教育研究業績の一覧

関口 敏美
A 教育業績
教育実践上の主な業績 年月日概要
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む)
1 「中社・地歴科教育法Ⅰ」「中社・公民科教育法Ⅰ」を担当
1991-04-01
~2009-03-31
中学校社会科および高校地歴科、高校公民科の目標や学習内容を学習指導要領や教科書を通して検討し、学習指導案の作成や教材研究を実際に行うと共に、グループ活動として模擬授業に取り組むことを通して、授業の内容構成や進め方など実践的な指導を行ってきた。また、学生相互に模擬授業に対する検討を行わせ、各自の意見を口頭・感想文にて報告させ、模擬授業の検討材料とさせている。さらに、必要に応じて、現職教員をゲスト講師として招き、実践的な内容を強化している。
2 「教育原論」を担当 1991-04-01 ~ 豊富なプリント資料を用いることにより、口頭での説明にとどまらず、関連のある資料を紹介して、実際に資料にふれる機会を提供している。また、授業中に何回かミニ・レポートを課すことにより、学生の反応や理解度を調査・確認し、授業を進める際に参考材料として活用している。
3 学生による授業評価 1991-04-01 ~ 大学がアンケートを実施する以前から、独自に授業についての感想を頻繁に書いてもらい、学生の反応を知って授業改善に反映させるよう努力してきた。プリント資料を使用するのも学生の感想がきっかけとなっており、学生の声を生かして理解しやすい授業内容を構成するように心掛けている。このため大半の学生から、授業内容がわかりやすいとの肯定的な評価を受けている。
4 大学の授業アンケート 1996-04-01 ~ 毎年大学が実施する「授業をよりよくするためのアンケート」での評価は、授業内容が理解しやすい、板書が整理されている、プリント資料が授業の理解を助けていてよい、など良好である。自由記述欄のコメントによれば、教科教育法など学生参加度の高い授業では、学生たちの予習や時間外の準備もかなり熱心で、授業が意欲的に受けとめられていることがうかがえる。
5 「総合演習」を担当 2002-04-01
~2013-03-31
現代的な課題からいくつかの具体例を取りあげ、単に現状と課題を講義するにとどまらず、情報の調べ方など学生が現代的な課題を調べ考える際の方法的なモデルを提供した。
また、グループ活動を導入し、実際に現代的な課題についてレポートを作成し、発表させるまでの一連の過程を通して、学生の情報整理能力を鍛えると共に、グループ発表をもとに全員で討論を行い、学生のコミュニケーション能力の養成にも重点を置いている。
6 e-mailによる卒業論文指導 2004-04-01 ~ ゼミの時間だけでは、十分に時間がとれないので、卒業論文の指導をe-mailにて随時受け付け、指導している。近年、手書きの卒論を提出する学生が減ったので、添付ファイルで卒論の原稿を送ってもらい、添削やコメントをつけて返送する方式で指導している。併せて、インターネットを卒論に利用する際のマナーについても指導している。
7 日本教育史を担当 2005-04-01
~2014-03-31
大阪市立大学文学部教育学科の専門科目「日本教育史」を担当(2005年度、2007年度~2013年度)。近代以降の日本の教育史を概観し、教育の近代化の過程で推進された女子教育の形成と展開に焦点を当てた。授業内容の理解を確認するため質問コーナーを設け、また毎回自作のプリント教材を用意して補助資料として用いた。
8 教育実習事前事後指導を担当 2006-04-01
~2008-03-31
教育実習を目前に控えた学生を対象として教育実習事前指導および事後指導を企画・担当した。教職課程部会委員による直前指導、外部講師による講義や教科別直前講習のほか、学生のグループ活動(「1分間スピーチ」や「1分間自己紹介」など)を取り入れ、複数回ミニレポートを課すなど、指導内容と方法にバラエティをもたせ、学生の集中力と参加度を高め、意欲を引き出すよう工夫した。
9 オフィス・アワーの活用 2007-04-01 ~ 授業以外に指導の必要な学生や、卒業論文等について個人的に質問に来る学生のためにオフィス・アワーを活用して指導を行っている。正規のオフィス・アワー以外にも、夏休み中や卒業論文提出直前など、不定期にオフィス・アワーを設定することもある。
10 学校インターンシップ事前事後指導を担当 2007-04-01
~2011-03-31
中学校・高等学校での学校インターンシップ受講生を対象に、事前指導及び事後指導を企画・担当した。生徒指導・保護者対応の実際や学校における危機管理・個人情報の取り扱いなど、外部講師による講義の他、実際問題を想定しディスカッションを行うなど意欲を高める工夫をした(2010年度まで)。
11 「こども教育史Ⅰ」「こども教育史Ⅱ」を担当 2009-04-00 ~ 「教科または教職に関する科目」として、「こども教育史Ⅰ」「こども教育史Ⅱ」では、教育の理念と歴史に関する内容をとりあげた。授業の理解を助ける資料を用い、授業内小レポートで学生の理解度を確認しながら、授業を進めている。
12 「初等教育実践論Ⅰ」「初等教育実践論Ⅱ」を担当 2009-04-00
~2014-03-00
「教科または教職に関する科目」として、学校ボランティアを取り入れた「初等教育実践論Ⅰ」「初等教育実践論Ⅱ」を担当した。実際に学校ボランティアを体験させたうえで、各自のボランティア体験をプレゼンし、受講生全員のレポートのをまとめた文集を作成した。
13 「教職実践演習(中高)」を担当 2013-04-01 ~ 4名の教員によるリレー講義(①教職の意義や教員の役割・職務内容、②社会性や対人関係、③児童生徒理解、④学級経営)をもとに、道徳教育や特別活動も含めて、グループ討論・模擬授業などを行い、教職課程のしめくくりとして、総合的に教員としての資質・能力の向上をめざした。
14 「実践体験活動演習Ⅰ(小)」「実践体験活動演習Ⅱ(小)」を担当 2018-04-00 ~ 教育学部教育学科初等教育コースの必修科目「実践体験活動演習Ⅰ・Ⅱ」を担当した。この授業では、①小学校で学校ボランティア活動を行い、活動内容をボランティア日誌に記録することを課し、②各自の体験活動に関するプレゼンによって個々の体験をフィードバックし共有。③座学ではわかりにくい小学校教員の仕事を実際に見聞することを通して教職をめざす意識を高めることをめざしている。
2 作成した教科書、教材、参考書
1 自作のプリント資料集 1991-04-01 ~ 西洋教育史や日本近代教育史に関しては、参考になる資料をプリントに作成し、授業の進行にあわせて配付しながら教材として使用している。学生にはこの配付プリントをファイルさせて、必ず授業には携帯させ活用している。
2 VTR等の映像資料 1991-04-01
~2009-03-31
教育現場の実際を紹介するために、VTRで編集した映像資料(例えば、現職の中学・高校教諭の授業風景や教育実習での研究授業など)を使用している。実際に模擬授業の様子を撮影・記録し、模擬授業後の検討や教育技術の開発など教科教育法の指導に活用している。
3 生涯学習講座の自作テキスト
『柳田國男の遺産-教育との関わりで-』
2007-05-25
~2007-06-30
