教育研究業績の一覧 DASH Shobha Rani
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A 教育業績 | ||||||
教育実践上の主な業績 | 年月日 | 概要 | ||||
1 教育内容・方法の工夫(授業評価等を含む) | ||||||
1 | パーリ語仏典の伝統的な読経法の教授
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2007-04-00
~2009-03-00 |
授業科目名:「パーリ語初級文法1・2」
大谷大学におけるパーリ語文法授業。文法説明と共に、学生の希望に応じてインド・スリランカにおけるパーリ語仏典の伝統的な唱え方なども教授した。 | |||
2 | インド古典舞踊の実技指導 | 2007-04-00 ~ | 授業科目名:「芸術表現」「表現文化演習1」
大谷大学における身体表現や異文化理解を目的とした授業。身の回りにある事象を取り上げ、それらを用いてストーリーを組み立てさせ、学生自身に演じさせた。また、インド古典舞踊や舞台芸術の中で行なわれる宗教儀礼のビデオを見せ、自らインド古典舞踊を実演して模範を示し、学生に演技指導を行なった。 | |||
3 | 理解を深めるために写真資料を活用 | 2007-04-00 ~ | 授業科目名:「人間学Ⅱ-32」「地域仏教演習」
女性と仏教というテーマで社会、宗教と人間について考えることを目的とした大谷大学における授業。具体的な事例として、世界各地の尼僧をめぐる様々な社会的問題、尼僧の僧衣の文化的差異を取り上げた。学生がイメージとともに理解しやすいように、現地で撮影した写真資料を使用した。 | |||
4 | インド文化をより理解するために比較文化的方法を使用 | 2007-04-00
~2017-03-00 |
授業科目名:「国際文化概論」
大谷大学の国際文化学科1年生の必修リレー科目。インド文化の多様性を理解できるように、衣装等の現物や写真を見せて授業を進めた。二回の講義であるが、受講生にとって異文化であるインド文化をより理解しやすいよう日本文化と比較しながら概説した。 | |||
5 | 貝葉写本解読に際し、自ら作成したオリヤー語の文字表とそのローマ字転写表を活用 | 2008-04-00
~2010-03-00 |
授業科目名:「仏教学研究3・4」
大谷大学大学院におけるインド貝葉写本の基礎知識と解読方法の授業。先ず、受講生に写本及びその解読の基礎知識を与えた。その際、自らが作成したオリヤー語の文字表とそのローマ字転写表も用いた。また、貝葉写本作製の過程を撮影した写真をPowerPointで示し、貝葉写本の内容とともに、写本が作製されたそれぞれの地域の歴史的、社会的、文化的背景をも理解させるように努めた。 | |||
6 | インド民族衣装の着付けやその他の実物を通した異文化体験 | 2010-04-00 ~ | 授業科目名:「南アジア文化1」「インド学」」
大谷大学の国際文化学科と仏教学科の授業。南アジア全体におけるインドの位置付け及びインド文化の諸相を紹介している。本授業では、学生が視覚的、聴覚的理解を深められるように教材を工夫している。例えば、ガンディーの人物像と思想を紹介する映画を鑑賞させることや、ヒンドゥー教の神話を理解させるためのPowerPointによる神々の図像の提示、インドの民族衣装を持参し説明、さらには、学生に実際に着用させることなど、インドの文化をよりリアルに体験させる試みを行なっている。 | |||
7 | 聞き取り能力の向上を目指したヒンディー語の映画の活用 | 2010-04-00 ~ | 授業科目名:「アジア系言語1・2」「ヒンディー語1・2」
京都文教大学におけるヒンディー語の授業。インド及び日本で使われている各種の文法書を参考に、自ら学生に適した方法を考慮しながら初級文法を教えた。現地調査などに役立つように会話を中心とした授業を行った。ネイティブの発音をよく聞き取れるように毎回ヒンディー語の映画を見せ、その内容を書き取るように指導した。<2012年3月まで> 上記の教育方法を2015年度から大谷大学のヒンディー語の授業においても実施している。 <現在に至る> | |||
8 | 毎回の授業でその内容を文章にまとめさせ、添削して返却 | 2011-04-00 ~ | 授業科目名:「国際文化演習I」「人間学I」「仏教学特殊演習」
理解力と文章表現力の向上を図るため、毎回授業で学んだ内容を文章にまとめてもらい、それを添削して受講生に返却するとともに、優れた文章を読み上げている。 上記の教育方法を2016年度から「人間学I」、2019年度から「仏教学特殊演習」の授業においても適用している。 | |||
9 | 伝統的な操り人形を用いた体験型学習の実践 | 2011-04-00
~2017-03-00 |
授業科目名:「国際文化演習II」
国際文化学科2年生の演習。インドの宗教と芸術を通してインド文化を学ぶ。自分で作成した配布資料に加え、舞台衣装、糸操り人形、影絵人形などの実物や、フィールドワークの際に撮影した写真や動画なども用い、できる限り具体的な印象や体験を与えようと努めた。日本やインドのテレビ番組映像の一部も使用した。 | |||
10 | グループ・ディスカッションを通したコミュニケーション能力とプレゼンテーション能力の向上 | 2011-04-00 ~ | 授業科目名:「国際文化演習Ⅲ」「仏教学演習III・IV」
国際文化学科の演習においては、インド文化や日本とインドの関係に関わる資料を配布し、その内容を講読し、受講生全員でグループ・ディスカッションをした。そして、その内容に基づき、後日受講生に口頭発表を行なわせた。 仏教学科の演習においては、受講生各々の卒業論文のテーマを課題にして、グループディスカッションを行っている。 | |||
11 | PowerPointでの学習 | 2011-04-00 ~ | 授業科目名:「国際文化演習I~IV」、「専門の技法」「仏教学演習II」他
多くの授業において、学生にPowerPointを使用しての発表を課している。学生は、用意している文書を読み上げるのではなく、自身の発表内容を整理した上で項目化し、写真や動画などのヴィジュアル資料を交え、具体的かつ効果的に発表を行う。これは、人前で自分の意見を明白に述べる訓練にも繋がっている。 | |||
12 | 卒業論文完成に向けた口頭発表の実施 | 2012-04-00 ~ | 授業科目名:「国際文化演習IV」「仏教学演習IV」
卒業論文の指導。学生の卒業論文のテーマを個別に指導し、ゼミでは各自が卒業論文の内容を発表する。学生の視野を広げるとともに、各自の発表技術の向上のため、ゼミ生全員でお互いの内容を共有し、相互にコメントや質疑応答を行なわせている。 | |||
13 | ウェブカメラを使用した教育 | 2012-04-00 ~ | 授業科目名:「国際文化演習II, III, IV」「ヒンディー語」
ウェブカメラを使用し、ゼミ生や「ヒンディー語」受講生はインドの言語や文化を体験し学べるようにしている。 | |||
14 | 調理実習と実食 | 2013-04-00
~2019-03-00 |
授業科目名:「国際文化演習I~IV」
インドゼミの授業で学んだインドの食文化をよりリアルに体感できるように、大谷大学内栄養実習室でインド料理をゼミ生全員がいくつかのグループに分かれ、調理し、実食した。<各年度実施> | |||
15 | オンライン授業の実施 | 2020-04-00 ~ | COVID-19の影響により、Microsoft Teamsやzoomを使用して双方向授業を実施した。
さらに、音声説明付きPowerPointの配布資料を準備して、授業を行った。 | |||
2 作成した教科書、教材、参考書 | ||||||
1 | パーリ語初級文法学習用資料 | 2007-04-00 ~ | 「パーリ語初級文法1・2」の授業のために、インド及びスリランカで用いられている英語のパーリ語文法書と、日本で用いられている日本語のパーリ語文法書を比較参照し、受講生のレベルや専攻分野、関心事項を意識して作成した独自の教材。
「仏教学特殊演習3・4」においても使用している。 | |||
2 | 「人間学II-22」(インドの宗教と環境観)の自主教材 | 2008-04-00 ~ | インドの宗教と環境観というテーマから人間について考えることを目的とした教材。インドの宗教に反映されている自然観や環境への意識を理解させるため、サンスクリットや英語文献を自ら日本語に訳し、それらを編集し、独自の教材として配布した。 | |||
3 | 「専門の技法」のテキスト | 2015-04-00
~2017-03-00 |
国際文化学科導入科目である「専門の技法」のテキストを複数の教員と担当し、作成した。 | |||
3 教育方法・教育実践に関する発表、講演等 | ||||||
1 | 国際文化学科FD研究会での発表 | 2016-03-30 | 国際文化学科FD研究会において、担当している授業の教育方法について報告し、学科の授業の改善に向けての教育方法を発表した。
<発表時間:40分> | |||
2 | 国際文化学科FD研究会での発表 | 2016-04-06 | 国際文化学科導入科目「専門の技法」のテキスト作成に関する発表を行なった。
<発表時間:120分> | |||
4 その他教育活動上特記すべき事項 | ||||||
1 | 有志学生グループ「インド文化研究会」へのインド舞踊の課外活動指導 | 2008-04-00 ~ | インド文化に関心ある本学の有志学生が立ち上げた「インド文化研究会」に対し、学生の希望に応えて、助言や指導を定期的に行なっている。特に、インドの舞踊を教えることを中心に、インドの衣装や食事などインド文化を体験できるように努めている。また、本学の学園祭など学内行事や学外の行事にも、日本とインドの文化交流を意識して学生と共に実演している。 | |||
2 | 大阪体育大学体育学部スポーツ教育学科における特別講義 | 2008-10-30 | 大阪体育大学体育学部スポーツ教育学科でインド舞踊の背後にある宗教的要素に関する特別講義を依頼された。「インド人の輪廻観」と題した講義で、インドのヒンドゥー教徒及び仏教徒にとっての輪廻と解脱の考え方を中心に述べた。
<講義時間:90分> | |||
3 | 神戸大学国際文化学部における特別講義 | 2009-01-21 | 神戸大学国際文化学部国際文化学科における特別講義で、「インド人女性の婚姻慣行:伝統的ヒンドゥー教思想の影響と現代」と題した内容を講義した。インド社会の多数を占めるヒンドゥー教徒の婚姻慣行を映像などで詳しく紹介し、その法律的及び社会的な問題をも指摘した。『マヌ法典』やその他の文献に描かれている理想の婚姻関係と、それから数千年経った現在の婚姻慣行の変遷も述べた。
<講義時間:90分> | |||
4 | 東方学院公開講座・中村元インド哲学カフェにおける講演 | 2010-01-10 | 東方学院公開講座・中村元インド哲学カフェの第2回「インド舞踊マンダラ」において、インドの古典舞踊の概要を述べた。とりわけ、インド東部・オディシャー州の古典舞踊オディッシーについて実演を交え、その特徴について解説した。また、仏像・神像に現れている印相や姿が古典舞踊の中でも表現されていることを実演をもって説明した。
<講演時間:60分> | |||
5 | 大谷大学での担当授業におけるゲスト・スピーカー招待 | 2010-04-00 ~ | 担当授業において、授業目的に応じて時にゲスト・スピーカーを招待している。例えば、インド文化を概説する授業では、2011年度にインド音楽演奏家を招いた。2012年度にスリランカ出身のハイデルベルク大学教授を招き、スリランカとインド文化の関係についての講義を依頼した。このように、学生が様々な角度からインド文化に触れられるように試みている。 | |||
6 | 個人研究室を利用した学生指導
(特に留学希望者の対応) |
2011-04-00 ~ | 個人研究室での学生指導。オフィスアワー以外にも個人研究室をオープンにして、学生の学習相談、生活相談にのることができるようにしている。ゼミ生のみならず、他のゼミや学科の学生も気軽に来られるように配慮している。とりわけ、インドや英語圏留学希望者へのきめ細かい対応を心がけている。 | |||
7 | 大谷大学2011年度課外教育行事<異文化との出会い>における企画協力、公演 | 2011-11-12 | 2011年度大谷大学課外教育行事<異文化との出会い>で「シヴァム:インド舞踊と音楽」と題された企画に教員として参画し、自らも実践活動を行った。インド古典舞踊を、自身が指導する本学学生及びプロのインド舞踊・インド音楽演奏者たちとともに解説し、自らも演じた。 | |||
8 | 大谷大学2013 年度課外教育行事<異文化との出会い>における講演
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2013-12-23 | 2013 年度大谷大学課外教育行事<異文化との出会い>「影絵芸術の世界」と題された企画の講師として、「影絵芸術に見られる宗教観」という講題のもと講演を行なった。
<講演時間:30分> | |||
9 | オープンキャンパスでの模擬授業担当<講師> | 2014-07-20 | 「インドで自分を表現してみよう」という講題のもと模擬授業をした。インドにおいて、古典舞踊の世界に「ムドラー」という印相のジェスチャーで感情を含めた全てが表現される。多言語の国ならではのこのコミュニケーション方法を自らデモンストレーションをし、高校生にも実際に体験させ、彼らが強い関心を抱けるよう、工夫した。 | |||
10 | ハンブルク大学e-learningコースの講座担当<講師>
<招待講演> |
2015-05-28 | ハンブルク大学The Numata Center for Buddhist Studiesが実施するE-Learning Courseの一環であるWomen in Indian Buddhism という科目で、「Mahāpajāpatī Gotamī Narratives」という講題で通信講座を担当した。
<講義時間:90分> | |||
11 | 大谷大学図書館上映会ナビゲーター | 2015-10-15 | 大谷大学図書館第2回上映会においてナビゲーターを務め、上映後映画に反映された現代インドの社会問題、とりわけ教育制度や方法に見られる問題点を詳しく説明した。 | |||
12 | 入学センター事業での模擬授業担当<講師>
(鳥羽高校) |
2016-10-05 | 「五感をとおして学ぶ国際文化」という講題のもと模擬授業をした。異文化を学ぶには文字だけではなく、体験をとおして学ぶことが大切であることを理解できるよう、その一例として、今回の模擬授業では、多言語の国インドに古くから存在する「ムドラー」という言葉を超えた表現方法を体験学習できるよう授業を行なった。 | |||
13 | 海外研修引率 | 2019-08-22
~2019-09-03 |
2019年度国際交流科目「インドの宗教と文化」のオリエンテーション、事前講義を担当し、インドとネパールの仏教遺跡中心の研修の引率を行った。 | |||
14 | オープンキャンパスでの模擬授業担当 <講師> | 2023-06-02 | 今からおよそ2500年前インドにおいてゴータマ・ブッダによって仏教が開かれた。ブッダは45年間説法をし続けた。ブッダが亡くなった後、その弟子たちによって教えがまとめられ、「三蔵(さんぞう)」と呼ばれる仏教聖典が成立した。その成立の背景と経典の分類について今回の模擬授業を行った。 | |||
