教育研究業績の一覧

山本 和彦
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 海外研修の引率 1999-09-00
~2013-09-00
国際交流科目「インドの宗教と文化」の授業で事前講義全8回を行い海外研修で学生を引率した。
2 FD研究班研究員 2000-04-01
~2001-03-31
大谷大学真宗総合研究所FD研究班の研究員として授業方法についての研究に従事した。
3 講演会の実施 2008-05-30 ~ 仏教学演習Iの授業で、写真家ベノイ・ベール氏のアジャンタをはじめとする様々な石窟寺院の壁画についての講演の通訳を行った。
4 異文化理解のための映画の上映 2008-10-08 ~ 大学行事「異文化との出会い」において、現代インドの社会現状を学生に伝えるためインド映画『ボンベイ』を上映し、映画の時代背景を解説した。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 大谷大学におけるサンスクリット語授業のテキスト作成 2001-04-01
~2002-03-31
大谷大学真宗総合研究所「一般研究」で「大谷大学におけるサンスクリット語授業のテキスト作成」という個人研究を行い、その一部分が研究成果として『真宗総合研究所紀要』第20号(総頁数28頁:本人担当23頁-50頁)に掲載された。
2 講義「インド哲学」での教材の作成 2010-04-00
~2013-07-00
講義「インド哲学」の授業でインド哲学史をまとめた教材を作成し、学生に配布し、授業で活用した。
3 Keynoteによる授業教材の作成 2015-04-01 ~ インド哲学、仏教学概論、文化美術演習などの講義用にアップル社のプレゼンテーション用ソフトKeynoteを用いてインドのヒンドゥー寺院、イスラーム寺院、仏跡、ヒンドゥー教の神像、日本の仏教寺院、仏像などの映像を駆使した教材を作成した。
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
1 大谷大学における少人数授業について 2000-10-20 ~ 大谷大学真宗総合研究所FD研究班の研究会において「第1学年の授業における問題点ー人間学Ⅰと仏教学演習Ⅰー」というタイトルで研究発表した。
2 教員免許更新講習の実施 2015-06-27 2015年度大谷大学免許状更新講習を長浜市民交流センターにおいて行った。内容は仏教精神に基づく教育方法の講義であった。
[360分間]
3 教員免許更新講習の実施 2016-05-21 大分県日田市において「仏教思想から見る人間の目的」というタイトルで授業実践に関する教員免許更新講習講習を行った。
[360分間]
4 教員免許更新講習の実施 2016-06-18 京都府福知山市において「仏教思想から見る人間の目的」というタイトルで授業実践に関する教員免許更新講習講習を行った。
[360分間]
5 教員免許更新講習の実施 2017-06-11 高知県安芸市において「仏教思想から見る人間の目的」というタイトルで授業実践に関する教員免許更新講習講習を行った。
[360分間]
6 教員免許更新講習の実施 2018-05-19 宮崎県日向市において「仏教思想から見る人間の目的」というタイトルで授業実践に関する教員免許更新講習講習を行った。
[360分間]
7 教員免許更新講習の実施 2018-08-06 長野県伊那市において「仏教思想から見る人間の目的」というタイトルで授業実践に関する教員免許更新講習講習を行った。
[360分間]
8 教員免許更新講習の実施 2019-05-19 大分県日田市において「仏教思想から見る人間の目的」というタイトルで授業実践に関する教員免許更新講習を実施した。
[360分間]
9 大谷大学公開講演会 2019-08-23 真宗大谷派大和大谷別院会館において、「学ぶということ」という講題で、大谷大学における教育方法・教育実践について講演した。
[60分間]
10 大谷大学公開講演会 2019-09-01 東本願寺市川行徳真宗会館において、「学ぶということ」という講題で、大谷大学における教育方法・教育実践について講演した。
[60分間]
11 大谷大学公開講演会 2019-09-02 北海道紋別郡遠軽町大真寺において、「学ぶということ」という講題で、大谷大学における教育方法・教育実践について講演した。
[90分間]
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 大谷大学生涯学習講座開放セミナー「シリーズ世界の仏教(1)インド」 2011-10-00
~2011-12-00
大谷大学生涯学習講座開放セミナーにおいて「シリーズ世界の仏教(1)インド」というタイトルで計6回にわたるセミナーを開催した。
2 ブッダに学ぶ 2012-04-00
~2012-08-00