2007年度前期開放セミナー「柳田國男の遺産-教育との関わりで-」(全5回)にて使用するテキスト資料を自作し、毎回配付した(①「柳田國男の生涯」(A4判7頁)、②「「学制」以前・以後―前代教育と学校教育―」(A4判4頁)、③「関心の所在―なぜ「教育」に関心を持ったのか―」(A4判14頁)、④「『国語の将来』―学校国語教育を批判する―」(A4判14頁)、⑤「『日本の社会』―民俗学で日本の社会科を創る―」(A4判14頁))。受講生には詳しい資料であると好評であった。
4 教育・心理学演習Ⅰのテキスト 2009-04-01 ~ 「教育・心理学演習Ⅰ」で使用するテキストの編集・作成。担当者6名がそれぞれ選んだ文献資料を配列し、製本したものであるが、教育学・教育史・教科教育学・教育心理学・臨床心理学・人間学など、内容的にバラエティのある組み合わせとなるように工夫している。年度により文献資料を差し替え、改訂版も作成している(A4判約200頁)。
5 大阪市立大学「教育史」の自作テキスト 2010-04-01
~2014-03-31
 大阪市立大学「教育史」のテキストを自作し、授業にて使用している(A4判56頁;A.明治期日本における教育の近代化(A4判5頁)、B.明治期日本における女子教育の整備(A4判4頁)、C.家政学の成立と良妻賢母教育(A4判12頁)、D.家政学研究者の自己形成(大江スミと井上秀の場合)(A4判28頁)、E.家事科教育の実態と問題点(A4判7頁))。
6 更新講習のテキスト『柳田国男と教育』 2014-08-00 ~ 更新講習選択領域科目として配布資料「柳田国男と教育」を作成し、講習で使用した。A4判36頁。
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等
4 その他教育活動上特記すべき事項
1 大学院専門科目の授業担当 2003-04-01 ~ 文学研究科哲学専攻教育学コースの専門科目「哲学特殊研究Ⅰ」(講義)および「哲学特殊研究Ⅱ」(文献購読)の科目担当を命じられる。2013年度より文学研究科教育・心理学専攻の専門科目「教育学総論」および「教育・心理学特別研究」の科目担当を命じられる。
B 職務実績
1 哲学科学科主任 2005-04-01
~2006-03-31
2005年度の哲学科学科主任として、次年度のカリキュラムのとりまとめ、「学びの発見」および「学問の技法」の初年度実施に関する報告書作成など、業務を担当する。
2 点検評価委員会教育部会授業アンケート部会長 2005-09-01
~2006-03-31
2005年度後期において、点検評価のためのアンケート部会長として、「授業をよくするアンケート」の過年度における調査結果のまとめと報告書作成、2005年度のアンケート実施に際してアンケート項目の見直し、2005年度の業務報告など、アンケート部会の業務に関わる。
3 教職支援センター長 2006-04-01
~2020-03-31
教職支援センター長として、新学期の教職履修希望者向けガイダンス、教職希望者向け説明会、教員採用試験説明会、学校ボランティア希望者説明会、学校インターンシップの事前事後指導の担当、通信制小学校課程履修者へのサポート、毎月のセンター・ミーティングなど、教職支援センターの事業に関わる(2006年4月~2008年3月、2018年4月~現在に至る)。※2008年4月~2018年3月までは副センター長
4 教職課程部会長 2006-04-01
~2014-03-31
教職課程部会長として、教育実習に参加する4回生の教育実習事前指導、教育実習参加希望者の事前指導(1・2・3回生)、教育実習反省会・事後指導、教育実習の単位認定、教育実習参加要件判定、大学の教職担当として京私教協・京教協(2007年度は会長校)への参加など、教職課程部会の業務に関わる(2006年度・2007年度、2013年度)。
5 教職支援センター副センター長 2008-04-01 ~ 副センター長として、教職支援センターの中等教育部門の業務を担当する。
⓵2008年4月~2018年3月、②2022年4月~
6 教育・心理学科学科主任 2013-04-01
~2018-03-31
平成25年度・26年度の教育・心理学科の主任として次年度のカリキュラムのとりまとめ、学科会議、カリキュラムのとりまとめ、入試業務など業務を担当する(2013年4月~2015年3月、2016年4月~2018年3月)。
7 総合企画委員会委員 2014-05-19
~2015-03-31
複数学部化に向けた大学改組について主に教職課程に関わる問題を担当した。
8 設置準備室委員 2015-06-00
~2017-05-00
複数学部化に向けて、教育学部の設置申請・課程認定申請の業務を担当する。
9 教育学部長 2018-04-01
~2020-03-31
2018年度の複数学部化に伴い、教育学部長を担当する。
C 学会等及び社会における主な活動
所属期間及び主な活動の期間 学会等及び社会における主な活動
1 1984-04-01~0000-00-00 日本教育学会
2 1985-04-01~0000-00-00 関西教育学会
3 1986-10-01~0000-00-00 教育史学会
4 1989-07-01~0000-00-00 日本教育史研究会
5 1995-04-01~0000-00-00 柳田国男の会(1998年度事務局担当)
6 1995-10-01~0000-00-00 日本思想史学会
7 2007-06-00~2013-12-00 公開セミナー(2007年度大谷大学開放セミナー、2013年度大谷大学紫明講座)
8 2013-08-00~0000-00-00 更新講習
D 研究活動
著書、学術論文等の名称単著、
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会の名称
概要
Ⅰ著書
1 教育名著の愉しみ共著 1991-12-00時事通信社 関口敏美「子ども風土記 柳田国男」(担当ページpp.191~198)
本稿は、柳田國男の『こども風土記』(1942)をとりあげて、子ども像・教育像を追求したものである。柳田が学校成立以前の子どもの生活や文化から何を学ぼうとしているかという視点から、①子ども像、②遊びの意味、③子どもの生活文化について検討した。そして柳田が子どもの教育を考える上で重要な観点を指摘していたこと、遊びという現象を素材に世代間の文化の伝達・発展の問題にふれていたことを明らかにした。
(編著:金子茂・三笠乙彦、分担執筆:村島義彦、山内義文、原聡介、宮島喬、福田弘、金子茂、川瀬邦臣、森田尚人、宮寺晃夫、滝沢武久、三笠乙彦、山口喬、阿部真美子、吉田武男、宮ヶ谷徳三、小林亜子、安川寿之助、一見真理子、江森一郎、毛利陽太郎、前平泰志、関口敏美、今井康雄、和田修二、森田伸子、佐藤郡衛、田嶋一、鈴木聡、佐藤三郎、森重雄、浅沼茂)(全276頁)
2 柳田國男における「学問」の展開と教育観の形成
単著 1995-03-00風間書房 本書は、文部省の科学研究費の出版助成によって学位論文(1992)を刊行したものである。本書では、①柳田の「学問」の展開過程と教育観の形成過程とが相互的な関係にあったこと、②柳田が自己の「学問」を展開する過程で、国民の主体形成に対する課題意識を形成し、主体的な国民の育成と新しい協同をめざす教育構想を展開してきたこと、③その意味で柳田の「学問」は、それ自体が教育の問題を中心的な課題としていたこと、を解明した。