15 | 佛教大学 Open Learning Centre 講座担当 <講師> | 2023-06-20 | 佛教大学Open Learning Centreの「心と体の癒やし」というレクチャーシリーズの一つを担当した。「インドの宗教文化と医療から健康について考える」という題名で講義を行った。 | |||
16 | 海外研修引率 | 2023-09-04
~2023-09-17 |
2023年度国際交流科目「インドの宗教と文化」のオリエンテーション、事前講義を担当し、インドの仏教遺跡中心の研修の引率を行った。 | |||
17 | 佛教大学 Open Learning Centre 講座担当 <講師> | 2023-12-01 | 佛教大学Open Learning Centreの「心と体の癒やし」というレクチャーシリーズの一つを担当した。「インドの宗教文化と医療から健康について考える」という題名で講義を行った。 | |||
B 職務実績 | ||||||
1 | 「ICCR仏教学振興賞」を担当 | 0000-00-00
~2022-03-29 |
大谷大学は、インド政府のインド文化交流評議会(ICCR)による2021年度「仏教学振興賞」(ICCR Award for Promotion of Buddhist Studies)の第一回受賞者であった。本受賞に当っての申請から始め、授賞式までの校務を担当した。 | |||
2 | 日本学術振興会外国人特別研究員
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2005-04-00
~2007-03-00 |
日本学術振興会外国人特別研究員 (PD)としての研究活動。研究課題は「仏典における比丘尼に関するデータベース構築及びその伝記の研究」。(その研究成果は学術論文・11などで公表。) | |||
3 | 平成20年度科学研究費補助金(基盤研究C)<研究代表者>
研究課題名:「日本で発見されたオリヤー語『マハーバーラタ』の研究」 |
2008-04-01
~2011-03-31 |
「日本で発見されたオリヤー語『マハーバーラタ』の研究」と題した研究。「津島貝葉」と称される日本で発見されたオリヤー語版『マハーバーラタ』の写本のデジタル化、Diplomatic Edition の作成及び英訳の作業を中心に行なった。 | |||
4 | 大谷大学・国際文化学科主催の異文化理解行事「祈りの時間―オリッサの風に触れる」の企画協力、公演 | 2008-12-12 | 大谷大学・国際文化学科主催で、メディアホールにて大谷大学の学生たちと共に、インド東部・オリッサ(オディシャー)州の文化を中心にワークショップを行った。その中で、オディシャーの古典舞踊「オディッシー」や民族舞踊「サンバルプリー」の上演、「ジョーティ」と言われる伝統的な吉祥文様の描き方、民族衣装「サリー」と「ドーティー」の着付けなどの実演を行なった。
<ワークショップ・公演時間:120分> | |||
5 | サラスヴァティー研究会・研究員
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2009-08-01 ~ | サラスヴァティー研究会・研究員として外部資金による共同研究活動。種智院大学、佛教大学及びハイデルベルク大学(ドイツ)の研究者との共同プロジェクトである本研究会は辯天宗教理研究室の研究助成により、インド、スリランカ、ネパール、チベットなどに伝えられている弁才天供養の調査研究及び文献の解釈を行なっている。その研究成果は毎年、本会刊行の学術誌『サラスヴァティー』にて公表されている。 | |||
6 | ハイデルベルク大学・南アジア研究所古典インド学科客員教授 | 2010-01-00 ~ | ハイデルベルク大学南アジア研究所古典インド学科(現:南アジア文化・宗教歴史学科 Department of Cultural and Religious History of South Asia)での客員教授(Visiting Professor)としての職務及び研究活動。
同学科は1970年代から「Orissa Projekt」という研究プロジェクトを立ち上げ、インド東部・オディシャ―州の宗教、文化、歴史の研究を行なっている。当学科のDr. M. Maithrimurthi氏と共同でオディシャーに関する研究、特に貝葉写本に関する共同研究を定期的に行っている。 <2010年1月〜3月、2011年8月〜9月、2013年8月〜9月、2014年8月〜9月、2016年2月~3月> | |||
7 | ハイデルベルク大学・古典インド学科にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2010-02-02 | ドイツのハイデルベルク大学古典インド学科に招待され、「Living Buddhist Tradition of Orissa: A Case Study of Maniabandha Village」という講題で講演を行なった。
インド東部・オリッサ(オディシャー)州の一部に仏教徒が存在する。彼らは新仏教に改宗した者ではなく、いにしえの仏教徒の子孫であり、現在も大乗仏教に属すると主張し、サーラカ(śrāvaka<仏弟子>の変形したもの)と自称している。この仏教徒コミュニティを紹介し、彼らのあり方がインドの宗教的包括主義及び平和思想を理解するに際し、どのように大きな意義を持っているのかを述べた。(英語) <講演時間:120分> | |||
8 | 真宗総合研究所・一般研究における研究活動(共同研究) | 2010-04-01
~2013-03-31 |
真宗総合研究所の2010年度の一般研究「オリヤー文字サンスクリット貝葉写本調査」の共同研究員としての研究活動。
2012年度の一般研究「ラグ・ヴィラ博士の中国旅行記の和訳研究」の共同研究員としての研究活動。 <2010年度、2012年度> | |||
9 | 平成 23 年度科学研究費助成事業(基盤研究C)<研究代表者>
研究課題名:「日本で発見されたオリヤー語『マハーバーラタ』「津島貝葉」の校訂テキスト作成」 |
2011-04-01
~2015-03-31 |
「日本で発見されたオリヤー語『マハーバーラタ』「津島貝葉」の校訂テキスト作成」と題した研究。
2008〜2010年度まで「日本で発見されたオリヤー語『マハーバーラタ』の研究」(基盤研究C、課題番号20520048)という研究課題で、「津島貝葉」のデジタル化及び校訂ノート付きのローマ字転写テキストの作成を行なった。その研究継続として、本研究は「津島貝葉」の異本を様々な所蔵機関から入手し、「津島貝葉」を底本としたオリヤー語版『マハーバーラタ』の「森林章・第一部」の校訂テキスト作成を目的とした。 | |||
10 | オープンキャンパスでの模擬授業担当<講師> | 2011-08-07 | 2011年度のオープンキャンパス(8月)における国際文化学科の模擬授業を担当。「東インドの山車祭り:南アジアの祭り(1)」と題した授業で、京都の祇園祭とも比較しながらインド東部・オディシャ―州の山車祭りを解説し、その宗教的、文化的要素について講義をした。そして、近年、在日オディシャ―出身者によって日本で行なわれるこの山車祭りについても紹介した。 | |||
11 | 国際文化学科主催の文化行事「躍動する物語『仏陀の生涯』ーインド古典舞踊団『ヌルティヤーヤン』によるー」の企画協力 | 2012-05-29 | 日印国交樹立60周年の記念行事として、インド政府から派遣されたインド東部・オディシャ―州の古典舞踊団「ヌルティヤーヤン」および、当時の在大阪インド総領事夫妻を招いた文化行事の企画協力・運営を担当した。当日は、行事終了後の本学学生との交流会も設定した。本行事は国際文化学科主催、大阪インド総領事館共催で行なわれたものである。 | |||
12 | 紫明敬老ふれあいのつどい
<大谷大学企画課からの依頼> |
2012-09-16 | 紫明社会福祉協議会の主催による「紫明敬老ふれあいのつどい」(京都市北文化会館)に招かれ、インド東部の古典舞踊を公演した。この催しでは、ゼミ学生が司会や解説を担当した。 | |||
13 | 高校訪問 | 2013-04-01 ~ | 2013年度(大阪府立今宮高等学校、大阪夕陽ケ丘学園高等学校、金光大阪高等学校、門真なみはや高等学校)
2015年度(大阪府立吹田東高等学校、大手門学院中・高等学校、滋賀県立河瀬高等学校) 2016年度(京都府立久御山高等学校、京都府立京都八幡高等学校、京都府立城陽高等学校、京都市立紫野高等学校、京都府立西城陽高等学校) 2019年度(滋賀県立国際情報高等学校) | |||
14 | 大谷大学の生涯学習講座・開放セミナー<講師> | 2013-06-08
~2013-07-20 |
開放セミナー「舞踊でインドを学ぼうー古典舞踊の世界」と題した6回の生涯学習講座を担当。本講座では、インド古典舞踊の代表的な側面を紹介し、インド芸術文化の一端に触れてもらった。そして、異文化を感じながら、日本の文化にも思いを寄せてもらうことも目的とした。 | |||
15 | オープンキャンパスでの模擬授業担当<講師> | 2013-08-03 | 「インド人と牛」との講題のもと、インド文化において牛がなぜ聖なる動物として扱われ、重要な地位を与えられているかについて、高校生が強い関心を抱けるよう、提示資料などに工夫をこらしながら述べた。 | |||
16 | シンポジウムでの報告
<大谷大学国際文化学科企画> |
2014-01-14 | 大谷大学国際文化学科主催のミニ・シンポジウム「世界のお茶(東洋編)」において、「インドのチャイ」と題する報告を行なった。 | |||
17 | 京都府立植物園90周年共催イベント
<大谷大学企画課からの依頼> |
2014-07-20 | 京都府立植物園90周年共催イベントの一環として、「まゆまろとラジオ体操をしよう」という企画のもと、京都府マスコットまゆまろにインドの民族衣装を着せ、まゆまろ、観客や大谷大学学生たちと一緒にインド舞踊体験を実施し、在学生と一般市民との間の交流を深めた。 | |||
18 | オープンキャンパスでの国際文化体験企画・運営 | 2014-08-03 | オープンキャンパスでのイベントの一つとして国際文化学科による「世界のお茶を体験しよう!」という国際文化学科の複数教員による学習イベントをBig Valley Cafeで行なった。8種類のお茶が振る舞われ、世界のお茶から文化を学ぶことが目的であった。特に、インド文化とチャイを担当した。 | |||
19 | 大谷大学高大連携事業での集中講座担当<講師> | 2014-08-04 | 大谷大学高大連携事業の一環として、京都翔英高校での集中講座を行なった。「チャイから学ぶインド文化」と「インド文化と芸術表現」という題名で2日間にわたり集中講座を担当した。その時に、調理実習としてチャイを作り、実飲を行なった。さらに、大谷大学「インド文化研究会」の学生たちにインドのフォークダンスを披露してもらい、最後は高校生もインド舞踊を踊り、一緒に異文化体験をした。 | |||
20 | 国際日本文化研究センターでの講演担当<講師>
(招待講演) |
2014-12-06 | 国際日本文化研究センターの「夢と表象―その統括と展望」という研究プロジェクト(研究代表者:荒木浩教授)のもと、夢の国際的学際的研究の一環として、「仏教とジャイナ教における夢の概念と表象」という題名で招待講演を行なった。
<講演時間:90分> | |||
21 | 教員免許状更新講習講座<講師> | 2014-12-13 | 大谷大学教員免許状更新講習講座(講習No. 40)を担当した。「国際文化学―インドを近くに感じる—」という講題で、インド文化の諸相から、インドと日本の生活習慣の違いに着目し、比較文化の視点から異文化を理解するように試みた。 | |||
22 | 東方学院での講演会担当<講師>
(招待講演) |
2015-01-11 | 東方学院公開講座「中村元インド哲学カフェ」の第12回講座において、「インド東部・オディシャー州における民間療法と健康管理」という講題で招待講演を行なった。本講演は、「ヨーガの世界ー理論と実践ー」というシリーズの一つであり、伝統的な健康管理とヨーガ実践の関係について述べたものである。
<講演時間:70分> | |||
23 | プネー大学パーリ語・仏教学科にて記念講演担当<講師>
(招待講演) |
2015-02-16
~2015-02-17 |
Bhikshu Jagdish Kasyap記念講演の講師としてプネー大学パーリ語・仏教学科に招待され、以下の講題で講演をした。
(1)「Role and Significance of Mahāpajāpatī in Early Buddhist Literary Sources」(2015年2月16日) (2)「Gender Discrimination (?) in Buddhism」(2015年2月17日) <講演時間:90分> | |||
24 | 毘沙門天研究プロジェクト・研究員 | 2015-04-01
~2022-03-31 |
毘沙門天研究プロジェクトの研究員として外部資金による共同研究活動。種智院大学、佛教大学、ハイデルベルク大学(ドイツ)の研究者との共同で行っている本研究プロジェクトは信貴山朝護孫子寺と神峯山寺の研究助成により、インド、スリランカ、ネパール、チベットなどに伝えられている毘沙門天供養の調査研究および文献の解釈を行なっている。その研究成果は2022年に出版し、公表する予定である。 | |||
25 | 第26回小江戸川越春まつりにおいて文化交流イベント
<大谷大学企画課からの依頼> |
2015-05-03
~2015-05-04 |
大谷大学企画課の企画により、5月3日および4日に埼玉県川越市で行なわれた「第26回小江戸川越春まつり」に大谷大学の有志学生による「インド文化研究会」のメンバーと参加し、インド東部の古典舞踊とフォークダンスの演舞を披露した。出演後は、一般の方を対象にサリーの着付けを行ない、異文化体験とともに大谷大学の在学生と現地の方々との間の文化交流も深めた。 | |||
26 | 教員免許状更新講習講座<講師> | 2015-06-06 | 四万十市立中央公民館にて大谷大学教員免許状更新講習講座(講習No.S-09)を担当した。「国際文化学―インドを近くに感じる—」という講題で、インド文化の諸相から、インドと日本の生活習慣の違いに着目し、比較文化の視点から異文化を理解するように試みた。 | |||
27 | 京田辺市国際交流協会にて記念講演および演舞<講師>
(招待講演) <大谷大学を通じ、京田辺市国際交流協会からの依頼> |
2015-06-14 | (1)2015年6月14日に行なわれた京田辺市国際交流協会2015年度総会記念事業において講師として招待され、「日本の日常生活に見られる印度文化」という題名で講演をした。講演後、大谷大学有志学生による「インド文化研究会」の学生たちと一緒にインド東部の古典舞踊とフォークダンスを演舞した。
(2)2015年7月11日にインドの食文化講座をし、調理実習室にて協会のメンバーの方々とインド料理の調理実習も行なった。実食後、質疑応答のさい、食と健康とりわけインドの伝統医療アーユルヴェーダとインドの食文化の関わりについても説明した。 (3)2015年11月28日にインドの衣服文化について実践教室が開かれ、講師として招かれた。参加者全員に実際にインドの代表的な民族衣装サリー(女性用)とドーティー・クルター(男性用)を着用させ、インドの衣服の文化を肌で感じさせるよう努めた。さらに、着用後インドの多文化社会に於ける衣服文化の面白さとその重要性について講義をした。 <講演時間:120分> | |||
28 | 大谷大学の生涯学習講座・開放セミナー<講師> | 2015-06-20
~2015-07-18 |
