74頁(63-136頁)。
63 京都市東山、大文字山南方に分布する泥岩の堆積年代について共著 2011-03-00自然と環境 第13巻
(NPOシンクタンク京都自然史研究所)
京都市東山大文字山南方の丹波地体群からジュラ紀の放散虫化石を検出し、地質年代を推定した。この地域は比叡花崗岩体の熱変成作用を被っており、通常のフッ酸法では化石個体は得られなかった。その代わり黒色泥岩の岩石薄片中に化石断面が複数観察され、それらからジュラ紀中世末〜新世の年代を推定した。野外地質調査、放散虫の同定、年代論を担当。
鈴木寿志・宍戸章仁・早川卓志・後藤遥介・冨田夏希・力野貞治・岡田信久・白井佑季・井上 文[著]。12ページ(15-26ページ)。
64 Latest Jurassic radiolarian fauna from the Chinghkran area, Myitkyina township, Kachin state, northern Myanmar共著 2011-03-00Journal of the Myanmar Academy of Arts and Sciences, vol. 9, no. 6 ミャンマー北部ミッチーナ北方のチンクラン地域に露出するガッピョードーチャウン層赤色粘土岩から保存良好な放散虫化石が得られた。それらの示す地質年代はジュラ紀最末期である。ミャンマーからこの時代の放散虫群集の報告は初めてである。同様な深海堆積岩の産出はチベットのヤールン-ツァンポー帯から知られているので、タガウン-ミッチーナ帯は、その延長部にあたる可能性が高い。放散虫化石の抽出・電子顕微鏡観察と同定・年代論を担当。
MAUNG MAUNG; AUNG NAING THU & SUZUKI, Hisashi [著]。11ページ(1-11ページ)。
65 Neue Radiolarienfaunen aus der Ruhpolding-Formation im Liegenden der Rofan-Brekzie des Rofan-Sonnwendgebirges: Implikationen zur Deckenneugliederung der westlichen Nördlichen Kalkalpen共著 2011-09-23Geologie des Achenseegebietes – Geologisches Kartenblatt 88 Achenkirch
(Geologische Bundesanstalt)
オーストリー、チロル州のゾンヴェント山地から、かつてHeitzer (1930)がジュラ紀の放散虫化石を記載した。しかし、その産出層準については曖昧で、今日の生層序学に照らして、再検討の必要があった。本研究では、ローファン角礫岩の下位に位置する放散虫岩の年代を、カローブ期後期〜オックスフォード期中期であることを明らかにした。放散虫化石の同定と年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & MISSONI, Sigrid[著]。12ページ(39-50ページ)。
66 京都北山の地形・地質形成と文化単著 2012-03-31大谷大学真宗総合研究所研究紀要 第29号 京都の伝統行事「五山の送り火」の一つ「妙法」が灯される松ヶ崎丘陵の地質調査を行い、地形形成過程を論じた。松ヶ崎丘陵は主に浸食されにくいチャートから構成され、丘陵南縁で砂岩泥岩の分布が見られた。チャートから得られた放散虫化石は三畳紀中世を、また泥岩から得られた放散虫化石はジュラ紀中世を示す。松ヶ崎丘陵は、構成岩石の浸食に対する抵抗力の違いによって生じた組織地形であることが示された。
16ページ(57-72ページ)。
67 Jurassic active continental margin deep-water basin and carbonate platform formation in the north-western Tethyan realm (Austria, Germany)共著 2012-09-07Journal of Alpine Geology, Bd. 54
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
本論文では、2012年9月に開催された第29回国際堆積学会の地質巡検に関わる内容をまとめた。オーストリー、ザルツカンマーグート地域の三畳系〜ジュラ系の地質発達史を最新の研究成果を取り入れてまとめた。微化石による年代決定が進んだことにより、ジュラ系にメランジュの地質構造が認識されたこと、ならびにジュラ系上部の浅海石灰岩の形成開始時期の違いが把握されるようになった。放散虫化石の年代論を主に担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT, Felix & SUZUKI, Hisashi[著]。103ページ(189-291ページ)。
68 2011年東日本大震災津波災害調査報告共著 2013-01-01月刊 地球 第35巻第1号
(海洋出版株式会社)
東北地方太平洋沖地震による津波被害状況について、2011年10月に筆者らが現地調査を行った結果をまとめた。岩手県田老町から宮城県東松島市までの14市町村で観察された被害状況は、防潮堤の破壊の有無など津波の破壊力の場所ごとの大きな違いを示していた。防潮堤や海浜松林は防災上役だっていたものの、ひとたび破壊されれば、流木が町を破壊するなど逆効果の場合が多く見られた。合同調査のため本人の担当部分の抽出不可能。
川辺孝幸・池田 碩・橘 徹・鈴木寿志・三上禎次・開沼淳一・志岐常正[著]。14ページ(2-15ページ)。
69 平成23年東北地方太平洋沖地震の津波と液状化による被害共著 2013-03-15大谷大学研究年報 第65集 平成23年東北太平洋沖地震による液状化と津波被害状況について、平成23年6~7月に筆者らが現地調査を行った結果をまとめ、被害の多様性と今後の課題を論じた。液状化の被害は、海浜地区だけでなく東北の内陸盆地にまで及んでいた。また津波からの避難について、三陸リアス式海岸と仙台平野では自然の地形的高所の分布に大きな違いがある。ただし三陸地域においても、いわゆる高台避難場所の多くが被災しており、実際の標高に十分留意する必要がある。海浜地域の冠水状況についても調査結果をまとめた。共同調査のため本人担当部分の抽出不可能。
三上禎次・鈴木寿志[著]。38ページ(93-130ページ)。
70 『要説 地質年代』を訳して単著 2013-05-13地質学史懇話会会報 第40号
(地質学史懇話会)
オッグほか(2008)の英文書"The Concise Geologic Time Scale"の日本語翻訳本『要説 地質年代』の翻訳の際に留意した点を解説し、日本語の専門用語のあり方について論じた。英語が形容詞で地質年代を表すのに対し、日本語では名詞で表現される。語源となった地名などの固有名詞に地質年代単元を続けるのが正しい表現である。またPalaeogeneとNeogeneの日本語訳について、横山又次郎が示した用語の内、どれが適切かを論じた。
8ページ(3-10ページ)。
71 Mikrofazies und Radiolarienfauna der Saccocoma-Kalke in der westlichen Weitenau (Hochreith Einheit) [Nördliche Kalkalpen, Salzburg]: Neue Daten zur Platznahme der Alpinen Haselgebirge Mélange共著 2013-12-00Jahrbuch der Geologischen Bundesanstalt, Bd. 153 (Geologische Bundesanstalt) ザルツブルク南方、ヴァイテナオ西方に露出する、いわゆる「オーバーアルム・フェンスター」を精査し、キンメリッジ期からティトン期前期のSaccocoma石灰岩が産することを示した。放散虫化石が示す年代もSaccocomaの産出と調和的である。その結果、石膏鉱山を含む地帯の「フェンスター」説は否定されることが明らかになった。放散虫化石の同定と年代論を担当。
KRISCHE, Oliver; SUZUKI, Hisashi; GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。22ページ(75-96ページ)。
72 グシャイトグラーベンの凝灰岩層準から産する放散虫群集(ジュラ系上部統、オーストリー国、ザルツブルク州)共著 2014-03-31大谷大学真宗総合研究所研究紀要 第31号 北部石灰アルプスの赤色放散虫岩層に挟まれる凝灰岩薄層を対象に現地調査と数値年代の測定を試みた。凝灰岩からカリ長石を検出したものの、鉱物粒子が小さくK-Ar系列の放射年代測定を行うことはできなかった。放散虫化石の示す年代はオックスフォード期後期と見積もられる。発見された放散虫19属21種を記載した。放散虫化石の記載を含む研究全般を担当。
鈴木寿志・柴田みゆき・周藤正史・辻野泰之・小木曽哲・ディエルシェ, フォルカー・三上禎次[著]。26ページ、5図版(1-26ページ、図版1-5)。
73 The oldest anthropoid primates in SE Asia: Evidence from LA-ICP-MS U–Pb zircon age in the Late Middle Eocene Pondaung Formation, Myanmar.共著 2014-07-00Gondwana Research, vol. 26, issue 1 (Elsevier) ミャンマーのポンダウン層上部層の凝灰岩からジルコン鉱物を分離し、レーザー光による微小領域を溶融気化させることで、同位体分析を行い、ウランー鉛年代を測定した。その結果、40.31±0.65Maおよび40.22±0.86Maの数値を得た。これらの年代値は、これまで報告された37.2±1.3Maより古い。測定方法の違いはあるものの、この年代値は真猿類化石産出層準として最も古いものであり、真猿類アジア起源説を支持する。凝灰岩試料の層準記載と試料採集を担当。
KHIN ZAW; MEFFRE, Sebastien; TAKAI, Masanaru; SUZUKI, Hisashi; BURRETT, Clive; THAUNG HTIKE; ZIN MAUNG MAUNG THEIN; TSUBAMOTO, Takehisa; EGI, Naoko & MAUNG MAUNG [著]。10ページ(122-131ページ)。
74 A new late Eocene Bicornucythere species (Ostracoda, Crustacea) from Myanmar, and its significance for the evolutionary history of the genus共著 2015-02-17Zootaxa, vol. 3919 (2) ミャンマー中部、Kyauktakha地域の始新統ヨー層から、貝形虫の新種Bicornucythere concentricaを記載した。これまで知られていた最古のBicornucythere属は、インドの中新統下部からのものなので、この発見はBicornucythere属の初出現記録をさらに遡るものである。共産する底生有孔虫化石によれば、産出層準は汽水域の古環境だったことが示唆される。現地での野外調査および露頭分布図作成を担当した。
YAMAGUCHI, Tatsuhiko; SUZUKI, Hisashi; AUNG NAING SOE; THAUNG HTIKE; NOMURA, Ritsuo & TAKAI, Masanaru[著]。21ページ(306-326ページ)。
75 北部石灰アルプスのジュラ系とその国際境界模式層序・位置共著 2015-03-15地質学雑誌 第121巻第3号
(日本地質学会)
オーストリー国チロル州クーヨッホに置かれたジュラ系の国際境界模式層序・位置について紹介し、選定の経緯についてまとめた。また近年の北部石灰アルプスの研究進展について紹介し、地体構造を考える上でオリストストロームの地質構造の把握が重要なことを指摘した。筆頭著者として論文全体の執筆を担当。
鈴木寿志・ガウリック, ハンスーユルゲン・尾上哲治・三上禎次・佐藤峰南・山下大輔・石田啓祐[著]。8ページ(83-90ページ)。
76 平成東日本大津波による北上川津波遡上堆積物について共著 2015-08-01地質技術 第5号
(蒜山地質年代学研究所)
平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震により発生した津波によって運ばれた堆積物の現地調査を実施した。その際に、北上川の河川敷内において津波遡上堆積物の露頭を発見した。堆積物中には、通常浮遊するビニル片が最下層に挟まれていたり、道路を破壊した結果とみられる20cm大のアスファルト片が含まれていた。礫やアスファルト片が示す覆瓦構造は、津波の押し波と引き波の往復流の特徴を残している。共同調査のため、本人担当部分の抽出不可能。
三上禎次・鈴木寿志[著]。5ページ(67-71ページ)。
77 巻頭言 特集「文化地質学」単著 2016-08-01月刊地球 号外66号(海洋出版株式会社) 月刊地球号外の総特集「文化地質学」では第1部で8篇の、第2部で7篇の原著論文が掲載された。これら原著論文の総特集巻頭言を記述した。文化地質学は、地質と人々との関わりについて論じるが、すでに多くの研究者が地質と人の関わりについて普段から研究を進めていた。したがって、本特集号では、著者の方々に改めて論文を一から執筆いただいたというよりは、すでに研究を進めていて充分にデータを蓄積した成果を寄稿いただいた感が強い。
3ページ(5-7ページ)。
78 第1部 総論 文化地質学—日本人の石材利用—共著 2016-08-01月刊地球 号外66号(海洋出版株式会社) 文化地質学特集号の第1部では、文化地質学についての総説論文に加え、7篇の石材に関する原著論文が掲載されている。それらの総論として、日本の歴史において、人々が石材をいかに利用してきたか考察した。日本の歴史的建造物は、木材と紙でできていることが多いが、意外と石材が多用されている。城の石垣から明治時代の西洋建造物、シシ垣にいたるまで、地質資源であるで石材と人々との関わりを解説した。
鈴木寿志・長 秋雄・先山 徹・加藤碵一[著]。3ページ(9-11ページ)。
79 文化地質学単著 2016-08-01月刊地球 号外66号(海洋出版株式会社) オーストリー発のKulturgeologieについて解説するとともに、日本において「文化地質学」的な研究や著作がすでに多く発表されていることを指摘した。特に日本のような地質災害が頻発する変動帯において、地質文化は磐座・山岳信仰と密接に関わり、独特の自然観の基礎をなしている。地質学は理系の一分野と認識されているが、一方で日本人の自然観・宗教哲学とも密接に関わっていることを指摘した。
鈴木寿志[著]。9ページ(12-20ページ)。
80 第2部 総論 文化地質学—信仰と生活の中の地質学—共著 2016-08-01月刊地球 号外66号(海洋出版株式会社) 文化地質学特集号の第2部では、7篇の生活や信仰と地質に関する原著論文が掲載されている。それらの総論として、変動帯としての日本において、人々が地質をどのように捉え、利用してきたか考察した。地質災害や気象災害は、人命を奪う危険のある災害であった。そのような場でも巧みな石材利用がされていたり、また惨禍を後世に伝える石碑が建立されたりした。夫婦岩のような二つ並ぶ天然岩は信仰対象になった。精神的な部分での地質の捉え方に言及した。
鈴木寿志・長 秋雄・先山 徹・加藤碵一[著]。4ページ(87-90ページ)。
81 左大文字山の地形形成過程—丹波地体群の岩相分布との関係—共著 2016-08-01月刊地球 号外66号(海洋出版株式会社) 京都の伝統的盆行事「五山の送り火」の一つが行われる左大文字山の地形形成過程を、丹波地体群の岩相分布から説明した。左大文字山は基本的にチャートから構成されるが、大の字の火床周辺に限って珪質泥岩が分布する。硬質なチャートに挟まれるように分布する珪質泥岩層は、軟質で急崖をなす。ちょうどアメリカ西部にみられるメサのような地形である。それゆえ、市内から眺めやすい崖地となっている。珪質泥岩層からはジュラ紀中世バース期〜カローブ期の放散虫化石が初めて検出された。研究全般の指導、および放散虫化石の同定を担当。
鈴木寿志・中井直也[著]。8ページ(113-120ページ)。
82 Triassic radiolarite and carbonate components from a Jurassic ophiolitic mélange (Dinaridic Ophiolite Belt).共著 2016-11-19Swiss Journal of Geosciences, vol. 109
(Birkhäuser)
セルビアのズラティボル山地域に分布するGostilje-Ljubis-Visoka-Radosevoメランジュの現地調査を行い、光学顕微鏡による岩相記載と放散虫化石による年代決定を行った。赤色放散虫岩岩塊からは三畳紀中世ラディン期〜新世ノール期の放散虫化石が検出された。基質の泥質岩からは、ジュラ紀中世後期〜新世初等の放散虫化石が検出された。三畳紀の放散虫岩の存在は新テチス海の拡大を、またジュラ紀のメランジュ基質は海洋底の衝上運動と海洋底堆積物の混在化を示唆する。放散虫化石の同定と年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SUZUKI, Hisashi; SUDAR, Milan; LEIN, Richard & Jovanovic, Divna[著]。22ページ(473-494ページ)。
83 Triassic-Jurassic geodynamic history of the Dinaridic Ophiolite Belt (Inner Dinarides, SW Serbia)共著 2017-09-00Journal of Alpine Geology, Bd. 55
(Die Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich)
セルビアのディナルアルプス山脈の中生代地質発達史を総括した。これまで同山脈の堆積岩生成場について複数海洋モデルと単一海洋モデルが対置されてきたが、放散虫岩の年代決定に基づくと、単一海洋における複数岩相のメランジュ化による形成過程が妥当である。巡検案内書として、鍵となる露頭の解説を豊富な岩石薄片写真とともに示した。また10の累層についてその妥当性を議論し、一部改訂した。放散虫化石の同定と年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SUDAR, Milan N.;MISSONI, Sigrid; SUZUKI, Hisashi; LEIN, Richard & Jovanovic, Divna[著]。167ページ(1-167ページ)。
84 The Jurassic Hallstatt Mélange of the Inner Dinarides (SW Serbia): implications for Triassic-Jurassic geodynamic and palaeogeographic recinstructions of the Western Tethyan realm共著 2018-04-00Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie, Abhandlungen, Bd. 288, H. 1 (E. Schweizerbart'sche Verlagsbuchhandlung) セルビアのディナルアルプス山脈、Nova Varos地域において三畳系〜ジュラ系のハルシュタット相を認定するとともに、石灰岩類がより新しい年代の放散虫岩基質によって取り込まれるメランジュの性質をもつことを明らかにした。石灰岩ブロックの大きさは1000mを越えることがあるものの、いずれもジュラ紀中世バース期〜新世オックスフォード期の放散虫岩基質を伴う。このメランジュを主とする混在岩相をZlatar Melangeとして定義した。放散虫岩の地質年代決定を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SUDAR, Milan N.; SUZUKI, Hisashi; LEIN, Richard & JOVANOVIĆ, Divna[著]。47ページ(1-47ページ)。
85 Mass transport deposits, geometry, depositional regime and biostratigraphy in a Late Jurassic carbonate-clastic radiolaritic basin fill (Northern Calcareous Alps)共著 2018-09-00Berichte der Geologischen Bundesanstalt, Nr. 126 (Geologische Bundesanstalt) 第21回カルパチア-バルカン地質学連合大会の地質巡検案内書として執筆された。北部石灰アルプス中央部、ザルツブルク南方に分布するタオグルボーデン層、オーバーアルム層、バルムシュタイン石灰岩の層序を紹介するとともに、ジュラ紀後期から白亜紀初頭に起こった二次的な再堆積作用を詳しく述べた。放散虫岩の年代論を担当。
GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & MISSONI, Sigrid[著]。31ページ(259-288ページ)
86 「チバニアン」ではなく「千葉期」 単著 2018-12-31地質と文化 第1巻第2号(文化地質研究会) 日本で初めての国際境界模式層序・位置の候補となった千葉県の更新統中部の日本語呼称について、英語表記Chibanianのカタカナ化ではなく、千葉期とすべきことを主張した。新聞や科学雑誌で述べられているチバニアンがラテン語であるなどの言説の誤りを指摘した。
鈴木寿志[著]。4ページ(77ー80ページ)。
87 特集「北海道の文化地質学」の発刊にあたって共著 2019-01-25地球科学 第73巻第1号(地学団体研究会) 2017年8月に開催された地学団体研究会総会シンポジウム「私たちの生活と大地—文化地質学のススメ」にて講演された研究成果4篇が、『地球科学』誌の特集として掲載された。その巻頭言として、特集が組まれた経緯と趣旨、掲載論文の紹介を行った。共同編集者の代表として執筆を担当。
鈴木寿志・中川 充・大友幸子・石井正之[著]。2ページ(21−22ページ)。
88 Upper Jurassic radiolarians from bedded chert of Tagaung area in Tagaung-Myitkyina Belt, Myanmar共著 2019-10-30Proceedings of the 3rd International Conference on Substantial Scientific Collaborations of Ocean and Earth Sciences between Myanmar and China (Yangon, Myanmar) ミャンマー国のタガウン地域に分布する層状チャートからジュラ紀最末期ティトン期の放散虫群集を報告した。層状チャートを含む地質体は、白亜紀オーブ期のオルビトリナ石灰岩に不整合で覆われることから、それ以前のジュラ紀末から層状チャートの形成があったことを示す。放散虫化石の抽出、電子顕微鏡観察、種同定と年代論を担当。
TEZA KYAW; MAUNG MAUNG & SUZUKI, Hisashi[著]。6ページ(27-32ページ)。
89 放散虫化石と含有鉱物から推測する京都市南部桃山丘陵の地質構造 共著 2019-12-31地質と文化 第2巻第2号(文化地質研究会) 京都市南東部桃山丘陵の地質について、山科区西野山地域の滑石道沿いに調査した。岩石薄片を作成し顕微鏡下で放散虫化石の断面形態から属種を推定し、地質年代をジュラ紀カローブ期〜オックスフォード期とした。変成鉱物として黒雲母が確認されたことから、大文字山南方地域より変成度が高いと見積もられる。また地質年代も大文字山南方地域より古く、桃山丘陵の丹波地体群が大文字山南方地域のものより構造的上位に位置することと調和的である。研究全般の指導と放散虫化石の年代論を担当。
善本夏実・難波恒太・中村 緑・古居晴菜・石原大亮・鈴木寿志[著]。9ページ(37−45ページ)。