変型判(156mm×215mm) 全292頁
3 教育の根源──人間形成の原理を問う──共著 2010-10-00晃洋書房 関口敏美「教育と歴史―学校と子どもの歴史を通して教育史を考える―」(担当ページpp.201~219)
本稿は、近代にいたる教育の歴史をコンパクトにまとめたもので、1.教育の歴史(古代文明社会と学校、「習俗としての教育」、近代学校教育と「家郷の躾」の対立)、2.子どもの歴史(「子どもの発見」、「母乳育キャンペーン」と「七千人の捨て子」、子ども観の近代)、3.学校の歴史(古典文法学校の隆盛、近代学校の成立、国民教育制度)の三部からなる。近代学校や国民教育制度が成立する背景には、近代的な教育観・子ども観の形成があったことを解説している。
(編著:川村覚昭、分担執筆:田中久美子、西村美紀、矢野のり子、山内清郎、谷口奈青理、大野僚、脇中洋、高山芳治、望月謙二、井上摩紀、関口敏美、細谷僚一)(全256頁)
4 柳田國男の教育構想-国語教育・社会科教育への情熱-単著 2012-11-30塙書房 本書では、農政学から民俗学へと、柳田國男の学問の展開を方向づけたものが、国民の主体形成すなわち教育への課題意識であったことを示し、柳田が構想した主体的な思考力を支える「考える言葉」を育てる国語教育と、歴史的な思考力・判断力を基礎づける「史心」を要請する社会科教育を明らかにして、柳田の教育への情熱が現代の学校教育に示唆することを考察した。
(全224頁)
5 教育原論
共著 2020-02-20ミネルヴァ書房
原清治・春日井敏之・篠原正典・森田真紀監修『MINERVA 新しい教職教育講座』 教職教育編第1巻
関口敏美「第2章 教育の定義」(担当ページpp.22~37)
 本書は、新学習指導要領に対応した最新内容のテキスト・シリーズの教職教育編第1巻で、初学者が段階的に自学自習し、学ぶ姿勢を体得することをめざす。担当部分は、「教育」の定義(狭義・広義)、「教育」ということばの語源と用法の変化および近代的な教育観、意図的教育と無意図的教育、文化人類学や日本民俗学の立場からとらえた人間形成について概観し、近代以前の習俗としての教育が近代的な学校教育制度のもとでも根強く生き残り、学校教育に影響を及ぼしていたことを指摘した。
(山内清郎・原清治・春日井敏之編 西村拓生、関口敏美、岡本哲雄、山内清郎、広瀬悠三、池田華子、加藤聡一郎、辻敦子、井谷信彦、春日井敏之、原清治、田中潤一、村井尚子、高柳充利)(全248頁)
6 小学校教育用語辞典
共著 2021-05-01ミネルヴァ書房 小学校教員および小学校教員をめざす学生を対象とし、教職課程の基礎的養護を収録した“読む教育用語辞典”。教育思想・教育史分野で6項目(イニシエーション(通過儀礼)、近代家族、近代社会、子育て・しつけ、産業型社会、ポスト産業型社会)を担当した(pp.7~9)。(編集代表細尾萌子・柏木智子)(全366頁)
以上6点
Ⅱ学術論文
1 柳田國男における教育観の形成と深化
単著 1986-04-00『奈良女子大学教育学年報』第4巻 本稿は、関西教育学会での報告(1985)と修士論文の前半部分(=教育観の形成)を中心にまとめたものである。前半では、教育への視座が確立される過程に注目して、柳田の課題意識がどのように明確化されていくかを検討し、後半では、前代教育研究の方法意識、国語教育、習俗研究など、主として1930年代以降の展開について大まかに論じ、教育改革に対する柳田の問題提起を明らかにしようとした。
26頁(pp.27~52)
2 柳田國男における「歴史教育」と「史心」
単著 1987-12-00『奈良女子大学教育学年報』第5巻 本稿では、柳田が年来主張してきた「歴史教育」構想を「史心」の養成という課題意識に焦点づけて検討した。そこで1920年代以降の「歴史教育」に関する見解を概観し、①普通教育として「歴史」を学ぶ意味、②普通人が「歴史」を学ぶ意味、③「歴史」学と「歴史教育」の改革構想、④子供のための「史心」養成の方法と教材、⑤戦後における「歴史教育」と「史心」についての柳田の主張、を明らかにした。
20頁(pp.46~65)
3 柳田國男における「学問」の展開と教育観の形成
単著 1988-12-00『奈良女子大学教育学年報』第6巻 本稿は、柳田の「学問」の展開過程に即して、国民の教育に対する課題意識が次第に明確化されたことを明らかにした。柳田は、農政学を出発点として、農村生活誌、庶民生活誌の時期を経て、民俗学へと自己の「学問」を展開させた。その過程で、欧米からの受売り学問ではなく、地域の現実や日本の過去に立脚した「学問」を樹立すべきことを痛感し、国民を担い手とした「学問」の構想へ向うのである。
14頁(pp.1~14)
4 柳田國男の学問における<「経済」と「信仰」>の視点単著 1989-03-00『人間文化研究科年報』第4巻
奈良女子大学大学院人間文化研究科
本稿は、柳田の民俗学が農政学からの内的な発展であるとみなす立場から、「学問」の画期である1910年前後に注目する。そして彼が信仰研究へ向った動機や意味、「農村生活誌」における「経済」の位置づけ等を検討して、農政学における課題意識が民俗学的な研究においても維持されていることを解明した。また教育への関心がこれらの「学問」の展開過程から必然的に生じたものであることにも言及した。
10頁(pp.25~34)
5 柳田國男における「学問」の課題意識と教育観
単著 1989-10-00『日本の教育史学』第32巻
教育史学会
本稿は、教育史学会での報告(1988)に基づいている。柳田の「学問」には「国民総体の幸福」の実現という一貫した課題意識がある。そして柳田は、国民が自分自身の力で主体形成や社会改造を行ってこの課題を達成する必要があると考えていた。前半部では「学問」の展開について、後半部では教育観の形成について、農政学時代から民俗学の成立まで(1900~35頃)を概観して検討を行った。
18頁(pp.87~104)
6 柳田國男における国語史研究の意味
―国語史研究と「国語教育」の構想との関連について―
単著 1990-03-00『哲学論集』第36号
大谷大学哲学会
本稿は、教育史学会での報告(1989)で取上げることの出来なかった柳田の国語史研究に関して、彼の「国語教育」構想との関連を検討した。柳田は、国語史として言葉が変遷する過程に注目し、その背後に言葉の使い手である国民の主体的な選択の跡を見ようとしたのである。彼はこうした言葉に対する主体性の培養を「国語教育」の主要な任務とみなし、国語史研究と「国語教育」とを結びつけて捉えている。
17頁(pp.46~62)
7 柳田國男における「国語教育」論の意義
 ―1930年代における教育観の深化と「学問」の展開―
単著 1990-12-00『教育学研究』
第57巻第4号
日本教育学会
本稿は、教育史学会での報告(1989)に基づいている。柳田の「国語教育」論は、単なる国語教育論にとどまらない、国民の主体形成構想の根底をなすものであるが、従来の研究では国語教育論だけを切り離して検討し、この点に十分注目してこなかった。そこで「国語教育」論に注目しながら、国民の主体形成の問題が彼の「学問」の中心的な課題として位置づけられてゆくことを論じようとした。
10頁(pp.19~28)
8 柳田國男における女性と「学問」