開放セミナー「女性と仏教 I」と題した3回の生涯学習講座を担当。本講座では、釈尊の叔母であり養母でもあるマハーパジャーパティー尼の生涯を理想の母、よき妻、信心深い在家信者および敬けんな比丘尼として紹介した。仏典に語られる様々なエピソードを通して、釈尊当時のインド文化における女性と仏教の関わりについて述べた。
<2015年6月20日、7月4日、7月18日> | |||
29 | 大谷大学自灯学寮内講演会担当<講師>
(招待講演) |
2015-07-10 | 2015年度大谷大学自灯学寮の寮内講演会の講師として招待され、寮生を対象に講演を行なった。寮生によって「性別と宗教観」という講演テーマが決められ、宗教とりわけ仏教と女性のかかわりについて講演をした。さらに、仏教の部派分裂、日本の宗教観、お坊さん=男性というイメージなど10項目からなる寮生たちの質問にも答えながら、性別と宗教観について説明した。
12月17日の報恩講にも講師として招かれ、参加した。 <講演時間:60分> | |||
30 | 大谷大学の生涯学習講座・開放セミナー<講師> | 2015-11-07
~2015-12-05 |
開放セミナー「女性と仏教 II」と題した3回の生涯学習講座を担当。本講座では、釈迦牟尼仏の叔母であり養母でもあるマハーパジャーパティー尼の努力により女人出家が許され、女性もサンガの一員に加えられることとなったが、女性と仏教のこの新たな関係は、やがて「仏教が女性差別をする」という議論にまで繋がる。三回の講座を通して、女人出家と比丘尼サンガの成立に関する様々な問題点、五障・変成男子説、比丘尼の伝統が途絶えてしまったテーラヴァーダ仏教国での復興に向けての活動について述べた。
<2015年11月7日、11月21日、12月5日 > | |||
31 | 同志社大学の街かど大学講座担当<講師>
(招待講演) |
2015-11-12 | 同志社大学2015年度同志社大学プロジェクト科目の「街かど大学」という、地域の方々に大学をより身近に感じてもらおうという企画のもと、講師として、新田辺キララ商店街の空き店舗を利用し、講演を行った。「実は関係の深い日本とインド」というテーマで、普遍的に日本文化に存在するインド文化のルーツとその背景にある仏教の役割について説明した。
<講演時間:90分> | |||
32 | 学園祭で現代アジアコースのブース企画・担当 | 2015-11-13
~2015-11-15 |
国際文化学科現代アジアコースの教育方法の一環として、2015年度の学園祭においてインド、チベット、中国、韓国朝鮮の食文化を紹介する目的で関係教員や学生たちと模擬店を実施した。 | |||
33 | 東本願寺日曜講演担当<講師>
(招待講演) |
2016-03-27 | 「仏典が語る親子の絆-釈尊とその養母-」という講題で真宗教化センター しんらん交流館大谷ホールにて一般公開講演を行なった。
<講演時間:90分> | |||
34 | オカザキ・プレイでの国際文化ワークショップ担当
<大谷大学校友センターからの依頼> |
2016-04-09 | オカザキ別院で行われたオカザキ・プレイという地域祭りにブースを設け、大谷大学校友センター、国際文化学科の数名の卒業生、在学生と国際文化ワークショップを担当した。様々な国の民族衣装を身につけることにより異文化を体験することを中心にワークショップを実施した。 | |||
35 | NHK文化センターの講座担当<講師>
(招待講演) |
2016-04-15
~2016-06-17 |
「ブッダとその母の物語」という題名でNHK文化センター京都教室で三回講座を担当した。
<講演時間:90分> | |||
36 | 教員免許状更新講習講座<講師> | 2016-06-19 | 京都府立中丹勤労者福祉会館(福知山会場)にて大谷大学教員免許状更新講習講座(講習No.S-20)を担当した。「国際文化学―インドを近くに感じる—」という講題で、インド文化の諸相から、インドと日本の生活習慣の違いに着目し、比較文化の視点から異文化を理解するように試みた。 | |||
37 | 入学センター事業での模擬授業担当<講師>
(比叡山高校) |
2016-07-02 | 「五感をとおして文化を学ぶ」という講題のもと模擬授業を担当した。多様性に富んだインド文化をインドの古典舞踊を通して紹介した。そして、2000年以上の歴史を持つインドの演劇論の技法を用いて言葉を超えた表現方法を体験学習できるように授業を行なった。 | |||
38 | 女性と仏教・東海ネットワーク20周年記念連続公開講座<講師>
(招待講演) |
2016-07-16 | 女性と仏教・東海ネットワーク20周年記念連続公開講座の講師として招かれ、拙著『マハーパジャーパティー―最初の比丘尼』の内容を名古屋東別院会館にて講演した。
<講演時間:120分> | |||
39 | 大谷大学生涯学習講座・紫明講座<講師> | 2017-01-13
~2017-01-27 |
紫明講座「インド文化と健康管理」と題した3回の生涯学習講座を担当。本講座では、インド人にとって健康とはなにか、日常生活においてそれはどのように行われているかというインド文化に根付いた健康概念、その管理方法を紹介しつつ、伝統医学アーユルヴェーダの治療概念について解説した。
<2017年1月13日、1月20日、1月27日> | |||
40 | 大谷大学在外研究 | 2017-04-01
~2018-03-31 |
大谷大学の「在外研究制度」のもと、ハンブルク大学Numata Center for Buddhist Studiesに客員教授研究員(Guest Professor Research Fellow)として、ハイデルベルク大学South Asia InstituteのCultural and Religious History of South Asia (Classical Indology)学科に客員教授(Visiting Professor)として所属し、“A Textual Study of Women's Renunciation and Salvation in Mahayana Buddhism”という題名での研究活動を行った。 | |||
41 | ハイデルベルク大学古典インド学科にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2017-05-17 | ハイデルベルク大学古典インド学科に招待され、「Can a Woman become a Buddha ?」という講題で講演をした。
<講演時間:90分> | |||
42 | ハイデルベルク大学古典インド学科にて集中講義担当<講師>
(招待講義) |
2017-06-07 | インド系貝葉写本の諸相、すなわちその特徴、現地調査・資料収集の際の難点、編集作業中に直面する困難点および注意点などについて、大学院の授業の一環として集中講義をした。
2017年6月7日及び14日に集中講義を行った。 <講義時間:各講座90分> | |||
43 | ハイデルベルク大学古典インド学科にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2017-06-12 | ハイデルベルク大学古典インド学科に招待され、「Hindu Deities in Japan: With a Special Reference to the Sarasvatī Research Project」という講題で講演をした。
<講演時間:120分> | |||
44 | プネー大学パーリ語・仏教学科にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2017-09-28 | プネー大学パーリ語・仏教学科に招待され、「Indian Deities in Buddhist World: With a Special Reference to the Sarasvatī Research Project」という講題で講演をした。
<講演時間:90分> | |||
45 | ベナレスヒンドゥー大学インド文化研究所にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2017-10-16 | ベナレスヒンドゥー大学インド文化研究所であるバーラット・アディヤヤン・ケーンドラに招待され、「Hindu Deities in Japan: With a Special Reference to the Sarasvatī Research Project」という講題で講演をした。
<講演時間:120分> | |||
46 | ハイデルベルク大学古典インド学科にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2018-01-26 | ハイデルベルク大学古典インド学科に招待され、「Journey of Lord Kubera, the Lord of Wealth: the Vaiśravaṇa Research Project」という講題で当大学の共同研究者のDr. M. Maithrimurthi博士と共演した。
<講演時間:120分> | |||
47 | 真宗総合研究所(指定研究)国際仏教研究 研究員 | 2018-04-01 ~ | 真宗総合研究所(指定研究)国際仏教研究の英米班の研究員として所属し、学術交流と翻訳研究を担当する。(2020年4月1日~2022年3月31日までは、研究所の主事を務めていたため、嘱託研究員として所属) | |||
48 | 独立行政法人日本学術振興会 審査員、評価員 | 2018-07-01
~2020-06-30 |
独立行政法人日本学術振興会の役員を務めた。
「特別研究員等審査会専門委員」 「卓越研究員候補者選考委員会書面審査員」 「国際事業委員会書面審査員・書面評価員」 | |||
49 | 大谷大学真宗総合研究所 国際仏教研究班主催国際シンポジウム企画・担当 | 2019-10-11 | “Women and Buddhism: Problems and Prospects”(女性と仏教 ―問題と展望)という題名で仏教における女性の役割や位置づけを検討し、女性と仏教のネットワークを形成するための情報を共有することを目的とし、本シンポジウムを開催した。数名の国内外からの実践者・研究者を招き、女性と仏教のかかわりの現状と将来の展開を共に考えた。そして、講演会後にはオープンディスカッション(自由参加)も行い、発表者のみならず多くの研究者の意見交換の場も設けた。 | |||
50 | 蘭州大学Institute of Dunhuang Studiesにて講演担当<講師>
(招待講演) |
2019-11-28 | 蘭州大学Institute of Dunhuang Studies(中国)に招待され、「The Scope of Research in Indic Manuscripts」という講題で講演をした。
近年インド系写本とりわけ貝葉写本の研究が世界的に注目を集めている。しかし、それはテキスト研究を中心として行われることがほとんどである。本講演を通して、テキスト研究つまり文献研究の他に、貝葉写本の素材、形態、使用顔料、特定の意味を表す数字など幅広い分野での研究が可能であることを実例を用いて説明した。 <講演時間:120分> | |||
51 | 入学センター事業での模擬授業・学部学科説明会担当<講師>
(大谷高校) |
2020-02-19 | 「仏陀はどのように教えたか」という講題の模擬授業をした。仏典からキサー・ゴータミーの話をアニメ動画を用いて伝えた後、この話を通して仏陀は人々に何をどのように教えているか、それは現代社会において我々にどのようなメッセージを送っているかについて説明した。
模擬授業後、大谷大学仏教学科での学びや人間学の説明もした。 | |||
52 | 真宗総合研究所 主事 | 2020-04-01
~2022-03-31 |
大谷大学真宗総合研究所に主事として、研究所運営に関する諸業務および『研究所報』、『研究紀要』の編集・発行作業に当った。 | |||
53 | 真宗総合研究所(指定研究)国際仏教研究 嘱託研究員 | 2020-04-01
~2022-03-31 |
真宗総合研究所(指定研究)国際仏教研究の英米班の嘱託研究員として所属し、学術交流と翻訳研究を担当する。 | |||
54 | 真宗総合研究所・デジタル・アーカイブ資料室 室長 | 2020-04-01 ~ | 真宗総合研究所のデジタル・アーカイブ資料室の室長として、大谷大学所蔵の貴重な学術資料のデジタル化、整理、保存、公開作業に当った。そして、貴重資料の一部であるパーリ語貝葉写本の研究にも努めた。 | |||
55 | 真宗総合研究所・大学史資料室 室長 | 2020-04-01 ~ | 真宗総合研究所の大学史資料室の室長として、大谷大学の公文書及び、大谷大学の歴史を知る上で必要な資料の収集・整理・保存・公開作業に当った。 | |||
56 | オープンキャンパスでの模擬授業担当<講師> | 2020-08-01 | 「仏教って古臭い?」という題名のもと模擬授業を担当した。数千年前誕生した仏陀の教えを現代社会において学ぶことの意義を仏典の事例に基づき説明した。 | |||
57 | 大谷大学公開講演会<講師> | 2020-09-06 | 大谷大学同窓会の企画で開催された「大谷大学公開講演会」において「日本文化とインドの神々」という題名で講演を行った。ヒンドゥー教と仏教における弁才天信仰について紹介した。
<講演時間:60分> | |||
58 | Kedarnath Gaveshana Pratisthanインド学研究所にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2020-10-31 | インドのオディシャー州にあるKedarnath Gaveshana Pratisthanというインド学や貝葉写本を中心に研究活動を行っている研究所のKedarnath Indological Lecture Series-3の講師として「Odia Manuscripts in East Asia」という題名でオンライン公開講演会を行った。
<講演時間:120分> | |||
59 | 東本願寺日曜講演担当<講師>
(招待講演) |
2020-12-06 | 教学研究所の依頼により「女人救済を目指した大乗仏教」という講題で真宗教化センター しんらん交流館大谷ホールにて一般公開講演を行なった。
<講演時間:90分> | |||
60 | 大谷大学真宗総合研究所 デジタル・アーカイブ資料室主催国際シンポジウム企画・担当・発表 | 2021-02-26 | "The Digital Preservation of Asian Manuscripts and Documents"という題名でハイデルベルク大学(ドイツ)との共同シンポジウムを企画し実施した。今回のシンポジウムでは、日本・チベット・タイ・ネパールにおけるデジタル・アーカイブの取り組みが報告され、デジタル・アーカイブ資料室の今後の活動に役立つ多くの情報が得られた。ハイデルベルク大学の研究者たちはネパールの資料、文化財のデジタル化、公開に関する取り組み、技法、使用ツールについて発表した。デジタル・アーカイブ資料室の発表内容としては、資料室全体の取り組みの紹介(発表者:ダシュ)、東南アジアの仏教系貝葉写本の撮影、入力、編集技法(発表者:スチャーダ・スリセッタヴォーラクル、デジタル・アーカイブ資料室嘱託研究員)、チベット文献のデジタル化(発表者:三宅伸一郎、チベット文研究班研究員)についての発表が行われた。10か国以上、150人以上の研究者が興味を持ち参加したことが、デジタル・アーカイブ資料室の活動に大きな刺激を与えた。
<シンポジウム時間:150分> | |||