90 The first report on Early Cretaceous Radiolaria from Myanmar 共著 2020-04-01Paleontological Research vol. 24, no. 2 (Palaeontological Society of Japan) ミャンマー中部タガウン・タウン地域のガッピョードー・チャウン層のチャートから白亜紀古世の放散虫化石10属14種を報告した。Svinitzium depressumおよびHolocryptocapsa hindeiの産出に基づくとオーテリーブ期の地質年代が示唆される。本報告はミャンマーから初めての白亜紀放散虫化石の報告となる。放散虫化石の抽出・電子顕微鏡観察と同定・化石記載・年代論を担当。
SUZUKI, Hisashi; LA JA; MAUNG MAUNG; AUNG KYAW THIN & KUWAHARA, Kiyoko[著]。10ページ(103-112ページ)。
91 Early Oxfordian radiolarians from the ammonite-bearing Fludergraben section (Northern Calcareous Alps, Austria) 共著 2020-11-13Bulletin of the Geological Survey of Japan, Vol. 71, No. 4 北部石灰アルプスのフルダーグラーベンにおいて、アンモナイトで年代決定されたクラウス層直上に累重する放散虫岩から37属67種2亜種の放散虫化石を記載した。ジュラ紀中世から続く長期生存種の中で、新世オックスフォード期から初出現する指標種4種を識別した。北部石灰アルプスのジュラ紀放散虫化石帯のWilliriedellum dierschei亜帯を、新指標種に基づき独立した帯として再定義した。放散虫化石の記載と年代論を担当。
SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen[著]。38ページ(243-280ページ)。
92 Die Kulturgeologie in Oesterreich und Japan 単著 2021-03-19大谷学報 第100巻第2号(大谷学会) 2003年にザルツブルクで提唱された文化地質学について、オーストリー国内での研究内容を概観し、日本へもたらされた経緯を解説した。文化地質学は学問分野としての提唱は新しいものの、類する研究はすでに日本国内で多く展開されてきた。日本の地質文化として、環状列石、城郭石垣、シシ垣、石仏、磨崖仏、枯山水庭園、石碑、山岳修験道、磐座祭祀、文学作品を例示した。日本における地質は、単なる材として利用されるだけでなく、神体や信仰対象となるなど、人々の精神に通じる宗教文化と密接にかかわりがあることを示した。
SUZUKI, Hisashi[著]。19ページ(45-63ページ)。
93 和歌山県有田市の秩父帯北帯から産したグアダループ世(ペルム紀中世)放散虫Follicucullus群集 共著 2022-07-25地球科学 第76巻第3号(地学団体研究会) 和歌山県有田市のみかん海道沿いに露出するチャート層からペルム紀中世の放散虫化石を発見した。有田市地域にはジュラ紀の付加体が分布しているが、ペルム系チャートの報告はこれが初めてである。得られた放散虫化石群集は、ほぼFollicucullus属で占められる特殊なもので、形成要因として海洋環境変動の結果、一属が卓越する群集が形成された可能性を指摘した。研究全般の指導と放散虫化石の年代論を担当。
藤田裕也・鈴木寿志・桑原希世子[著]。6ページ(145−150ページ)。
94 Mesozoic tectonostratigraphy of the Eastern Alps (Northern Calcareous Alps, Austria): a radiolarian perspective 共著 2022-09-07Folia Biologica et Geologica (Natural history of the Slovenian Academy of Sciences and Arts) 本論文はスロベニアのリュブリャナで開催された第16回国際放散虫学会のプレ巡検案内書である。北部石灰アルプスの放散虫化石を産する三畳紀〜白亜紀古世の深海堆積岩を現地で巡ることにより、中生代の造山過程を説明する。三畳紀中世〜ジュラ紀古世に存在した大陸縁辺域の堆積物は、ジュラ紀中世〜新世初頭に発生した衝上断層により堆積盆の分化により、メランジュ内の岩塊として再堆積した。ジュラ紀末〜白亜紀古世の浅海性石灰岩の堆積により中生代の造山過程は終了する。過去25年間にわたる共同研究成果のまとめであり、本人担当部分の具体的抽出は不可能。
GAWLICK, Hans-Jürgen, MISSONI, Sigrid, SUZUKI, Hisashi, GORIČAN, Špela & O’DOGHERTY, Luis[著]。29ページ(5–33ページ)。
95 Suprasubduction ophiolite (SSZ) components in a Middle to lower Upper Jurassic Hallstatt mélange in the Northern Calcareous Alps (Raucherschober/Schafkogel area) 共著 2023-01-05Geosystems and Geoenvironment (Elsevier) 北部石灰アルプスのラオヒャーショーバー/シャフコーゲル地域において、メランジュの基質と外来岩塊の由来を詳しく調べ、地質形成史を復元した。基質の放散虫岩の年代はジュラ紀中世末〜新世初頭で、この時期にメランジュが形成された。岩塊に含まれていた玄武岩の
化学組成を検討した結果、海洋底玄武岩とは異なる島弧起源のものであることが判明した。ジュラ紀中世にテチス海の島弧に沿って表層沈み込み帯が発生したことで、玄武岩を含むメランジュが形成された。放散虫化石の同定と年代論を担当。
DRVODERIC, Sebastian P., GAWLICK, Hans-Jürgen, SUZUKI, Hisashi & SCHLAGINTWEIT, Felix[著]。オープンアクセス(doi.org/10.1016/j.geogeo.2022.100174)。
96 愛知県設楽町における岩石信仰の地質学的検証 共著 2024-03-31大谷大学真宗総合研究所研究紀要 第41号 特徴的な岩石信仰が多く残る設楽町の現地調査を通じ、信仰対象が人工設置か自然形成かを地質学的観察結果に基づき考察した。調査対象は、山の神、お船石、立石、蛇岩、コウゴ、亀石の6つで、前4者は領家帯の花崗岩に由来する。観察の結果、いずれも自然に形成されたものであり、人工的に加工されたり、運ばれた形跡はなかった。花崗岩以外の地質も多く分布する同町において、岩石信仰が花崗岩に集中することが一つの特徴である。岩石信仰の詳細に関わる記述を除き、現地調査、地質学的観察、論文執筆全般を担当した。
鈴木寿志・吉川宗明[著]。17ページ(33–49ページ)。
97 京都市岩倉川の三畳紀放散虫年代と微小球体 共著 2024-03-31化石,115号(日本古生物学会) 松ヶ崎東山丘陵の北に位置する岩倉川河床に厚さ8.5mの赤色たいうチャートが露出する。このチャート層から10試料を採集し、放散虫生層序を検討した。最下部からはPesudotriassocampe hungaricaなどの、最上部からはMuelleritortis cichleataなどの放散虫化石が検出され,三畳紀中世アニス期〜新世カルニア期の地質年代が明らかになった。この層下部からガラス質・鉄質の微小球体が発見された。化学組成を検討した結果、火山に由来する場合と宇宙から飛来した可能性が考えられる。本研究は京都大学総合人間学部の探求型地球科学課題演習の一部として着手されたものを、筆頭著者の石田が詳しく検討した。研究全般を指導した。
石田昂汰朗・鈴木寿志・小木曽 哲[著]。10ページ(43–52)。
以上97点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 徳島県上勝町における三波川帯・秩父累帯北帯・黒瀬川帯の関係口頭発表・一般発表 1990-10-00日本地質学会第97年学術大会(富山) 徳島県上勝町地域に分布する中古生代付加体の地質調査を実施し、準片岩の白雲母K−Ar年代を測定した。その結果、同地域の付加体が変成年代の異なる2種の地質体、三波川変成岩と黒瀬川帯弱変成岩に対応する地質体に区分されることが明らかとなった。後者は前者の上に低角度断層を介して累重しており、黒瀬川テレイン説による解釈とは異なる結果を示した。野外調査と年代測定を担当。
演者:鈴木寿志・磯崎行雄・板谷徹丸。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:158ページ)。
2 徳島県勝浦川地域における中・古生代付加体の構造的累重関係口頭発表・一般発表 1991-04-00日本地質学会第98年学術大会(松山) 徳島県上勝町地域の地質図を作成し、同地域に岩相組合せとその量比の異なる3種類の付加体ユニットを識別した。同地域の中古生界は剣山層群と一括されていたが、3つのユニットはそれぞれ岩相・岩相量比、微化石年代、白雲母K-Ar年代が異なっている。各ユニットの地質構造発達史と地体区分上の帰属を論じた。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:161ページ)。
3 沖縄県伊江島から産した中生代放散虫化石群集口頭発表・一般発表 1992-04-00日本地質学会第99年学術大会(熊本) 沖縄県伊江島に分布するチャートと灰色泥岩から得られた放散虫群集を示し、地質年代がジュラ紀古世から白亜紀に及ぶことを示した。またジュラ紀の放散虫群集について本州の同時代群集と比較し、古生物地理を論じた。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:124ページ)。
4 徳島県秩父累帯北帯・梅木ユニット(ジュラ紀付加体)から産するCanoptum 群集について口頭発表・一般発表 1992-07-00日本地質学会関西支部 徳島県上勝町地域の梅木ユニットの泥岩およびチャートから産したジュラ紀古世放散虫群の組成を検討した。その結果、泥岩から産する放散虫群が、カノプトゥム属が優勢な群集であることが分かった。従来この群集の年代は、三畳紀新世末と解釈されてきたが、本研究での検討結果は、ジュラ紀古世中〜後期となり、従来の年代を再考する必要を示した。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨 1ページ(日本地質学会関西支部報、第144号:5-6ページ)。
5 鹿足コンプレックスから産したCanoptum 群集口頭発表・一般発表 1993-04-00日本地質学会第100年学術大会 学術論文II-4を参照。
演者:鈴木寿志・福冨孝義。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:252ページ)。
6 徳島県のジュラ紀付加体から産したSinemur期の放散虫群集口頭発表・一般発表 1993-07-00日本地質学会関西支部 学術論文II-6を参照。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、 講演要旨2ページ(日本地質学会関西支部報、第116号: 5-6ページ)。
7 鹿足コンプレックスの灰色泥岩におけるCanoptum 群集(放散虫)の産状口頭発表・一般発表 1994-01-00日本古生物学会1994年年会 学術論文II-4を参照。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ、(講演予稿集:93ページ)。
8 Pattern on occurrence of the Canoptum Assemblage from Southwest Japan口頭発表・一般発表 1994-10-00International Association of Radiolarian Paleontologists 学術論文II-4を参照。
演者:SUZUKI, Hisashi。発表時間20分、 講演要旨1ページ(Abstracts of INTERRAD VII in Osaka: 113ページ)。
9 日本および外国におけるCanoptum群集(放散虫)の産出記録口頭発表・一般発表 1995-01-00日本古生物学会1995年年会

日本の下部ジュラ系から産する特異な放散虫群集であるカノプトゥム群集について、既存の文献でみられる世界中の例をまとめた。日本以外では、トルコや北米西部に産する可能性があることを指摘した。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:41ページ)。
10 火打岩ユニット(丹波層群)の酸性凝灰岩から産したCanoptum群集の年代の再検討口頭発表・一般発表 1995-04-03日本地質学会 第102年学術大会(広島) 丹波層群火打岩ユニットの酸性凝灰岩から産する放散虫群集の年代を再検討した。その結果、三畳紀末とされていた群集(Canoptum群集)中に、ジュラ紀古世型の種を見いだし、その年代をジュラ紀古世セムール期もしくはプリンスバッハ期と改訂した。Parahsuum属を含む群集の産出層準に挟まれる形でCanoptum群集が産することからも、Canoptum群集がジュラ紀古世のものであることを支持する。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:134ページ)。
11 朽木村の古屋層(丹波層群)から産したジュラ紀末放散虫群集口頭発表・一般発表 1996-01-00日本古生物学会 1996年年会(大阪) 学術論文II-10参照。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:108ページ)。
12 放散虫の殻構造と古環境−ジュラ紀のCanoptum群集とParahsuum-Stichocapsa 群集の比較−ポスター発表・一般発表 1996-04-00日本地質学会 第103年学術大会(仙台) ジュラ紀の放散虫群集、Canoptum群集とParahsuum-Stichocapsa 群集、の殻構造を比較した結果、Canoptum群集は微粒状シリカで覆われた殻をもつ種が多く、一方のParahsuum-Stichocapsa 群集は多孔質な殻をもつ種が多い。両群集の対照性は、孔に起因する放散虫の生理作用の違いを反映しているとみられる。
発表者:鈴木寿志。講演要旨1ページ(要旨集:388ページ)。
13 犬山地域に分布する三畳系赤色チャートの古地磁気口頭発表・一般発表 1996-10-00第100回地球電磁気・地球惑星圏学会講演会(府中) 学術論文II-17を参照。
演者:小田啓邦・鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:C42-07ページ)。
14 Rüst (1885)が北部ドイツから記載した"ライアス世放散虫"の産出層準についてポスター発表・一般発表 1997-01-00日本古生物学会 1997年年会(京都) Rüstが1885年にPalaeontographica誌で記載した、ドイツ、ハノーファ近郊イルゼーデ村産の放散虫群集について再検討した。Rüstの論文ではこの産地の放散虫の年代をジュラ紀前期としていた。しかしドイツの地域地質の論文によれば、イルゼーデ村周辺の地質は、白亜系上部統エムシェル階に対比されている。Rüst (1885)が記載したイルゼーデ村産の放散虫は、白亜紀新世のものとして再認識する必要がある。
発表者:鈴木寿志。発表要旨1ページ(講演予稿集:161ページ)。
15 Some relict radiolarian species in the Canoptum assemblage from the Lower Jurassic of Southwest Japan口頭発表・一般発表 1997-09-00International Association of Radiolarian Paleontologists (Paris)

ジュラ系であることが確実なCanoptum群集の組成を検討した。その結果、従来上部三畳系からのみ報告がある種の産出を確認した。化石の保存状態や、Parahsuumの群集には三畳紀の種が見られないことから、Canoptum群集に限って三畳紀新世の種が引き続き出現したと推定される。
講演者:SUZUKI, Hisashi。発表時間25分、講演要旨1ページ(Abstracts of INTERRAD VIII in Paris: 123ページ)。
16 シュトゥルブベルグ層(オーストリア,北部石灰アルプス)から産した放散虫化石とその年代口頭発表・一般発表 1998-06-00日本古生物学会 第147回例会(札幌) 学術論文II-13を参照。
演者:鈴木寿志・ガウリック,ハンスーユルゲン。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:56ページ)。
17 北部ペルーのシネムール階から産した放散虫口頭発表・一般発表 1998-09-00日本地質学会 第105年学術大会(松本) 学術論文II-29を参照。
演者:鈴木寿志・プリンツ-グリム,ペーター・シュッミット-エッフィング,ラインハルト。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:286ページ)。
18 犬山地域の三畳系赤色チャートの古地磁気とテクトニクス口頭発表・一般発表 1998-09-00日本地質学会 第105年学術大会(松本) 学術論文II-17を参照。演者:小田啓邦・鈴木寿志
発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:123ページ)。
19 Pseudodictyomitra carpatica (LOZYNIAK)(放散虫)の初産出層準について口頭発表・一般発表 1999-01-00日本古生物学会 1999年年会(仙台) Pseudodictyomitra carpaticaはジュラ紀最末期から白亜紀古世にかけて出現した放散虫種で、重要な示準化石である。この種の層位分布を放散虫以外の示準化石との共産関係のみで再検討した。同種もしくはそれに極めて類似した形態は、はティトン階中・下部に初産出層準があるとみられる。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集69ページ)。
20 Die Strubbergschichten (Callovium - Oxfordium) in den Nördlichen Kalkalpen - Stratigraphie, Fazies und tektonische Bedeutung口頭発表・一般発表 1999-05-00Sediment '99: 14. Sedimentologentreffen 学術論文II-13を参照。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。発表時間25分、講演要旨4ページ(Terra Nostra, Schriften der Alfred-Wegener-Stiftung, 99 (4): 68-71ページ)。
21 Die Tauglbodenschichten (Kimmeridgium) in den Nördlichen Kalkalpen - Stratigraphie, Fazies und tektonische Bedeutung口頭発表・一般発表 1999-05-00Sediment '99: 14. Sedimentologentreffen 北部石灰アルプスのタオグルボーデン層の凝灰岩薄層から初めて年代決定に有効な放散虫化石を得ることに成功した。これまでタオグルボーデン層は層序関係やアンモナイトのフタ部分の化石からジュラ紀中・後期の年代とされていた。新たに発見された放散虫化石に基づくと、タオグルボーデン層上部はティトン期前期に及ぶことが明らかになった。放散虫化石の同定と年代論を担当。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & VORTISCH, Walter。発表時間25分、講演要旨4ページ(Terra Nostra, Schriften der Alfred-Wegener-Stiftung, 99 (4): 72-75ページ)。
22 Stratigraphy of the Tauglboden Formation in the Northern Calcareous Alps (Late Oxfordian - Early Tithonian, Austria, Salzburg)口頭発表・一般発表 1999-09-004th Workshop on Alpine Geological Studies 学術論文II-15を参照。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi; VORTISCH, Walter & WEGERER, Eva。発表時間25分、講演要旨2ページ(Tübinger geowissenschaftliche Arbeiten, Reihe A, Bd. 52: 148-149ページ)。
23 Radiolarian stratigraphy of the Strubberg Formation (Lammer Basin, Northern Calcareous Alps, Salzburg)口頭発表・一般発表 1999-09-004th Workshop on Alpine Geological Studies 学術論文II-13を参照。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。発表時間25分、講演要旨2ページ(Tübinger geowissenschaftliche Arbeiten, Reihe A, Bd. 52: 150-151ページ)。
24 The Grünanger Formation in the Northern Calcareous Alps - New data by radiolarians and breccia analisis (Jurassic, Austria, Salzkammergut region)ポスター発表・一般発表 1999-09-004th Workshop on Alpine Geological Studies オーストリー国、ザルツカンマー地域に分布するグリュンアンガー層は、リアス統からオックスフォード階までを含むとされる。しかし、シュトゥルブベルグ層とタオグルボーデン層の放散虫生層序学的成果を考慮すれば、グリュンアンガー層は場所によって異なる堆積盆に属するものである。ハルシュタット西方の珪質堆積岩の放散虫年代を新たに示し、タオグルボーデン層に対比されることを示した。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:WEGERER, Eva; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨2ページ(Tübinger geowissenschaftliche Arbeiten, Reihe A, Bd. 52: 215-216ページ)。
25 Die Radiolaritbecken (Genese, Altersstellung, Brekzien) des Mittel- und Ober-Jura in den Nördlichen Kalkalpen - Stand der Forschung und offene Fragen

ポスター発表・一般発表 1999-11-004. Österreichischer Sedimentologen Workshop in Seewalchen 学術論文II-30を参照。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; WEGERER, Eva; SUZUKI, Hisashi; MISSONI, Sigrid; JANAUSCHEK, W.; PÖTTLER, D. & DIERSCHE, Volker。発表要旨2ページ(Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 42: 214-216ページ)。
26 犬山地域の三畳系赤色チャートの古地磁気と磁気異方性口頭発表・一般発表 1999-11-00地球電磁気・地球惑星圏学会第106回講演会(仙台) 学術論文II-17を参照。
演者:小田啓邦・鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(予稿集:B22-06ページ)。