単著 1993-07-00『大谷學報』
第72巻第3/4号
合併号
大谷学会
本稿は、教育史学会での報告(1992)に基づいている。柳田は、<女性向けの学問>として女性や日常生活に関する歴史研究を挙げ、従来の史学によって軽視された領域を新たに解明してゆく必要があるとした。そして女性が社会的な問題にも関心を持って「生活改善」を実現していくことや、女性をめぐる歴史的文化的な制度・習慣・役割を知って未来への展望を持つことに期待をかけていたことを明らかにした。
14頁(pp.62~75)
9 柳田國男の女性向け読み物について
  ―『木綿以前の事』(1939)を中心に―
単著 1996-03-00『哲學論集』第42号
大谷大学哲学会
本稿は、教育史学会での報告(1995)に基づいている。『木綿以前の事』(1939)をとりあげて、柳田の女性向け読み物には、「女性向けの学問」構想がどのように具体化されているか、選択されたテーマは自己教育のテキストとして適切であるのかを検討した。そして柳田が『木綿以前の事』によって企図したことは、女性に「学問」をよびかけ、現実の問題に対する関心を喚起すると共に、問題を解くカギになる方法を示すことであったということを明らかにした。
15頁(pp.33~47)
10 大江スミにおける家政教育論の形成と展開
単著 1999-03-00奈良女子大学文学部教育文化情報学講座年報3号
奈良女子大学
本稿は、近代日本における家政教育を方向づけた大江スミの家政教育論の形成過程を検討した。大江は、東京女高師の教員として家事科教員養成のため、英国で実技重視の家政教育を学び、日本の家政学とするために改良し、苦心するが、女高師では自分のめざす教育ができないと考え、東京家政学院を創立するに至る。大江の家政教育論は、一貫して実技を重視し、実技に強い家事科教員育成を主張するが、それは女子教育の目標にも設定された。
11頁(pp.61~71)
11 近代日本におけるジェンダー秩序の確立と家政学の成立単著 2007-03-00『哲學論集』第53号
大谷大学哲学会
本稿では、女性保護規定との関わりで近代的な産業社会に適合的なジェンダー秩序が確立された点に注目しながら、日本における家政学の成立の背景とその特質を明らかにした。女性保護規定の制定は、「女性は家庭」という近代型ジェンダー規範の構築やその推進と密接に関わる。また翻訳家政書の影響により、本来、新中間層において規範的な役割を果たした「家庭」・「良妻賢母」・「家政学」が、ほぼ同時に他の階層に対しても規範としての効力を持つことになった。
18頁(pp.32~49)
12 総合的な学習を教員がサポートするために単著 2007-08-31『大谷大学教職支援センター研究紀要』創刊号
大谷大学教職支援センター
本稿では、教員が総合的な学習をサポートしていく際に、ポイントになることを2点指摘した。①生徒が身近な所から問題を掘り下げ学びを深められるよう、生徒の関心に応じた適切な助言が必要になること。②現代的な課題への探求は、総合的な学習の時間のみで行われるべきものではなく、通常の教科学習においても可能であること。教員が現代的な課題に強い関心を持ち、総合的な学習に取り組むことは、通常の教科学習の刷新にも有効な方法である。
7頁(pp.7~13)
13 社会科教育の方法―二つの「よのなか」科―単著 2008-03-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』第2号
大谷大学教職支援センター
本稿では、社会科教員をめざす学生が社会科の教育法を習得する際に参考となる事例を紹介し、社会科教育の方法を模索した。事例として①柳田国男(1875~1962)の柳田社会科と②藤原和博(1955~)の「よのなか」科に注目した。柳田社会科は歴史学や民俗学をベースとし、藤原の「よのなか」科はワールド・スタディズをベースとするが、いずれも実生活や子どもの身近な物事から社会認識能力を育て、問題解決能力を身につけさせようとする点が共通している。
19頁(pp.1~19)
14 仏教系私立大学における宗教的科目と宗教行事単著 2008-06-00平成18年度・19年度科学研究費基盤研究(C)
研究成果報告書
『仏教と教育の関係性に関する哲学的・臨床的研究-「心の教育」の所在を探る-』(研究課題番号18530631 研究代表者 皇 紀夫)
本稿は、科学研究費(基盤研究(C))「仏教と教育の関係性に関する哲学的・臨床的研究-「心の教育」の所在を探る-」(研究代表者 皇 紀夫)の研究成果の一環である。本稿では、建学の精神・教育の理念等が、仏教系私立大学のカリキュラムや大学行事にどのように反映されているかを検討した。その際、宗教的科目の履修形態や宗教行事の内容・形態から類型化を行い、大学規模や宗派、地元との関わり等の要因との関連について考察を試みた。
51頁(pp.32~82)
15 高度経済成長期の家族とこども―こども教育史(1)―単著 2008-06-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』第3号
大谷大学教職支援センター
本稿では、高度経済成長期における家族とこどもについて、教育史の立場から検討した。高度経済成長期は、日本の家族史上、大変動のあった時期である。そこで、都市化・産業化とともに登場する「新しい家族」(両親とこども2人の標準家族)の成立背景を明らかにし、「新しい家族」の担い手の意識・教育観に注目しながら、子育てのあり方と考え方を考察した。すなわち、当時の育児情報(個性尊重・叱らない子育て)に基づく家庭教育により、「自分らしさ」に価値をおく個人主義的な傾向のある世代が育成されたと考えられる。
17頁(pp.1~17)
16 現代の家族とこども―こども教育史(2)―単著 2008-06-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』第3号
大谷大学教職支援センター
本稿では、現代の家族(特に高度経済成長期生まれが親世代のもの)における家族とこどもについて、教育史の立場から検討した。個性や自分らしさを重視して「マイ・ルール」や「マイ・モラル」に従って行動する親世代が、どのような価値観・教育観に基づいて子育てをしているのかを考察した。すなわち、消費社会的な同等・同格志向によって親子関係が友達化した結果、体験機会の提供には熱心だが価値観の押しつけを避けようとする親は、子育てにおいては、必要に応じた「家庭教育の外注化」へと向かうと考えられる。
18頁(pp.19~36)
17 近代日本における女子教育の形成と「日本的家政学」単著 2009-03-00『大谷大学研究年報』第61号
大谷学会
本稿は、日本教育史の立場から、女子教育と家政学の形成過程を関連づけて解明する試みである。「日本的家政学」が成立する明治30年代に女子中等教育機関が整備され、その後、家事科・裁縫科が女子向け教科として普及されていく。そこで同時代に家事科教員の教員養成に携わった東京女子高等師範学校教授大江スミと高等教育としての家政学を研究した日本女子大学校教授井上秀に着眼した。彼らがともに留学経験を持ち、留学で学んだことを生かして家政学および女子教育に関わっていたことに注目し、家政学者による女子教育について比較検討した。
71頁(pp.1~71)