61 | ハイデルベルク大学との国際共同研究プロジェクト企画・担当・研究発表
<真宗総合研究所デジタル・アーカイブ資料室の研究活動 2022年度から真宗総合研究所指定研究である仏教写本研究の研究活動> |
2021-07-02 ~ | ”Manuscriptology and Digital Humanities”という題名の本プロジェクトは大谷大学真宗総合研究所のデジタル・アーカイブ資料室とハイデルベルク大学の南アジア文化・宗教歴史学科(Department of Cultural and Religious History of South Asia)との共同研究である。2020年度から真宗総合研究所デジタル・アーカイブ資料室の室長として、タイ王室から寄贈されたと伝えられる大谷大学図書館所蔵パーリ語貝葉写本のデジタル化と研究を担当している。これらの貝葉写本はクメール、ビルマ、モンおよびランナー文字で記され、原始仏典および東南アジアの仏教文化に関する貴重な資料源であり、日本最大級のコレクションである。デジタル人文学の急速な発展の中で、これらの写本の総合的な研究に関する新たな技術・知見の集積を目的としてハイデルベルク大学と共同研究を開催した。2021年度は、写本研究に取り組んでいる世界各国の研究者を招き、オンライン研究会を約10回開催する予定である。
現在まで写本研究の多角的な研究に関する講演会は6回終了している。 | |||
62 | 駐日インド大使館・大谷大学主催共同国際仏教会議企画・担当・研究発表 | 2021-10-22 | インド独立75周年及び印日国交樹立70週年記念事業として駐日インド大使館の依頼によりオンライン国際仏教会議が開催された。大谷大学と駐日インド大使館が主催者であり、国際仏教連盟およびインド外務省のインド文化交流評議会が共催者であった。仏教系大学としての古い歴史と伝統、インド大使館やインド総領事館との交流といったことから、大谷大学がacademic partnerとしてインド政府に選ばれ、「仏典における登場人物と主題の変遷:インドから日本へ」というテーマで国内外から合計6名の研究者が英語で発表を行った。ダシュは当事業の企画、全体のコーディネーター、司会、運営を担当し、研究発表も行った。
<会議時間:240分> | |||
63 | パ-リ学仏教文化学会第34回学術大会において招待講演
<真宗総合研究所デジタル・アーカイブ資料室の研究活動> |
2021-10-30 | パ-リ学仏教文化学会理事長より依頼を受け、当学会第34回学術大会において「大谷大学所蔵パーリ語貝葉写本―現在の取り組みと展望―」という題名で真宗総合研究所デジタル・アーカイブ資料室の室長の立場から講演をした。本講演の内容はデジタル・アーカイブ資料室の研究活動とりわけタイ王室から寄贈されたと思われるパーリ語貝葉写本の資料や研究に関する現在の取り組みと将来の展望を中心に話をし、研究者に公開した。
<講演時間:40分> | |||
64 | JAFSアジア市民大学にて講演担当<講師>
(招待講演) |
2021-11-06 | 公益社団法人アジア協会アジア友の会主催JAFSアジア市民大学において「インドにおける仏教徒ーヒンドゥー教との関わり」という講題で講演をした。
<講演時間:150分> | |||
65 | 東洋哲学研究所にて公開講演担当<講師>
(招待講演) |
2021-12-18 | 東洋哲学研究所の2021年度公開講演会である第4回連続公開講演会「法華経展とその世界――思想と伝播の系譜から」の講師としてオンラインで講演を行った。講演題名は「写本研究から見える経典崇拝」であった。
学術論文・38と同内容 <講演時間:120分> | |||
66 | Distinuguiesh Professor, Woxsen University (India) | 2022-00-00
~2024-00-00 |
インド南部のハイデラバードにあるWoxsen大学から招聘を受け、当大学のSchool of Liberal Arts & HumanitiesにDistinguished Professor として所属し、教育研究に貢献している。 | |||
67 | 真宗総合研究所(指定研究)大谷大学所蔵仏教写本研究 研究員(研究代表者) | 2022-04-01 ~ | 真宗総合研究所(指定研究)大谷大学所蔵仏教写本研究の研究代表者として全体総括、研究実務を担当する。 | |||
68 | 武蔵野大学にて公開講演担当<講師>
(招待講演) |
2022-06-04 | 武蔵野大学仏教文化研究所主催公開講座の講師として講演を行った。講演題名は「仏陀と仏母」であった。
<講演時間:120分> | |||
69 | インド三つの大学・一つの研究機関と学術協定担当 | 2022-08-00 | 大谷大学は2022年8月にインドのKalinga Institute of Industrial Technology (KIIT), Kalinga Institute of Social Sciences (KISS), Nalanda 大学との学術協定を締結した。そして、
2023年2月にインド文化省のもとにあるインド最大の写本の保存、修復、研究に関する機関National Mission for Manuscriptsと本学の真宗総合研究所との学術協定も締結した。これらの学術締結に当たって覚書の作成、調印式参加、インドの大学とのコーディネートなど様々な校務を担当した。 そして、調印式後各大学、研究機関において記念講演を行なった。 | |||
70 | 大谷大学公開講演会 <講師> | 2023-08-22
~2023-08-23 |
2023年度大谷大学公開講演会の講師として神奈川支部(22日)及び茨城支部(23日)において「学び、続ける―国際交流の視点から―」というテーマで講演を行った。
| |||
71 | 大学コンソーシアム京都 「京カレッジ大学リレー講座」担当 <講師> | 2023-11-04 | 大学コンソーシアム京都の「京カレッジ大学リレー講座」の講師として依頼を受け、「日常生活と健康管理-インドの伝統文化から学ぶ-」という題名で講演した。インドの言い伝えで「おばあちゃんは医者、台所はドラッグストア」という言葉がある。インドの人々はどのように心と身体のケアー行っているかを彼らの日常生活や文化の中に見られる伝統的な健康管理を通して紹介した。 | |||
C 学会等及び社会における主な活動 | ||||||
所属期間及び主な活動の期間 | 学会等及び社会における主な活動 | |||||
1 | 1998-04-01~0000-00-00 | 大谷学会(2013年度~2017年度委員) | ||||
2 | 2000-08-00~0000-00-00 | 日本印度学仏教学会 | ||||
3 | 2003-12-00~0000-00-00 | Sakyadhita: the International Association of Buddhist Women | ||||
4 | 2005-01-00~0000-00-00 | パーリ学仏教文化学会 | ||||
5 | 2005-11-00~2023-10-00 | 日本南アジア学会 | ||||
6 | 2006-09-00~0000-00-00 | South and Southeast Asian Association for the Study of Culture and Religion | ||||
7 | 2022-10-00~0000-00-00 | パーリ学仏教文化学会 理事 | ||||
D 研究活動 | ||||||
著書、学術論文等の名称 | 単著、 共著の別 | 発行又は 発表の年月 | 発行所、発表雑誌等 又は 発表学会の名称 | 概要 | ||
Ⅰ著書 | ||||||
1 | Mahāpajāpatī: the First Bhikkhunī | 単著 | 2008-05-00 | Blue Lotus Books, Seoul, Korea. | 本著は釈尊の叔母であり養母でもあったマハーパジャーパティー・ゴータミー(Mahāpajāpatī Gotamī)の生涯を論じた学術書。パーリ語やサンスクリット語、漢訳の仏典の中で最初の比丘尼であった彼女が良き母、良き妻、信心深い在家信者、そして敬虔な比丘尼という南アジアの伝統に基づいた四つの理想的な女性として描かれていることを明らかにした。同時に、古代インド社会に存在した様々な習慣・儀式などもマハーパジャーパティーの生涯を通じて論じた。(英文)
総頁数:190頁 (同著書の和訳:福田琢訳『マハーパジャーパティー—最初の比丘尼—』法藏館、2015年) |
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2 | インド・オリッサー秘密佛教像巡礼 | 共著 | 2012-04-08 | 柳原出版、京都 | インド東部・オリッサ(オディシャー)州の仏教遺跡を中心に、オリッサの歴史や伝統文化を写真とともに紹介・解説した著書。
本人担当は「オリッサにおける信仰」である。オディシャ―における宗教信仰の多様性を論じている。 編者:長谷法寿 撮影:河辺利春 共著者:田村隆照、ダシュ・ショバ・ラニ、那須真祐美、頼富本宏 総頁数:285頁〔本人担当:8頁(185頁〜192頁)〕 |
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3 | Great Indian Epics: International Perspectives | 共編著 | 2020-00-00 | Adikabi Sarala Das Chair of Odia Studies, CIL/SLL&CS, Jawaharlal Nehru University, Manohar Publishers & Distributors, New Delhi | インドのネルー大学(Jawaharlal Nehru University)において2019年2月15・16日に国際学会 “Great Indian Epics: International Perspectives”が開催された。インド叙事詩『ラーマーヤナ』と『マハーバーラタ』は様々な国と文化においてどのように受容されてきたか、そしてインド叙事詩の現代社会における重要性について国内外の複数の研究者による研究発表が行われた。本著書は、当国際学会に発表された論文の一部を纏めたものである。(英文)
“On the Palm-leaf Manuscript of the Sāraḷā Mahābhārata Discovered in Japan”という題名で論文も投稿している。「津島貝葉」に関する詳細情報を述べ、校訂本作成や日本とオリッサの文化的な交流の可能性などについて論じている。 共編著:Udayanath Sahoo, Shobha Rani Dash 総頁数:168頁〔本人担当14頁(63頁~76頁)〕 |
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4 | パーリ語文法――仏典の用例に学ぶ | 単著 | 2021-03-25 | 法藏館、京都 | 本著は原始仏典を理解するために必要なパーリ語を学ぶ文法書である。5世紀ごろにマハーカッチャーヤナ長老によって著され、パーリ語の最古の文典であると言われる『カッチャーヤナ文典』(Kaccāyana-vyākaraṇa)を文法規則の説明の重要な典拠として用い、上級者が伝統的なパーリ語文法を確認できるように、その規則(sutta)と補足説明文(vutti)の原文を付録の中に収めた。さらに、原始仏典の用例を文法規則の説明文や練習問題として用いた。
総頁数:311頁(+xviii) |
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5 | 『毘沙門天信仰とその伝播―アジア各地における展開―』 | 共著 | 2022-12-08 | 起心書房 | 本著書は、アジアにおける毘沙門天信仰の伝播について複数の論文を収めている。その中の第一章である「毘沙門天の変容―バラモン教から密教へ―」を共著として執筆した。本論文はヴェーダ文献から密教の文献、さらにはインドで用いられる儀礼書などを参考にして、バラモン教、初期仏教、密教と現代のヒンドゥー教において毘沙門天の役割や図像の変容、信仰の特徴を現地調査の情報も交えて論じたものである。
編者:北村太道 共著者:ダシュ・ショバ・ラニ、マイトリームルティ・ムダガムウェ 総頁数:616頁+ix〔本人担当:52頁(3頁〜54頁)〕 |
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以上5点 | ||||||
Ⅱ学術論文 | ||||||
1 | Contribution of Women in the Development of Early Buddhism: With Special Reference to the Therīgāthā | 単著 | 1995-06-00 | M.Phil.論文(デリー大学) | パーリ語仏典、特にTherīgāthāに述べられている女性たち(女性出家者及び在家の女性信者)の釈尊在世中の仏教発展において果たした役割と貢献を明らかにした。さらに、Therīgāthāに収録されている比丘尼たちのカースト、経済的地位、出身および活動地域、出家動機などを図表にまとめて考察した結果、一般的なイメージと異なり、出家女性には上流階級出身者が多かったのではないかと論じた。(英文)
総頁数:129頁 |
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2 | Correspondences Between the Jagannātha Myth and Early Japanese Writings | 単著 | 2002-09-00 | 『ジャイナ教研究』第8号
(ジャイナ教研究会) |
インド東部オディシャ―州の守護神ジャガンナータは、ヴィシュヌ神の9番目の化身であり、当地においては釈尊に相当する存在でもある。その最初の造像については、数多くの文献が残されている。それらと『日本書紀』や『日本霊異記』に記されている、日本で最初の仏像造りの挿話の間には数多くの類似点が存在している。これらの点に注目して、8世紀のアジアにおけるインドと日本の間の文化交流の可能性を推察した。(英文)
14頁(51頁~64頁) |
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3 | 比丘尼僧伽の成立とそれをめぐる問題点 | 単著 | 2002-12-01 | 『大谷大学大学院研究紀要』第19号
(大谷大学) |
本論では、最初の比丘尼の誕生及び比丘尼僧伽の成立の過程を述べ、そこに見られる釈尊の性差別は本当に釈尊自身によって述べられていたか等の問題を詳しく考察した。女性差別あるいは女性に比丘尼になる許可が与えられなかったことは、釈尊自身が規定したのではなく、後世の考えである可能性を明らかにした。また、八敬法をはじめとする女性差別が釈尊本人によって述べられたものであったとしても、そうした言説の背景にある意図について考察した。
22頁(65頁~86頁) |
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4 | Women under the Yellow Robe | 単著 | 2003-00-00 | Buddhism in Global Perspective,Vol.1
(Somaiya Publication, Mumbai) |