大学コンソーシアム京都の単位互換制度の授業で「ブッダに学ぶ」という講義をキャンパスプラザ京都において15回行った。
3 高校生対象の模擬授業の実施 2015-08-02 大学オープンキャンパスにおいて仏教学の模擬授業を行った。内容はブッダのことばを平易な現代語で解説したものであった。
[50分間]
4 インド仏教における人間の目的 2016-07-00
~2017-06-00
真宗大谷派京都教区山城第一組
平成二十八年度仏教講座を全10回開催した。
テーマは「インド仏教における人間の目的」であった。インドにおけて仏教が何を目指してきたのかを、一般人に理解できるように分かり易く講義した。
[1回120分×10回]
5 四住期という生き方 2018-04-08 東本願寺日曜講演において「四住期という生き方」というタイトルで講演した。内容は、人生には時期によってやるべきことが異なるが、共通して努力が必要であることを述べた。
[90分間]
6 高校生対象の模擬授業の実施 2018-08-03 高校生対象に「ブッダの語るシンプルライフ」というタイトルで模擬授業を行った。
[50分間]
7 大谷大学2018年度後期生涯学習講座シリーズ人物から見た仏教③ 2018-10-16
~2018-11-06
「龍樹の生涯と思想」というタイトルで、90分×3回の講義を行った。
8 京カレッジ「大学リレー講座」 2019-05-25 大学コンソーシアム京都において、2019年度生涯学習講座、京カレッジ「大学リレー講座」で「古代インドの人生を終える生活期」というタイトルで講演した。[90分間]
B 職務実績
1 同和教育資料室員 2000-04-01
~2001-03-31
同和教育資料室の室員をつとめた。
2 人権センター員 2001-04-01
~2003-03-31
人権センターのセンター員をつとめた。
3 仏教文献研究班研究員 2001-04-01
~2004-03-31
大谷大学真宗総合研究所仏教文献研究班の研究員として、タイ王室寄贈大谷大学図書館所蔵の貝葉パーリ語写本の調査・研究を行い校訂テキストを出版した。
4 ハーヴァード大学客員研究員 2007-04-01
~2008-03-31
2007年度大谷大学在外研究として米国マサチューセッツ州ケンブリッジ市にあるハーヴァード大学(Harvard University)でサンスクリット・インド学科(Department of Sanskrit and Indian Studies)の客員研究員(Associate of the Faculty of the Department of Sanskrit and Indian Studies)をつとめた。
5 真宗総合研究所主事 2009-04-01
~2011-03-31
大谷大学真宗総合研究所の主事をつとめた。
6 西蔵文献研究班研究員 2011-04-01
~2012-03-31
真宗総合研究所の西蔵文献研究班の研究員をつとめた。
7 大学院運営員 2013-04-01
~2014-03-31
大学院文学研究科仏教学専攻の運営員をつとめた。
8 文学部仏教学科主任 2017-04-01
~2018-03-31
仏教学科主任をつとめた。
9 文学部仏教学科主任 2018-04-01
~2019-03-31
仏教学科主任をつとめた。
10 文学部仏教学科主任 2019-04-01 ~ 文学部仏教学科主任をつとめている。
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 1986-04-01~0000-00-00 日本印度学仏教学会 理事 評議員
2 1988-12-01~0000-00-00 バンダルカル東洋学研究所
3 1999-04-01~0000-00-00 ジャイナ教研究会 幹事
4 2010-04-01~0000-00-00 日本佛教学会
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 Paññāsajātaka: Thai Recension Nos. 12-18, 22-39 kept in the Otani University Library Transliteration from Manuscripts in Khmer Script共編 2004-03-00大谷大学真宗総合研究所 本書は、大谷大学図書館所蔵の貝葉写本に含まれる『パンニャーサ・ジャータカ』(50の仏陀の前世物語)のクメール文字からのローマ字転写とテキスト校訂である。パーリ語で書かれた『パンニャーサ・ジャータカ』は、ビルマ文字、クメール文字、ランナー文字、モン文字などで貝葉に書かれており、東南アジア各地の寺院に保管されてきた。本学所蔵の写本はタイ王室から贈られたものであり、クメール文字で書かれており、50のジャータカのうちの26のジャータカが収められており、本テキスト全体の編集を行った。