18 Ⅱ.紫明小学校と連携した道徳の授業実践研究報告単著 2013-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第30号
大谷大学真宗総合研究所
本稿は、真総研一般研究「小学校の教育実践にみられる子どもの変容と分析」のもとで、子どもたちに「生きる力」を育てる教育実践を調査・分析する試みの一環として、2011年度に行った紫明小学校における道徳教育の実践報告である。
7頁(pp.60~66)

19 堀川小学校の教育実践と伝統単著 2013-03-31『真宗総合研究所研究紀要』第30号
大谷大学真宗総合研究所
本稿は、真総研一般研究「小学校の教育実践にみられる子どもの変容と分析」のもとで、富山市立堀川小学校の現在の教育実践に影響を及ぼしたものを解明するため、学校史をてがかりに、大正新教育の影響と戦後新教育の影響に注目した。その過程で、堀川小学校の授業研究の伝統が、戦後新教育以上に大正新教育の影響を受けたものでもあることが明らかになった。
16頁(pp.72~87)
20 近代的な教育観の成立-子ども観の変化と「教育」-単著 2016-03-00『人間形成論研究』第6号
大谷大学教育・心理学会
P.アリエスの著作を手がかりにして、「教育」ということばが中世までの人間形成の観念とは異質な観念であり、近代的なものであることを解明した。そこで、①中世の影響が濃い17世紀以前の家族と学校における人間形成と②近代への転換期・過渡期となる17世紀以降の家族と学校における人間形成に注目して、子ども観の変化に伴って人間形成のあり方も変化してきたことを確認し、「教育」ということばが学校と密接な関係にある観念であることを明らかにした。
9頁(pp.1~9)
21 学校ボランティア体験を取り入れた授業単著 2017-02-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』 第6号
大谷大学教職支援センター
教育・心理学科で1年次学生を対象に平成20年度から行われている学校ボランティア体験を取り入れた授業(初等教育実践論)について述べた。事前指導を受けたあと、各自が実際に京都市内の小学校でボランティアとして活動し、その体験をプレゼンし、相互に共有した。その際、学級経営や特別活動、授業、道徳などのテーマ毎に学校ボランティア体験の検討を行い、さらに体験文集を作成することによって、個人的な学びが受講生全体の学びへと広がり深まることが明らかになった。7頁(pp.27~33)
22 近代学校成立の要因と教育の近代化単著 2017-03-00『人間形成論研究』第7号
大谷大学教育・心理学会
西欧における近代学校成立の要因としては、①産業革命、②市民革命、③国民国家があげられる。西欧で国民教育制度が確立する過程において多様な教授法の開発が行われ、教授法にふさわしい教室空間の改良が進められた。近代日本の国民教育制度は、西欧の影響を受けて、学校教育が制度化され、教育の近代化が推進された。当時、文部省は、寺子屋の手習いとは異なる「教育」を民衆に普及するため、校舎を洋風建築とするように指導していた。
9頁(pp.35~43)
23 戦後教育の理念と教育基本法単著 2020-03-13『大谷大学教職支援センター研究紀要』第12号 戦後教育の理念は、憲法第26条と旧教育基本法(1947)に明示され、これにより義務教育の位置づけが転換する。戦前は国家に対する義務であったが、戦後は「教育を受ける権利」の理念のもと、子どもの学習権を保障するために保護者と社会が「教育を受けさせる義務」を負うものとした。戦後60年を超えた2006年に教育基本法が改正され、生涯学習の理念、家庭教育、幼児期の教育、学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力などの項目が新たに追加された。
8頁(pp.19~26)
24 戦後教育政策の変遷について(1) 単著 2021-03-00『大谷大学教職支援センター研究紀要』第13号 本稿では、55年体制成立までの戦後初期教育改革と、55年体制成立後の高度経済成長期の教育政策に注目した。保守一党優位の政治体制が確立されると、占領政策の行き過ぎ是正の名目で、戦後初期教育改革の見直しが主張された。財界・産業界の要求を反映して、経済発展のために「すぐれた人材の早期発見」を目的とする教育政策が展開された。この結果、高度経済成長期を通じて、能力主義の考え方に立つ学力競争・テスト体制が教育現場に浸透した。8頁(pp.28~35)
25 戦後教育政策の変遷について(2) 単著 2021-07-30『大谷大学教職支援センター研究紀要』第14号
本稿では、オイルショック以降の教育政策および臨時教育審議会(臨教審)とその教育改革に注目した。高度経済成長期の能力主義教育政策の弊害が「おちこぼれ」問題として浮上し、ゆとり教育路線へと方向転換した。新自由主義の立場から教育改革を提言する臨教審は、生涯学習体系下での個性化・国際化・情報化を推進した。学校五日制完全実施のため98年度版学習指導要領が改訂され、後期中等教育における学校間格差が明確になった。8頁(pp.57~64)
26 子どもを理解するために-ソーシャルスキル教育を手がかりにして- 単著 2024-02-29『大谷大学教職支援センター研究紀要』第17号
大谷大学教職支援センター
1990年代以降、学級崩壊などの問題行動を起こす子どもを理解する方法が模索されてきた。本稿では子ども理解の手がかりとしてソーシャルスキル教育に注目する。高度経済成長期以降、子どもを取り巻く生活環境は日常生活を通して社会的な対人関係スキルを習得しにくい方向に変化した。このため集団教育の場である学校を通して子どもの対人関係能力を育てる必要がある。7頁


以上26点
Ⅲ 口頭発表・その他
1 柳田國男における教育観の形成
口頭発表 1985-10-00関西教育学会第37回大会
奈良女子大学
柳田の教育観の形成を特に「義務教育の条件」(1931)に注目しながら検討した。「義務教育の条件」は、1930年以前の集約であると同時に、それ以降の出発点をなすものである。柳田は、ここで制度の外にある教育に目を向け、前代教育の歴史を振り返って学校教育をとらえなおし、そこから学校教育を改革する視点を模索した。
発表時間20分
2 柳田國男における教育観の形成
口頭発表要旨 1986-08-00『関西教育学会紀要』No.10
本稿は、関西教育学会での報告(1985)の要旨として発表したものである。「義務教育の条件」(1931)で柳田は、前代教育を対比させる形で学校教育の問題点を指摘し、教育を制度化する際に本質的な部分が欠落したのではないかと問題提起を行った。そして学習者=生活者の需要に立脚した教育を実現すべきだとする観点から、義務教育としての学校教育に対して二、三の改革案を示したことを指摘した。
4頁(pp.48~51)
3 柳田國男の社会科構想と「史心」
口頭発表 1986-11-00関西教育学会第38回大会
滋賀大学
柳田の社会科構想では、「史心」の養成ということが目的とされた。本発表は、この「史心」に注目して、①「史心」の養成とは何か、②柳田の意図はどのようなものであったかを解明し、教科書『日本の社会』を資料として、③教材を選ぶ視点やねらいに「史心」の養成ということがどのように具体化されているかを検討した。
発表時間20分