27 タオグルボーデン層(オーストリア,北部石灰アルプス)から産した放散虫化石とその年代口頭発表・一般発表 2000-01-00日本古生物学会 2000年年会(早稲田) 学術論文II-15を参照。
演者:ガウリック,ハンス−ユルゲン・鈴木寿志・フォアティッシュ,ワルター。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:136ページ)。
28 Paleomagnetism of Triassic and Jurassic red bedded chert of the Inuyama area, central Japan

口頭発表・一般発表 2000-06-002000 Western Pacific Geophysics Meeting of the American Geophysical Union 学術論文II-17を参照。
演者:ODA, Hirokuni & SUZUKI, Hisashi。発表時間20分、講演要旨1ページ(EOS Transactions, vol. 81 (22): WP29ページ)。
29 Radiolarien aus unterjurassischen Beckensedimenten der Halstätter Zone aus polymikten oberjurassischen Brekzienkoerpern der Torrener-Joch-Zone (Nördliche Kalkalpen, Königsbachgraben, Berchtesgadner Land, Deutschland)ポスター発表・一般発表 2000-06-00Sediment 2000 in Leoben 学術論文II-24を参照。
発表者:SUZUKI, Hisashi; MISSONI, Sigrid & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演要旨3ページ(Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 43: 130-132ページ)。
30 Die Bedeutung der stratigraphischen Einstufung von Radiolarienfaunen aus Kieselsedimenten im Bereich der Hallstätter Zone westlich von Hallstatt für die Interpretation der Entwicklung der Radiolaritbecken in den Nördlichen Kalkalpen (Callovium-Oxfordium)ポスター発表・一般発表 2000-06-00Sediment 2000 in Leoben 学術論文II-23, II-31を参照。
発表者:WEGERER, Eva; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演要旨2ページ(Mitteilungen der Gesellschaft der Geologie und Bergbaustudenten in Österreich, Bd. 43: 145-146ページ)。
31 The polyphase genesis of the middle to late Jurassic Radiolarite Basins in the middle part (Berchtesgaden and Salzburg area) of the Northern Calcareous Alps (stratigraphy, breccia analysis, sedimentary history, basin analysis, diagenesis and metamorphism) - a key for the reconstruction of the early tectonic history due to the closure of the Tethys Oceanポスター発表・一般発表 2000-09-00イタリア地質学会 学術論文II-30を参照。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH, Wolfgang; SUZUKI, Hisashi; WEGERER, Eva & MISSONI, Sigrid。講演要旨3ページ(Rissunti delle Comunicazione orali e dei poster: 255-257ページ)。
32 Die polyphase Entstehung der Radiolaritbecken in den Nördlichen Kalkalpen (Stratigraphie, Brekzien- analyse, Beckenentwicklung, Diagenese und Meta- morphose) - Schlüssel für die Rekonstruktion der frühen tektonischen Geschichte der Nördlichen Kalkalpen口頭発表・一般発表 2000-10-00Die Deutsche Geologische Gesellschaft 学術論文II-30を参照。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH, Wolfgang; SUZUKI, Hisashi; WEGERER, Eva & MISSONI, Sigrid。発表時間30分、講演要旨1ページ(Schriftenreihe der Deutschen Geologischen Gesellschaft, Bd. 12: 203ページ)。
33 ミャンマーでの哺乳類化石発掘調査口絵記事・共著 2001-09-00地質学雑誌 第107巻第9号(日本地質学会) 京都大学霊長類研究所とミャンマー政府の合同調査団による霊長類化石発掘の様子と採集された化石をカラー図版にて紹介した。共同調査のため本人担当部分の抽出不可能。
鍔本武久・鈴木寿志・江木直子・高井正成・茂原信生著。口絵2ページ(XVII-XVIIIページ)。
34 The Middle to Late Jurassic carbonate clastic radiolaritic flysch basins in the central Northern Calcareous Alps; sedimentology, stratigraphy and genesis口頭発表・一般発表 2001-09-0021st Meeting of International Association of Sedimentologists (Davos) 学術論文II-30を参照。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH Wolfgang; WEGERER, Eva; MISSONI, Sigrid & SUZUKI, Hisashi。発表時間20分、講演要旨1ページ(Abstracts: 52ページ)。
35 Analyse der jurassischen Kieselbrekzien (Oxfordium) des Büchsenkopfes und deren Bedeutung für die Interpretation der Berchtesgadener Kalkalpen (Nationalpark Berchtesgaden, Deutschland)ポスター発表・一般発表 2002-05-00Sediment 2002 - 17. Sedimentologen-Treffen ベレヒテスガーデン・アルプスの角礫岩層とその周辺珪質岩層の層序を検討した。珪質岩層の放散虫化石は、カローブ期からオックスフォード期前期を示す。角礫岩の礫組成の検討の結果、礫の由来はダッハシュタイン石灰岩ではなく、ゴオサウゼー石灰岩もしくはドュルンベルグ層であることが明らかとなった。これらの事実はベレヒテスガーデン・アルプスがランマー盆地に属することを示す。放散虫化石の年代論を担当。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid & SUZUKI, Hisashi。講演要旨2ページ(Schriftenreihe der Deutschen Geologischen Gesellschaft, Bd. 17: 69-70ページ)。
36 Der Büchsenkopf im Nationalpark Berchtesgaden (Deutschland): Analyse der jurassischen Brekzienkoöper des Oxfordium und deren Bedeutung für die Interpretation der Berchtesgadener Kalkalpenポスター発表・一般発表 2002-06-00PANGEO AUSTRIA I (Salzburg) 口頭発表・その他III-35参照。
発表者:MISSONI, Sigrid; GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。講演要旨1ページ(Programm & Kurzfassungen: 124ページ)。
37 オーストリア地球科学会議「パンゲオ・オーストリアI」参加報告紹介記事・単著 2002-08-15日本地質学会ニュース 第5巻第8号
(日本地質学会)
オーストリーで新たに発足した学術大会「パンゲオ・オーストリア」の第1回大会(ザルツブルク)の様子を取材・報告した。
鈴木寿志[著]。2ページ(18-19ページ)。

38 Definition of the Middle to Late Jurassic carbonate clastic radiolaritic flysch basins in the Northern Calcareous Alps口頭発表・一般発表 2002-09-00Slovac Academy of Science (Bratislava) 学術論文II-30を参照。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH, Wolfgang; MISSONI, Sigrid; WEGERER, Eva & SUZUKI, Hisashi。発表時間30分、講演要旨2ページ(Geologica Carpathica, vol. 53, special issue: 22-23ページ)。
39 The Middle to Late Jurassic carbonate clastic radiolaritic flysch basins in the Northern Calcareous Alps and implications for the early tectonic history of the Eastern Alpsポスター発表・一般発表 2002-09-00The Annual Meeting of the Swiss Academy of Natural Science 2002 "Science and the Magic Mountain" (Davos) 学術論文II-30を参照。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; FRISCH, Wolfgang; MISSONI, Sigrid; WEGERER, Eva & SUZUKI, Hisashi。講演要旨2ページ(Abstracts: 21-22ページ)。
40 Fazies, Stratigraphie und Sedimentologie der Plassen-Formation (Kimmeridgium) und deren Unterlagerung im Bereich des Krahstein (Nördliche Kalkalpen, Österreich)

ポスター発表・一般発表 2003-06-00Sediment 2003: 18. Meeting of Sedimentologists & 1st Regional Meeting of SEPM Central Europian Section (Wilhelmshaven) 学術論文II-39を参照。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SCHLAGINTWEIT, Felix; EBLI, Oskar; RÜNSTLER, Heidrun & SUZUKI, Hisashi。講演要旨2ページ(Terra Nostra, Schriften der Alfred-Wegener-Stiftung, 2003 (3): 102-103ページ)。
41 The first report on Jurassic radiolarians from Myanmarポスター発表・一般発表 2003-09-00International Association of Radiolarian Paleontologists (Lausanne)

学術論文II-37を参照。
発表者:SUZUKI, Hisashi & MAUNG MAUNG。講演要旨2ページ(Abstracts & Programme INTERRAD X: 102-103ページ)。
42 Preliminary radiolarian zonation for the Jurassic of the Northern Calcareous Alps口頭発表・一般発表 2003-09-00International Association of Radiolarian Paleontologists (Lausanne) 学術論文II-32を参照。
演者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演時間20分、講演要旨2ページ(Abstracts & Programme INTERRAD X: 103-104ページ)。
43 Early Liassic radiolarians from an ammonite-bearing concretion of northern Peruポスター発表・一般発表 2003-09-00International Association of Radiolarian Paleontologists (Lausanne) 学術論文II-29を参照。
発表者:SUZUKI, Hisashi; PRINZ-GRIMM, Peter & SCHMIDT-EFFING, Reinhard。講演要旨2ページ(Abstracts & Programme INTERRAD X: 105-106ページ)。
44 書評「Arbeitstechniken der Mikropaläontologie: Eine Einführung / Fritz-Nielsen Wissing & Ekkehard Herrig」書評・単著 2003-09-00化石 第74号
(日本古生物学会)
表題の独文手引書「微古生物学の研究法」の内容を紹介し、評した。
鈴木寿志[著]。1ページ(92ページ)。
45 グムンデン地球科学学術大会「地球・人・文化・環境−ザルツカンマーグートの地質学−」参加報告紹介記事・単著 2003-10-15日本地質学会ニュース 第6巻第10号
(日本地質学会)
オーストリーのグムンデンで行われた学術大会「地球・人・文化・環境−ザルツカンマーグートの地質学」の様子を取材・報告した。
鈴木寿志[著]。2ページ(17-18ページ)。
46 ミャンマーからジュラ紀放散虫の初産出ポスター発表・一般発表 2004-06-002004年度日本地質学会近畿・四国・西日本支部合同例会(京都) 学術論文II-37を参照。
発表者:鈴木寿志・マウン マウン・エイ コー アウン・高井正成。講演要旨2ページ(講演要旨集44-45ページ)。
47 ジュラ紀放散虫の分類学上の諸問題口頭発表・一般発表 2004-06-00日本古生物学会 2004年年会(北九州) 電子顕微鏡による細部にわたる放散虫殻構造の観察が可能になったことで、種・属の細分化が進んだ。その結果、ジュラ紀放散虫の分類学は混乱の一途をたどっている。いくつかの分類群について、動物分類命名規約にのっとり、先取権のある分類名を使うことを提案した。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:87ページ)。
48 Radiolarians from the lower Oxfordian of Fludergraben (Austria, Northern Calcareous Alps)

ポスター発表・一般発表 2004-06-00日本古生物学会 2004年年会(北九州) 北部石灰アルプスのフルダーグラーベンには、赤色放散虫岩層が発達する。その直下に位置するクラウス石灰岩からは、ドッガー世後期のアンモナイトが報告されているので、放散虫岩層はオックスフォード期のものである。
発表者:SUZUKI, Hisashi; WEGERER, Eva & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演要旨1ページ(講演予稿集126ページ)。
49 Die Barmsteinkalke des Höherstein-Plateaus und Analyse des Komponenten- bestandes der Unterlagerungen Tauglboden-Formation –– Neue Ergebnisse zur Rekonstruktion der Paläogeographie im Ober- Jura des Salzkammergutes auf der Basis von stratigraphischen und faziellen Untersuchungen口頭発表・一般発表 2004-09-00Pangeo Austria 2004 (Graz) ホーエンシュタイン台地は、これまでハルシュタット帯に帰せられてきた。しかしこの地域の珪質堆積岩はオックスフォード期以降の年代を示し、ジュラ紀−白亜紀境界へ向けての角礫岩層の層相発達は、同地域がタオグルボーデン層に属することを示す。したがってホーエンシュタイン台地は、ティーフチロリクム帯に属することが明らかとなった。珪質堆積岩の微化石年代を担当。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi & LEIN, Richard。発表時間30分、講演要旨3ページ(Berichte des Institutes für Erdwissenschaften Karl-Franzes-Universität Graz, Bd. 9: 142-144ページ)。
50 Die Radiolarite des Nördlichen Sarsteingebietes und ihre Bedeutung für die tektonische Gliederung des Dachstein Blockes (zentrales Salzkammergut, Nördliche Kalkalpen, Österreich)ポスター発表・一般発表 2004-09-00Pangeo Austria 2004 (Graz) ハルシュタット東方のザールシュタインアルム地域では、これまでジュラ系の存在が知られていなかった。この地域には主に三畳紀後期のダッハシュタイン石灰岩が分布するが、その上にわずか数mのジュラ系堆積岩が分布することが明らかになった。ジュラ系珪質堆積岩の年代は、放散虫化石によるとカローブ期からオックスフォード期前期である。放散虫化石による年代論を担当。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。講演要旨3ページ(Berichte des Institutes für Erdwissenschaften Karl-Franzes-Universität Graz, Bd. 9: 145-147ページ)。
51 岡山市,矢坂山・京山・楢津地域の花崗岩体と周辺地質ポスター発表・一般発表 2004-09-00日本地質学会 第111年学術大会(千葉) 表題地域の野外調査を行い、地質図を作成した。その結果、花崗岩体中に粗粒相と細粒相が存在し、後者は前者の上位に水平に重なることが明らかとなった。またこれらの花崗岩体を貫く火成岩脈が南北方向に系統的に発達することも明らかになった。研究全般を主導するとともに、野外地質調査と地質図・断面図作成を担当。
発表者:鈴木寿志・釘宮康郎・和田昌泰。講演要旨1ページ(要旨集:177ページ)。
52 書評「Introduction a la Micropaleontologie / Gerard Bignot」書評・単著 2004-09-00化石 第76号
(日本古生物学会)
表題の仏文教科書「微古生物学」の内容を紹介し、評した。
鈴木寿志[著]。1ページ(151ページ)。

53 京都市鷹峯から産したジュラ紀放散虫と海綿骨針:分類と地質年代口頭発表・一般発表 2005-07-00日本古生物学会 2005年年会(東京) 京都市鷹峯地域の丹波地体群からジュラ紀放散虫化石8科22属34種と海綿動物骨針の3形態の産出を報告した。丹波地体群の珪質微化石の記載的研究は、これまでペルム紀のものしかなかったが、本研究により具体的なジュラ紀動物群の内容が明らかになった。放散虫の種属については、これまで乱立されてきた分類群をまとめる案を示した。放散虫と海綿動物の分類を担当。
演者:鈴木寿志・桑原希世子。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:71ページ)。
54 The Upper Triassic and Jurassic sedimentary rocks of Sarsteinalm with special reference to the radiolarian biostratigraphy of the radiolarites: evidence for the tectonic configuration of the Upper Tirolic Dachstein Block (Northern Calcareous Alps, Austria)ポスター発表・一般発表 2005-07-00日本古生物学会 2005年年会(東京) ザーシュタインアルム地域において、放散虫化石を用いて年代を決定し、ジュラ系堆積岩の分布を調べた。その結果、本地域では赤色石灰岩・放散虫岩・浅海石灰岩の層序からなるジュラ系堆積岩が3mの厚さしかないことが明らかとなった。ハルシュタット西方地域ではこれらの地層は1000m以上の厚さがある。ザーシュタインアルム地域は独自の構造発達史をもつ地塊として、ダッハシュタイン地塊から独立させる必要がある。放散虫化石の同定と珪質堆積岩の年代論を担当。
発表者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨1ページ(講演予稿集:160ページ)。
55 PalaeogeneとNeogeneを日本語でどう呼ぶか口頭発表・一般発表 2005-09-00日本地質学会 第112年学術大会(京都) 学術論文II-42を参照。
演者:鈴木寿志・石田志朗。講演時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:195ページ)。
56 The late Middle (?) to Late Jurassic radiolaritic breccia at the northern rim of the Dach- stein Block: radiolarian fauna, microfacies of components and tectonic significanceポスター発表・一般発表 2005-09-00GeoErlangen 2005(ドイツ地質学会) 学術論文II-48を参照。
発表者:AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。発表要旨2ページ(Schriftenreihe der deutschen Gesellschaft für Geowissenscheften, Bd. 39: 14-15ページ)。