Buddhism in Global Perspectiveと題された国際会議(2002年3月にムンバイで開催)に基づく論文集。
釈尊は当初、女人出家を拒否したにも拘わらず、その後、比丘尼サンガが成立した。それは、完全な戒律に基づいていたわけではなく、女性の仏教への深い信仰が最終的に釈尊の認可を勝ち取ったのである。しかし、現在では、戒律の問題を理由に東南アジアや南アジアの国々で女性が比丘尼になることは許されていない。現在、これらの国々に女性出家者は存在するが、比丘尼としては認められていない。このような状況をどのように理解し、解決できるかを詳しく論じた。(英文) 9頁(127頁~135頁) |
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5 | 日本における尼僧の諸相—インドの観点から
(博士論文) | 単著 | 2004-03-00 | 大谷大学 | インドで誕生した「比丘尼」は様々な変化を経て、日本ではおよそ一千年後に「尼僧」として誕生した。異なる文化の影響の中でその尼僧たちは、インドの比丘尼たちの姿とどのような点で異なり、どのような点で類似していたのかを、その時間的な隔たりに留意しながら考察した。さらに、有髪の尼、後家尼、俗人のように位を授けられた尼僧、天皇または国家の政治的あるいは世俗的目的を果たすために出家得度させられた尼僧、出家者でありながら政権を握る女帝(称徳天皇)など尼僧に見られる世俗観を、インドの宗教観や社会観から考察した。
総頁数:300頁 |
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6 | Printing System: A Contribution of Buddhism to World Culture Through a Woman | 単著 | 2006-00-00 | Contribution of Buddhism to World Culture, Vol. II
(Somaiya Publication, Mumbai) |
Contribution of Buddhism to World Cultureと題された国際会議(2006年3月にムンバイで開催)に基づく論文集。
日本史上唯一の女性出家者の天皇であった称徳天皇(孝謙天皇)の命令により、「百万塔陀羅尼」として有名な百万基の三重の小塔が770年に作られた。各塔の中には、一つの陀羅尼が納められていた。この陀羅尼は現存最古の印刷物とされる。塔の構造やそこに納められていた陀羅尼の内容などについて詳しく述べ、大谷大学博物館蔵「百万塔陀羅尼」を例示しつつ、称徳天皇の仏教への貢献を明確にした。(英文) 11頁(466頁~476頁) |
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7 | Food of Dharma - Rituals at Meals and in the Kitchen: A Case Study of Dongein Imperial Nunnery of Japan | 単著 | 2006-00-00 | Out of the Shadows: Socially Engaged Buddhist Women
(Sri Satguru Publications, Delhi) |
2004年7月にソウルの中央僧伽大学校で開催された、女性と仏教に関する第8回国際学会(8th Sakyadhita International Conference on Buddhist Women)に基づく論文集。
京都の尼五山の一つである臨済禅宗の曇華院尼門跡は、開山以来独自の伝統を現在まで保っている。その伝統の中で正月行事は最も有名である。2004年に行なわれた正月行事を取り上げ、曇華院の尼僧たちによる諸々の儀式が日本文化の継承に大きな意義を持っていることを述べた。(英文) 4頁(123頁~126頁) |
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8 | 日本で発見されたオリヤー語の『マハーバーラタ』について | 単著 | 2006-03-20 | 『印度學佛敎學研究』第54巻第2号
(日本印度学仏教学会) |
インド東部オディシャ―州の15世紀半ばの有名な詩人サーララーダーサによって書かれたオディアー語の『マハーバーラタ』の貝葉写本が愛媛県津島町に江戸時代中期頃から伝えられている。現在、それは「津島貝葉」と名付けられ、愛媛県の津島町社会教育課の依頼で、そのローマ字校訂と和訳の作業が進められている。当貝葉の紹介、詳細情報、内容及び特徴などについて述べた。
5頁(241頁~244頁) |
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9 | Tribute to Venerable Ānanda: A Unique Ritual by the Buddhist Nuns of Japan | 単著 | 2006-04-00 | Journal of Buddhist Studies, Vol. 13
(The Korean Society for Buddhist Studies) |
阿難尊者の弁護の結果として、女性が出家して比丘尼になることが認められたと仏典に述べられている。こうしたことから、日本では、古くから仏教徒の尼僧たちが感謝の気持ちを持って様々な方法で阿難尊者に敬意を表している。このユニークな伝統は日本の尼僧の中で現在も続いている。これらの儀式は、日本の仏教史の浮沈を通して今日まで続いており、他の国々には見られない。日本の尼僧のみによって行われるこの点に大きな特徴があることを論じた。(英文)
18頁(225頁~242頁) |
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10 | シルプール(Sirpur)における僧院・尼僧院の発掘状況 | 単著 | 2006-05-30 | 『佛教学セミナー』第83号
(大谷大学仏教学会) |
4世紀頃に南コーサラ国の首都であったインドのチャッティスガル州にあるシルプール地域は、数多くの仏教遺跡が発掘されたことにより有名である。この仏教遺跡の中で僧院跡と断定されている3つの遺構をとりあげ、それらが密教の芽生えた時代のものであること、集会堂と言われる場所が護摩などの密教儀礼の行なわれていた場所であること、単立でも運営できる経済力を持っていたことなどを指摘した。
10頁(39頁~48頁) |
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11 | 仏典における比丘尼に関するデータベース構築及びその伝記の研究 | 単著 | 2006-12-25 | 『パーリ学仏教文化学』第20号
(パーリ学仏教文化学会) |
仏典に散在する比丘尼に関する資料を集め、それのデータベースを構築し、比丘尼の伝記を新たな視点から読むための試みである。比丘尼に関する全ての資料を収集したこのデータベースによって、彼女たちの出身地、カースト、家系、経済や社会的地位、出家歴などを明確にした。また、比丘尼の伝記とその典拠のデータ及びデータベースの構築方法について詳しく論じている。
10頁(75頁~84頁) |
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12 | Mahāpajāpatī Gotamī’s Parinibbāna According to the Ekottarāgama | 単著 | 2007-00-00 | Sāradā: Journal of the Department of Pali and Buddhist Studies, Part-II, Vol.V
(University of Kelaniya) |
釈尊の叔母であり、養母でもあるマハーパジャーパティーの入滅については、いくつかの漢訳仏典に取り上げられている。その中で『増一阿含経』はこの出来事をもっとも詳しく述べている。『増一阿含経』に描かれているマハーパジャーパティーの生涯の最後の瞬間を詳しく紹介し、そこに反映されている南アジアの習慣などについても論じた。
15頁(158頁~172頁) |
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13 | 仏典における女性差別の解釈をめぐって―女人出家の問題から | 単著 | 2007-03-20 | 『印度學佛敎學研究』第55巻第2号
(日本印度学仏教学会) |
現在、女性が比丘尼になることの妨げである、釈尊による女性のサンガ加入拒否、八敬法や五障、変成男子、女性に対する蔑視的な表現などは、仏典がインドから様々な地域に伝播した際、伝播先の地域の文化と時代背景による誤解の結果で生じた可能性を、パーリ語や、サンスクリット語、漢訳仏典にもとづき検討した。
5頁(5頁~9頁) |
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14 | インド・オリッサ州の貝葉写本の特徴について | 単著 | 2007-05-30 | 『佛教学セミナー』第85号
(大谷大学仏教学会) |
インド東部・オリッサ(オディシャー)州の文献や伝統芸術の中で、近年、椰子の葉から作られる貝葉写本が最も注目されてきている。これらの貝葉写本の中には、美しい流線形の挿図・絵画を持つものも多く見られ、日本に伝えられた写本も存在する。オリッサの貝葉写本の歴史、作成方法、種類、特徴、保存方法、そして現状について詳しく述べた。
11頁(13頁~23頁) |
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15 | Palm Leaf Manuscript of Mahābhārata in Oriya Discovered in Japan | 単著 | 2007-07-31 | 『インド考古研究』第28号
(インド考古研究会) |
拙稿「日本で発見されたオリヤー語の『マハーバーラタ』について」(学術論文・8)の内容をもとに、「津島貝葉」の日本伝来以降の所有者についての新情報を加え増補改訂をして、英語論文として公刊したもの。(英文)
9頁(103頁~111頁) |
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16 | Recently Excavated Buddhist Vihāra at Sirpur, Chattisgarh | 単著 | 2007-07-31 | 『インド考古研究』第28号
(インド考古研究会) |
拙稿「シルプール(Sirpur)における僧院・尼僧院の発掘状況」(学術論文・10)の内容をもとにし、シルプールで新発見された3つの僧院跡は尼僧院であるとの可能性を述べ、増補改訂し、英語論文として公刊したもの。(英文)
12頁(11頁~22頁) |
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17 | Translating the Dharma and Gender Discrimination: The Blame Should Be On Us | 単著 | 2008-00-00 | Buddhist Women in a Global Multicultural Community
(Sukhi Hotu Publications, Kualalumpur) |
拙稿「仏典における女性差別の解釈をめぐって―女人出家の問題から―」(学術論文・13)の内容をもとにし、漢訳仏典を資料として加え、パーリ語仏典、サンスクリット語仏典との比較・吟味を行ない、その増補改訂したものを英語論文として公刊したもの。(英文)
7頁(267頁~273頁) |
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18 | An Observation on the Final Extinction of Mahāpajāpatī Gotamī | 単著 | 2008-00-00 | South and Southeast Asia: Culture and Religion(The Journal of the South and Southeast Asian Association for the Study of Culture and Religion), Vol. II. | パーリ語仏典といくつかの漢訳仏典には、釈尊の叔母であり養母でもあるマハーパジャーパティーの入滅と、その後の葬儀について述べられている。これらのエピソードを各文献から紹介し、マハーパジャーパティーがどのように仏陀やそのサンガによって扱われていたかを論じた。そして、これらの文献に反映している当時の社会習慣、風習や仏教に見られる人間観を検討した。(英文)
9頁(57頁~65頁) |
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19 | 仏像起源説再考―オリッサ出土の磨崖仏たちの試論 | 単著 | 2009-12-20 | 『佛教学セミナー』第90号
(大谷大学仏教学会) |
インド東部・オリッサ(オディシャー)州のダルマシャーラー地区で、1996年から行なわれている発掘から、いくつかの重要な仏教遺跡が発見されている。それらの中で、ラーングリ山近くで発掘された仏教遺跡は、古代インドの有名なPuṣpagiri Mahāvihāraであることが判明している。2009年2月に行った調査結果を踏まえ、この仏教遺跡の仏像の起源に関して、従来のマトゥラーやガンダーラ説とは異なる説の可能性について述べた。
17頁(1頁〜17頁) |
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20 | インドの弁才天について | 単著 | 2010-03-31 | 『サラスヴァティー』創刊号
(サラスヴァティー研究会) |
当初、弁才天(サラスヴァティー Sarasvatī)は川そのものとして扱われていたが、後に神格化され、その「流れる」という性格から川、水、弁才、芸術、言語、妊婦や出産の女神として祀られるようになったことを論じた。サラスヴァティーの語源と意味、様々な文献に見られるサラスヴァティーの役割、異名、サラスヴァティーの尊容と自性及びその祭儀についても詳しく述べた。
8頁(93頁〜98頁) |
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21 | インドにおける弁才天信仰—インド東部・オリッサ州の事例を中心として | 単著 | 2011-03-31 | 『サラスヴァティー』2号
(サラスヴァティー研究会) |
サラスヴァティーは様々な側面を持っているが、その中でも多くの民衆に支持されているのは、学問と芸術の女神という側面である。インド東部・オリッサ(オディシャー)州においてサラスヴァティーのこの両側面はどのように信仰されているかを論じた。宗教儀式だけではなく、オディシャーに現存するいくつかの彫刻や、様々な文献においてサラスヴァティーの位置づけも紹介した。そして、芸術の女神として、インド最古の演劇論『ナーティヤシャーストラ』や、その他の演劇論においてサラスヴァティーはどのように描かれているかについても明らかにした。
19頁(1頁〜19頁) |
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22 | インド・オリッサ州のサラスヴァティー儀礼 | 共著 | 2011-03-31 | 『サラスヴァティー』2号
(サラスヴァティー研究会) |