4 柳田國男の社会科構想と「史心」
口頭発表要旨 1987-07-00『関西教育学会紀要』No.11
本稿は、関西教育学会での報告(1986)の要旨として発表したものである。柳田は、戦後成城学園の教師たちと共同して社会科教科書を作るが、そこで展開された社会科構想は、単に民俗学的な知識を教材化したにとどまらない、独自の社会科構想に基づくものであった。終戦間際に執筆された子供向け読み物と教科書『日本の社会』を対比して、子供を対象とした「史心」の養成について考察した。
4頁(pp.35~38)
5 柳田國男における「歴史」と「教育」
―「歴史」と「史心」についての試論―
口頭発表 1987-10-00教育史学会第31回大会
北海道大学
本発表では、柳田の「歴史教育」構想に注目しながら、柳田における教育への課題意識に迫ろうとした。そこで中心概念である「史心」の形成過程を辿って、柳田の「歴史教育」構想を探求し、彼が「歴史教育」に託したもの(=主体的な能力の育成)を明らかにしようとした。そしてこの主体的能力育成の主張が戦後の社会科構想に至っても明確に連なっていることを指摘した。
発表時間30分
6 柳田國男における「歴史教育」の構想
―特に「郷土研究」の意味について―
口頭発表 1987-11-00関西教育学会第39回大会
仏教大学
本発表では、柳田の「歴史教育」構想について、教育史学会の発表でとりあげられなかった「郷土研究」の検討をおこなった。そこで柳田における「郷土研究」の展開を概観して課題意識を追跡した。その結果、「郷土研究」が、「史心」の養成をめざす、国民のための「歴史教育」の主張でもあることが明らかになった。
発表時間20分
7 柳田國男における「歴史教育」の構想
-特に「郷土研究」の意味について-
口頭発表要旨 1988-07-00『関西教育学会紀要』No.12
本稿は、関西教育学会での報告(1987)の要旨として発表したものである。柳田の「郷土研究」の主張は、一般に、民俗学の方法論もしくは民俗学を普及するための準備作業とみなされてきた。しかし「郷土研究」は、特に1924年以降は呼びかける対象が拡大され、①広義の「歴史教育」的な側面、②地方人の「学問」的な側面を兼備した、地域に根ざした「学問」として主張されて行くことを明らかにした。
5頁(pp.32~36)
8 柳田國男における「学問」の課題意識と教育観
口頭発表 1988-10-00教育史学会第32回大会
和洋女子大学
本発表は、1930年以前を対象として、柳田の「学問」の展開過程と教育観の形成過程との相互的な関連に注目し、国民の主体形成という課題意識がどのように深化されてきたかを検討した。前半部で、「学問」の展開を課題意識に焦点づけて概観し、後半部で、教育観の形成過程を国民の主体形成への関心に焦点づけて考察した。
発表時間30分
9 柳田國男における「学問」と教育
―特に主体形成の意味について―
口頭発表 1988-11-00関西教育学会第40回大会
和歌山大学
本発表は、柳田の教育構想を理解する上で重要な課題意識(=国民の主体形成)について、彼の執筆した朝日新聞の論説を資料として1930年前後の時期に注目して検討した。1930年以降柳田は、教育に関して積極的に発言を始め、普通選挙との関連で特に青年の主体形成に強い関心を寄せた。この点からも彼の「郷土研究」が民俗学の普及のみをめざしたものでないことが明らかになる。
発表時間20分
10 柳田國男における「学問」と教育
―特に主体形成の意味について―
口頭発表要旨 1989-07-00『関西教育学会紀要』No.13
本稿は、関西教育学会での報告(1988)の要旨として発表したものである。柳田は、1924年から30年にかけて朝日新間で論説を書き、また一般向けの『日本農民史』(1925)、『都市と農村』(1929)、『明治大正史世相篇』(1931)を相次いで発表して、広く青年層に社会問題への関心を喚起すると共に、将来の担い手としての主体形成の必要性を強調した。その際に「歴史」を学ぶことが重要な意味をもつと考えられた。
4頁(pp.41~44)
11 柳田國男における教育観の深化と「学問」の展開
―1930年代における「国語教育」を中心に―
口頭発表 1989-10-00教育史学会第33回大会
静岡大学
本発表は、1930年以降の教育観の深化の過程を明らかにするために、特に「国語教育」論に焦点づけて、彼の教育観の深化と「学問」の展開について検討した。そして1930年以降の教育構想の中心的な位置を占める「国語教育」論と教育の習俗研究への視点を関連づけてとらえ、そのことの意味を考察しようとした。
発表時間30分
12 柳田國男における「学問」と教育
―教育の習俗研究の意味について―
口頭発表 1989-11-00関西教育学会第41回大会
近畿大学
本発表は、教育史学会での報告(1989)では論じることの出来なかった教育の習俗研究の意味について検討した。1920年代後半から幼児の言葉に関心を寄せた柳田は、やがて子どもが言葉を習得する一連の過程を解明し、前代における国語教育が決して無意図的なものではなかったことを明らかにした。そして国語教育以外の人間形成機能にも注目して、それを教育を捉え直す視点とした。
発表時間20分
13 柳田國男における家族と信仰に関する研究の意義
―教育観の深化と「民俗学」の展開との関係―
口頭発表 1990-10-00教育史学会第34回大会
東京大学
本発表は、柳田が構想した「民俗学」の重要な柱として位置づけられている家族と信仰の問題をとりあげて、「学問」として研究対象としたのはなぜかを検討しようとした。そこで家族研究における課題意識、信仰研究における課題意識に注自し、それらを知識として提供することを任務とした「民俗学」が、どのような性格の「学問」として想定されていたかを考察しようとした。
発表時間30分
14 「考える言葉」と「史心」
―柳田國男における国語教育と社会科教育の関係―
口頭発表 1991-10-00教育史学会第35回大会
奈良女子大学
本発表は、柳田の戦後における教育構想を解明するために、彼の国語教育論と社会科教育論とを関連づけて考察した。そこで「考える言葉」と「史心」に注目することで、社会科と国語に同時に関心を向けたことがどのような意味を持つのかを検討した。そして、柳田が国語教育と社会科教育の両面から、従来の国家による学校教育に欠落していた主体的な諸力を培って、自立的な判断のできる人間の育成をめざしていたことを明らかにした。
発表時間30分
15 柳田國男における女性と「学問」
口頭発表 1992-10-00教育史学会第36回大会
日本大学
本発表は、1930年前後の時期に、柳田が女性を対象に(女性を担い手とした)学問の必要性を主張したことの意味を考察した。特に1934年に講演された「女性と歴史」に注目して、「女にしかできない」学問とは何かを検討した。そして「女性向けの学問」が、①生活の場にあって社会的な視野を具えた女性をめざす主体形成論、②実生活に深く結びついた新しい学問の創出を展望する学問改造の試み、であったことを明らかにした。
発表時間30分
16 「女性生活史」の可能性
―柳田國男の女性向け読み物についての試論―
口頭発表 1995-10-00教育史学会第39回大会
新潟大学