57 New data on the tectonic configuration of the Upper Tirolic Dachstein Block (Salzkammergut region, Northern Calcareous Alps, Austria) – the Upper Triassic and Jurassic sedimentary rocks of the Sarsteinalmポスター発表・一般発表 2005-09-00GeoErlangen 2005(ドイツ地質学会) 学術論文II-44を参照。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & SCHLAGINTWEIT, Felix。発表要旨2ページ(Schriftenreihe der deutschen Gesellschaft für Geowissenscheften, Bd. 39: 122-123ページ)。
58 Palaeogeography of the Watzmann Block (Berchtes- gaden Calcareous Alps) – new results based on the analysis of the Triassic to Jurassic sedimentary successionポスター発表・一般発表 2005-09-00GeoErlangen 2005(ドイツ地質学会) 学術論文II-43を参照。
発表者:MISSONI, Sigrid; GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & Diersche, Volker。発表要旨2ページ(Schriftenreihe der deutschen Gesellschaft für Geowissenscheften, Bd. 39: 271-272ページ)。
59 The Late Jurassic radiolaritic breccia at the northern margin of the Dachstein Block (Bad Ischl, Salzkammergut): radiolarian dating, microfacies of components and tectonic significanceポスター発表・一般発表 2005-09-007th Workshop on Alpine Geological Studies
(クロアチア地質学会)
学術論文II-48を参照。
発表者:AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。発表要旨1ページ(Abstracts Book: 3ページ)。
60 The Upper Triassic and Jurassic sedimentary rocks of the Sarsteinalm with special reference to the radiolarian biostratigraphy of radiolarites and limestones of the Plassen carbonate platform: evidence for the tectonic configuration of the Upper Tirolic Dachstein Blockポスター発表・一般発表 2005-09-007th Workshop on Alpine Geological Studies
(クロアチア地質学会)
学術論文II-44を参照。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & SCHLAGINTWEIT, Felix。発表要旨2ページ(Abstracts Book: 39-40ページ)。
61 The Watzmann Block in the Berchtesgaden Calcareous Alps – A palaeogeographic reconstruction based on the analysis of the Triassic to Jurassic sedimentary successionポスター発表・一般発表 2005-09-007th Workshop on Alpine Geological Studies
(クロアチア地質学会)
学術論文II-43を参照。
発表者:MISSONI, Sigrid; GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & DIERSCHE, Volker。発表要旨1ページ(Abstracts Book: 65ページ)。
62 Horizons and mode of occurrence of the vertebrate fossils from the Upper Member of the Eocene Pondaung Formation in the Paukkaung area, central Myanmar口頭発表・一般発表 2006-02-00日本古生物学会 第155回例会(京都) 学術論文II-46を参照。
演者:鈴木寿志・マウンマウン・ツォーウィン・鍔本武久・シンマウンマウンテイン・高井正成・江木直子・茂原信生。講演時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:24ページ)。
63 小佐渡丘陵から発見されたペルム紀後期紡錘虫口頭発表・一般発表 2006-02-00日本古生物学会 第155回例会(京都) 佐渡島の小佐渡丘陵の古生界石灰岩から初めて紡錘虫化石を発見した。得られた紡錘虫はLepidolina kumaensisを含み、ペルム紀後期球磨世を示す。これまで小佐渡丘陵古生界石灰岩の年代は、コケムシ化石により石炭紀〜ペルム紀と推定されていたが、より詳細な年代を示すことができた。野外調査と紡錘虫化石の検出を担当。
演者:鈴木寿志・近藤正春・藤原 卓・野上裕生。講演時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:78ページ)。
64 Early Cretaceous radiolarian fauna from the Tagaung Taung area, central Myanmarポスター発表・一般発表 2006-06-00日本古生物学会 2006年年会(松江) ミャンマー中央部のタガウンタウン地域にはチャートを伴う基盤岩類が露出する。この度この地域から初めて放散虫化石を発見した。得られた放散虫はAcanthocircus dicranacanthosなどを含み、白亜紀古世を示す。ミャンマーから白亜紀放散虫化石の報告はこれが初めてである。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:マウンマウン・鈴木寿志・桑原希世子・大野照文。発表要旨1ページ(講演予稿集:55ページ)。
65 Middle Callovian radiolarian fauna from the ammonite-bearing Brielgraben of the Northern Calcareous Alps (Austria)口頭発表・一般発表 2006-09-00日本地質学会 第113年学術大会(高知) ハルシュタット西方のブリールグラーベンでは、カローブ期中期のアンモナイトを産する石灰岩とその上位に重なる放散虫岩の層序が見られる。この講演ではアンモナイト層準直上の放散虫岩から得られた放散虫化石を報告し、放散虫化石帯とアンモナイト化石帯の対比を試みた。放散虫化石の同定と年代論を担当。
演者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:116ページ)。
66 The Late Jurassic radiolaritic breccia of the Katrin-Nussensee area (northern Dachstein Block): Radiolarian dating, component analysis and paleogeographic implicationsポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck 学術論文II-48を参照。
発表者:AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。発表要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 9-10ページ)。
67 The Middle to Late Jurassic sedimentary succession of the Knallalm-Neualm area north of Russbach (northern Dachstein Block, central Northern Calcareous Alps)ポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck 北部石灰アルプスのクナルアルム-ノイアルム地域において、珪質堆積岩と石灰岩の層序を検討した。その結果珪質堆積岩がカローブ期中後期〜オックスフォード期中期に至ることが明らかとなった。その上位に重なる石灰岩はティトン期を示すので、キンメリッジ期層が欠如することになる。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:AUER, Matthias; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 11-12ページ)。
68 The polyphase tectonic history along the eastern Periadriatic Lineament south of Maria Elend in the Karavank Mountainsポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck 学術論文II-50を参照。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; AUER, Matthias; SCHLAGINTWEIT, Felix; SUZUKI, Hisashi & WEYER, Dieter。発表要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 65-66ページ)。
69 Die Plassen-Karbonatplattform (Kimmeridgium) des Rettenstein bei Filzmoos (Salzburger Land): Neue Daten zur Faziesentwicklung und Stratigraphieポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck オーストリー、ザルツブルガーラントのレッテンシュタイン地域において、珪質堆積岩の薄層とそれに重なるプラッセン層石灰岩の層序と層相を検討した。珪質堆積岩は、カローブ/オックスフォード期を示し、プラッセン層石灰岩はキンメリッジ期を示す。この石灰岩の年代と層相はクラーシュタイン地域の石灰岩に比較される。珪質堆積岩の年代論を担当。
発表者:SCHLAGINTWEIT, Felix; AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。発表要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 304-305ページ)。
70 Jurassic radiolarians from a borehole reaching the northern base of the Halstatt salt mine (Northern Calcareous Alps, Austria) – new data to reconstract the timing of the emplacement of the Alpine Haselgebirge

ポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck

オーストリーのハルシュタット塩鉱山で掘削された試錐孔の珪質岩中の放散虫化石を検討した。その結果、岩塩層の周辺堆積岩が、カローブ期の年代であることが明らかとなった。この年代は、アルプス山地にみられる岩塩層のテクトニックな定置運動を考察する際の年代条件に制約を与える。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 330-331ページ)。
71 Sedimentologie und Stratigraphie der Kieselsedimentmatrix der polymikten Brekzien der Tauglboden-Formation im Bereich der Knerzenalm (Nördliche Kalkalpen, Salzkammergut, Österreich)ポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck

学術論文II-51を参照。
発表者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 332-333ページ)。
72 Sedimentologie und Stratigraphie der Kieselsedimentmatrix der polymikten Brekzien der Hallstatt Mélange im Bereich Fludergraben- Sandlingalm (Nördliche Kalkalpen, Salzkammer- gut, Österreich)ポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck 学術論文II-36を参照。
演者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 334-335ページ)。
73 Radiolarienbiostratigraphie des Radiolaritprofiles Heutal (Jura, Unkener Mulde, Salzburger Kalkalpen)ポスター発表・一般発表 2006-09-00PANGEO AUSTRIA 2006 Innsbruck

タオグルボーデン堆積盆地の珪質堆積岩層序は、これまで断片的にしか知られていなかった。ザルツブルグ近くのホイタルにおいて保存良好な放散虫群集が複数の層準から得られた。その年代は、カローブ期からキンメリッジ期に及び、タオグルボーデン堆積盆地の珪質堆積岩の堆積作用が順次継続していたことを示す。
発表者:SUZUKI, Hisashi; MISSONI, Sigrid & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨2ページ(Pangeo Austria 2006: 336-337ページ)。
74 Radiolarian age of the surrounding siliceous limestone of the Hallstätter Salzberg, Austria口頭発表・一般発表 2007-02-00日本古生物学会 第156回例会(徳島) オーストリー、ハルシュタット岩塩鉱山の坑内から掘削された試錘岩芯中の珪質石灰岩から放散虫化石を検出し、地質年代を論じた。放散虫が示す年代はカローブ期前・中期で、岩塩鉱山はこの珪質石灰岩の上位に位置する。岩塩層はキンメリッジ期のプラッセン石灰岩に覆われるので、オックスフォード期〜キンメリッジ期前期にかけて岩塩層は移動した。
演者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表時間15分。講演要旨1ページ(講演予稿集:34ページ)。
75 Middle to Late Jurassic geodynamic evolution of the Northern Calcareous Alps (Austria)ポスター発表・一般発表 2007-06-00日本古生物学会 2007年年会(大阪) 北部石灰アルプスの中生代構造発達史をこれまでのデータに基づき、総括した。構造発達史の復元には、ハルシュタットメランジュの基質をなす放散虫岩の年代決定が重要な役割を果たした。テチス海の短縮に伴う初期キンメル造山は、浅海成石灰岩の被服により終了した。共同プロジェクト研究につき本人担当部分の抽出不可能。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen & SUZUKI, Hisashi。発表要旨1ページ(講演予稿集:72ページ)。
76 京都東山,大文字山の堆積年代口頭発表・一般発表 2007-07-00日本古生物学会 2007年年会(大阪) 京都の大文字山の南に露出する泥岩の岩石薄片を作成し、放散虫化石を同定した。放散虫化石は、いずれも熱変成による再結晶が著しいものの、岩石薄片での断面からジュラ紀中期から後期に特徴的な種類(Gongylothorax属やWilliriedellum属など)の断面が観察された。京都大学地球科学実験の一環として研究を指導した。
演者:鈴木寿志・宍戸章仁・早川卓志・後藤遥介・冨田夏希・力野貞治・岡田信久・白井佑季・井上 文。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:50ページ)。
77 京都市の砥石型珪質泥岩から産するコノドントポスター発表・一般発表 2008-06-29日本地質学会近畿・西日本・四国三支部合同例会
(兵庫県三田市)
京都市大突砥石鉱山と保津峡壁岩に露出する三畳紀古世珪質粘土岩からコノドント化石を発見し、それらを分類し地質年代を論じた。京都大学地球科学実験の一環として研究を指導した。
発表者:山中克正・大石章裕・藤本心太・小林昌弘・福田康太・一田昌宏・鈴木寿志。講演要旨なし。
78 Coexistence of siliceous basin and shallow-water carbonate sedimentation in the Oxfordian of the central Northern Calcareous Alps, Austria – a major step for the understanding of the early history of the Plassen Carbonate Platformポスター発表・一般発表 2008-09-23PANGEO AUSTRIA 2008 Wien 学術論文II-55を参照。
発表者:AUER, Matthias; SUZUKI, Hisashi; GAWLICK, Hans-Jürgen & SCHLAGINTWEIT, Felix。Kurzfassungen und Abstracts 1ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 49: 5ページ)。
79 New Triassic and Jurassic biostratigraphic constraints for precision of the age of Darnó ophiolitic melange (NE Hungary)ポスター発表・一般発表 2008-09-23PANGEO AUSTRIA 2008 Wien ハンガリー北部のRecsk地域に露出するダルノ・オフィオライト・メランジュの基質の珪質岩からカローブ・オックスフォード期の放散虫群集を検出した。またオフィオライト・ブロックの一部からは三畳紀中期の放散虫化石を見いだした。ヨーロッパ南東部における地体構造上の位置づけを論じた。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:KOVACS, Sandor; GAWLICK, Hans-Jürgen; HAAS, Janos; MISSONI, Sigrid; OZSVART, Peter & SUZUKI, Hisashi
Kurzfassungen und Abstracts 1ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 49: 57ページ)。
80 Type locality of the Hochreith Formation as part of the Lower Cretaceous Rossfeld basin fill of the Weitenau syncline revisited (Northern Calcareous Alps, Salzburg)ポスター発表・一般発表 2008-09-23PANGEO AUSTRIA 2008 Wien 白亜系下部のSchrambach層に対比されてきたHochreith層の模式地にて、珪質石灰岩中から放散虫化石を得た。その年代はキンメリッジ期後期からティトン期前期であり、Schrambach層への対比が誤りであり、さらに古い地層へ対比されることが分かった。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:KRISCHE, Oliver; SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。Kurzfassungen und Abstracts 2ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 49: 58-59ページ)。
81 Callovian radiolarians of siliceous limestones below the Hallstätter Salzberg, Northern Calcareous Alpsポスター発表・一般発表 2008-09-23PANGEO AUSTRIA 2008 Wien 学術論文II-56を参照。
発表者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。Kurzfassungen und Abstracts 2ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 49: 108-109ページ)。
82 Callovian to Early/Middle Oxfordian radiolarians from hemipelagic sequences from a "Slovenian Trough"-like sedimentary succession in the Karavank Mountainsポスター発表・一般発表 2008-09-23PANGEO AUSTRIA 2008 Wien 学術論文II-50を参照。
発表者:SUZUKI, Hisashi; MISSONI, Sigrid & GAWLICK, Hans-Jürgen。Kurzfassungen und Abstracts 1ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 49: 109ページ)。
83 Radiolarian dating in the Middle Jurassic radiolaritic-ophiolitic wildflysch (= ophiolitic mélange) of the Dinaridic Ophiolite Belt, SW Serbiaポスター発表・一般発表 2008-09-23PANGEO AUSTRIA 2008 Wien 学術論文II-57を参照。
発表者:SUDAR, Milan; GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi; MISSONI, Sigrid; LEIN, Richard & JOVANOVIC, Divna。Kurzfassungen und Abstracts 1ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 49: 107ページ)。
84 京都市の砥石型珪質泥岩から産するコノドントポスター発表・一般発表 2009-01-31日本古生物学会 第158回例会(西原) 京都市大突砥石鉱山と保津峡壁岩に露出する三畳紀古世珪質粘土岩からコノドント化石を発見し、それらを同定し地質年代を論じた。プラットフォーム型コノドントNeospathodus homeriを含むことから、三畳紀古世の地質年代が示唆される。
発表者:山中克正・大石章裕・藤本心太・小林昌弘・福田康太・一田昌宏・鈴木寿志。発表要旨1ページ(講演予稿集:45ページ)。