オリッサ(オディシャー)州において、2011年2月8日、9日に行なわれたサラスヴァティー女神の祭りの日に現地調査を行なった。現地の宗教伝統に基づき供養儀式も実施し、それらを研究記録した。その儀礼の方法、解釈を数枚の写真を用いて述べた。
共著者:中島小乃美、DASH Shobha Rani、北村太道 7頁(21頁〜27頁) |
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23 | インド東部・オリッサ州の仏教徒コミュニティについて―ヒンドゥーとの関わりを中心として― | 単著 | 2012-03-01 | 『2011年度研究報告書』
(龍谷大学アジア仏教文化研究センター) |
龍谷大学アジア仏教文化研究センターの公募研究員として行なった研究成果を論じたもの(2010年度公募研究成果論文)。
本論文では、オリッサの仏教徒コミュニティについて文献学および現地調査の両側面から考察した。12世紀以降のオリッサの歴史を記録する年代記『マーダラー・パンジ』に対する文献学的研究を通じ、オリッサの仏教徒の歴史を解明した。さらに、オリッサ仏教徒協会に登録されている5つの地域において現地調査を行ない、彼らについての基本情報や生活実践を観察記録し、ヒンドゥー社会の中での位置を明らかにした。 18頁(341頁〜358頁) |
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24 | インド東部・オリッサにおける貝葉写本の研究動向 | 単著 | 2012-03-31 | 『大谷大学真宗総合研究所研究紀要』第29号 | 数年に渡ってインド東部・オリッサ(オディシャー)州の貝葉写本について行なった研究業績を踏まえた上で、大谷大学真宗総合研究所2010年度一般研究(研究課題「オリヤー文字サンスクリット貝葉写本調査」)の調査結果を加味し、オリッサの貝葉写本の特質と重要性を述べた論文である。また、貝葉写本の研究動向についても学術的批評をした。
17頁(239頁〜255頁) |
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25 | インド東部・オディシャ―州における弁才天の供養方法―梵文使用経典に基づいて― | 共著 | 2012-12-27 | 『サラスヴァティー』3号
(サラスヴァティー研究会) |
オディシャ―州におけるサラスヴァティー女神の供養方法を、現地で用いられる『全ての神々の標準的供養方法の指標』というテキストに基づき論じた。当テキストは、オディアー文字、サンスクリット語で書かれているため、その英訳および和訳も作成し、書き加えた。その内容からオディシャーでは16の供養奉仕を用いてサラスヴァティーの儀礼が行なわれたことが知られ、その中で「信愛」が重視されていることも明らかにした。16の供養奉仕の際、用いられる手印(mudrā)の中のいくつかも自身が撮影した写真とともに紹介した。
共著者:DASH Shobha Rani, MUDAGAMUWE Maithrimurthi 22頁(1頁〜22頁) |
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26 | Ritual Worship of Goddess Sarasvatī in Tamil Nadu | 共著 | 2013-03-31 | 『サラスヴァティー』4 号
(サラスヴァティー研究会) |
インド南部・タミル・ナードゥ州におけるサラスヴァティー女神の供養儀礼に関する論文である。2013年3月にタミル・ナードゥ州の州都チェンナイで研究調査を行ない、ドラーヴィダ民族のシヴァ派の伝統文化においてサラスヴァティーの位置づけおよびその供養儀礼の方法に焦点を当てて論じた。インド東部・オディシャ―州におけるサラスヴァティーの供養儀礼とそれに関する伝統文化と比較し、インド文化の多様性をサラスヴァティー儀礼を通じて明らかにした。
共著者:DASH Shobha Rani, MUDAGAMUWE Maithrimurthi 16頁(35頁~50頁) |
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27 | Ritual Worship of Goddess Sarasvatī in Tamil Nadu: Documentation of the Procedure and the Oral Text used | 共著 | 2014-03-31 | 『サラスヴァティー』第5号
(サラスヴァティー研究会) |
インド南部のタミル・ナードゥ州におけるサラスヴァティー女神の供養儀礼および使用讃嘆文の伝授緑に関する論文である。インドでは、殆どの供養儀礼が口頭伝承によって代々伝えられているので、2013年3月にタミル・ナードゥ州の州都チェンナイでサラスヴァティー女神の供養儀礼を行ない、その方法や唱えられた讃嘆文を文書化した。文献研究の際に、コンテキストの必要性についても指摘した。
共著者:DASH Shobha Rani, MUDAGAMUWE Maithrimurthi 40頁(21頁~60頁) |
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28 | A Preliminary Study on the Sarasvatī-Rahasya-Upaniṣad | 共著 | 2015-03-31 | 『サラスヴァティー』第6号
(サラスヴァティー研究会) |
西インド・マハーラーシュトラ州のプネー市にあるアーナンダ・アシュラマ所蔵写本『サラスヴァティー奥義書』(Sarasvatī-Rahasya-Upaniṣad)を紹介した研究論文である。当写本は、19世紀ごろのものであり、デーヴァナーガリー文字、サンスクリット語で書かれている。本論文に、写本の詳細、研究背景、ウパニシャッド文献群における『サラスヴァティー奥義書』の位置づけ、当写本の内容構成とその要約を論じ、サラスヴァティー供養に関する哲学を明らかにしている。最後に、プネー市Bhandarkar Oriental Research Institute及びDeccan College所蔵のサラスヴァティー信仰に関する写本の情報も提示している。
共著者:DASH Shobha Rani, MUDAGAMUWE Maithrimurthi 12頁(13頁~24頁) |
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29 | 日本で発見されたオリヤー語『マハーバーラタ』「津島貝葉」の校訂テキスト作成 | 単著 | 2015-06-16 | 科学研究費助成事業 研究成果報告書 | 本研究は、愛媛県宇和島市津島町に残る「津島貝葉」(17世紀初期ごろ書写されたと思われるオリヤー語版『マハーバーラタ』(=サーララー・マハーバーラタ)の「森林章・第一部」の貝葉写本の校訂テキスト作成に関する研究である。インド国内外の様々な所蔵先から入手した9本の異本を用いて校訂作業を進めた。正確な文字解読・入力のために「津島貝葉」に使用されている書体の文字表及びそのローマナイズ転写記号の決定版も作成した。『サーララー・マハーバーラタ』は二つの系統を持ち伝承されてきたことが明白になった。これは、本研究の著しい研究成果と言える。
6頁(1頁~6頁) |
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30 | インドにおける日常生活と伝統的健康管理法に関する研究―ベナレス地域を中心として― | 共著 | 2017-03-01 | 『保険医療技術学部論集』第11号
(佛教大学保険医療技術学部) |
当論文は、インド東部・ベナレス市で、西洋医学の治療を受けた後、何らの身体症状を抱え、インドの伝統医学アーユルヴェーダの治療を受けている数名の男女のインタビュー調査を行い、インドにおける一般的な健康管理法を詳しく調べたものである。さらに、インタビューからアーユルヴェーダ文献に説かれる日課としてのディナチャルヤー(dinacaryā)の実際を明らかにしている。それは、食事や運動、睡眠などとともに信仰生活をも含むものであり、インド人の身体的、精神的、社会的、スピリチュアル的な健康を含むあらゆる側面からの総合的な生き方を含めた概念であることが判明した。
共著者:中島小乃美、ダシュ・ショバ・ラニ 13頁(23頁~35頁) |
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31 | ベナレスにおけるサラスヴァティーに関する調査研究 | 共著 | 2017-03-31 | 『サラスヴァティー』第7号
(サラスヴァティー研究会) |
インドのヒンドゥー教文化の中心と言われるベナレスにおけるサラスヴァティーに関する供養儀礼を明らかにしたものである。そして、ベナレスヒンドゥー大学のシンボルとしてのサラスヴァティーおよびベナレスのサンプールナーナンダサンスクリット大学内のサラスヴァティー寺院について述べるとともに、当寺院のサラスヴァティーに対して女性信者が捧げた詩の訳も記している。さらに、一般の人々の信仰生活についても現地調査に基づき明らかにしている。
共著者:中島小乃美 、DASH Shobha Rani 15頁(1頁~15頁) |
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32 | Ritual Worship of Goddess Sarasvatī in Sri Lanka : Documentation of the Procedure and the Oral Text Used | 共著 | 2017-03-31 | 『サラスヴァティー』第7号
(サラスヴァティー研究会) |
上座部仏教の国であるスリランカの複合文化においてヒンドゥー教の神々はどのように取り入れられているのかについて論じ、その中でサラスヴァティー女神の位置づけを明らかにしている。デーヴァーラヤといわれる仏教僧院内に安置されるヒンドゥー教寺院について述べ、そのようなデーヴァーラヤに祀られるサラスヴァティー女神の供養儀礼を詳細に述べている。最後に、スリランカの仏教徒たちは現世利益のため、サラスヴァティー女神をどのように受け取っているかを明らかにしている。
共著者:DASH Shobha Rani, MAITHRIMURTHI Mudagamuwe 32頁(17頁~48頁) |
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33 | Goddess Sarasvatī as a River in the Ṛgveda | 共著 | 2018-04-02 | 『サラスヴァティー』第8号
(サラスヴァティー研究会) |
本論文は、サラスヴァティー女神は具現化される以前の、河としての姿を明らかにしている。その姿を詳細に伝えるのはインド最古の聖典であり、文献でもある『リグヴェーダ』である。『リグヴェーダ』の計80の真言は、サラスヴァティー女神に捧げられているものである。その中の計24の真言を本論文で扱い、古代アーリヤ人にとってサラスヴァティー女神はどのような存在であったかを明らかにした。更に、サラスヴァティー河の位置や、なぜ急速に姿を消したのかということに関する諸説を提示した。
共著者:DASH Shobha Rani, MAITHRIMURTHI Mudagamuwe 25頁(11頁~35頁) |
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34 | サラスヴァティー研究私考―サラスヴァティー研究プロジェクトを中心に― | 単著 | 2018-04-02 | 『サラスヴァティー』第8号
(サラスヴァティー研究会) |
辨天宗教理研究室の協力を得て、数人の研究者によって「サラスヴァティー研究会」が立ち上げられ、弁才天の研究が始まり、毎年の研究成果を『サラスヴァティー』誌に収めた。本論文は、インド、スリランカ、ネパール、チベットにおけるサラスヴァティー女神の信仰を『サラスヴァティー』創刊号から第7号までの研究成果を通してまとめ、今後の課題について述べたものである。
11頁(63頁~73頁) |
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35 | 文化史の観点から見るコロフォン研究の重要性―オディシャー州の宗教系貝葉写本を事例として― | 単著 | 2019-12-20 | 『印度學佛敎學研究』第68巻第1号
(日本印度学仏教学会) |
本論文では、インド・オディシャー州の1800年代に書写されたカラニー書体の宗教系貝葉写本のコロフォンを主要な資料として用い、社会的、宗教的、文化的側面からインド系貝葉写本の受容を明らかにした。そして、書写生はカラナ、シュードラとバラモンカーストの者であり、カラナからバラモンへと書写生のカーストが変化していった点が本論文を通して明らかになっている。
7頁(78頁~84頁) |
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36 | 「五障」と「変成男子」に関する諸問題 | 単著 | 2021-03-19 | 『大谷学報』第100巻第2号 | 女性が「仏」になれるか否かという問題に関して「五障」と「変成男子」というテーマが議論される。「五障」とは女性は女性の身体のままでは梵天、帝釈天、魔天、転輪聖王、仏など5つの優れた位に到達することができないことである。女性が仏になるためには男性に転ずる必要があるとされるのが「変成男子」である。本論文では、初期大乗経典の代表的なテキストを用いて、五障、変成男子に関する様々な問題点を整理し、考察した。
24頁(65頁~88頁) |
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37 | 大谷大学所蔵パーリ語貝葉写本
―現在の取り組みと展望― | 単著 | 2022-03-00 | 『パーリ学仏教文化学』第35号 | パ-リ学仏教文化学会理事長より依頼を受け、当学会第34回学術大会において「大谷大学所蔵パーリ語貝葉写本―現在の取り組みと展望―」という題名で真宗総合研究所デジタル・アーカイブ資料室の室長の立場からした講演の内容をまとめたものである。デジタル・アーカイブ資料室の研究活動とりわけタイ王室から寄贈されたと思われるパーリ語貝葉写本の資料やその研究に関する現在の取り組みと将来の展望を述べた。
15頁(5頁~19頁) |
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38 | 「写本研究から見える経典崇拝」 | 単著 | 2022-05-30 | 『東洋学術研究』第61巻第1号、東洋哲学研究所 | 写本、特に貝葉写本の作成、保存などを説明し、ヒンドゥー教や仏教においてどのように経巻崇拝が信仰の対象となって、写本と言った文字だけの世界を超えて人々の心に篤い信仰観を生み出しているかと現地調査からの写真やその他の情報を交えて説明し、そして人々の信仰心が写本の伝授に大きな役割を果たしてきたことを講演講演した内容である。本講演は、「法華経展とその世界―思想と伝播の系譜から」という連続公開講演会の一つである。
30頁(191頁~220頁) |
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以上38点 | ||||||
Ⅲ 口頭発表・その他 | ||||||
1 | Book Review: Buddhist Women Across
Cultures: Realizations | 書評 | 2000-00-00 | The Eastern Buddhist, Vol. XXXII, No.1.