本発表は、科研(奨励研究A,1994)による成果の一部をまとめたものである。柳田による女性向け読み物を具体的に分析することを通して、「女性生活史」によって女性が自己認識を行い、現在や未来の生活に主体として参加することを自覚させることをめざしていたこと、女性が生活問題の解決をはかり、未来の文化を計画する学問の担い手となることを期待していたこと、そこには学校女子教育や婦人教育への批判があったことを明らかにした。
発表時間30分
17 『木綿以前の事』(1939)と女性生活史
口頭発表 1996-05-00「柳田国男の会」第2回大会
大谷大学
本発表は、柳田國男の『木綿以前の事』(1939)の構成に焦点をあてて、女性読者を意識した柳田の編集意図を分析し考察した。そして『木綿以前の事』刊行以降、「女性向けの学問」構想が、「女性生活史」として整備されつつあったことを、問答形式で解説する「女性生活史」(1941)から仮説的に明らかにした。それは、読者である女性が、疑問と知識とを共有して社会的な視点から生活問題を考えていくことをめざす生活文化史研究であった。
発表時間30分
18 『木綿以前の事』(1939)と女性生活史
口頭発表要旨 1997-05-00第2回「柳田国男の会」報告集 本稿は、「柳田国男の会」での報告(1996)の要旨として発表したものである。『木綿以前の事』が、女性を読者に想定して編集した著作であることの意味を1930年前後の婦人雑誌や婦人読物への柳田の干与と関連づけて検討した。当時柳田が、高等女学校の家政学や「良妻賢母」を批判的にとらえていたことから、『木綿以前の事』によって女性の啓蒙を企て、新たな学問の形成をめざしていたことが明らかになった。
6頁(pp.1~6)
19 「家政学」の誕生
―「家庭」の創出と家事の近代化―
口頭発表 1997-10-001997年度大谷学会秋季研究発表会
本発表では、明治20~30年頃に成立した家政学の背景に、家族と女性をめぐる社会意識の変容があり、良妻賢母という女性像が要請されて女子教育が整備されたこと、この意味で家政学は、国家の基礎単位である新しい家族=家庭を創出する過程で、その担い手とされた女性=主婦が学ぶべき、家事に関する新しい学術技芸として誕生したことをみた。あわせて、日本の家政学による欧米の家政学の受容のしかたを分析する必要があることを指摘した。
発表時間30分
20 柳田國男と「差別」の問題
-漂泊民研究を中心に-
口頭発表 1998-05-00大谷大学同和委員会第一部会例会 本発表では、柳田国男の漂泊民研究に注目し、現在に至る社会問題としての「差別」の問題を考える手がかりを探る試みである。前半では、従来の先行研究において、柳田の漂泊民研究がどのように取り上げられてきたかを検討し、後半では、柳田が明治末期から大正末期まで集中的に取り組んできた漂泊民研究を概観しつつ、柳田が漂泊民研究を行った動機・関心の推移を時期毎に整理した。
発表時間60分
21 「家政学」の誕生
―「家庭」の創出と家事の近代化―
口頭発表要旨 1998-11-00『大谷學報』第77巻第4号
大谷大学大谷学会
本稿は、大谷学会秋季研究発表会(1997)の要旨として発表したものである。近代日本における家政学の成立とその特質の検討を試みた。前半部では、明治20~30年頃を中心に、「家政学」誕生の背景的な要因を整理し、後半部では、当時登場した「日本的家政書」に注目し、「伝統的家政書」との異同および欧米の翻訳家政書から受けた影響を検討した。本稿は、1997・98年度科研費「奨励研究(A)」の一部である。
4頁(pp.34~37)
22 近代日本におけるジェンダー秩序の導入
-女性保護規定と良妻賢母-
口頭発表 2000-10-00大谷大学同和委員会
第一部会例会
本発表は、近代日本の工場法の制定過程における女性保護規定に注目した。背景には労働者のジェンダー化があり、工場労働が家事労働に悪影響を及ぼすとの意見に代表される、「女性は家庭」という近代型ジェンダー規範の構築やその推進と密接に関わっていた。つまり女性保護規定は、国家秩序、社会秩序、経済・労働秩序をジェンダー化された形で方向づける羅針盤となり、「良妻賢母」や「家政学」が労働者層に対しても規範としての効力を持つことになった。
発表時間60分
23 教職支援センターへ単著 2007-00-00大谷大学教職支援センター 2007年度教職支援センターだより巻頭言。2006年度の教員採用試験実績と2007年度の展望について述べた。
24 柳田國男の教育実践に学ぶもの分担執筆 2007-01-00『総合的学習を創る』№199(明治図書) 「“プロジェクト学習のルーツ”を教育史に学ぶ」ために、柳田國男の実践に注目した。柳田は、戦後社会科に関心を持ち、成城学園初等学校の教師たちと日本の社会科を創ることを目的に教育実践を行い、その成果は、教科書『日本の社会』に結実した。柳田の社会科教科書は、戦前の子ども向け読み物をベースに、衣食住から婚姻、誕生、葬制に至る生活史を題材に「史心」の養成をめざすものである。
2頁(pp.18~19)
25 柳田國男の生涯口頭発表 2007-05-252007年度前期大谷大学開放セミナー
開放セミナー「柳田國男の遺産-教育との関わりで-」の第1回目。「日本民俗学の父」と呼ばれる柳田國男88年の生涯を振り返り、教育歴、少年時代の読書体験、役人時代に始まる旅行体験、二つのミンゾク学との出会い、義務教育問題への関心、日本民俗学と郷土研究、戦後教育への関心、などに注目しながら、柳田が教育に関わっていく契機となった事柄について言及した。
発表時間90分
26 柳田國男の遺産-教育との関わりで-公開講座テキスト 2007-05-252007年度前期大谷大学開放セミナー 2007年度前期開放セミナー「柳田國男の遺産-教育との関わりで-」にて使用した自作テキスト。毎回のテーマに即して『定本柳田国男集』から関連のある資料紹介もしている。①「柳田國男の生涯」(A4判7頁)、②「「学制」以前・以後―前代教育と学校教育―」(A4判4頁)、③「関心の所在―なぜ「教育」に関心を持ったのか―」(A4判14頁)、④「『国語の将来』―学校国語教育を批判する―」(A4判14頁)、⑤「『日本の社会』―民俗学で日本の社会科を創る―」(A4判14頁)。
総ページ数53頁
27 「学制」以前・以後―前代教育と学校教育―口頭発表 2007-06-012007年度前期大谷大学開放セミナー 開放セミナー「柳田國男の遺産-教育との関わりで-」の第2回目。日本の教育が近代化され、国家による教育制度が導入された「学制」以前と以後について教育史を解説した。柳田は、近代以前の地域に根ざす人間形成のあり方=前代教育に注目した。特に、1920年代後半から、前代教育に対する関心を強め、義務教育問題を考える際に、学校がなかった時代の一人前について考えながら、義務教育として何が必要かを考えようとした。
発表時間90分
28 関心の所在―なぜ「教育」に関心を持ったのか―口頭発表 2007-06-082007年度前期大谷大学開放セミナー 開放セミナー「柳田國男の遺産-教育との関わりで-」の第3回目。柳田が教育に関心を持った契機を、農政学時代から国際連盟委任統治委員時代に至る彼の活動から拾い出し、解説した。帰国後、日本民俗学の方法論を模索する過程で、小学校教員や地方青年に強い期待を寄せ、生活史を学んで社会問題の解決を図ることを呼びかけた。戦前は義務教育の効用を調査して改革の方向を探ろうとしたが、戦後は社会科と国語教育に力を入れて教育改革に協力した。