85 Latest Jurassic radiolarian fauna from the Chyinghkran area, Myitkyina Township, Kachin State, northern Myanmarポスター発表・一般発表 2009-01-31日本古生物学会 第158回例会(西原) ミャンマー北部ミッチーナ北方のチンクラン地域に露出するガッピョードーチャウン層赤色粘土岩から保存良好な放散虫化石を抽出した。それらはジュラ紀の最末期の年代を示す。放散虫化石の抽出・同定と年代論を担当。
発表者:MAUNG MAUNG; AUNG NAING THU & SUZUKI, Hisashi。発表要旨1ページ(講演予稿集:46ページ)。
86 小佐渡丘陵の石灰岩より発見された中期ペルム紀紡錘虫とその地質学的意義ポスター発表・一般発表 2009-06-27日本古生物学会 2009年年会(千葉) 佐渡島の小佐渡丘陵の古生界石灰岩から得られた紡錘虫化石を詳細に検討した。得られた紡錘虫はLepidolina kumaensisを含み、ペルム紀中期末球磨世を示す。紡錘虫群集の内容は舞鶴帯から報告された群集に類似する。現地野外調査を担当。
発表者:一田昌宏・鈴木寿志・近藤正春・野上裕生・大野照文。
発表要旨1ページ(講演予稿集:65ページ)。
87 Co-occurrence of calcareous microfossils and radiolarians from the Rettenstein Debris Flow (Oxfordian, Northern Calcareous Alps)ポスター発表・一般発表 2009-06-27日本古生物学会 2009年年会(千葉) オーストリー国のレッテンシュタイン山地域において、珪質堆積岩を基質とし、石灰岩の礫を含む乱泥流堆積岩の層序を調べた。珪質堆積岩からは放散虫化石が、石灰岩礫からは有孔虫や石灰藻類などの化石が発見された。それぞれが示す年代は、前者がカローブ〜オックスフォード期、後者がキンメリッジ〜ベリアス期となり、礫の年代が基質より新しく、矛盾する。これらの生存期間を再検討した結果、オックスフォード期中・後期にほぼ同時堆積したと考えることで、矛盾が解決する。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen; SCHLAGINTWEIT, Felix & SUZUKI, Hisashi。発表要旨1ページ(講演予稿集:68ページ)。
88 ミャンマー中央部パッカウン地域に分布するポンダウン層上部層のフィッショントラック年代ポスター発表・一般発表 2009-09-04日本地質学会 第116年学術大会(岡山) パッカウン地域のポンダウン層上部層に挟まれる酸性凝灰岩のフィッショントラック年代を測定した。その結果、38.8±1.4Maの数値年代が得られた。この年代は先に報告された近隣の同層準のフィッショントラック年代37.2±1.3Maと誤差範囲内で一致する。現地野外調査を担当。
発表者:鍔本武久・ジン-マウン-マウン-テイン・鈴木寿志・マウン-マウン・岩野英樹・檀原 徹・高井正成。発表要旨1ページ(要旨集:203ページ)。
89 ジオトレイル – 岡山県立児童会館、地学公園での教育普及効果についてポスター発表・一般発表 2009-09-06日本地質学会 第116年学術大会(岡山) 岡山県立児童会館公園では万成花崗岩やヒン岩岩脈などの地学現象の見られる露頭が多く存在する。それら9地点を巡るジオトレイルを設置し、キーワード集めを含めたパンフレットを作成した。アンケートを実施し、教育効果をみたところ、8割を超える子供たちが岩石や鉱物に何らかの興味をもつようになったことが示された。地点選定とジオトレールの設置を行い、研究を主導した。
発表者:鈴木寿志・市川健吾・溝口昭子・能美洋介・郷津知太郎。発表要旨1ページ(要旨集:282ページ)。
90 Radiolarians from an Oxfordian debris flow deposit with calcareous algae and foraminifera (Northern Calcareous Alps, Austria)ポスター発表・一般発表 2009-09-15The 12th Meeting of the International Association of Radiolarian Paleontologists (Nanjing) オーストリー国のレッテンシュタイン山地域において、珪質堆積岩を基質とし、石灰岩の礫を含む乱泥流堆積岩の微化石を調べた。珪質堆積岩からは放散虫化石が、石灰岩礫からは有孔虫や石灰藻類などの化石が発見された。それぞれが示す地質年代は、珪質堆積岩がジュラ紀カローブ〜オックスフォード期、後者がジュラ紀キンメリッジ〜白亜紀ベリアス期となり、礫の年代が基質より新しくなり、矛盾する。これらの生存期間を再検討した結果、オックスフォード期中・後期に生存期間が重なることがわかり、ほぼ同時に堆積したと考えられる。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen; SCHLAGINTWEIT, Felix & SUZUKI, Hisashi。発表要旨2ページ(Abstracts: 24-25ページ)。
91 Uppermost Jurassic radiolarians from the Chyinghkran area, Myitkyina Township, northern Myanmarポスター発表・一般発表 2009-09-15The 12th Meeting of the International Association of Radiolarian Paleontologists (Nanjing) ミャンマー北部ミッチーナ北方のチンクラン地域に露出するガッピョードーチャウン層赤色粘土岩から保存良好な放散虫化石が得られた。それらの示す地質年代はジュラ紀最末期である。放散虫化石の抽出・同定と年代論を担当。
発表者:MAUNG MAUNG; SUZUKI, Hisashi; AUNG NAING THU & ICHIDA, Masahiro。発表要旨2ページ(Abstracts: 120-121ページ)。
92 Radiolarian fauna from the ammonite-bearing Brielgraben of the Northern Calcareous Alps (middle Callovian, Austria)口頭発表・一般発表 2009-09-15The 12th Meeting of the International Association of Radiolarian Paleontologists (Nanjing) ハルシュタット西方のブリールグラーベンでは、カローブ期中期のアンモナイトを産する石灰岩の上位に放散虫岩が直接重なる。この放散虫岩から得られた放散虫群集を報告し、放散虫化石帯の年代較正を論じた。放散虫化石の同定と年代論を担当。
演者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表時間20分、講演要旨2ページ(Abstracts: 164-165ページ)。
93 ポンダウン動物群の年代について:ミャンマー中央部チョードー地域の酸性凝灰岩のフィッショントラック年代ポスター発表・一般発表 2010-01-30日本古生物学会 第159回例会(草津) チョードー地域に分布するポンダウン層上部層の酸性凝灰岩のフィッショントラック年代を測定し、38.6±1.1Maの値を得た。この年代値はパッカウン地域で得られた年代値約38Maとほぼ同じであり、ポンダウン動物群の数値年代を代表するとみられる。現地野外調査を担当。
発表者:鈴木寿志・鍔本武久・タウン-タイ・マウン-マウン・岩野英樹・檀原 徹・高井正成。発表要旨1ページ(講演予稿集:49ページ)。
94 Jurassic radiolarians from the radiolaritic-ophiolitic mélange of the Zlatibor area (Dinaridic Ophiolite Belt, SW Serbia)ポスター発表・一般発表 2010-05-2715th Congress of the Geologists of Serbia セルビア国西部〜南西部に広がるディナル・オフィオライト帯に分布するメランジュ基質から、ジュラ紀の放散虫化石を検出し、その意義を論じた。Trnava南方およびLjubis南方の放散虫岩からは、カローブ期〜オックスフォード期中期の放散虫群集が得られた。ディナル・オフィオライト帯の西方への運動は、すでにジュラ紀中世から新世初頭に始まっていたとみられる。2度目の西方衝上運動は、浅海性石灰岩の二次堆積によって特徴づけられ、キンメリッジ期〜ティトン期に起こった。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT Felix; SUZUKI, Hisashi; FRISCH, Wolfgang; KRYSTYN, Leopold & LEIN, Richard。要旨1ページ(Proceedings of the 15th Congress of the Geologists of Serbia with International Participation: 161ページ)。
95 新生代の区分 − 旧成紀・新成紀・第四紀ハガジン記事・単著 2010-06-10シンクタンクハガジンNo. 117
(NPOシンクタンク京都自然史研究所)
2004年に第四紀が使われなくなってから再度復活するまでの新生代の紀区分について解説した。またPalaeogeneとNeogeneの訳語として、横山又次郎が提唱した「旧成紀」と「新成紀」が適切であることを示した。
鈴木寿志[著]。2ページ。
96 Aptian to Cenomanian radiolarians from the Peninsula Santa Elena, northern Costa Ricaポスター発表・一般発表 2010-06-12日本古生物学会創立75周年記念行事および2010年年会 コスタリカ北部、サンタエレナ半島に産する2試料の珪質堆積岩の放散虫化石を検討した。これらの試料は、かつてSchmidt-Effing (1980)によってルマン期とされたが、再検討の結果、オーブ期後期〜ルマン期前期の群集とアプト期の群集であることが明らかになった。
発表者:YAMANAKA, Katsumasa; SUZUKI, Hisashi & SCHMIDT-EFFING, Reinhard。発表要旨1ページ(講演予稿集:71ページ)。
97 新生代 旧成紀・新成紀・第四紀口頭発表・一般発表 2010-06-19シンクタンク京都自然史研究所協賛会総会報告および話題提供の部 新生代の紀の日本語表記について、近年の地質学会が提示した用語の問題点を指摘し、正確な訳語として「旧成紀」「新成紀」「第四紀」とすべきことを述べた。また階名称として英語のカタカナ表記を辞め、模式地名称の原語表記に「階」を付記する方式が望ましいことを示した。
演者:鈴木寿志。発表時間25分、講演要旨3ページ(要旨集:1-3ページ)。
98 Matrixalter der Hallstatt Mélange der Saalachzone (Nördliche Kalkalpen; Österreich)ポスター発表・一般発表 2010-09-16PANGEO AUSTRIA 2010 Leoben 北部石灰アルプスのUnken地域では、珪質堆積岩の年代が一部重なるハルシュタット・メランジュとタオグルボーデン・メランジュがともに分布する。しかし両者はメランジュに含まれる岩塊の岩石種が異なることで区別される。本研究ではハルシュタット・メランジュの基質にあたる珪質岩から放散虫群集を見いだし、オックスフォード期の年代を明らかにした。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:QUAST, Patricia; MAXL, Manfred; SUZUKI, Hisashi; MISSONI, Sigrid & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨2ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 52: 206-207ページ)。
99 Middle Jurassic matrix radiolarians from the Meliata ophiolite mélange at the type Meliatic sites Meliata and Jaklovce (Western Carpathians): palaeogeographic evidenceポスター発表・一般発表 2010-09-16PANGEO AUSTRIA 2010 Leoben カルパート山脈西部のMeliata地域とMargecany地域の珪質堆積岩層序を研究した。両地域には新テチス海堆積層が発達するが、古地塊を挟んで異なる地史をもつ可能性があった。得られた放散虫とコノドントは三畳紀とジュラ紀の混在群集で、メランジュの特徴を示唆するものの、Meliata地域とMargecany地域の間に明瞭な年代差はこれまでのところ検出されていない。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:AUBRECHT, R.; GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SUZUKI, Hisashi; PLASIENKA, D.; KRONOME, K. & KRONOME, B. 発表要旨2ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 52: 82-83ページ)。
100 The Hallstatt Mélange occurrence of Vodena Poljana in the Inner Dinarides (Zlatar Mountain, SW Serbia)ポスター発表・一般発表 2010-09-16PANGEO AUSTRIA 2010 Leoben セルビア南西部のZlatar山地にて石灰岩のコノドント層序と基質の珪質岩層序を検討した。石灰岩は東アルプスのハルシュタット石灰岩に対比され、アニス期〜ノール期のコノドントを豊富に産する。基質の珪質岩からはカローブ期もしくはオックスフォード期前中期の放散虫が検出された。ハルシュタット・メランジュは模式地の東アルプスからさらに東方のセルビアまで分布が伸びることが明らかとなった。放散虫化石の同定と年代論を担当。
発表者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUDAR, Milan; MISSONI, Sigrid; LEIN, Richard; JOVANOVIC, Divna & SUZUKI, Hisashi。発表要旨3ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 52: 116-118ページ)。
101 Age and provenance of the Dinaridic Ophiolite Belt in the Zlatibor area (SW Serbia)ポスター発表・一般発表 2010-09-16PANGEO AUSTRIA 2010 Leoben セルビア南西部、Zlatibor地域のオフィオライト・メランジュの異地性岩としてのチャート(海洋底被覆層)と基質の地質年代を放散虫化石を用いて検討した。その結果、三畳紀中世のチャートに加え、ジュラ紀中世〜新世初頭の基質の年代が明らかになった。メランジュの形成は基質の年代であるジュラ紀中〜新世以降に起こり、その後地質体は西へ向かって押し上がる形で移動し、現在の位置に定置したと考察される。放散虫化石の同定と年代論を担当。演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUDAR, Milan; MISSONI, Sigrid; SUZUKI, Hisashi; JOVANOVIC, Divna & LEIN, Richard. Abstracts, 3頁(Jour. Alp. Geol., Bd. 52: 118-120)。
102 Radiolarienfaunen und deren Alter aus der Halbinsel Santa Elena (Costa Rica, Apt bis Cenoman)口頭発表・一般発表 2010-09-17PANGEO AUSTRIA 2010 Leoben コスタリカ北部、サンタエレナ半島から採集した2試料の珪質堆積岩の放散虫化石を検討した。これらの試料は、かつてSchmidt-Effing (1980)によって白亜紀ルマン期とされた。しかし、それぞれの群集構成を再検討した結果、オーブ期後期〜ルマン期前期の群集とアプト期の群集に区分されることが明らかになった。
演者:SUZUKI, Hisashi; YAMANAKA, Katsumasa & SCHMIDT-EFFING, Reinhard。 発表時間15分、講演要旨2ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 52: 241-242ページ)。
103 Radiolarien-Biostratigraphie des Callovium-Oxfordium der Nördlichen Kalkalpen, Österreich口頭発表・一般発表 2010-09-17PANGEO AUSTRIA 2010 Leoben 北部石灰アルプスのカローブ階〜オックスフォード階放散虫化石帯、Zhamoidellum ovum帯について、野外での層序関係をアンモナイトの産出状況と交えて解説した。Z. ovum帯は3亜帯と1区間帯に細分される。カローブ階上部にWilliriedellum carpathicum帯を新たに設定した。
演者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表時間15分、講演要旨2ページ(Journal of Alpine Geology, Bd. 52: 240-241ページ)。
104 オーストリア地球科学会議「パンゲオ・オーストリア2010」参加報告紹介記事・単著 2010-12-15日本地質学会ニュース 第13巻第12号(日本地質学会) 2010年9月15日〜19日にかけてレオーベン大学にて行われた第5回オーストリア地球科学会議「パンゲオ・オーストリア2010」の様子をジュラ系巡検も含めて取材・報告した。
鈴木寿志[著]。2ページ(13-14ページ)。
105 東日本大震災の津波による被災とそれからの復興に関する堆積学的問題‐地形的条件による津波と津波流の違いに着目して‐口頭発表・一般発表 2011-12-24日本堆積学会2011年長崎大会 2011年10月に行われた演者らの現地調査に基づき、東日本大津波被害の多様性を堆積学的現象から考察した。津波が運んだ堆積物は海浜砂だけでなく、船舶や自動車など人工的な瓦礫もみな、津波で運ばれた「堆積物」と捉えられる。津波遡上高と段丘地形を総合的に判断すると、ほとんどの中位段丘で浸水被害が認められなかった。津波の遡上高は海底地形による影響を受けやすいので、それぞれの場に応じた復興計画を策定する必要がある。
演者:志岐常正・池田 碩・川辺孝幸・鈴木寿志・橘 徹・三上禎次。発表時間15分、講演要旨2ページ(要旨集:50-51ページ)。
106 東北地方太平洋沖地震による津波堆積物の粒度分析と貝化石口頭発表・一般発表 2012-03-04地学団体研究会京都支部 第46回支部大会 北上川河口、鳥の海、松川浦において平成東日本大津波(平成23年3月11日発生)によって運ばれた津波堆積物を発見した。堆積物の粒度分布を明らかにするとともに、貝化石の内容を示した。津波堆積物の粒度分布は、単一の最頻粒径をもつ正規分布に近いものと二つの山をもつ粒径分布を示すものの両方が出現することで特徴づけられる。貝化石は浅海生の種が主体であり、深い水深からの由来した種は発見されていない。
演者:鈴木寿志・三上禎次・鎮西清高・濱田和優・平成23年度京都大学地球科学実験B受講生(青野佑弥・天野玲・梅垣優・榎本明洋・高橋優喜・道久真理絵・廣田周平・望月一志・山形優太朗)。発表時間15分、講演要旨なし。
107 東北地方太平洋沖地震による津波がもたらした津波堆積物の多様性-調査報告-口頭発表・一般発表 2012-03-04地学団体研究会京都支部 第46回支部大会 平成23年3月11日に発生した平成東日本大津波によって運ばれた津波堆積物について、平成23年6~7月に筆者らが現地調査を行った結果をまとめた。津波堆積物として海浜砂の再堆積が代表的であるが、アスファルトなど人工物の運搬・堆積、浮力を持つ船や自動車の移動によるものも津波の動きを知る上で重要である。共同調査のため本人担当部分の抽出不可能。
演者:三上禎次・鈴木寿志・志岐常正・川辺孝幸・橘 徹。発表時間15分、講演要旨なし。
108 Features, objects and ways of tsunamiite research, with some special references to water movement and sediments of the 3.11.2011 Northeast Japan earthquake tsunami一般発表・口頭発表 2012-09-11The 29th Meeting of the International Association of Sedimentologists, Schladming, Austria 2011年10月に行われた演者らの現地調査に基づき、東日本大津波の被害状況を堆積学的見地から考察した。津波が運んだ堆積物は天然砂に限らない。船舶や自動車を含む人工物もみな、津波で運ばれた「堆積物」と捉えられる。空中写真によれば、仙台平野に到達した津波流は射流の特徴を示しており、津波堆積物中に反砂堆構造が見られると予想される。今後の課題として、海底に堆積した津波堆積物研究を進め、過去の堆積岩に応用することの重要性を述べた。
演者:SHIKI, Tsunemasa; SUZUKI, Hisashi; MIKAMI, Teiji; TACHIBANA, Toru & KAWABE, Takayuki。発表時間15分、講演要旨1ページ(Abstracts Book: 445ページ)。
109 Grain size analysis and mollusk fauna of the tsunami deposits transported by the 11th March 2011 Earthquake Tsunami, Northeast Japanポスター発表・一般発表 2012-09-11The 29th Meeting of the International Association of Sedimentologists, Schladming, Austria 2011年3月11日に発生した東日本大津波によって運ばれた津波堆積物を、北上川河口、鳥の海、松川浦にて確認し、それらの粒度分布ならびに貝化石群の内容を明らかにした。津波堆積物の粒度分布は、単一の最頻粒径をもつ正規分布に近い堆積物と二つの頻度の高い粒径分布を示す堆積物の両方が出現することで特徴づけられる。貝化石群は浅海生の種に限定され、深い水深から由来した種は確認できなかった。研究の全般を主導した。
発表者:SUZUKI, Hisashi; MIKAMI, Teiji; CHINZEI, Kiyotaka; HAMADA, Kazmasa。発表要旨1ページ(Abstracts Book: 446ページ)。
110 Diversity of the tsunami deposits and their facies formed by the 2011 Tohoku Earthquake Tsunamiポスター発表・一般発表 2012-09-11The 29th Meeting of the International Association of Sedimentologists, Schladming, Austria 平成東日本大津波発生後、平成23年6~7月に筆者らが現地調査を行った結果をまとめた。海浜砂の再堆積による津波堆積物の層厚は最大で1mにも達した。また人工物の移動と堆積によるものも津波堆積物として捉えられ、津波堆積物の多様性を示した。共同調査のため本人担当部分の抽出不可能。
発表者:MIKAMI, Teiji & SUZUKI, Hisashi。発表要旨1ページ(Abstracts Book: 442ページ)。