(The Eastern Buddhist Society) |
様々な国における女性と仏教に関する問題をとりあげた論文集Buddhist Women Across Cultures: Realizations (Ed. K. L. Tsomo, State University of New York Press, 1999) の書評である。(英文)
4頁(171頁~174頁) |
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2 | Correspondences Between the Jagannātha Myth and Early Japanese Writings | 口頭発表 | 2001-09-00 | ジャイナ教学会(於大谷大学) | 学術論文・2と同内容。(英語)
<発表時間:30分> |
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3 | Women Under the Yellow Robe | 口頭発表 | 2002-03-14 | International Conference on “Buddhism in Global Perspective”, K. J. Somaiya Center for Buddhist Studies, Mumbai. | 学術論文・4と同内容。(英語)
<発表時間:30分> |
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4 | 比丘尼僧伽の成立とそれをめぐる問題点 | 口頭発表 | 2002-07-00 | 大谷大学仏教学会例会 | 学術論文・3と同内容。
<発表時間:20分> |
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5 | Printing System: A Contribution of Buddhism to World Culture Through a Woman | 口頭発表 | 2004-03-12 | International Conference on “Contribution of Buddhism to World Culture”, K. J. Somaiya Center for Buddhist Studies, Mumbai. | 学術論文・6と同内容。(英語)
<発表時間:30分> |
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6 | Food of Dharma - Rituals at Meals & in the Kitchen: A Case Study of Dongein Imperial Nunnery of Japan | 口頭発表 | 2004-07-01 | 8th Sakyadhita International Conference on Buddhist Women
(於中央僧伽大学校、ソウル) |
学術論文・7と同内容。(英語)
<発表時間:20分> |
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7 | 日本で発見されたオリヤー語の『マハーバーラタ』について | 口頭発表 | 2005-07-29 | 日本印度学仏教学会、第56回学術大会
(於四天王寺国際仏教大学) |
学術論文・8と同内容。
<発表時間:20分> |
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8 | Tribute to Venerable Ānanda: A Unique Ritual by the Buddhist Nuns of Japan | 口頭発表 | 2006-04-22 | “Saṅgīti 2006: Korean Conference of Buddhist Studies”
(於仏国寺、ソウル) |
学術論文・9と同内容。(英語)
<発表時間:30分> |
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9 | 仏典における比丘尼に関するデータベース構築及びその伝記の研究 | 口頭発表 | 2006-05-27 | パーリ学仏教文化学会、第20回学術大会
(於愛知学院大学) |
学術論文・11と同内容。
<発表時間:30分> |
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10 | Translating the Dharma and Gender Discrimination: The Blame Should Be On Us | 口頭発表 | 2006-06-21 | 9th Sakyadhita International Conference On Buddhist Women (Kuala Lumpur) | 学術論文・17と同内容。(英語)
<発表時間:15分> |
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11 | 仏典における女性差別の解釈をめぐって―女人出家の問題から― | 口頭発表 | 2006-09-12 | 日本印度学仏教学会、第57回学術大会
(於大正大学) |
学術論文・13と同内容。
<発表時間:15分> |
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12 | インド・オリッサ州の貝葉写本の特徴について | ポスター発表 | 2006-10-07 | 日本南アジア学会、第19回全国大会
(於専修大学) |
椰子の葉から作られる、インド東部・オリッサ(オディシャー)州の貝葉写本について、その種類、特徴、作成方法、保存方法などについてポスター発表をしたもの。(2006年10月7日・8日) | |
13 | Buddhist Nuns: A Global Concern | 単著 | 2007-03-00 | The World Fellowship of Buddhists (WFB) Review, Vol.44, No.1
(Bangkok) |
比丘尼僧伽の成立をパーリ語仏典を中心にして述べ、釈尊が女性の出家を拒否した理由を様々な視点から分析した。そして、現在の仏教徒の女性をめぐるいくつかのグローバルな問題点について紹介した。(研究ノート・英文)
8頁(26頁~33頁) |
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14 | An Observation on the Final Extinction of Mahāpajāpatī Gotamī | 口頭発表 | 2007-05-26 | International Conference on South and Southeast Asia Religion and Culture (Mahidol University, Nakhon Pathom, Thailand) | 学術論文・18と同内容。(英語)
<発表時間:25分> |
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15 | The Palmleaf Manuscript Collection at Otani University: A New Hope in the Socio-religious Study of South and Southeast Asia | 口頭発表 | 2007-05-26 | International Conference on South and Southeast Asia Religion and Culture (Mahidol University, Nakhon Pathom, Thailand) | タイのマヒドル(Mahidol)大学で開催された南アジア・東南アジアの宗教と文化に関する第2回国際学会での主催者からの招待者としての発表。
1900年にタイ国王によって寄贈されたクメール、ビルマ、モンとラーンナー文字で書かれたパーリ語の仏典が大谷大学博物館に所蔵されている。これらの64束の貝葉写本の歴史や内容を紹介した。(英語) <発表時間:20分> |
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16 | Misinterpretations of the Buddhist Texts and the Problem of Ordination of Women | 口頭発表 | 2007-07-18 | International Conference on Buddhist Women’s Role in the Sangha, Bhikkhuni Vinaya and Ordination Lineages (Hamburg University, Hamburg) | ドイツのハンブルク大学で開催された、サンガにおける女性の役割、比丘尼戒律と出家系譜をテーマにした国際会議に招待され、発表を行なった。
『法華経』に述べられている女性のみに対する五障や、女性の体は穢れているので仏陀にはなれないという考えは、のちに女人出家に対してどのような問題を起こしたかを検討した。また、女性に対する穢れの概念は、現在も東南アジアをはじめ、日本でも生きており、習慣化されていることについて論じた。(英語) <発表時間:30 分> |
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17 | オリッサ地方の貝葉写本:その伝統、製作技法、現状 | パネル展示・解釈 | 2007-11-17 | 東洋大学 | 東洋大学で開催された「インド祭」において、東海大学の杉本浄氏と共同で、「オリッサ地方の貝葉写本:その伝統、製作技法、現状」と題したパネル展示を行なった。展示では、インド東部・オリッサ(オディシャー)州の貝葉写本の伝統、制作技法、及びその現状を中心に、写真と文章を交えて解説した。なお、ベンガル湾に面したオディシャーは、古代より東南アジアの宗教・文化に大きな影響を与えていたことから、オリッサの貝葉写本文化が東南アジアの仏典貝葉写本に影響を与えている可能性についても言及した。 | |
18 | Death of Mahāpajāpatī Gotamī: A Story of Impermanence and Human Love | 口頭発表 | 2008-05-17 | “Saṅgīti 2008 Korean Conference of Buddhist Studies”
(於東国大学校、ソウル) |
ソウルの東国大学校で開催された、“Saṅgīti 2008"という仏教学に関する国際学会。
釈尊の養母であるマハーパジャーパティーの臨終の場面をパーリ語及び漢訳仏典を中心に詳しく述べ、彼女の釈尊への母心の愛情と釈尊が息子として母に果たした義務がどのように仏教の重要な二つの教え、すなわち「無常」と「愛」につながっているかを論じた。(英語) <発表時間:30分> |
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19 | 木の葉で物語る―東インドの貝葉写本文化 | パネル展示 | 2008-05-26 | 大谷大学真宗総合研究所西蔵文献研究班 | オディシャ―州は独自の貝葉文化が花開いた地であり、その伝統は今でも受け継がれている。その地にあるSARASVATI貝葉写本研究所には、約8000本の貝葉写本が未整理のまま保管されている。大谷大学真宗総合研究所西蔵文献研究班は2007年よりSARASVATI研究所との共同研究プロジェクトを行なっている。このプロジェクトでは、同研究所所蔵の貝葉写本の整理、カタログ化と保全を進めている。当プロジェクトの担当者として、オディシャ―州の貝葉文化についてパネル展を通して紹介し、研究成果の公開を行なった。 | |
20 | オリッサ―くらしに息づく技と色 | パネル展示・解説 | 2008-06-23 | 東海大学 | 東海大学文学部での第192回「知のコスモス展示会」において、東海大学の杉本浄氏と共同で行なった「オリッサ―くらしに息づく技と色」と題したパネル展示。オリッサ(オディシャー)州は北インドと南インドの境界に位置し、沿岸部や平野部、山地など様々な地理的環境と、そこに広がる豊かな文化を持つ地である。そのようなオリッサの伝統文化の一つであるターラ椰子の葉に書かれた貝葉写本を中心に、オリッサの風土と伝統文化を紹介した。(開催期間:2008年6月23日〜7月11日) | |
21 | 東インドの煌めき―共鳴するオリッサ文化 | パネル展示 | 2008-11-24 | 平成20年度科学研究費補助金 基盤研究―C(大谷大学) | 東インドのオリッサ(オディシャー)州は今でも貝葉写本の作成が盛んで、独自の貝葉写本文化を花開かせている。そうした貝葉写本文化を築いてきたオリッサ州の風土と文化を、写真や工芸品・服飾などを通して紹介した。平成20年度科学研究費補助金 基盤研究―C 「日本で発見されたオリヤー語『マハーバーラタ』の研究」の中間成果発表でもあった。(開催期間:2008年11月24日~2008年12月12日) | |
22 | 第14回世界サンスクリット学会における文化行事を担当
| 演舞 | 2009-09-03 | 京都大学で開催された第14回世界サンスクリット学会(The 14th World Sanskrit Conference)において「Utkala-taraṅgaḥ」と題した文化行事を担当。インド東部・オディシャ―州の古典舞踊「オディッシー」および民族舞踊「サンバルプリー」を、この学会に参加した研究者に向けて、大谷大学の学生たちとともに上演した。 | ||
23 | インド・オリッサ州貝葉写本の現状と課題
| 口頭発表 | 2009-09-09 | 日本印度学仏教学会、第60回学術大会
(於大谷大学) |
「梵文写本研究の現状と課題」というパネルテーマで、パネリストとして行なった発表。
近年、新たに存在が確認されてきた仏典写本によって、ある意味で仏教研究は新たな段階に入りつつあるといえる。今日に至る仏教研究の状況に鑑みて、梵文写本の研究状況を確認し、改めて様々な視点で今後の課題について検討する必要がある。そこで、いまだ殆ど整理されていないインド東部・オリッサ(オディシャー)州に残る貝葉写本の現状と今後の課題について述べた。 <発表時間:30分> |
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24 | インド東部・オリッサ州の新発掘仏教遺跡―新たな歴史展開への一方 | 口頭発表 | 2009-09-09 | 日本印度学仏教学会、第60回学術大会
(於大谷大学) |
学術論文・19と同内容。
<発表時間:20分> |
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25 | スリランカにおけるサラスヴァティー女神 | 翻訳 | 2011-03-31 | 『サラスヴァティー』2号(サラスヴァティー研究会) | Mudagamuwe Maithrimurthi著 学術論文 “Goddess Sarasvatī in Sri Lanka: Some Glimpses”(『サラスヴァティー』2号、55〜64頁)の和訳である。
8頁(65頁〜72頁) |
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26 | インド東部・オリッサ州の仏教徒コミュニティについて―ヒンドゥーとの関わりを中心として | 口頭発表 | 2011-07-22 | 龍谷大学アジア仏教文化研究センター | 龍谷大学アジア仏教文化研究センターの2011年度・第5回・ユニット1(南アジア地域班)研究会において公募研究員として行なった研究成果発表。
学術論文・23と同内容。 <発表時間:120分> |
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27 | Exploring Palm Leaf Manuscript Research: with a special reference to Odisha | 口頭発表 | 2012-08-05 | 第5回国際チベット学会、北京
(the 5th Beijing International Seminar on Tibetan Studies (BISTS)) |
北京で開催された第5回国際チベット学会で主催者からの招待者としての発表。
数枚の写真を通してオディシャ―の貝葉写本の伝統、現状を紹介し、この分野で直面するいくつかの問題点とその改善策に焦点を当てた。そして、日本で発見された17世紀初頭のオディアー語『マハーバーラタ』の一部である「津島貝葉」の研究を通してサンスクリット語と比較し、地方色に彩られた『マハーバーラタ』の特徴を明らかにした。(英語) <発表時間:45分> |
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28 | 宇和島市所蔵「津島貝葉」の研究 | 評価と表彰 | 2013-02-16 | ブバネシュワル(オディシャー州・インド) | 宇和島市教育委員会津島支所教育課に「津島貝葉」と名付けられた17世紀初頭に書写された貝葉写本が保管されている。その研究成果が評価され、インド東部・オディシャ—州の15世紀半ばの有名な詩人サーララー・ダーサ(Ādikabi Sāraḷā Dāsa)の生誕600周年記念式典の際に、州政府より表彰を受けた。 | |
29 | インド南部のタミル・ナードゥ州におけるサラスヴァティー供養 | 翻訳 | 2013-03-31 | 『サラスヴァティー』4 号(サラスヴァティー研究会) | 著学術論文・26 の和訳である。
16 頁(19頁~34頁) |