発表時間90分
29 『国語の将来』―学校国語教育を批判する―口頭発表 2007-06-152007年度前期大谷大学開放セミナー 開放セミナー「柳田國男の遺産-教育との関わりで-」の第4回目。国語教育を例に、戦前における柳田の教育への関わりを考察した。柳田は、生活語である方言を禁止する標準語教育では、言語生活に不自由するとして、聞く・話す・読む・書く・考えるをバランスよく育てるべきだと主張し、植民地で日本語を強制する国策にも批判的であった。柳田の主張は、戦後の国語教育論としても展開され、その意味では、一貫するものであった。
発表時間90分
30 『日本の社会』―民俗学で日本の社会科を創る―口頭発表 2007-06-222007年度前期大谷大学開放セミナー 開放セミナー「柳田國男の遺産-教育との関わりで-」の第5回目。柳田は、戦後新設の社会科に強い期待を寄せ、「借り物ではない日本の社会科を創りたい」とする成城学園初等学校の教員たちにに協力した。単元の展開に関する研究会を主催し、日本民俗学研究所をあげて社会科教育の発展に尽くそうとした。その成果は、教科書『日本の社会』に結集されるが、学習指導要領における社会科の方針変更(1958)と柳田の死去(1962)により活動は終焉を迎える。
発表時間90分
31 教育実習を参観して単著 2009-00-00大谷大学教職支援センター 2009年度教職支援センターだよりに執筆。教育実習の準備の意味でも普段から学校ボランティアや学校インターンシップに参加して学ぶ機会を持つように呼びかけた。
32 教育実習と学校ボランティア単著 2010-00-00大谷大学教職支援センター 2010年度教職支援センターだよりに執筆。教育実習で生徒対応に困らないように教育実習以前に学校ボランティアや学校インターンシップで児童・生徒との関わりを学ぶ必要があると述べた。
33 「教育史」(大阪市立大学)テキスト 2010-04-00 2010年度以降、大阪市立大学「教育史」において、自作のテキストを配布し、授業にて使用している((A.明治期日本における教育の近代化(A4判5頁)、B.明治期日本における女子教育の整備(A4判4頁)、C.家政学の成立と良妻賢母教育(A4判12頁)、D.家政学研究者の自己形成(大江スミと井上秀の場合)(A4判28頁)、E.家事科教育の実態と問題点(A4判7頁))。
総ページ数56頁
34 先輩から学ぼう単著 2011-00-00大谷大学教職支援センター 2011年度教職支援センターだよりに執筆。教職に就いた卒業生の話を聞くことは教職を目指す学生にとってとても有意義な機会であるので、定期的に先輩の話を聞く機会を作っていきたいと述べた。
35 「公開シンポジウム「哲学・倫理・宗教教育はなぜ必要か―初等・中等教育における哲学・倫理・宗教教育の意義と可能性―」に参加して」報告書 2011-08-00真宗総合研究所一般研究 活動報告書作成のために研究代表者に提出した出張報告書(平成22年11月28日に行われた日本学術会議哲学委員会・日本哲学系諸学会連合・日本宗教研究諸学会連合主催の公開シンポジウム)。シンポジウムでは、日本哲学会・日本印度学仏教学会・日本倫理学会・日本宗教学会の代表者が、初等・中等教育において哲学・倫理・宗教教育を行う意義と必要性について報告したが、各報告は微妙にスタンスが異なり、共通認識を共有して議論すべきであると感じた。
総ページ数A4判4頁。
36 2012年度をふりかえって単著 2012-00-00大谷大学教職支援センター 2012年度教職支援センターだよりに執筆。2012年度の教員採用試験の結果をふり返ると共に、教職に就いた先輩の話を聞く機会である教職実践報告会への勧誘を行った。
37 柳田國男の教育構想公開講座 2013-12-002013年度後期大谷大学紫明講座 12月5日 第一回
「教育への関心-なぜ「教育」に関心を持ったのか-」(90分) 配付資料A4判8頁

12月12日 第二回
「国語教育の構想-「考へる言葉」を育てる国語教育-」(90分) 配付資料A4判12頁

12月19日 第三回
「社会科教育の構想-「史心」を育てる社会科教育-」(90分) 配付資料A4判12頁
38 柳田國男と前代教育単著 2014-06-30『日本教育史往来』No.210
日本教育史研究会
第33回日本教育史研究会サマーセミナーの報告要旨。「『学び』の近世-近代」というテーマのもとに、柳田國男が1930年前後の時期に、学校がなかった時代の次世代育成法である「前代教育」を近代的な学校教育をとらえ直す批判の軸として位置づけていたことの意義を論じた。
2頁(pp.12~13)
39 柳田國男と教育更新講習 2014-08-052014年度大谷大学更新講習
大谷大学教職支援センター
『柳田國男と教育』
 1教育への関心
 2国語教育構想
 3社会科教育構想

発表時間300分
配付資料A4判36頁
40 柳田國男と前代教育口頭発表 2014-08-27第33回日本教育史研究会サマーセミナー
(於同志社大学)
本発表は、柳田國男が学校教育に対して発言を始める1930年前後の時期に、学校がなかった時代の人間形成の方法に関心を寄せ、義務教育をとらえ直す軸として注目していたことを報告し、柳田が前代教育に注目したことの意義を論じた。
発表時間30分
配付資料 A4判14頁
41 サマーセミナーを終えて単著 2014-12-31『日本教育史往来』No.212
日本教育史研究会
日本教育史研究会第33回サマーセミナー報告のまとめ
42 次期学習指導要領について単著 2016-00-00大谷大学教職支援センター 2016年度教職支援センターだよりに執筆。2020年度から実施される新学習指導要領に向けて、教員に求められていること、教職課程での改定について説明した。
43 学校ボランティア活動について単著 2019-00-00大谷大学教職支援センター 2018年度教職支援センターだより122号に執筆した。教育学部で一年次に必修化された学校ボランティア活動と今後に向けた基準の見直しの必要性について述べた。
44 「大学推薦」について単著 2020-01-25大谷大学教職支援センター 2019年度の教職支援センターだより第125号に執筆した。教員採用試験の「大学推薦」枠について、不確かな情報に惑わされず、信頼できる情報に基づいて行動する必要があることを述べた。
45 本との出会い —『赤毛のアン』と私— 口頭発表 2021-04-282021年度4月親鸞聖人ご命日講話 『赤毛のアン』に関する書誌的な説明(作品紹介、著者L・M・モンゴメリ、主人公アン・シャーリー、アン・ブックスについて)のあと、『赤毛のアン』の魅力と『赤毛のアン』から受けた影響について述べた。大学卒業後、中等教育機関の校長職についた主人公が結婚を機に仕事を辞めるのはなぜか。著者の意図を当時の教育状況と合わせて考察する必要がある。(発表時間30分)
46 備えあれば憂いなし 単著 2023-03-01大谷大学教職支援センター 2022年度の教職支援センターだより第131号に執筆した。教職希望者のためキャリアセンターと教職支援センターが企画した教職講座について解説し、教採対策として有効活用すべきことを述べた。
以上46点

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