111 Greenish-white reduction microspheres in Triassic red bedded cherts of Sakahogi town on the River Kiso, central Japan: With reference to the time of colouring red radiolarite一般発表・口頭発表 2012-09-13The 29th Meeting of the International Association of Sedimentologists, Schladming, Austria 木曽川河畔に露出する赤色チャート中に見られる微小緑白色球の化学組成を分析し、中心にヴァジウム雲母が産し周辺を還元していることを明らかにした。緑白色球の一部が脆性破断面で切られて続かないことから、チャートは堆積時には赤色で、塑性変形が可能な段階以降に還元球が形成されたと考察される。
演者:SUZUKI, Hisashi; YOSHIOKA, Takahiro; MIYAGI, Isoji; ODA, Hirokuni。講演時間15分、講演要旨1ページ(Abstracts Book: 541ページ)。
112 Zwei Radiolarienzonen der mittleren Kreide von Costa Ricaポスター発表・一般発表 2012-09-26Jubilaeumstagung der Palaeontologischen Gesellschaft in Berlin コスタリカ北部、サンタエレナ半島から産する放散虫群集に2種類を識別した。一つはCryptamphorella clivosa群集で、もう一つはHolocryptocanium barbui群集である。これらの群集は、いずれもかつて白亜紀ルマン期のものとされた。しかし、それぞれの群集構成を再検討した結果、それぞれアプト期とオーブ期後期〜ルマン期の群集であることが明らかになった。
発表者:SUZUKI, Hisashi & SCHMIDT-EFFING, Reinhard。発表要旨1ページ(Terra Nostra 2012/3: 117ページ)。
113 第29回国際堆積学会(オーストリー国、シュラードミング市)に参加して海外学会参加報告・海外研究調査報告・共著 2012-10-01大谷大学真宗総合研究所研究所報 第61号 表題の国際会議に参加するために、ドイツとオーストリー国を訪れた。会議に先立ち、真総研一般研究のために、ミュンヘン、ザルツブルク、ウンケンを訪れ、実地調査を行った。国際会議での筆者らの発表、学会前後に実施された巡検の様子を、豊富な写真と共に報告した。とくに学会前巡検では、オーストリー国クーヨッホのジュラ系国際模式境界を訪れた。共同参加のため、本人担当部分は抽出不可。
鈴木寿志・三上禎次[著]。4ページ(36-39ページ)。
114 2011年東北日本津波災害調査写真報告口絵記事・共著 2012-11-25地球科学 第66巻第6号
(地学団体研究会)
岩手県宮古市、大槌町、宮城県気仙沼市、陸前高田市における平成東日本大津波の被害状況を、写真図版2枚とともに解説した。現地調査を担当。
池田 碩・開沼淳一・川辺孝幸・三上禎次・志岐常正・鈴木寿志・橘 徹[著]。4ページ(205-208ページ)。
115 『要説 地質年代』を訳して招待講演 2012-12-23地質学史懇話会 講演会(東京) オッグほか(2008)の英文書"The Concise Geologic Time Scale"を翻訳する際に留意した点を解説し、日本語の専門用語のあり方について示した。英語が形容詞で地質年代を表すのに対し、日本語では名詞で表現される。語源となった地名などの固有名詞に地質年代単元を続けるのが正しい表現である。またPalaeogeneとNeogeneの日本語訳について、横山又次郎が示した用語の内、どれが適切かを論じた。地質学会が示した年代用語は単なる英語のカタカナ表記に過ぎず不適切である。
講演時間1時間。
116 第29回国際堆積学会参加報告:その1参加報告・共著 2013-01-15日本地質学会ニュース 第16巻第1号
(日本地質学会)
オーストリー国シュラードミングにて行われた第29回国際堆積学会(International Association of Sedimentologists)の学術大会の様子について、特に筆者らが参加したセッション(津波堆積物、三畳紀後期イヴェント、チャート質堆積岩)を中心に報告した。
鈴木寿志・三上禎次・尾上哲治[著]。1ページ(9ページ)。
117 ジュラ系の国際境界模式層序・位置(GSSP)と北部石灰アルプスのジュラ紀層口頭発表・一般発表 2013-01-26日本古生物学会 第162回例会(横浜) 2010年4月にジュラ系基底の国際境界模式層序・位置がオーストリー国チロル州クーヨッホ層序断面に置かれることが決定された。本講演では国際堆積学会の折に行われた巡検での観察結果を示すとともに、北部石灰アルプスにおける近年の研究進展状況をまとめた。
演者:鈴木寿志・尾上哲治・三上禎次・佐藤峰南・石田啓祐・ガウリック,ハンス‐ユルゲン。講演時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:36ページ)。
118 第29回国際堆積学会参加報告:その2参加報告・共著 2013-02-15日本地質学会ニュース 第16巻第2号(日本地質学会) オーストリー国シュラードミングにて行われた第29回国際堆積学会(International Association of Sedimentologists)の学会前・後に行われた巡検について、特に筆者らが参加した3巡検(三畳系-ジュラ系国際模式境界、北部石灰アルプスのジュラ系、南アルプスのペルム系-三畳系境界)を中心に報告した。
鈴木寿志・三上禎次・尾上哲治[著]。2ページ(7-8ページ)。
119 地質年代・年代層序の日本語表記口頭発表・一般発表 2013-03-02地学団体研究会京都支部
第47回支部大会
日本地質学会が推奨する地質年代用語の問題点を指摘し、日本語で適切に地質年代を表現する方法を示した。日本地質学会が推奨する用語は、単に英語の発音をカタカナ表記したに過ぎず、日本語として不適切である。適切な地質年代用語として、『要説 地質年代』に示した用語を推奨した。
演者:鈴木寿志。発表時間20分。講演要旨なし。
120 第29回国際堆積学会(IAS)のオーストリア北部石灰アルプスのプレ巡検およびイタリア南チロル・ドロミテのポスト巡検参加報告口頭発表・一般発表 2013-03-02地学団体研究会京都支部
第47回支部大会
2012年9月に国際堆積学会で行われた2つの野外巡検の様子を報告した。一つは2010年に批准されたオーストリー国クーヨッホのジュラ系基底国際模式境界の紹介、もう一つはイタリア南チロル、ドロミテ山地のペルム・三畳系境界を含む露頭を紹介した。
演者:三上禎次・鈴木寿志・石田啓祐。発表時間20分、講演要旨なし。
121 ドイツ古生物学会100周年記念大会参加報告参加報告・単著 2013-03-31化石 第93号
(日本古生物学会)
ドイツ古生物学会が発足して100周年を迎えた。2012年9月24日〜29日にかけてベルリンの自然史博物館で行われた記念学術大会の様子を、ケムニッツ古生代化石林への学会前巡検も含めて報告した。
鈴木寿志[著]。3ページ(151-153ページ)。
122 高知県のジュラ系上部統七良谷層のアンモナイト層準周辺から産する放散虫化石(予察)口頭発表・一般発表 2013-06-29日本古生物学会 2013年年会(熊本) ジュラ系上部統キンメリッジ階上部ないしティトン階最下部のアンモナイト層準周辺から放散虫化石を検出し、放散虫化石帯の年代を論じた。アンモナイト層準より下位・上位からともにPseudodictyomitra primitiva帯の放散虫群集が得られた。これまで同帯はティトン階に対比されていたが、アンモナイト層準の下位からも産することからキンメリッジ階の一部を含むことは確実である。
演者:鈴木寿志・石田啓祐・三上禎次・前田晴良。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:34ページ)。
123 日本語での正しい年代層序・地質年代の表し方口頭発表・一般発表 2013-09-15日本地質学会 第120年学術大会(仙台) 地質学会執行理事会が示した地質年代用語の日本語表記の問題点を指摘し、日本語での適切な地質年代用語の表し方を示した。英語の発音を単にカタカナ表記しただけの用語は、グローバル化の意味を勘違いし、輸入学問の域を脱せずにいる日本の地質学の現状を反映している。日本語専門用語の整備は日本人研究者の責務であって、決して外国人はしてくれない。地質年代用語に関しては、『要説 地質年代』に示した用語を使うよう提案した。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:178ページ)。
124 地質年代区分2012ポスター発表・一般発表 2013-09-15日本地質学会 第120年学術大会(仙台) 『要説 地質年代』に示された地質年代区分では、"The Geologic Time Scale 2004"の数値年代を用いていた。新たにThe Geologic Time Scale 2012"が国際層序委員会によって提示されたことから、日本語版地質年代区分を改訂し、2012年版を作成した。会場では地質年代区分2012の印刷版を配布した。電子版に関しては、鈴木地質ホームページからダウンロード可能である。
演者:鈴木寿志。講演要旨1ページ(講演要旨集:320ページ)。
125 左大文字山の地質からみた地形形成過程口頭発表・一般発表 2014-03-08地学団体研究会京都支部
第48回支部大会
左大文字山の地質調査を行い、地質図と断面図を作成し、地質構造を明らかにした。その結果、左大文字山は軟質な珪質泥岩層が硬質なチャートの間に挟在される形で斜面をなすことが明らかになった。珪質泥岩層から初めて放散虫化石を検出し、ジュラ紀中世バース期もしくはカローブ期の年代が明らかになった。中井が大谷大学卒業論文としてまとめた内容を発表した。卒業論文の指導と放散虫化石の年代論を担当。
演者:中井直也・鈴木寿志。発表時間20分、講演要旨なし。
126 Latest Jurassic radiolarian fauna from the Chinghkran area, Myitkyina township, Kachin state, northern Myanmar口頭発表・一般発表 2014-03-11GEOSEA/GEOMYANMAR 2014 (Thirteenth Regional Congress on Geology, Mineral and Energy Resources of Southeast Asia) (Myanmar Geoscience Society) ミャンマー北部ミッチーナ北方のチンクラン地域に露出するガッピョードーチャウン層赤色粘土岩から保存良好な放散虫化石を検出し、それらの地質年代をジュラ紀最末期とした。ミャンマーからこの時代の放散虫群集の報告は初めてである。同様な深海堆積岩の産出はチベットのヤールン-ツァンポー帯から知られているので、タガウン-ミッチーナ帯は、その延長部にあたる可能性が高い。放散虫化石の抽出・電子顕微鏡観察と同定・年代論を担当。
演者:MAUNG MAUNG; AUNG NAING THU & SUZUKI, Hisashi。発表時間20分、講演要旨2ページ(Abstracts: 38-39ページ)。
127 ミャンマーの上部始新統Yaw層のBicornucythere属(貝形虫)の新種と進化史的意義口頭発表・一般発表 2014-06-29日本古生物学会 2014年年会(福岡) Bicornucythere属は現在の東アジアに広く分布する貝形虫の一属である。本属のこれまでの最古の産出記録は、インドの中新統から産するB. secedensであった。この度ミャンマー中央盆地の上部始新統Yaw層から新たにBicornucythere属の新種が発見された。これにより、本属の最古の産出記録が遡るとともに、現生のBicornucythere属が好むような内湾汽水域環境が始新世の西南アジアに出現していたことが示唆される。
演者:山口龍彦・鈴木寿志・アウン=ナイン スー・タウン タイ・野村律夫・高井正成。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:40ページ)。
128 Triassic-Jurassic radiolarite events in the western Neotethyan realm口頭発表・一般発表 2014-08-1919th International Sedimentological Congress (Geneva, Switzerland) ヨーロッパのアルプス山脈から西カルパチア山脈、ディナリーデス、アルバニデス、ヘレニデスに至る東方地域までの放散虫岩出現層準について総括した。最初の放散虫岩は三畳紀のアニス期後期〜ラディン期にテチス海の非活動的縁辺域に堆積した。その後、カルニア期にも堆積時期があるが、陸からの砂の供給が増す多雨事変の前には終了した。ジュラ紀に入るとテチス海の閉塞と海洋底の衝上に伴う海盆形成により放散虫岩の堆積がカローブ期〜オックスフォード期にかけてピークを迎える。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUZUKI, Hisashi & MISSONI, Sigrid。発表時間20分、講演要旨1ページ(Abstracts Book: 238ページ)。
129 Temporal and spatial distribution of radiolarites in Japan口頭発表・一般発表 2014-08-1919th International Sedimentological Congress (Geneva, Switzerland) 日本列島に産する放散虫岩の地質年代と地理分布を総括した。早池峰帯から1箇所のみのデボン紀放散虫岩の報告がある。一方、石炭紀新世から始まる放散虫岩の堆積は、ペルム紀-三畳紀境界で放散虫絶滅の影響から欠如するものの、ジュラ紀中世まで連続的に続いた。ジュラ紀新世の放散虫岩はほとんど見られないが、北海道の東部に産する可能性がある。白亜紀の放散虫岩は四万十帯に広く分布する。新生代の放散虫岩は欠如している。
演者:SUZUKI, Hisashi。発表時間20分、講演要旨1ページ(Abstracts Book: 673ページ)。
130 Thickest tsunamiite by the 2011 Tohoku Earthquake Tsunamiポスター発表・一般発表 2014-08-1919th International Sedimentological Congress (Geneva, Switzerland) 平成東日本大津波において堆積した津波堆積物を東北地方太平洋岸で調査した。その結果、北上川河口にて厚さ1mに及ぶ最大規模の津波堆積物を発見した。2012年の10月に堤防再建と海水を抜く工事が実施された際に、ジオスライサーを用いて5本の柱状試料を採取した。陸上の津波堆積物ではそれまで最大でも30cmほどの砂層が知られるのみであった。条件によってはかなり厚層の津波堆積物が堆積することが明らかとなった。
発表者:SUZUKI, Hisashi; TACHIBANA, Tohru; Wakita, S.; MIKAMI, Teiji & NARUSE, Hajime。講演要旨1ページ(Abstracts Book: 674ページ)。
131 地質学の社会貢献を考えて雑記・単著 2014-09-05深田研究助成22年の歩み(公益財団法人深田地質研究所) 深田地質研究所の60周年記念事業として刊行された『深田研究助成22年の歩み』に表題の寄稿文を投稿した。助成を受けた当時、学術中心の研究生活を送っていた筆者にとって、1999年度に受けた深田研究助成は地質学の社会貢献を考えるきっかけとなった。
鈴木寿志[著]。1ページ(45ページ)。
132 文化地質学口頭発表・一般発表 2014-09-15日本地質学会 第121年学術大会(鹿児島) トピックセッション「文化地質学」開催にあたり、文化地質学の国内外の現状と、セッション発表の紹介を行った。人々は大地の上に住み、土地を耕し、地質の上に歴史と文化を形作ってきた。そう考えると地質学は人と密接にあるべきであるが、近年の学問の細分化により地質学と人々の間に大きな溝が生まれている。本講演ではその問題点を指摘するとともに、人と密接にかかわる地質学として「文化地質学」を発展させていく必要性を説いた。
演者:鈴木寿志。講演時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:19ページ)。
133 鹿児島の文化地質学ポスター発表・一般発表 2014-09-15日本地質学会 第121年学術大会(鹿児島) 鹿児島県には複数の活火山が分布し、その大地は火山灰質な地質から構成される。この鹿児島県の地質特性が、地域文化とどのように関わっているかを考察した。芋焼酎は水はけの良いシラス台地の産物であるし、活火山の熱は温泉の熱源となっている。これら以外にも、近年の桜島染や魚の灰干しなどの新たな取り組みを紹介した。
発表者:中村若菜・鈴木寿志。講演要旨1ページ(要旨集:195ページ)。
134 日本地質学会第121年学術大会(鹿児島大会)報告記事 — ランチョン 文化地質学報告記事・単著 2014-11-15日本地質学会ニュース 第17巻第11号 2014年9月15日に鹿児島大学にて開催された地質学会第121年学術大会で、文化地質学のランチョン集会を初めて開催した。その際に話し合われた内容について報告した。
鈴木寿志[著]。1ページ(8ページ)。
135 讃岐岩の性質と音口頭発表・一般発表 2015-03-07地学団体研究会京都支部
第49回支部大会
香川県坂出市蓮光寺山麓、五色台陸上自衛隊演習場脇、小豆島皇子神社の3地点で採集した火山岩試料について、岩石薄片を作成し、岩石型を調べた。その結果、前2者はガラス質な讃岐岩に、小豆島のものは斑晶の多い橄欖石玄武岩であることが分かった。これらの岩石を整形し、木製バチでたたいた際にでる音を録音し、周波数解析を行った。その結果、讃岐岩が高い澄んだ音を出すのに比べて、橄欖石玄武岩は低い鈍い音を発する。斑晶の多少やガラスの含有量が岩石の出す音に影響していると考えられる。日高が卒業論文としてまとめた内容を発表した。現地調査を含む論文指導を担当。
演者:日高 凌・鈴木寿志。発表時間20分、講演要旨なし。
136 文化地質学:人と地質学の関わりを考える口頭発表・一般発表 2015-03-07地学団体研究会京都支部
第49回支部大会
文化地質学の国内外の状況と、これまでどのような講演があったか紹介した。人々は大地の上に住み、土地を耕し、地質の上に歴史と文化を形作ってきた。地質学は人と密接にあるべきであるが、近年の地質学は細分化の一途をたどり、一般の人々の理解をを超えた研究しかされなくなってきた。本講演ではその問題点を指摘し、人と密接にかかわる地質学の必要性を説いた。
演者:鈴木寿志。講演時間20分、講演要旨なし。
137 生命誕生場類似環境としての東アフリカ大地溝帯−人類および珪藻の進化−シンポジウム発表・共著 2015-03-14冥王代生命学の創成
第2回シンポジウム
ケニアの東アフリカ大地溝帯は、人類進化の舞台である。魚類のシクリッドでは種の多様性が著しく、大地溝帯特有の環境が進化を促進する働きがあるのであろう。演者らは、大地溝帯内のサンブル地域の更新統から珪藻化石を検出し、その種構成を見ることで、進化の促進が植物にも及んでいるかどうか検討を始めた。
演者:鈴木寿志・谷口拓海。発表時間10分、講演要旨1ページ。
138 ジュラ系基底の国際境界模式層序・位置(オーストリア,クーヨッホ)口絵記事・共著 2015-03-15地質学雑誌 第121巻第3号
(日本地質学会)
地質学雑誌のジュラ系特集号の巻頭に、ジュラ系の国際模式境界であるオーストリー国チロル州クーヨッホの露頭をカラー写真付きで紹介した。現地写真の選定やアンモナイトの写真転載許可を出版社に依頼するなど、全体の構成を助言した。
三上禎次・石田啓祐・佐藤峰南・尾上哲治・鈴木寿志[著]。2ページ(I-IIページ)。
139 Temporal and spatial distribution of radiolarites in the Northern Calcareous Alps口頭発表・一般発表 2015-06-2431th IAS (International Association of Sedimentologists) Meeting of Sedimentology (Kraków, Poland) 北部石灰アルプスにおける放散虫岩の地質年代と地理分布を総括した。北部石灰アルプスでは放散虫岩は目立たない存在であるが、地質発達過程を復元する上では重要な岩石である。その堆積は、ジュラ紀中世カローブ期に始まり、オックスフォード期までは珪質だが、キンメリッジ期では石灰質になり、ティトン期にはみられなくなる。大規模なオリストストロームの基質をなすことがあり、その場合の堆積年代は放散虫によって決定される。
演者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演時間20分、講演要旨1ページ(Abstract Book: 513ページ)。
140 Jurassic radiolarite deposition in the Northern Calcareous Alps: possibilities for a refined Middle/Late Jurassic radiolarian biostratigraphyポスター発表・一般発表 2015-07-222nd International Congress on Stratigraphy (Graz) 北部石灰アルプスのジュラ紀放散虫岩層序についてまとめた。北部石灰アルプスでは、カローブ期〜オックスフォード期に最大2000mに及ぶ放散虫岩の堆積があった。しかし、堆積の開始は同時ではなく、複数の堆積盆地の分化時期に応じて始まった。放散虫岩の下位層のクラウス石灰岩からはアンモナイトが産し、放散虫年代の較正に役立つ。共同プロジェクト研究のまとめの発表のため、本人担当部分の抽出は不可。
発表者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。発表要旨1ページ(Berichte des Institutes für Erdwissenschaften Karl-Franzens-Universität Graz, Bd. 21: 366ページ)。
141 文化地質学:オーストリーと日本での進展口頭発表・一般発表 2015-09-12日本地質学会 第122年学術大会(長野) 文化地質学(Kulturgeologie)は、ザルツブルク大学のWolfgang Vetters教授によって提唱された比較的新しい学問分野である。彼は2003年の論文の中で、地質が文化の発展に必要不可欠だったことの再認識が必要であると述べた。日本では、文化地質学という学問体系はこれまでなかったものの、地質と文化に関わる著作は、本場オーストリーに引けをとらず豊富である。それら著作について、具体的な出版物で例示しながら、日本で文化地質学を体系化することの必要性を説いた。
演者:鈴木寿志・石橋弘明。講演時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:19ページ)。
142 北部石灰アルプスの放散虫岩層序口頭発表・一般発表 2015-09-12日本地質学会 第122年学術大会(長野) 北部石灰アルプスの放散虫岩の層序を8つの層序断面に基づき紹介した。北部石灰アルプスでは、カローブ階からキンメリッジ階までの放散虫岩層序が確認されるが、3層序断面の直下からはアンモナイトが産し、放散虫の年代較正に寄与している。北部石灰アルプスの放散虫岩は、タービダイト様の堆積様式を示し、ミクロ・スケールからキロメートル大のオリストリスまで、様々な規模の異地性岩体を含む。
演者:鈴木寿志・ガウリック,ハンス-ユルゲン・ディエルシェ,フォルカー。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:138ページ)。
143 日本地質学会第122年学術大会(長野大会)報告記事 — ランチョン 文化地質学報告記事・単著 2015-11-15日本地質学会ニュース 第18巻第11号 2015年9月12日に信州大学で開催された地質学会第122年学術大会にて、文化地質学ランチョン集会を催した。その際に話し合われた内容について報告した。
鈴木寿志[著]。1ページ(7-8ページ)。
144 京都市及びその周辺から産する天然砥石の由来と文化口頭発表・一般発表 2016-03-13地学団体研究会京都支部
第50回支部大会