共編者:吉元信行、荒牧典俊、山本和彦、長崎法潤、田辺和子、畝部俊也[総頁数313頁]
2 インド新論理学の解脱論単著 2015-02-05法藏館 本書の目的は、新論理学の基礎を築いたガンゲーシャの解脱論を明らかにすることである。具体的には、ガンゲーシャ著『タットヴァ・チンターマニ』(真理の如意宝)「解脱論」の解読研究である。教証(聖言)は、理証(推理)によって確認されねばならないという論理的思考が、解脱の実現の要となっている。これが推理を重視するガンゲーシャの態度である。ガンゲーシャの『タットヴァ・チンターマニ』「解脱論」を理解することにより、このことが明らかになった。[総頁数252頁][本人担当1頁〜252頁]
以上2点
Ⅱ学術論文
1 Nonerroneous in Dharmakīrti’s Definition of Perception単著 1987-12-00『印度学仏教学研究』第36巻 第1号 仏教論理学者ダルマキールティ(法称、7世紀頃)の知覚定義が彼に先行する仏教論理学者ディグナーガ(陳那、6世紀頃)と異なる理由は、ディグナーガは純粋に唯識思想の立場から知覚定義を行ったが、ダルマキールティはより実在論的な経量部の立場から知覚定義を行ったからであるという点を解明した。(英文)
[総頁数3頁][本人担当11頁-13頁]
2 Navyanyāya Thoery of Pakṣatā単著 1991-01-00University of Poona, India インド・マハラシュトラ州立プーナ大学(University of Poona)サンスクリット高等研究所(Centre of Advanced Study in Sanskrit)に提出した学位(PhD)請求論文。ガンゲーシャ・ウパーディヤーヤ(fl.1320)著『タットヴァチンターマニ』とラグナータ・シローマニ(fl.1510)著『タットヴァチンターマニ・ディーディティ』の「主題性」(推理知の場所の決定要因)章のサンスクリット・テキスト校訂、英訳、解読、思想史研究を行った。(英文)
[総頁数237頁]
3 Maṇikaṇṭha Miśra on Pakṣatā (1)単著 1991-12-00『大谷大学大学院研究紀要』第8号 インドのニヤーヤ・ヴァイシェーシカ学派の論理学者であるマニカンタ・ミシュラ(14世紀頃)が著した『ニヤーヤ・ラトナ』という論理学書のなかの「主題性」章の前半部分を英訳し、思想史的な解説を行った。(英文)
[総頁数9頁][本人担当19頁-25頁]
4 Vasubandhu on Pakṣa単著 1991-12-00『印度学仏教学研究』第40巻 第1号 仏教論理学者ヴァスバンドゥ(世親、5世紀頃)の用いるパクシャ(pakṣa)の用法は、「主題」ではなく「主張命題」であることを解明した。(英文)
[総頁数3頁][本人担当23頁-25頁]
5 マニカンタ・ミシュラの主題性定義における非存在について単著 1993-03-00『印度学仏教学研究』第41巻 第2号 インドのニヤーヤ・ヴァイシェーシカ学派の論理学者であるマニカンタ・ミシュラ(14世紀頃)が著した『ニヤーヤ・ラトナ』という論理学書のなかでの主題性定義中に見られる「非存在」はインド新論理学派が用いる特殊な用法であることを明らかにした。
[総頁数3頁][本人担当134頁-136頁]
6 The Prabhākara Theory Quoted by Raghunātha Śiromaņi単著 1993-12-00『印度学仏教学研究』第42巻 第1号 インド新論理学派の論理学者であるラグナータ・シローマニ(16世紀)の主著『タットヴァチンターマニ・ディーディティ』のなかで引用されているプラバーカラ派ミーマーンサー学派の学説を抽出し、オリジナルのプラバーカラ派の文献のどの部分に相当するのかを明らかにした。(英文)
[総頁数3頁][本人担当8頁-10頁]
7 The Anupalabdhivāda of Śaśadhara’s Nyāyasiddhāntadīpa単著 1994-12-00『印度学仏教学研究』第43巻 第1号 インド新論理学者シャシャダラ著『ニヤーヤ・シッダーンタ・ディーパ』の現行テキストには「非認識章」(Anupalabdhivāda)がない。しかし、インドに現存する写本などを調査すると、現行テキストの「非存在章」のなかに「非認識章」が紛れ込んでいることが判明した。(英文)
[総頁数3頁][本人担当6頁-8頁]
8 インド論理学における関係論-限定・被限定関係から自相関係へ-単著 1995-05-00『仏教学セミナー』第61号 インド論理学は、関係論の論理学であるとも言える。そのなかで限定・被限定関係がいかに自相関係へと変化・発展したのかを歴史的に解明した。
[総頁数21頁][本人担当15頁-35頁]