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30 | ラグ・ヴィラ(Raghu Vira)博士の中国旅行記(試訳1) | 訳注研究(共訳) | 2014-03-31 | 『大谷大学真宗総合研究所研究紀要』第31号 | 20世紀前半のインドを代表する東洋学者であり政治家でもあるラグ・ヴィラ(Raghu Vira, 1902-63)博士は、1955年4月から3ヶ月に及ぶ中国旅行時の日記をヒンディー語で残している。それが、Prof. Raghuvira's Expedition to China (edited by Lokesh Chandra & S.D. Singhal, Śatapiṭaka Series Indo-Asian Literatures, vol. 76, New Delhi: International Academy of Indian Culture, 1969)である。本書は、1955年当時の中国の文化や社会の様子を知る上で重要な資料である。本稿はその試訳の一部(1頁〜12頁)であり、中国訪問に至る経緯および広州の様子、とりわけ六榕寺の様子が克明に記されている。
共訳者:三宅伸一郎、DASH Shobha Rani 20頁(123頁〜142頁) |
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31 | タミル・ナードゥ州におけるサラスヴァティー女神の供養儀礼および使用讃嘆文の伝授緑 | 翻訳 | 2014-03-31 | 『サラスヴァティー』第5号 | 学術論文・27 の和訳である。
38頁(61頁〜98頁) |
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32 | Vṛttaratnāvalīにおけるサラスヴァティーの二つの特性 | 共訳 | 2014-03-31 | 『サラスヴァティー』第5号
(サラスヴァティー研究会) |
Kumuda Prasad Acharya著学術論文 "Dual Form Of Sarasvatī in Vṛttaratnāvalī"(『サラスヴァティー』第5号、99頁〜108頁)の翻訳である。本論文において、16世紀の文献Vṛttaratnāvalīに述べられているサラスヴァティー女神の河としての側面と女神としての側面が明らかになっている。
共訳者:ダシュ・ショバ・ラニ、中島 小乃美 12頁(109頁〜120頁) |
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33 | Buddhism and Household in Japan | 口頭発表 | 2015-03-09 | National Seminar on “Buddhism and Householders”(インド・プネー大学) | 2015年3月8日〜10日までプネー大学パーリ語・仏教学科およびインド東部・ビハール州にあるNava Nalanda Mahavihara大学が共同で開催した全国学会「仏教と在家者」(National Seminar on “Buddhism and Householders”)において学会発表を行なった。発表題名は「Buddhism and Household in Japan」であった。
<発表時間:30分> |
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34 | 『サラスヴァティー秘密奥義書』の基礎研究 | 翻訳 | 2015-03-31 | 『サラスヴァティー』第 6 号
(サラスヴァティー研究会) |
学術論文・28の和訳である。
12頁(25頁~36頁) |
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35 | チベット・ターラー縁日にて上演
(招待公演) | 上演 | 2015-10-17 | 住蓮山・安楽寺(京都) | 文殊師利大乗仏教会、デプン・ゴマン学堂日本事務局企画の「チベット・ターラー縁日」というチベットの僧侶たちによるターラー菩薩法要会の一環として、ゼミ生および大谷大学のインド文化研究会のメンバーとともに寺院で生まれたインド古典舞踊を上演し、インドにおける宗教と舞踊の関係について話した。 | |
36 | インドの舞踊と信仰 | 招待講演・上演 | 2016-07-17 | 澄江寺会座コンサートプログラム(京都) | 京都澄江寺会座コンサートプログラムにてインド文化とりわけ「インドの舞踊と信仰」について講演をし、インド文化研究会の数名の学生とインドの寺院にて踊られる古典舞踊とフォークダンスを上演した。 | |
37 | スリランカにおけるサラスヴァティー女神の供養儀礼および使用讃嘆文の伝授録 | 翻訳 | 2017-03-31 | 『サラスヴァティー』第 7 号
(サラスヴァティー研究会) |
学術論文・32の和訳である。
28頁(49頁~77頁) |
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38 | 河として祀られるサラスヴァティー女神―『リグヴェーダ』を中心に― | 翻訳 | 2018-04-02 | 『サラスヴァティー』第 8 号
(サラスヴァティー研究会) |
学術論文・33の和訳である。
25頁(37頁~61頁) |
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39 | A Multi-dimensional Study of Indic Manuscripts | 口頭発表 | 2018-11-22 | 北京大学 | 北京大学人文社会科学研究院の支持のもと、北京大学梵文贝叶经与佛教文献研究所および中国蔵学中心宗教研究所が共同で開催した貝葉写本研究のワークショップ・発表会において研究発表を行った。貝葉写本の研究と言えば、一般的には写本の解読、校訂や翻訳に集中する。文献学研究の視点から、このような研究は必要不可欠である。ただし、貝葉写本は文字だけのものではなく、その他の重要な要素も有する。その代表的な要点として、貝葉写本の使用材料、形態、宗教的な側面、奥書、記号化された数字を取り上げ、研究発表を行った。貝葉写本のこれらの要素を詳しく研究することによって、写本研究の総合的な研究が行われ、最終的には写本の解読、校訂及び翻訳に大きな影響を与えることを明らかにした。
<発表時間:40分> |
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40 | ドイツにおけるインド学仏教学研究の現状―在外研究の経験から | 在外研究報告 | 2018-12-00 | 『佛教学セミナー』第108号、大谷大学仏教学会 | 2017年度在外研究は、ドイツのハイデルベルク大学及びハンブルク大学に所属して行ったものである。滞在期間中に経験したドイツにおけるインド学仏教学に関する情報及びその現状を示した。
10頁(58頁~67頁) |
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41 | On the Critical Edition of the Sāraḷā Mahābhārata Discovered in Japan | 口頭発表 | 2019-02-15 | International Conference
Great Indian Epics: International Perspectives |
学術著書・3と同内容。
<発表時間:30分> |
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42 | 釈尊の母として弟子として―マハーパジャーパティー尼の物語 | 招待講演 | 2019-03-30 | 京都教区湖東地区同朋大会 | 京都教区湖東地区教化委員会の主催で行われた真宗大谷派京都教区湖東地区同朋大会の講師として招待され、「釈尊の母として弟子として―マハーパジャーパティー尼の物語」という講題で講演を行なった。
<講演時間:90分> |
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43 | 釈尊とその母の物語 | 招待講演 | 2019-08-03 | 小松教区2019年度暁天講座 | 「釈尊とその母の物語」という講題名で養母マハーパジャーパティーと釈迦牟尼仏の親子としてのエピソードを通して初期仏典に見られる無常説、慈愛と孝行について述べ、現代社会においてその重要性を提示した。
<講演時間:60分> |
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44 | 文化史の観点から見るコロフォン研究の重要性―オディシャー州の宗教系貝葉写本を事例として― | 口頭発表 | 2019-09-08 | 日本印度学仏教学会第70回学術大会 | 学術論文・35と同内容。
<発表時間:20分> |
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45 | 五障と変成男子をめぐる諸問題 | 口頭発表 | 2019-10-25 | 大谷学会 | 学術論文・36と同内容。
<発表時間:30分> |
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46 | ラグ・ヴィラ(Raghu Vira)博士の中国旅行記(試訳2:内モンゴルおよび青海) | 訳注研究(共訳) | 2019-12-30 | 『佛教学セミナー』第110号、大谷大学仏教学会 | 20世紀前半のインドを代表する東洋学者であり政治家でもある、ラグ・ヴィラ(Raghu Vira, 1902-63)博士は、1955年4月から3ヶ月に及ぶ中国旅行時の日記をヒンディー語で残している。それが、Prof. Raghuvira's Expedition to China (edited by Lokesh Chandra & S.D. Singhal, Śatapiṭaka Series Indo-Asian Literatures, vol. 76, New Delhi: International Academy of Indian Culture, 1969)である。本書は、1955年当時の中国の文化や社会の様子を知る上で重要な資料である。本稿はその試訳の一部(pp.47-51, 90-97)であり、内モンゴル訪問時の記録および甘粛省の省都・蘭州から青海省の省都・西寧を経て同省最大のチベット仏教寺院クンブム(塔爾寺)を訪問した後、西寧を訪問するまでの記録である。
共訳者:三宅伸一郎、DASH Shobha Rani 24頁(74頁〜97頁) |
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47 | The Relevance of Buddha's Teachings in Today's Education | 招待講演 | 2020-10-16 | International Chamber for Service Industry 主催国際講演会(インド) | インドのInternational Chamber for Service Industryの主催に「The Relevance of Buddha's Teachings in Today's Education」という題名の国際会議で講演を行った。
<講演・ディスカッション時間:60分> |
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48 | An Introduction to Sthiramati’s Tattvārthā Chapter I | 翻訳 | 2021-00-00 | Centre of Buddhist Studies, the University of Hong Kong | Endo Toshiichi (ed.) Illuminating the Dharma: Buddhist Studies in Honour of Venerable Professor KL Dhammajoti, Centre of Buddhist Studies, the University of Hong Kong, 2021, pp. 295-305
(小谷信千代氏による日本語原稿の英訳) |
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49 | 仏教事典 | 分担執筆 | 2021-01-31 | 日本佛教学会編、丸善出版 | 日本佛教学会編『仏教事典』の分担執筆者として「女性と仏教:インド」を担当した。原始仏教から密教まで女性と仏教のかかわりについて纏めた。
総頁数:724頁〔本人担当2頁(420頁~421頁)〕 |
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50 | Southeast Asian Buddhist Manuscripts: With a Special Reference to the Palm-leaf Manuscripts at Otani University | 口頭発表 | 2021-07-02 | 真宗総合研究所デジタル・アーカイブ資料室とハイデルベルク大学との共同研究プロジェクト "Manuscriptology and Digital Humanities"、第一回研究発表会 | 真宗総合研究所デジタル・アーカイブ資料室とハイデルベルク大学との共同研究プロジェクト"Manuscriptology and Digital Humanities"の第一回研究発表会において、資料室の嘱託研究員のスチャーダ・スリセッタヴォラクル博士と共同発表を行った。タイ王室から寄贈されたと伝えられる大谷大学図書館所蔵パーリ語貝葉写本はクメール、ビルマ、モンおよびランナー文字で記され、原始仏典および東南アジアの仏教文化に関する貴重な資料源である。これらの貝葉写本を題材に東南アジアとりわけタイにおける仏教系貝葉写本の特徴を述べた。
<発表時間:90分> |
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51 | The Concept of the Five Obstacles and the Salvation of Women in the Lotus Sūtra | 口頭発表 | 2021-10-22 | 駐日インド大使館・大谷大学共同国際仏教会議(大谷大学においてオンライン開催) | 仏教における女性差別のキーワードの一つは「五障」である。本発表において、女性は仏など五つの位に到達できないと言われる五障とそこから救済される方法として生まれたと言われる変成男子説は、『法華経』においてどのように述べられているかを紹介した。そして、『法華経』がサンスクリット語から漢訳されたとき、翻訳や解釈に見られる問題点及び日本に与えたその影響について明らかにした。
<発表時間:20分> |
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52 | 大谷大学所蔵パーリ語貝葉写本
―現在の取り組みと展望― | 口頭発表 | 2021-10-30 | パーリ学仏教文化学会 | パーリ学仏教文化学会第34回学術大会における講演。学術論文・37と同じ。
<発表時間:30分> |
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53 | Manuscript Studies: A Tool to Understand the Culture of South and South-east Asia | 口頭発表 | 2022-12-01 | Virtual International Symposium, Woxsen University | “Situating South Asia in the Global Academic Discourse”というインドのWoxsen University主催のオンラインシンポジウムにおいて“Manuscript Studies: A Tool to Understand the Culture of South and South-east Asia”という題名で研究発表を行った。大谷大学所蔵仏教写本研究プロジェクトの代表として、大谷大学所蔵写本を紹介し、研究班の範囲と目的について述べた。写本とは単なる文字の集積ではなく、南アジア・東南アジアの文化の諸相を学際的に研究するための重要なツールとして用いる可能性について発表した。
<発表時間:30分> |
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54 | Buddhist Manuscripts and Its Studies: A Glimpse of Otani University Collection | 口頭発表 | 2022-12-24 | National Seminar on Manuscript Heritage of India | インドのPanini Educational and Cultural Trust によって“Manuscript Heritage of India: Its Past, Present and Future”というオンラインで行われたセミナーにおける口頭発表。“Buddhist Manuscripts and Its Studies: A Glimpse of Otani University Collection”という題名で大谷大学所蔵写本とりわけパーリ語写本について発表した。
<発表時間:30分> |
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55 | Indic Manuscripts in Japan | 2023-03-01 | National Mission for Manuscripts((インド) | インド文化省に所属するNational Mission for Manuscripts というインド最大の写本の保全・研究に関する機関と大谷大学真宗総合研究所との学術協定締結の際に行った記念講演。大谷大学の所蔵写本をはじめとする日本におけるインド系写本の紹介と研究動向について述べた。
<講演時間:60分> |
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以上55点 |