日本産天然砥石の歴史についてまとめるとともに、亀岡市で現在でも稼行中の鉱山産天然砥石を調べた。丸尾山の天井巣板から発見された錐誌動物化石は、三畳紀古世・中世境界付近の年代を示す。一方、近隣から産した青砥試料中の放散虫化石はジュラ紀中世後期〜新世の年代と推定される。したがって亀岡産天然砥石には地質年代の全く違うものが存在する。西川が卒業論文としてまとめた内容を発表した。現地調査を含む論文指導を担当。
演者:西川一輝・鈴木寿志。発表時間20分、講演要旨なし。
145 ケニア、スグタ谷の古環境と人類進化口頭発表・一般発表 2016-03-13地学団体研究会京都支部
第50回支部大会
ケニア北西部、トゥルカナ湖南方のスグタ谷に分布する更新統珪藻土の珪藻群集組成を調べた。珪藻群集には、Stephanodiscus属を優先とする群集とAulacoseira属を優先とする群集の2型が存在することが明らかになった。Aulacoseira属は冷涼で水の撹拌が起こるような環境を好み、Stephanodiscus属は温暖で流れの緩やかな環境を好む。人類進化の舞台であった東アフリカにおいて、明瞭な環境変動があったことを指摘した。谷口が卒業論文としてまとめた内容を発表した。珪藻群集の分析を含む論文指導を担当。
演者:谷口拓海・鈴木寿志・石田志朗。発表時間20分、講演要旨なし。
146 文化地質学 -人と地質学の接点を求めて-招待講演 2016-06-11東京地学協会 春季特別公開講演会 地質学は何のためにあるのか?大地の成り立ちを知りたい、という知的好奇心のみに支えられているのだろうか?もちろん土木建築物の基礎調査としての地質調査は欠かせない。しかし、それは社会構造基盤構築のための調査であって、個々人と関わるものではない。文化地質学では、直接的に個人と関わる地質学的文化事象に焦点をあて、研究を推進していく。本講演ではその意義を論じた。
講演時間40分。
147 ケニア、スグタ谷から見いだされた化石珪藻について口頭発表・一般発表 2016-06-26日本古生物学会2016年年会(福井) 東アフリカ大地溝帯にはカーボナタイトなどのウラン鉱物を含む火山岩が分布しいる。ウラン鉱物による高放射線量下においてどのような生物進化が引き起こされたのかを明らかにするために、表題の更新統珪藻群集を調べた。珪藻群集には、Stephanodiscus属を優先とする群集とAulacoseira属を優先とする群集の2型が存在することが明らかになった。これら2群集型は交互出現し、古気候変動に応じた群集変化と捉えられる。高放射線量下での珪藻進化については、今後の検討課題であるとした。珪藻群集の分析を含む研究総括を担当。
演者:谷口拓海・鈴木寿志・石田志朗。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:22ページ)。
148 地質文学口頭発表・一般発表 2016-09-11日本地質学会第123年学術大会(東京・桜上水) 地質に関わる事項が文学作品に登場することがある。そのような例を取り上げ、地質と社会・人々との関わりについて考察した。日本では宮沢賢治が岩石や鉱物をふんだんに作品に取り入れていることで知られる。ドイツではゲーテが作品中地質学的題材をに取り入れている。映画化され社会に影響を与えたものとして、「黒部の太陽」「日本沈没」などが挙げられる。日本の災害文学も見過ごすことはできない。寺田寅彦の「天災と国防」の記述はまさに現代でも通用する。地質学が多くの人々の関心を得るためには、夏目漱石の文学論にあるf(情緒的要素)に着目する必要がある。
演者:鈴木寿志・田口公則。発表時間15分、講演要旨1ページ(要旨集:45ページ)。
149 文化地質学 —人と密接にかかわる地質学—紹介記事・単著 2016-10-01そくほう 第725号
(地学団体研究会)
文化地質学の概要について、地学団体研究会の機関誌「そくほう」に紹介した。変動帯に位置する日本では、地震、津波、火山噴火、斜面崩壊といった地質災害が頻発する。地質文化論を通じて一般の人々に地質学に興味をもってもらうことで、人々の地質学的感性を研ぎ澄まし、地質災害の減災につなげていくことができるのではないかと期待される。
1ページ(1ページ)。
150 ケニア・スグタ谷の更新世淡水珪藻群集ポスター発表・一般発表 2016-10-22日本珪藻学会第36回研究集会 ケニアの東アフリカ大地溝帯にあるオマロ地域から採集した古スグタ湖の堆積物7試料から珪藻化石を検出した。プレパラートを作成して群集組成を検討した結果、各試料においてStephanodiscus astraeaAulacoseira granulataNitzschia spp.のいずれかが96%以上を占めることが明らかとなった。これらの群集変化は、日射量やアフリカモンスーンなどの環境変動を反映しているとみられる。
演者:谷口拓海・鈴木寿志・リチャード ジョルダン・石田志朗。講演要旨1ページ(講演要旨集19ページ)。
151 日本地質学会第123年学術大会(東京大会)報告記事 — ランチョン 文化地質学報告記事・単著 2016-11-15日本地質学会ニュース 第19巻第11号 2016年9月11日に日本大学文理学部で開催された地質学会第123年学術大会にて、文化地質学ランチョン集会を催した。その際に話し合われた内容について報告した。
鈴木寿志[著]。1ページ(7ページ)。
152 Gicheru Formationの珪藻土中に見られるAulacoseira属の形態の変遷ポスター発表・一般発表 2017-05-27日本珪藻学会第38回研究集会(東京・大森) ケニアのナイロビ西方のギシャル珪藻土鉱山において、珪藻群集の変遷を解析した。同鉱山に分布するムンユ・ワ・ギシェル層下部〜中部層では、まず底生や着生の属が優先し、その後浮遊性のAulacoseira属が優先するようになる。この変化は、当初浅瀬であった湖が次第に拡大していったことを示唆する。現地調査を担当。
演者:谷口拓海・ジョルダン,リチャード・鈴木寿志。講演要旨1ページ(講演要旨集:14ページ)。
153 京都市北部市原地域の丹波地体群における放散虫年代ポスター発表・一般発表 2017-06-10日本古生物学会2017年年会(北九州) 京都市市原地域の鞍馬川河床において、珪質泥岩と黒色泥岩から保存良好な放散虫化石を発見した。前者はHsuum hisuikyoense群集帯の指標種を含み、ジュラ紀中世アーレン期を示す。また後者はStriatojaponocapsa plicarum帯の指標種を含み、ジュラ紀中世バイユー期ないしバース期を示す。特に珪質泥岩の年代は近隣地域より古い年代を示すことが明らかとなった。研究全般を指導した。
演者:戸城元甫・山崎あゆ・鈴木寿志。講演要旨1ページ(講演予稿集:38ページ)。
154 Late Middle to early Late Jurassic overlooked Hallstatt Mélanges (Zlatar Mélange) between the Drina-Ivanjica unit in the east and the East Bosnian-Durmitor megaunit to the west in the Inner Dinarides (Dinaridic Ophiolite Belt, SW Serbia, Zlatar Mountain)一般発表 2017-06-21Jurassica XIII (Koscielisko, Poland) セルビア南西部のディナル・オフィオライト帯の地質構造について、様々な規模の異地性岩体が混在するメランジュの岩相であることを提唱した。三畳紀の半遠洋性石灰岩であるハルシュタット石灰岩は、ジュラ紀珪質放散虫岩中に異地性岩体として取り込まれている。放散虫岩の年代決定を担当。
演者:GAWLICK, Hans-Jürgen; SUDAR, Milan N.; MISSONI, Sigrid; SUZUKI, Hisashi; LEIN, Richard & JOVANOVIĆ, Divna。講演時間20分、講演要旨5ページ(Jurassica XIII: Abstracts and field trip guidebook: 25-29ページ)。
155 文化地質学のススメ口頭発表・シンポジウム講演 2017-08-27第71回地学団体研究会総会(旭川)シンポジウムIII「私たちの生活と大地—文化地質学のススメ—」 地学団体研究会総会において文化地質学のシンポジウムを初めて開催した。その際に文化地質学を紹介する目的で最初に講演した。オーストリーでの発祥に加え、日本での発展について概観し、地学普及のあり方として自然信仰との調和が必要なことを唱えた。
演者:鈴木寿志。発表時間10分、講演要旨2ページ(講演要旨集:33-34ページ)。
156 ケニア大地溝帯での生物進化––更新統ムンユ・ワ・ギシェル層の珪藻を例に口頭発表 2017-10-15科研費新学術領域研究「冥王代生命学の創成」平成29年度第2回白馬ワークショップ 表題の地層(厚さ約30m)の層序、放射線量、含まれる珪藻化石を調べた。その結果、下部層に黒曜石角礫岩が指交関係で挟まれること、中部層に降下火山灰起源とみられる凝灰岩薄層が挟まれること、黒曜石角礫岩の放射線量が0.5µSv/hに達すること、Aulacoseira属・Stephanodiscus属・Cyclotlla属の珪藻化石を含むこと、が明らかになった。研究全般(現地調査、珪藻化石の観察)を担当。
演者:鈴木寿志・谷口拓海。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演要旨集:45ページ)。
157 Mesozoic radiolarian localities and their ages in Myanmar口頭発表・一般発表 2017-10-26The 15th Meeting of the International Association of Radiolarists (Niigata) ミャンマーの中生代基盤岩から発見された放散虫化石を概観し、それらの年代を示した。これまでに5地点においてジュラ紀中世から白亜紀古世までの放散虫群集が知られている。それらのうち4地点ではチャートから(1地点は新生代層中の礫)、1地点では珪質泥岩から産している。講演後半ではStylosphaera属の有効性について論じた。
演者:SUZUKI, Hisashi & MAUNG MAUNG。講演時間15分、講演要旨2ページ(Radiolaria: Newsletter of the International Association of Radiolarists vol.40: 114-115ページ)。
158 Radiolarians from the lower–middle Oxfordian section in the Northern Calcareous Alps (Fludergraben, Austria)ポスター発表・一般発表 2017-10-26The 15th Meeting of the International Association of Radiolarists (Niigata) 北部石灰アルプスのフルダーグラーベンにおいて、オックスフォード期・中期の放散虫群集を示した。産出層準はカローブ期最末期ないしはオックスフォード期最初期のアンモナイト層準の上位に位置し、地質年代が明らかにされている。カローブ期から続いて生存する種が多いためオックスフォード期の指標種を確定するのは難しいが、Stylocapsa spilarisが稀に産するので、従来の放散虫生層序の年代論とも調和的である。放散虫化石の同定を担当。
発表者:SUZUKI, Hisashi & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演要旨2ページ(Radiolaria: Newsletter of the International Association of Radiolarists vol.40: 296-297ページ)。
159 The ages of Early-Middle Jurassic radiolarians from the Tamba Terrane, central Japanポスター発表・一般発表 2017-10-26The 15th Meeting of the International Association of Radiolarists (Niigata) 京都市市原地域の鞍馬川河床において、チャート、珪質泥岩、黒色泥岩から放散虫化石を発見し、地質年代を論じた。指標種の示す年代について、チャートはジュラ紀古世トゥアール期、珪質泥岩はジュラ紀中世アーレン期、ジュラ紀中世バイユー期であることが明らかとなった。従来の近隣地域のデータに比べ豊富な種の同定がされたことにより、信頼性のい高い年代論を展開した。研究全般を指導した。
発表者:TOSHIRO, Gensuke; YAMAZAKI, Ayu & SUZUKI, Hisashi。講演要旨2ページ(Radiolaria: Newsletter of the International Association of Radiolarists vol.40: 300-301ページ)。
160 Early Cretaceous radiolarians from That-tu bedded chert in Tagaung Taung area, Myanmar口頭発表・一般発表 2017-11-03Inaugural Conference, Myanmar Applied Earth Sciences Association (Yangon) ミャンマー中部のタガウン・タウン地域から白亜紀古世の放散虫群集を発見した。それらの年代は、オーテリーブないしはバレーム期と推定される。講演では、それまでのミャンマーからの中生代放散虫化石の産出を総括した。放散虫化石の検出と同定・年代論を担当。
演者:SUZUKI, Hisashi; MAUNG MAUNG; AUNG KYAW THIN, TEZAR KYAW & KUWAHARA, Kiyoko。講演時間20分、講演要旨1ページ(Program and Abstracts: 78ページ)。
161 亀岡市保津峡沿いにおける丹波地体群の放散虫年代口頭発表・一般発表 2018-02-04日本古生物学会第167回例会(松山) 亀岡市の保津峡入口左岸に露出する珪質泥岩・黒色泥岩・緑灰色泥岩から放散虫化石を検出し、地質年代を論じた。珪質泥岩はHsuum hisuikyoenseを含み、ジュラ紀中世バイユー期を示す。黒色泥岩からはMirifusus dianaeを含む群集が、また緑灰色泥岩からはZhamoidellum ovumなどを含む群集が得られ、ジュラ紀中世カローブ期ないし新世オックスフォード期を示す。これらの層序にはバース期が欠如している。珪質泥岩と黒色泥岩の間にある断層が層序の欠如をもたらしたとみられる。研究の全般を指導した。
演者:村松亜希人・森永 優・鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:29ページ)。
162 文化地質研究会の発足口頭発表・シンポジウム講演 2018-03-10文化地質研究会第1回シンポジウム(京都) 文化地質研究会の設立にあたり、ザルツブルクにおける文化地質学の発祥と4年間にわたる日本での発展について概観し、文化地質研究会が設立されるに至った経緯を解説した。
演者:鈴木寿志。講演時間10分。講演要旨1ページ(講演要旨集:4ページ)。
163 滋賀県近江盆地の山岳信仰—太郎坊阿賀神社を例に—口頭発表・一般発表 2018-03-11文化地質研究会第1回研究発表会(京都) 滋賀県東近江市にある太郎坊阿賀神社を訪れ、信仰形態と地質との関わりを調査した。神社は赤神山の山腹に存在している。その赤神山は急斜面に岩石が露出しており、周囲の山々と比較して目立つ存在である。信仰対象である夫婦岩は、節理の開口により形成されたもので、女岩が過去の変動で大きくずれたことが形成要因であろう。
3回生ゼミの課題演習を指導した。
演者:田中彩葉・伊藤拓海・黒木晃太郎・河村康喜・鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨1ページ(講演要旨集:26ページ)。
164 ケニアの大地溝帯に分布する新生代後期の珪藻土層:地球創世記の類似環境における生物進化口頭発表・一般発表 2018-05-21日本地球惑星科学連合大会2018年大会 ケニアの東アフリカ大地溝帯内の珪藻土層ムンユ・ワ・ギシェル層下部〜中部層(更新世)から産した珪藻化石の微細組織を電子顕微鏡で観察した。その結果、黒曜石角礫層準と指交関係にある下部層から産した珪藻化石Stephanodiscus属の個体に、虫食い状の孔がみられたり、有基突起の付随孔数が2と3で安定しない状態が観察された。可能性の1つとして、黒曜石層準の高い放射線量の影響が示唆される。
演者:鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨1ページ(講演要旨集BCG10-11)。
165 Volcanism-related natural radioactivity and its potential influence on ecosystem in the Great Rift Valley system in east Africaポスター発表・一般発表 2018-05-21日本地球惑星科学連合大会2018年大会 東アフリカ大地溝帯沿いに分布するカーボナタイトをはじめとするアルカリ火山岩類が生物に与えた影響を論じた。アルカリ火山岩に含まれる自然放射性核種であるカリウム40、ウラン、トリウムは、局所的に高放射線環境を生み出し、ゲノムの多様性の原因となった可能性がある。ケニアにおける現地調査を担当。
発表者:佐藤寛紀・磯﨑行雄・鈴木寿志。講演要旨1ページ(講演要旨集BCG10-P02)。
166 Late Jurassic evolution of the Steinernes Meer (Berchtesgaden, Germany), emplacement of the "Juvavic" Klippen, and the role of Hahn's Miocene Hundstod overthrust口頭発表・一般発表 2018-09-11XXI International Congress of the Carpathian Balkan Geological Association (CBGA 2018) in Salzburg ドイツの北部石灰アルプス、Steinernes Meer地域において、三畳系からジュラ系最上部までの地質体を総括し、それらの二次的断層変位について論じた。先第三紀の東西方向の正断層活動の後、中新世になってHundstod衝上断層は活動した。広域的に見ると、Hundstod衝上断層はアドリア海マイクロプレートの北上に伴い活動したと考えられる。Steinernes Meer地域のジュラ系層序を担当。
演者:DIERSCHE, Volker; AUER, Matthias; GAWLICK, Hans-Jürgen; MISSONI, Sigrid; SCHLAGINTWEIT, Felix and SUZUKI, Hisashi。講演時間20分。講演要旨1ページ(Abstracts: 57ページ)。
167 Age and genesis of the Hallstatt Mélange in the Inner Dinarides of Serbiaポスター発表・一般発表 2018-09-12XXI International Congress of the Carpathian Balkan Geological Association (CBGA 2018) in Salzburg セルビアのディナルアルプス山脈において三畳系〜ジュラ系のハルシュタット相を認定するとともに、石灰岩類がより新しい年代の放散虫岩基質によって取り込まれるメランジュの性質をもつことを明らかにした。これをZlatar Melangeとよび、アルバニア、東アルプス、西カルパチアに広く同様なメランジュ相が広がることを指摘した。この中央ヨーロッパに広がる類似した層相の造山帯は新テチス帯としてまとめられる。放散虫岩の地質年代論を担当。
発表者:SUDAR, Milan N.; JOVANOVIC, Divna; SUZUKI, Hisashi; LEIN, Richard; MISSONI, Sigrid & GAWLICK, Hans-Jürgen。講演時間20分。講演要旨1ページ(Abstracts: 68ページ)。
168 Callovian contractional tectonics in the Murán Nappe, Western Carpathians (Slovakia)ポスター発表・一般発表 2018-09-12XXI International Congress of the Carpathian Balkan Geological Association (CBGA 2018) in Salzburg 西カルパチア山脈に属するスロバキアのSilicicum地体は、三畳系アニス階からジュラ系下部までの石灰岩から構成される。それらの構造的下位には三畳紀末からジュラ紀カローブ期の放散虫岩を含む堆積層が分布する。西カルパチア山脈においてもジュラ紀中・新世の圧縮運動が作用していたと考えられる。放散虫岩の年代論を担当。
発表者:MISSONI, Sigrid; GAWLICK, Hans-Jürgen; PLASIENKA, Dusan; GORICAN, Spela; VOJTKO, Rastislav & SUZUKI, Hisashi。講演要旨1ページ(Abstracts: 68ページ)。講演要旨1ページ(Abstracts: 57ページ)。
169 Culture geology — Salzburg to Japan口頭発表・一般発表 2018-09-13XXI International Congress of the Carpathian Balkan Geological Association (CBGA 2018) in Salzburg ザルツブルク大学のフェッタース教授が提唱したKulturgeologieが、日本に導入された経緯を紹介した。2014年の地質学会トピックセッション以来、石材研究はもちろんのこと、日本における自然信仰、特に磐座や山岳信仰と関連づけた研究が日本の文化地質学として独自の進展を見せていることを論じた。
演者:SUZUKI, Hisashi。講演時間20分。講演要旨1ページ(Abstracts Book: 356ページ)。
170 Evolution under the high radiation dose – case study of Pleistocene diatoms in the Kenyan Rift Valleyポスター発表・一般発表 2018-11-22Hadean Bioscience International Symposium 2018 ケニアの東アフリカ大地溝帯内の珪藻土層ムンユ・ワ・ギシェル層(更新世)において、珪藻化石の微細組織の層序変化を調べた。その結果、黒曜石角礫層準と指交関係にある下部層ではStephanodiscus属の有基突起の付随孔数が2と3で安定しないものの、上部層では2のものが卓越していた。珪藻殻のウラン濃度は最大0.64ppmに達し、黒曜石層準の高放射線環境が有基突起の付随孔数の減少をもたらした可能性が高い。
珪藻化石の同定以外の部分を担当。
発表者:SUZUKI, Hisashi & KOJIMA, Takahiro。講演要旨1ページ(講演要旨集:28ページ)。
171 京都市の石橋口頭発表・一般発表 2019-03-02文化地質研究会第2回研究発表会(京都) 京都市内に分布する12の石橋の石材調査を実施した。石橋に用いられている石材のほぼすべてが、花崗岩であることが明らかになった。花崗岩の岩相を、カリ長石の色、暗色包有物の有無、構成鉱物の粒度などの特徴から6つに区分した。その結果、江戸時代に用いられた花崗岩石材が極粗粒で暗色包有物を含まないものであり、瓜生山の採石場の岩相に類似することを明らかにした。現地調査をはじめとする研究全般を指導した。
演者:山本奈津子・久田真由・須賀雅之・鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨1ページ(講演要旨集:26ページ)。
172 ケニアの大地溝帯における新生代後期の珪藻進化一般発表・口頭発表 2019-05-11日本珪藻学会第40回大会(高知) ケニアの東アフリカ大地溝帯内のムンユ・ワ・ギシェル層の珪藻土層(更新世前期)ならびにカンギリンヤング層の珪藻土層(更新世中期)から産したStephanodiscus属の珪藻の微細組織を電子顕微鏡で観察した。本研究では特に殻面有基突起の付随孔数に着目した。その結果、ムンユ・ワ・ギシェル層では一個体での有基突起の付随孔数が2と3で安定しない場合が多いが、カンギリンヤング層では安定的に2であった。Stephanodiscus属珪藻の殻面有基突起の付随孔数は更新世を通じて3から2へと減少する方向へ進化したと考えられる。