9 ガンゲーシャの主題性定義について単著 1995-12-00『印度学仏教学研究』第44巻 第1号 インド新論理学者であるガンゲーシャ(14世紀頃)の主著『タットヴァ・チンターマニ』のなかでガンゲーシャが批判する対論者の固有名と文献を明らかにし、ガンゲーシャの主題性定義の真意を明らかにした。
[総頁数5頁][本人担当69頁-73頁]
10 インド新論理学における推理知成立の妨害要因単著 1996-12-00『印度学仏教学研究』第45巻 第1号 インド新論理学においては、推理知成立の妨害要因の考察は非常に重要視されている。なぜなら、妨害要因の非存在が成立要因になるからである。この点をインド新論理学派の論理学者であるラグナータ・シローマニ(16世紀)の主著『タットヴァチンターマニ・ディーディティ』のなかで明らかにした。
[総頁数5頁][本人担当108頁-112頁]
11 インド新論理学における推理知の成立過程単著 1997-12-00『印度学仏教学研究』第46巻 第1号 インド新論理学派の論理学者であるラグナータ・シローマニ(16世紀)の主著『タットヴァチンターマニ・ディーディティ』のなかに見られる推理知成立の詳細な議論を対論者の思想とともに明らかにした。
[総頁数7頁][本人担当65頁-71頁]
12 インド新論理学における主題性(pakşatā)と推理知単著 1998-05-00『インド思想史研究』第10号 インド新論理学派の論理学者、ジャヤデーヴァ・パクシャダラ・ミシュラ(15世紀)、ヴァースデーヴァ・サールヴァバウマ(15世紀)、そして彼の弟子であるラグナータ・シローマニ(16世紀)の主題性定義といかに推理知が成立するのかについての考えの相違を歴史的に明らかにした。
[総頁数26頁][本人担当27頁-52頁]
13 『バガヴァッド・ギーター』Ⅵ. 13について単著 2000-04-00『大谷学報』第79巻第2号 『バガヴァッド・ギーター』第6章13頌の「自分の鼻と先端をよく見る」という表現は、自分の鼻と先端を見ながら瞑想するという直訳では理解できない。ヨーガ学派の諸文献を見る限り、この箇所はヨーガの第6階梯であるダーラナー(凝念)のことが述べられていると考えられる。したがって、この表現は比喩表現であり、「自分の鼻の先端を心でよく見る」という解釈が妥当であることを本論文で明らかにした。
[総頁数19頁][本人担当24頁-42頁]
14 『バガヴァッド・ギーター』における悪について単著 2000-05-00『仏教学セミナー』第71号 『バガヴァッド・ギーター』のなかで悪を内容とする語は行為の結果としての業(カルマン)の束縛による輪廻からの解脱の手段との関連のなかで用いられている。『バガヴァッド・ギーター』は輪廻からの解脱を目指す書であり、解脱を阻害する行為の結果としての業の束縛からの解放を視点に据えれば、悪とは解脱を阻害する要因としての悪行結果を持つことである。『バガヴァッド・ギーター』における倫理は、社会的秩序を目指すものではなく、個人の解脱を目指すものであることを本論文において確認した。
[総頁数29頁][本人担当16頁-44頁]
15 ヴァーチャスパティ・ミシュラの知覚と聖言単著 2004-05-00『仏教学セミナー』第79号 インド哲学のほぼすべての学派の文献に注釈書を著したヴァーチャスパティ・ミシュラ(10世紀頃)は、世俗的なレヴェルで知覚の優越性を支持し、非(超)世俗的な梵我一如の認識の最初の段階では聖言の優越性を支持する。そして、彼は直接経験の認識手段は知覚であると言う。不二一元論派のテキストに注釈するには、天啓聖典の絶対的な権威と無誤謬性、そしてその認識手段である聖言の優越性を否定することはできない。一方で、認識論上の知覚の優越性を彼は主張している。本論文において、不二一元論派の伝統を保持しならがらも独自の思想を展開させていくヴァーチャスパティ・ミシュラの姿勢を明らかにした。
[総頁数15頁][本人担当1頁-15頁]
16 Raghunātha Śiromaṇi on Pakṣatā and Pratibandhaka
その他 (単編・分担執筆) 2005-11-26『長崎法潤博士古稀記念論集:仏教とジャイナ教』
平楽寺書店
本書『長崎法潤博士古稀記念論集』の編集を行った。本書は仏教とジャイナ教に関連するテーマの論文を多く所収し、インド思想一般におけるジャイナ教の影響を明らかにした。[総頁数828頁]
インド新論理学者であるラグナータ・シローマニ(fl.1510)著『タットヴァチンターマニ・ディーディティ』の解読研究を通して、彼の考える推理知の成立要因と妨害要因について思想史的、文献学的に解明した。(英文)
[総頁数13頁][本人担当249頁-261頁]
17 The Temporal Sequence of Inferential Cognition in Navya-Nyāyaその他 (分担執筆) 2006-07-15Nyāya-Vasiṣṭa: Felicitation Volume of Prof. V.N. Jha
Sanskrit Pustak Bhandar, Kolkata, India.