演者:鈴木寿志・中上 潤・谷口拓海・岡田 笙・石田志朗・Wilson M. Ngecu。講演時間15分。講演要旨1ページ(講演要旨集:5ページ)。
173 書評『災害と防災 これまでと今』 書評・単著 2019-06-30地質と文化 第2巻第1号(文化地質研究会) 志岐 常正[著]の表題書籍の内容を紹介し評した。本書が単なる自然災害の解説書ではなく、人が関わる災害・防災を論じていること、その結果行政や政治の在り方にまで言及している点に注目し、専門家があえて口を濁して語らないような内容に踏み込んだ点が評価できるとした。
鈴木寿志[著]。2ページ(1-2ページ)。
174 文化地質学と地学教育一般発表・口頭発表 2019-08-17日本地学教育学会第73回全国大会(秋田) 文化地質学についての概要、国内外における研究内容を紹介し、日本の地質文化が意外に多様性に富むことを浮き彫りにした。特に山や岩を神体として信仰する独特の宗教文化は、ヨーロッパのキリスト教を軸とする文化とは一線を画している。日本における地学普及は人々の心の中に深く根付いている宗教的自然観の理解無くしては成り立たない。
演者:鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨2ページ(講演予稿集:26-27ページ)。
175 日本の宗教と地質学一般発表・口頭発表 2019-09-25日本地質学会第126年学術大会(山口) 日本の宗教文化の根底に神仏習合があること、そして八百万の神が山や岩石にも宿るという日本人の自然観は、ヨーロッパのキリスト教を軸とする一神教文化とは異なる。この違いは、西洋合理主義のもと構築された近代地質学を学んだ地質学徒が、ジオパークで一般の人々に地質の説明をする際に大きな障壁となって現れる。日本における本当の意味での地学普及は、人々の心の中にある宗教的背景の理解なくしてはなしえない。
演者:鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨1ページ(講演要旨集:29ページ)。
176 スコットランドの遠洋性チャートからのオルドビス紀中期放散虫化石一般発表・口頭発表 2019-09-25日本地質学会第126年学術大会(山口) スコットランドのアビントンから採集した灰色チャートから放散虫化石を検出し、群集構成を調べた。周辺から報告されたコノドント年代に基づくと、この灰色チャートはオルドビス紀ダリウィル期後期の地質年代と考えられる。放散虫群集は浅海域に特徴的な大型種に加え、小型・中型・骨針状種を含む。小型種や骨針状種はより遠洋域の浮遊生活に適応した形態と考えられ、この時期すでに放散虫類が遠洋域へ拡散しつつあったことを示唆する。
演者:梅田真樹・鈴木寿志・Michael Montenari。講演時間15分。講演要旨1ページ(講演要旨集:125ページ)。
177 学術大会参加報告 日本地質学会第126年学術大会(山口)報告記事・単著 2019-12-31地質と文化 第2巻第2号 表題学術大会において令和元年9月25日に開催されたトピックセッション「文化地質学」での講演内容ならびにお昼に開催されたランチョン会合での話し合いの内容について報告した。
鈴木寿志[著]。2ページ(46-47ページ)。
178 New year lecture in Monywa University招待講演・口頭発表 2020-01-06Department of Geology, Monywa University (Myanmar) ミャンマーのモニュワ大学地質学教室に招かれ、新春特別講演を行った。講演内容は3部に分かれる。1.日本のジュラ紀付加体の研究史、特に地向斜論から海洋プレート付加堆積体への認識変遷について、2.北部石灰アルプスにおけるジュラ紀放散虫生層序の構築について、3.ミャンマーで進展しているオフィオライトの放散虫化石年代について。講演後は活発な意見交換がなされ、放散虫の分類についての追加の説明も行った。
演者:鈴木寿志。講演時間90分。
179 Culture geology in Japan and Myanmar一般発表・口頭発表 2020-01-08The fourth International Congress on Geosciences of Myanmar and Surrounding Regions (GeoMyanmar 2020) 日本の文化地質学は2014年に初会合がもたれ、その後「文化地質研究会」が発足するなど、独自の進展を見せている。日本では、城の石垣や近代建築物の石材など、材料としての地質の研究はもとより、自然信仰、特に磐座や山岳信仰と関連づけた研究が独特である。このような地質文化はミャンマーでもみられ、たとえばポッパ山頂部のタウン・カラットは、精霊信仰の一種であるナッ信仰と関わりが深い。また仏教寺院には山の頂部や洞窟に建立されている例も多い。日本とミャンマーはともに活動的プレート境界に位置し、宗教的には同じ仏教国である。ミャンマーにおいて文化地質学の研究が進展することで、地質文化の比較研究が可能になる。
演者:SUZUKI, Hisashi & Teza Kyaw。講演時間20分。講演要旨1ページ(Abstracts Book: 47ページ)。
180 Radiolarian ages of the That-Tu Bedded Chert of Tagaung area with respect to the oceanic plate stratigraphy一般発表・口頭発表 2020-01-08The fourth International Congress on Geosciences of Myanmar and Surrounding Regions (GeoMyanmar 2020) ミャンマー中央部のタガウン地域のタットゥ層状チャートから新たに白亜紀古世アプト紀の放散虫化石が発見された。これによりタットゥ層状チャートの年代はジュラ紀末〜白亜紀古世末まで伸びることとなった。タガウン-ミッチーナ・オフィオライト帯全体を見てみると、北方のミッチーナ地域ではジュラ紀末の赤色粘土岩が知られている。これが半遠洋性堆積物であるならば、タガウン地域とは海洋プレート層序が全く異なることとなる。タガウン-ミッチーナ・オフィオライト帯には複数の年代の異なる付加体が分布すると推測される。放散虫化石の抽出と電子顕微鏡写真撮影、年代論を担当。
演者:Teza Kyaw, SUZUKI, Hisashi & Maung Maung。講演時間20分。講演要旨2ページ(Abstracts Book: 64-65ページ)。
181 日本および諸外国における文化地質学の進展一般発表・ポスター発表 2020-07-14地球惑星科学連合大会 M-ZZ55文化地質学 2014年に初めて日本地質学会で文化地質学セッションが開催された後、日本では文化地質研究会が設立されるなど、研究が活発化してきた。一方でヨーロッパでの活動の状況は、もっぱら考古試料の化学分析が主体である。近年は演者の共同研究者がミャンマーで研究を進めるなど、アジア地域での研究の進展が見られる。
演者:鈴木寿志。講演予稿集2ページ。
182 Age determination on chert of Ngapyawdaw Chaung Formation at Thaungpwet Taung Area in terms radiolarians within the Tagaung-Myitkyina Belt 一般発表・口頭発表 2020-12-28The fourth Myanmar National Conference on Earth Sciences (MNCES, 2020) at Taungoo University ミャンマーの中西部に分布するタガウンーミッチーナ帯に属するガッピョードー・チャウン層のチャートの地質年代を放散虫化石によって明らかにした。得られた放散虫化石の保存状態は悪いものの、Archaeodictyomitra mitraZhamoidellum ventricosumなどが同定された。とりわけTetracapsaの個体の中にpseudouterculusないしはuterculusに類似するものがあり、ジュラ紀と白亜紀の境界付近の年代を示唆する。試料処理と放散虫化石の電子顕微鏡写真撮影ならびに年代論を担当した。
演者:Teza Kyaw; SUZUKI, Hisashi & Maung Maung。講演時間20分。講演要旨1ページ(Abstract Book: 17ページ)。
183 有田みかんと地質(予察報告)一般発表・口頭発表 2021-03-13文化地質研究会 第4回研究発表会(オンライン) 和歌山県有田市のみかん畑の地質状況を調査し、みかんの化学成分分析を行った。有田川より北は三波川帯に、南側は秩父帯北帯に相当する。三波川帯の新堂地区、秩父帯北帯の山田地区と高田地区のみかんをそれぞれ1つずつ分析した。その結果、新堂地区のみかんでマグネシウム含有量が多い結果となった。基盤地質が御荷鉾緑色岩であることから、塩基性岩の化学組成を反映している可能性がある。研究全般を指導した。
演者:北西由香里・藤田裕也・鈴木寿志。講演時間20分。講演要旨1ページ。
184 京丹後市網野町における海浜漂着プラスチック調査一般発表・口頭発表 2021-03-13文化地質研究会 第4回研究発表会(オンライン) 2019年9月・12月および2020年9月・12月のそれぞれ1日、計4日間において、網野町小浜マブ川河口における漂着プラスチックゴミ調査を実施した。国の由来が分かるペットボトルを主な調査対象とした。その結果、日本、韓国、中国に由来するペットボトルがほぼすべてを占め、とくに9月は日本の割合が高かった。一方12月になると漂着ゴミの総量が増え、中国由来のペットボトルが増加する傾向にある。冬の北西季節風による影響で、中国由来のペットボトルが多く漂着するとみられる。研究全般を指導した。
演者:大仲健太・多田直樹・池ヶ谷 唯・三嶋 優・岡崎真実子・鈴木寿志・榎本 晋。講演時間20分。講演要旨1ページ。
185 網野町の魚の内臓中のマイクロプラスチック調査一般発表・口頭発表 2021-03-13文化地質研究会 第4回研究発表会(オンライン) 2019年9月4日と2020年11月5日に網野町遊漁港において釣った魚の内臓調査を行った。その結果、2019年には2尾のアジから、2020年にはそれぞれ1尾のアジとメジナからプラスチック片が確認された。発見されたプラスチック片の大きさは、アジでは0.2〜0.5mm、メジナでは10.3〜11.2mmに達した。これらのプラスチック類は魚の食性に関連しているとみられる。いずれにせよ、網野の海においても魚の体内にプラスチック汚染が進んでおり、早急な対策が必要である。研究全般を指導した。
演者:桑原智哉・東 亮太・山田一哉・大谷康太・後藤信之介・鈴木寿志。講演時間20分。講演要旨1ページ。
186 日本の醸造文化と地質:薩摩焼酎と甲州葡萄酒を例に 一般発表・口頭発表 2021-06-06日本地球惑星科学連合2021年大会 M-ZZ48地質と文化(オンライン) 酒類の醸造における地質条件のかかわりについて、鹿児島県薩摩地方の芋焼酎と山梨県甲州市勝沼地区の葡萄酒を例に、現地調査の結果を踏まえて考察した。薩摩芋焼酎の場合、シラス台地の特性がサツマイモの生育を促すとともに、良質な地下水が仕込み水として利用されていることが分かった。また甲州葡萄酒では排水性の良い扇状地の地質が葡萄の生育を促していることを確認した。
演者:鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨2ページ。
187 青葉山の薬草と地質(福井県高浜町) 一般発表・口頭発表 2022-03-13文化地質研究会 第5回研究発表会(オンライン) 福井県西端にそびえる標高693mに達する青葉山の植生と地質調査を実施し、両者の関係と歴史文化的意義を考察した。青葉山の地質は安山岩質凝灰角礫岩と熔岩からなる。礫同士の間隙や多孔質な岩質により保水力が極めて高い状態を保持し、西日本では珍しいブナの原生林が広がる。その植生は、種々の薬用植物を育む環境となり、急峻な地形も相まって修験道の行場として栄えた。薬用植物は現在では青葉山ハーバルビレッジで栽培され、高浜町の特産品として販売されている。研究全般を指導した。
演者:東 亮太・鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨1ページ。
188 京丹後市の砂浜におけるマイクロプラスチック調査一般発表・口頭発表 2022-03-13文化地質研究会 第5回研究発表会(オンライン) 網野町琴引浜、八丁浜、小浜、水晶浜および久美浜町箱石浜において、2019年9月は合計27か所、2020年11月は22か所で海浜砂に含まれるマイクロプラスチックの定量分析を行った。その結果、2019年は合計106個のマイクロプラスチックが検出されたのに対し、2020年は255個のマイクロプラスチックが検出された。2020年は冬の季節風の影響もあるが、新型コロナウィルスの蔓延により、海岸清掃イベントが行われなかったことも一因ではないかと考えられる。研究全般を指導。
演者:松本廉太郎・土江 匠・鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨1ページ。
189 瀬戸内海沿岸の海浜におけるマイクロプラスチックの実態調査 一般発表・口頭発表 2022-03-13文化地質研究会 第5回研究発表会(オンライン) 2021年8月末に瀬戸内海沿岸の10の海岸44地点で行った砂浜の砂に含まれるマイクロプラスチックの調査結果を報告した。調査した海水浴場(須磨海水浴場、大蔵海岸、網干海浜公園、沙弥島海水浴場、大的場海岸、東かがわ市ふるさと海岸、小松海岸、千鳥ヶ浜海岸、大浜海水浴場、多賀の浜海水浴場)のうち、網干海浜公園で最も多くのマイクロプラスチックが検出された。一方、海流の影響の強い沙弥島海水浴場では最も少なかった。総計で533個検出され、平均分布密度は1平方メートルあたり12個であった。この値は冬の丹後半島での数値に匹敵するが、人口密集地の四日市市や神奈川県の海岸と比べると遙かに少ない量である。研究全般を指導した。
演者:土江 匠・松本廉太郎・鈴木寿志。講演時間15分。講演要旨1ページ。
190 日本文化の地質学 口頭発表 2022-05-21国際日本文化研究センター共同研究「日本文化の地質学的特質」第1回共同研究会 令和4年度日文研共同研究「日本文化の地質学的特質」の第1回共同研究会において、最初の方向づけを示す基調報告を行った。演者がオーストリーから日本に導入した「文化地質学」の日本での発展とこれまでの成果、またかねてから日本文化にみられた地質に関わる研究を総括し、日本文化に岩石や石材を用いた文化事象が多くみられることを紹介した。
演者:鈴木寿志。講演時間30分。
191 書評『熊野謎解きめぐり 大地がつくりだした聖地』 書評・単著 2022-06-30地質と文化 第5巻第1号(文化地質研究会) 後 誠介[著]の表題書籍の内容を紹介し評した。紀伊半島に展開する熊野古道の文化的側面を、熊野の地質構成と絡めてQ&A形式でわかりやすく解説している。世界遺産となった熊野古道を紹介する書籍は数多く出版されているが、地質学的背景を含めたガイドブックとして、他に例のない良書であるとした。
鈴木寿志[著]。1ページ(92ページ)。
192 京都市左京区岩倉川のチャートの三畳紀放散虫年代とマイクロスフェリュールの発見 一般発表・口頭発表 2022-07-03日本古生物学会2022年年会(オンライン) 京都市北部岩倉川の河岸に露出する厚さ8.5mの層状チャートから放散虫化石を検出し、地質年代を論じた。検討した10試料から保存はそれほど良くないものの、同定可能な放散虫化石が得られた。その結果、下部から中部層準にかけては三畳紀中世アニス期の地質年代が、上部層準は中世ラディン期の地質年代が、最上部層準は中世ラディン期ないしは新世カルニア期の地質年代が明らかにされた。下部層準からはガラス質および鉄質の微球体が検出され、その由来については、隕石衝突時に形成された可能性も含めて、今後の検討課題とした。研究の全般を指導した。
演者:石田昂汰朗・北村悠樹・権藤洸人・深瀬芙紅・吉田壮志・鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ(講演予稿集:26ページ)。
193 日本文化の地質学的特質シンポジウム講演・口頭発表 2023-03-04公開シンポジウム「日本文化の地質学的特質」(国際日本文化研究センター) 令和4年度日文研共同研究「日本文化の地質学的特質」の最終回に、大谷大学響流館メディアホールにて公開シンポジウムを開催した。その最後のまとめの講演を行った。これまでの共同研究会の内容を踏まえつつ、日本文化に見られる諸事象を、石材利用などの「物質的」側面と石仏、山岳・岩石信仰、大地の哲学、文学的景観といった「精神的」側面に分類し、日本文化に後者が卓越することを指摘するとともに、西洋文化との対比を試みた。
演者:鈴木寿志。講演時間20分。
194 国際日本文化研究センター令和4年度共同研究「日本文化の地質学的特質」の成果概報 一般発表・口頭発表 2023-03-19文化地質研究会第6回研究発表会(山形) 令和4年度に実施された日文研共同研究「日本文化の地質学的特質」で行われた4回の共同研究会の議論を総括し、発表した。本共同研究は、4名の地質学者に加え、12名の人文系研究者が参加する形で進められた。地質学者からは日本列島の変動帯としての位置付けと地質多様性が指摘され、そのような大地で生まれた文化について、文学、考古学、歴史学、造園学、宗教哲学、宗教民俗学の立場から論じられた。日本文化における大地、山々、岩石などは、古来より日本人の精神と深く関わり、今日においても脈々と受け継がれている。研究会を共同で運営したため、本人担当部分の抽出は不可。
演者:鈴木寿志・榎本 渉。講演時間15分。講演要旨1ページ。
195 愛媛県愛南町外泊地区の石垣について 一般発表・ポスター発表 2023-05-24日本地球惑星科学連合2023年大会 M-ZZ42地質と文化 表題地区には山の斜面に石垣を張り巡らせた集落が広がり、「石垣の里」として知られる。文化財的価値も認められ、観光客も度々訪れる場所である。現地調査の結果、基盤の四万十帯硬質砂岩が石垣材料として用いられていることが分かった。現地での石垣修復に関わらせていただき、手作業での修復の大変さを実感するとともに、今後の維持管理が大きな課題であると感じた。
演者:鈴木寿志。講演予稿集2ページ(MZZ42-P01)。
196 Middle/Late Jurassic to Early Cretaceous radiolarians from ophiolite belts of Myanmar 一般発表・ポスター発表 2023-08-072nd Asian Palaeontological Congress (Tokyo) ミャンマーのオフィオライト帯に産するチャートの放散虫年代を総括し、ジュラ紀中世・新世の年代を示す古期オフィオライト帯とジュラ紀新世から白亜紀古世の新期オフィオライト帯の2系統が識別されることを示した。古期オフィオライト帯は西部に、新期オフィオライト帯は東部に位置するが、両者の境界は不明瞭で、さらなる研究の成果が必要である。ミャンマー研究者の含放散虫試料の分析と年代決定、前半の取りまとめを行なった。
演者:SUZUKI, Hisashi; TEZA KYAW; MAUNG MAUNG; TUN TUN MIN & ISHIDA, Kotaro。講演要旨1ページ(Proceedings: 246ページ)。
197 日本の文化地質学と今後の展開 一般発表・ポスター発表 2023-08-20地学団体研究会第77年総会(秩父) 文化地質学のオーストリーでの提唱から今日に至る流れを振り返り、これまでの研究動向に2系統があることを示した。それは1)石造物や石材といった地質を「材」として分析する研究 、と2)文学・伝説・宗教・哲学といった精神文化に見られる地質の研究 、である。2の精神文化に関しては、令和4年度に実施された日文研での共同研究に負う所が大きく、新たな視点が開かれつつある。今後の地質に関わる文化研究の進展が望まれる。
演者:鈴木寿志。講演要旨1ページ(講演要旨集:81ページ)。
198 日本人はいつまで第三紀を使うのか? 一般発表・口頭発表 2023-09-18日本地質学会第130年学術大会(京都) 国際的な地質年代の使用において、Tertiary(第三紀)が使用されなくなって久しい。にもかかわらず、日本の地質学では未だに「古第三紀」「新第三紀」が公式に使用され続けている。PalaeogeneとNeogeneの訳語として「旧成紀」と「新成紀」の適格性を改めて示すとともに、学会指針が用語使用における一般著者の考えを制限している現状に警鐘を鳴らした。
演者:鈴木寿志。講演時間15分、講演要旨T12-O-19。
199 岩石に精神は宿るのか 一般発表・口頭発表 2023-09-19日本地質学会第130年学術大会(京都) 石に関する伝説や伝承には、石から鳴き声が聞こえたり、水の音がしたり、常識ではあり得ないような記述がある。しかし、小鳥の囀りが実は情報交換の言語であったり、植物が青虫に食べられるだけでなく青虫の天敵を引き寄せる物質を放っていたりする研究例は、常識を覆す研究成果として知られる。岩石の発する音についても、自然との交感に敏感であった昔の人々は本当に解していたのかもしれない。石の伝説の内容について検証してみる必要があろう。
演者:鈴木寿志。講演時間15分、講演要旨T10-O-20。
200 書籍『変動帯の文化地質学』の出版 一般発表・口頭発表 2024-03-16文化地質研究会 第7回研究発表会 令和6年2月29日に刊行された『変動帯の文化地質学』について、計画段階から科研費・研究成果公開促進費申請、採択、編集、校正に至る道筋を時系列で紹介した。科研費に採択された後も、すでに原稿があるとはいえ、体裁の統一、索引作成などの編集作業で多大な労力が必要であった。
演者:鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ。
201 近畿圏における魚類の消化管中マイクロプラスチック調査 一般発表・口頭発表 2024-03-16文化地質研究会 第7回研究発表会 魚類のマイクロプラスチック誤飲の実態を明らかにするため,京丹後市網野町,明石市大観町,京丹後市沖浦島グリ,三方上中郡若狭町,豊岡市円山川,淡路市塩田新島,串本町潮岬にて採取した魚類の消化管の調査を行った。その結果,メジナ、マアジ、カサゴ、ムラソイ、キジハタからマイクロプラスチックとみられる異物が検出された。食性や生息場所が異なる魚からマイクロプラスチックが検出されたことは、海洋のプラスチック汚染の深刻さを物語っている。本報告は後藤が卒業論文としてまとめた成果を鈴木が代理で発表したものである。研究全般を指導した。
演者:後藤信之介・鈴木寿志。講演時間15分、講演要旨1ページ。
202 南あわじ市における和泉層群と農業の関係について 一般発表・ポスター発表 2024-03-16文化地質研究会 第7回研究発表会 玉ねぎ産地として有名な南あわじ市三原平野の農地土壌の特性を、粒度分析の結果に基づき説明した。農地土壌については検土杖を用いて試料を採集し、ふるいによって粒度分布(重量%)を求めた。諭鶴羽山脈の和泉層群からは砂岩の岩石薄片を作成し、顕微鏡下で粒度分布を求めた(無作為抽出した約300粒子)。φ0.5刻みでヒストグラムを作成した結果、よく似た粒度分布が得られた。三原平野の砂質土壌が基盤山脈の特性を反映していると考察された。本研究は瀬古が国際文化学科の2017年度卒業論文として行った研究成果である。現地調査を含む研究全般を指導した。
演者:瀬古大介・鈴木寿志。講演要旨1ページ。
203 琵琶湖の砂浜に含まれているマイクロプラスチックの実態調査 一般発表・口頭発表 2024-03-16文化地質研究会 第7回研究発表会 琵琶湖の4ヶ所の浜(宮ヶ浜水泳場,松原水泳場,海津浜,真野浜水泳場)にて漂着マイクロプラスチックの個数および種類の調査を行った。その結果、合計99個のマイクロプラスチックが検出され、松原水泳場からの65個が最も多かった。特筆すべきはプラスチック被覆肥料の被膜殻で、水田地帯から河川を通じて琵琶湖へと流れ込んでいる実態が明らかとなった。琵琶湖のマイクロプラスチックはほぼ国内で発生したもので、対策によって減らすことが可能である。本発表は、筆頭著者の高野が卒業論文として研究した成果である。研究全般を指導した。
演者:高野耕希・鈴木寿志。発表時間15分、講演要旨1ページ。
以上203点

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