新論理学派の考える推理知の時間的な成立過程について、文献学的な研究に基づき、ガンゲーシャ・ウパーティヤーヤ(fl.1320)、ヤジュニャパティ・ウパーディヤーヤ(c.1410-1470)、ジャヤデーヴァ・ミシュラ(c.1435-1500)、ヴァースデーヴァ・サールヴァバウマ(c.1430-1500)、ラグナータ・シローマニ(c.1475-1550)の考えを解明した。(英文)
[総頁数7頁][本人担当349頁-355頁]
18 『ニヤーヤ・スートラ』の解脱論単著 2010-03-31『大谷大学研究年報』第62集 インド論理(正理、ニヤーヤ)学派の根本経典である『ニヤーヤ・スートラ』(正理経、2世紀頃)は従来の学説では、論理学・認識論をテーマとする世俗の書であると言われてきた。しかし、後代の新論理学(14世紀以降)での議論を参考にして改めてこの書物の内容を詳細に分析した結果、全514経(スートラ)中268スートラ(52%)は解脱論がテーマであることが明らかになった。
[総頁数35頁][本人担当1頁-35頁]
19 ウダヤナの解脱論単著 2010-06-30『仏教学セミナー』第91号 本論文において、ウダヤナ(AD 1025-1100頃)著『キラナーヴァリー』(光の首飾り)の解脱論を明らかにした。その特徴はヴァイシェーシカのダルマの理論を知行併合論へと移行させたことである。しかしウダヤナの知行併合論は知識重視であり、あくまでも解脱の直接因は真理知であり、宗教的義務(ダルマ)としての行為は間接因にすぎないという点を明らかにした。
[総頁数17頁][本人担当1頁-17頁]
20 ガンゲーシャの苦滅論単著 2011-12-30『仏教学セミナー』第94号 新論理学派のガンゲーシャ(1320年頃)の解脱論では、解脱の定義・解脱のプロセス・他者の定義の批判・苦滅論・知行併合論・享受・真理知などのトピックが論じられている。このなかで特徴的な議論は苦滅論である。ニヤーヤ(論理)学派にとって「人間の目的」は「苦の滅」としての解脱であるが、その苦の滅とは「苦の生起者の滅」なのか「苦の未生起」なのかという議論がある。これらの議論を通して、ガンゲーシャの苦滅論を明らかにした。
[総頁数13頁][本人担当1頁〜13頁]
21 インド新論理学の解脱論単著 2012-03-08大谷大学 大谷大学に提出した学位(博士)請求論文である。論文の目的は、古典論理学と決別し、新論理学の基礎を築いたガンゲーシャ・ウパーディヤーヤ(Gaṅgeśa Upādhyāya, c. 1320)の解脱論を明らかにすることである。具体的には、ガンゲーシャ著『タットヴァ・チンターマニ』(Tattvacintāmaṇi真理の如意宝)「解脱論」(Muktivāda)の解読研究である。
[総頁数237頁]
22 ガンゲーシャの知行併合論批判その他 (分担執筆) 2014-03-30奥田聖應先生頌寿記念インド学仏教学論集  解脱の手段に関する考察は、ウパニシャッド文献において解脱論と同時に始まっている 。解脱の手段は、知識か、行為か、それとも知識と行為との併合なのか。知識とは「梵我一如」など誤謬なき天啓聖典のことばの内容であり、行為とは宗教的義務としての祭式行為である。知識と行為との併合説は、知行併合論と呼ばれ、ガンゲーシャの時代にも解脱論のなかでの大きなトピックである。シュリーダラは、自らを知行併合論者であると名乗り 、ウダヤナも知識が主で行為が従という知識重視の知行併合論を説き 、シャシャダラもそれに従っている 。しかし、ガンゲーシャはそれらを知識論の立場から批判する。本論文ではガンゲーシャの知行併合論批判を明らかにした。
[総頁数11頁][本人担当260頁-270頁]
23 ヨーガ行法における正しい行為(satkāra)について単著 2016-06-30『仏教学セミナー』第103号 『ヨーガ・スートラ』1.14の「正しい行為」(satkāra)という語の意味と内容をヨーガ行法のなかで検討し、従来辞書などで見られるような専門的な意味ではなく、一般的な意味であることを明らかにした。つまり、意味はしっかりと実修するということであり、内容はヨーガ行法の準備である。
[本人担当1頁〜14頁]
以上23点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 『瑜伽論』とダルマキールティにおける直接知覚要約 1988-03-00『宗教学研究』第61巻 第4輯 仏教論理学者ダルマキールティ(法称、7世紀頃)の知覚定義のなかに見られる錯乱知(間違った知覚)の分類は、すでにダルマキールティ以前の仏教文献である『瑜伽師地論』に見られることを解明した。
[総頁数2頁][本人担当150頁-151頁]
2 インド論理学における推理の成立条件について口頭発表 1991-06-00大谷大学仏教学会 大谷大学仏教学会研究発表例会での口頭発表インド新論理学(14世紀以降)において、推理知が成立する諸条件は、推理知成立の妨害要因が存在しないことであるという点を解明した。
3 Wada, Toshihiro著 Invariable Concomitance in Navya-nyāya書評 1993-05-00『仏教学セミナー』第57号 名古屋大学教授、和田壽弘氏の英文での著作Invariable Concomitance in Navya-nyāya (新論理学における遍充)に対する書評である。本書の学術的価値は、本書がインドの新論理学者ラグナータ(16世紀)の遍充理論の全貌を初めて明らかにしたことと、難解なインド新論理学の説明にダイアグラム(図表)を採用していることである点を指摘した。
[総頁数9頁][本人担当41頁-49頁]
4 インド思想における非存在について口頭発表 1993-12-00大谷大学 インド哲学文献のなかで頻出する概念である「非存在」を存在論・認識論・論理学という三つの範疇に分類することが可能であることを解明した。
5 インド新理論学におけるsvarūpa-sambandhaについて要約 1994-03-00『宗教学研究』第67巻 第4輯 インド新論理学派のテキストで多用されるスヴァルーパ・サンバンダ(svarūpa-sambandha,自相関係)という概念の生成・発展を歴史的に考察した。
[総頁数2頁][本人担当209頁-211頁]
6 インド思想における非存在について要約 1994-06-00『大谷学報』第74巻第1号 インド哲学文献のなかで頻出する概念である「非存在」を存在論・認識論・論理学という三つの範疇に分類することが可能であることを解明した。
[総頁数3頁][本人担当43頁-45頁]
7 インド論理学におけるダルマについて口頭発表 1994-12-00大谷大学 インド思想において、ダルマの用法は極めて多い。ヴェーダ時代では、保つこと、保つものというオリジナルな意味しか持たなかったが、紀元後の論理学においては基体の属性をあらわすようになった。この間のダルマの歴史的展開を研究した。
8 インド論理学におけるダルマについて要約 1995-03-00『大谷学報』第74巻第4号 インド思想において、ダルマの用法は極めて多い。ヴェーダ時代では、保つこと、保つものというオリジナルな意味しか持たなかったが、紀元後の論理学においては基体の属性をあらわすようになった。この間のダルマの歴史的展開を研究した。
[総頁数2頁][本人担当66頁-67頁]
9 大谷大学図書館所蔵 貝葉寫本目録編集協力 1995-03-00大谷大学図書館 大谷大学図書館所蔵のパーリ語仏教聖典の貝葉写本の整理、データベース作成、編集を行った。文字はクメール文字、ビルマ文字、モン文字、ランナー文字などであり、学術的に非常に貴重な資料が含まれていることが判明した。本書の編集に協力した。
編者:大谷大学図書館、序:訓覇暉雄、解説:長崎法潤
[総頁数778頁]
10 立川武蔵著『中論の思想』書評 1995-10-00『仏教学セミナー』第62号 国立民族学博物館教授、立川武蔵氏の『中論の思想』に対する書評である。本書の学術的価値は、仏教の中観学派の開祖であるナーガールジュナ(龍樹、2世紀頃)は定立否定と非定立否定という二種類の否定を巧みに使い分けていることを解明した点である。
[総頁数8頁][本人担当47頁-54頁]
11 大蔵経全解説大事典分担執筆 1998-08-20雄山閣出版 『大蔵経全解説大事典』(鎌田茂雄、河村孝照、中尾良信、福田亮成、吉元信行:編集)の「第32巻 論集部 全」の執筆を担当した。
[総頁数17頁][本人担当457頁-473頁]
12 インド文化とのコミュニケーション口頭発表 1998-12-00関西異文化コミュニケーション研究会 関西異文化コミュニケーション研究会での講演。インドという日本人には馴染みの薄い地域の文化の本質について講演した。
13 古代インドの倫理観口頭発表 2000-07-00大谷大学仏教学会 大谷大学仏教学会研究発表例会での口頭発表古代インドのヒンドゥー教の聖典『バガヴァッド・ギーター』の倫理観を考察した結果、以下の点が明らかになった。 ①善悪の基準は解脱である。 ②解脱するためには悪業も善業も滅ぼさねばならない。 ③『バガヴァッド・ギーター』における倫理は、社会的秩序を目指すものではなく、個人の解脱を目指すものである。
14 バンダルカル東洋学研究所所蔵サンスクリット写本調査現地調査 2002-05-01インド・マハラシュトラ州 インド・マハラシュトラ州プーナ市のバンダルカル東洋学研究所(Bhandarkar Oriental Research Institute)が所蔵するサンスクリット写本の調査を行った。
(2002.5.1-2002.5.8)
15 上村勝彦著『原典訳マハーバーラタ』書評 2003-05-00『仏教学セミナー』第77号 本書は全11巻の予定であったが、訳者の東京大学東洋文化研究所教授上村勝彦氏の逝去により本書評執筆時点で第7巻までしか出版されていない。本翻訳はサンスクリット語原典から初めて日本語での全訳を目指すものであり、その点に関しては非常に高い評価を与えることができる。しかし、本書は一般読者を対象とした文庫本であるため、原典を簡略化・省略した和訳であることが残念な点である、ということを指摘した。
[総頁数4頁][本人担当83頁-86頁]
16 正統バラモン思想とは何か口頭発表 2004-10-19大谷学会 正統バラモン思想、もしくはバラモン思想正統派とは、ヴェーダの権威を絶対的に認める思想、もしくは学派であり、ヴェーダーンタ学派とミーマーンサー学派にその呼称がふさわしく、非正統バラモン思想、もしくはバラモン思想非正統派とは、ヴェーダの権威を認めるが絶対的とまでは言えない思想、もしくは学派の呼称にふさわしい。正統・非正統の区分は認識手段の優越性によって考えることができるということを解明した。[45分間]
17 正統バラモン思想とは何か要約 2006-01-00『大谷学報』第84巻3&4号 天啓聖典の権威を絶対的なものと考え、その認識手段である聖言が最も優れた認識手段であると考える学派がある。これはバラモン思想正統派であり、アドヴァイタ・ヴェーダーンタ学派などがそうである。これに対して、ヴェーダの権威を絶対的とまでは言えないが、一応認める学派があり、彼らは認識論上の観点から、知覚を最も優れた認識手段と考える。これはバラモン思想非正統派であり、ニヤーヤ学派、ヴァイシェーシカ学派、ヨーガ学派、サーンキヤ学派がそうである。バラモン思想の正統・非正統の区分は認識手段の優越性によって考えることができるということを解明した。
[総頁数5頁][本人担当65頁-69頁]
18 ハーヴァード留学便り単著 2007-10-30『仏教学セミナー』第86号 2007年4月から2008年3月までハーヴァード大学サンスクリット・インド学科の客員研究員として在米した時に得た、ハーヴァード大学での仏教学研究の現状について報告した。[総頁数7頁][本人担当38頁-44頁]
19 ハーヴァード大学における仏教学研究について口頭発表 2008-07-07大谷大学仏教学会 米国ハーヴァード大学における仏教学研究の現状について口頭発表した。[45分間]
20 インド古典テキストの重層性について口頭発表 2011-10-27大谷大学仏教学会 インド古典テキストのなかには異なるテーマ、たとえば解脱論と範疇論や解脱論と論理学などを含んでいるものがある。これはテキストの成立過程での挿入や追加をあらわすものではなく、テキスト成立当時からの独自性であることを明らかにした。[45分間]
21 『中論』における否定と肯定口頭発表 2013-07-04大谷大学仏教学会 龍樹著『中論頌』は全27章から成る。帰敬偈と第25章24偈とには関連性がある。さらに龍樹独自の解脱論が第18章4偈で述べられており、第26章の十二支縁起による仏教一般の解脱論である。したがって『中論』は第25章でいったん完結していると考えられる。[45分間]
22 真理知と世俗知単著 2015-09-25『中外日報』 古代インドでは真理知と世俗知という目的の異なる二つの知識が考えられていた。真理知は解脱を導く知識であり、その手段はヨーガの実修である。言葉ではなく直接体験によって解脱が達成されることを明らかにした。[総頁数新聞紙面1頁][本人担当7面]
23 ヨーガの効能単著 2016-10-21『中外日報』 ヨーガの効能についての概論。ヨーガの実修によって超能力、健康増進、解脱という結果が得られる。超能力では他人の心を知る他心知などがある。健康面では消化力の向上による肥満の解消などがある。解脱に関しては、無知、欲望、怒りなどの煩悩が消滅する効果がある。ヨーガの準備段階としての知足という戒も重要である。[総頁数新聞紙面1頁][本人担当7面]
24 四住期とブッダの言葉講演 2017-04-13大谷大学仏教学会 仏教学会新入会員歓迎講演を行った。テーマは「四住期とブッダの言葉」であった。古代インド人の理想的な生き方である四住期を現代に当てはめて再解釈した。さらに、ブッダの言葉を現代に当てはめて再解釈した。[発表時間90分間]
25 澤井義次著『シャンカラ派の思想と信仰』書評 2017-12-00『仏教学セミナー』106号 天理大学教授澤井義次氏の著作になる『シャンカラ派の思想と信仰』について書評した。本書は2016年慶應義塾大学出版会より出版された。従来、シャンカラ自身の思想についての日本語での研究書はいくつかあるが、ヒンドゥー教ヴェーダーンタ学派シャンカラ派、もしくはスマールタ派についての研究書は本書が最初である。さらに、現代のインド人信者の意識と現状についてもフィールド調査されている点に新しい視点が見受けられることなどを指摘した。[総頁数11頁][本人担当71頁〜81頁]
26 四住期とブッダの言葉単著 2017-12-00『仏教学セミナー』106号 2017年度仏教学会新入会員歓迎講演会での内容をまとめたものである。古代インドでは四住期という人生を四つに区分する生き方が理想とされてきた。このなかに学生期(がくしょうき)という時期があり、まさに学生が勉強する時期である。その時期にブッダが『ダンマパダ』や『大般涅槃経』で説く、努力して修行するという実践を取り入れることができる点を指摘した。[総頁数7頁][本人担当47頁〜53頁]
27 ブッダとウパニシャット講演 2018-04-12大谷大学仏教学会 仏教学会新入会員歓迎講演を行った。テーマは「ブッダとウパニシャット」であった。初期仏典には右羽にシャット文献のなかで見られる物語が多く取り込まれており、元来の意味を理解しておかないと、仏典での解釈を誤る可能性のあることを指摘した。[発表時間90分間]
28 ブッダの語るシンプルライフ単著 2018-08-29『中外日報』 『スッタニパータ』『ダンマパダ』『サンユッタニカーヤ』で語られるシンプルライフについてのブッダのことばを解説した。そのなかでブッダは知足、小食、欲望少なく、健康、無病を説いていることを明らかにした。
[総頁数新聞紙面1面][本人担当 7面]
29 ブッダとウパニシャッド単著 2018-12-00『佛教學セミナー』第108号 ブッダの思想は、ウパニシャッドをその源流としていることを明らかにした。
[総頁数11頁][本人担当29頁〜39頁]
30 「表現豊かな仏教のたとえ」単著 2019-02-01『大法輪』 仏典に見られるたとえのなかから、「善と悪のたとえ:輝くヒマーラヤと夜陰に放たれた矢」「最勝のたとえ:犀の角・よく調教された馬」「極小と極大のたとえ:無益な千回と有益な一回・百万人の敵と一人の自己」「長い時間と短い時間のたとえ:百年と一日・一生涯と一瞬」「数量の多いたとえ:胡麻の粒・ガンジス川の砂」について執筆した。
[雑誌236頁][総頁数6頁][本人担当134頁〜139頁]
31 聖地巡礼と仏典単著 2019-03-08『中外日報』 仏跡とそれに関連する仏典を紹介した。
[総頁数新聞紙面1面][本人担当 7面]
32 仏教の聖地とそれを巡る仏典講演 2019-04-18大谷大学仏教学会 仏教学会新入会員歓迎講演を行った。インドの仏跡とそれに対応する仏典を解説した。[発表時間90分間]
33 林住期の生き方単著 2020-01-31中外日報 古代インドの林住期の生き方を、現代日本でどう応用できるかを論じた。
[総頁数新聞紙面1面][本人担当 7面]
以上33点

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